人気ブログランキング | 話題のタグを見る

BRZ「STIスポーツ」の良し悪し

読みにくい内容を見直した。
改めて楽しんで欲しい。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_18475608.jpg
彼の顔色は悪かった。

クールグレーカーキの100台限定BRZをキャンセルしたからだ。

杉山君には悪い事をしてしまったが、
何とかの下のドジョウに見えたので悪く思わないでほしい。

BRZにSTIスポーツが追加された。
その着火剤として特別仕様車が用意された。

そもそもGTをベースに、
大きなホイールを付けただけのことだ。

それにクールグレーカーキのボディカラーを、
限定100台だけ塗っただけのことだ。

同時にS208にもクールグレーカーキを塗り、
そのシナジー効果を期待したようだが、
日本のスバリストを少し舐めていた。

環境が大きく変わる。
SUBARUに激しい風が当たり始めた。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_20384376.jpg
この字を使った事が無いので、
辞書を引いても書けない。

文字が細かくて分かりにくいせいもあるが、
「自粛」は実に書き難い。

選挙も終わり不景気から抜け出せると思ったが、
これは厳しい事になった。
4日にかわら版を発行する予定だったが、
クルマの宣伝は5日迄自粛させていただく。

幸か不幸か、
中津スバルのCMでは、
クルマの宣伝を一切していない。
なのでCMは継続するつもりだ。

これまで年に一本、
中津スバルのフィールドをテーマに、
CMを作ってきた。

その主役は、
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_20443954.jpg
コレクションだったり、
フィールドだったり、
フィロソフィだったりで、
その情景に応じて変わる。

朝礼で環境改善を続けたかったが、
あいにくの雨だった。

そこで屋内にあるギャラリーを整理整頓し、
フロア全体に掃除機を掛けた。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_20494195.jpg
その時に対照的な2台のMT車が目に留まった。
まるきり趣味で集めたクルマで、
インプレッサは、
レザーバージョンでベネチアンレッドの希少車だ。
これに乗ると、
ドレッシーな気持ちになる。

隣のサンバーは後輪駆動の極上車だ。

掃除機をかける前に、
エンジン掛けて動かした途端、
RRの素直さをはっきりと体感できた。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_20541641.jpg
折に触れて繰り返すが、
RRのサンバートラックは面白いと、
つくづくと感じた。
ところがそれを知る人は少ない。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_20550259.jpg
これも良いクルマだ。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_20563117.jpg
こんな良質なタマに出会って、
最初は目を疑った。
正真正銘の走行距離だ。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_20580509.jpg
走行テストで43.4km増えたが、
新車から2300km走行の極上車だった。

4WDのスーパーチャージャーよりも、
この後輪駆動車が好きだ。

R1のFFも軽くて良い味を出すが、
同様にサンバーもRRの軽トラが面白い。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21000141.jpg
これは5MTだ。
何から何まで4WDという傾向が、
これまでスバルには強すぎた。

逆に考えると、
生き残るために、
そうせざるを得なかった。
これは本当のことだ。

さて、それではRRのサンバーが、
何故それほど面白いのか。

それは素直だからだ。
例えば、
ここを見ればすぐわかる。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21025146.jpg
サンバーはキャブオーバーなので、
ステアリングラックが面白い場所に付いている。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21050285.jpg
それをタイロッドで引っ張る訳だが、
4WDの場合だと前にも駆動軸が必要になり、
フロントデフもこのメンバーに取り付けられる。

それだけで、
かなり駆動抵抗が増す。

更に4WDに切り替えると、
アクセルオフで駆動軸に逆向きのトルクがかかり、
素直なステアリング特性にならない。

それがこのように2輪駆動だと、
そこにはタイロッドしかないので、
走行フィールはとても素直で感じが良い。

簡単に言ってしまうと、
BRZがものすごく素直なのも、
同じような理由からだ。

軽自動車の僅かな排気量で、
しかも4気筒のトルク特性だと、
プロペラシャフトの抵抗も大きなマイナス要素だ。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21070498.jpg
RRのサンバーは、
FFを逆向きにした構造なので、
フレームの間もこんなにスッキリだ。

RRの構造は、
走行性能にプラスばかりと言っても、
実は過言ではない。

ところが「4輪駆動至上主義」という思い込みから、
なかなか簡単に抜け出せないのが実情だ。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21093031.jpg
それにしても、
どこで眠っていたのだろうか。
まるで定かではないが、
極上車である事に何の疑いも無い。

荷台にさえ、
小さな傷があるだけで、
どこもかしこもピッカピカだ。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21130976.jpg
エンジンも新車同様。
ウフフフフ、
思わず口元が緩む。

最近のスタッドレスは高性能だし、
荷重移動さえよく考えれば、
雪道でもそれほど困らない。

実際にSUBARUが作っていた頃、
他社の軽トラ4WDより、
RRのサンバーの方が一般的な走破性が高かった。

そんな事を考えながら、
掃除機を替え終えて、
次の仕事に移った。

スペースが必要になった。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21162104.jpg
先日の感謝ディで、
コンチネンタルタイヤのご注文を、
多くのお得意様から頂戴した。

これらは海を渡ってくるので、
グズグズしていると品切れになる。

すぐに手配したので続々と入荷した。

「ああやっぱり」

国産タイヤとの違いを感じた。
コンチネンタルタイヤは、
独特のゴム臭がほとんど無い。

ところが、
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21171021.jpg
この辺りにはゴムに混じって化学臭も漂う。

これが粗悪な亜細亜ンタイヤだと、
もっと酷い臭いがするけどね。

だけど国産タイヤも、
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21204379.jpg
決して良い臭いではない。

感謝ディではダンロップやブリジストン製品も良く売れ、
人気のほどを物語った。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21210654.jpg
ホイールも以外に場所をとるので、
スバル1000を出して置く場所を作った。

もう一つ感謝ディで売れた大物が届いた。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21212248.jpg
レカロのシートも場所を取る。
最近はレカロも意欲的な値付けで、
高性能なシートをリリースし始めた。

吉村さんからご注文を戴いた、
凄くお買い得なシートだ。

WRXにぴったりだけど、
最近ではBRZに取り付けたいと考えている。

整理整頓清掃は効率アップへの近道だ。
毎朝続けると、
必ず良い結果に繋がり、
無理無駄ムラも改善できる。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21272854.jpg
整理すると掃除も楽になる。
きれいに埃りを吸い取り、
常に清潔に維持すると幸運が訪れる。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21280440.jpg
全員で力を合わせ、
タイヤをサイズと銘柄別に並べ綺麗に整えた。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21281973.jpg
効率よく組み付けるために、
お客様の名前と製品を整合させる。

冬に備える大切な仕事だ。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21283346.jpg
時間が迫ってきた。
残り10分で次の行動に移らねばならない。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21284616.jpg
インプレッサを戻し、
サンバートラックを収納した。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21285961.jpg
クルマとクルマの間を出来るだけ詰めて、
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21291583.jpg
たくさんのエアバッグモジュールを積み上げる。
今度のリコールは数が多く、
しかも一旦モジュールの機能を停止させてから、
新しいモジュールが届くのを待つ必要がある。

二度手間なのでお客様にご負担を掛ける。
ほとんどの方が、
その理由を理解され協力的なのだが、
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21293042.jpg
中には強引な理論を振りかざす人も居らっしゃる。

そこに完成検査リコールが生じた。

この問題の報道では、
少々疑問に感じる表現があった。

さも昔から、
スバルが不正だと知った上で続けてたと、
見る人に誤解させる表現だった。
あれでは、
他のリコールと混同してしまう人もいる。

特にエアバッグリコールは、
具合の悪い部品を付けたまま機能だけ停止させ、
もう一度持ち込んでもらう必要がある。

交換する部品も一度に入荷しない。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21294347.jpg
個人名の書かれたモジュールが、
順番に少しづつ送られてくるので、
その都度連絡して交換作業を進める。

お客様の都合で入庫しないクルマもあれば、
盛んに「まだかまだか」と心配される人もいる。

そのような場合に、
一番困るのは周りの人が不安を煽る事だ。

新聞に「スバル」と文字が躍るたび、
アドバイスではなく単に不安をあおる。

それが如実にわかる、
エアバッグリコールに関する電話があった。

お客様ご本人に上記の理由を説明すると、
代わって受話器を取った男性が、
常識では考えられない事を言った。

しかも地元の名士とされる人物だ。

「エアバッグの装着が出来ないのなら、
もし事故が起きて怪我をしたら、
その責任をスバルが取ると一筆取って来い」

呆れたね。

「○○さん、あなたも製造業のトップじゃないですか。
そんな事が出来るはずが無いと、
一番知ってるはずでしょう」
更にはっきりと言った。
「こんな電話は時間の無駄です」

冷静に考えれば分かる事なのに、
それが出来ないオトナが増えた。

果たしてSUBARUの工場は、
ヒトに見せられる状態だったのか。

3Sだ5Sだと言うのは簡単だけど、
愛社精神が隅々まで行き渡る時代ではない。

今最も難しいのは、
「なぜ働くのか」というフィロソフィの伝承だ。
そして磨きぬく。
その対象が自社のコレクションだったり、
フィールドだったり、
フィロソフィだったりするわけだ。

社員自らがコレクションを磨き、
フィールドを磨けば、
フィロソフィーも磨かれる。

好調な時こそフィロソフィーが重要だが、
そこが弱い。
二年に一度のモーターショーが始まった。

感じたの事は、
国内マーケティングにおける軸足の狂いだった。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21295748.jpg
先に飛ぶように売れたイエローエディションは、
BRZ専用色だから魅力的なのに、
手抜きの二番煎を強引に進める。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21300844.jpg
限定商法は活性化の糸口かもしれないが、
これは少しも魅力的なクルマじゃ無い。

そんなところから、
モーターショーを振り返ろう。
こちらはスバルマガジン編集部の、
三澤副編集長だ。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21302369.jpg
彼の陣頭指揮の下、
マリオなどのエディターが、
積極的な活動を繰り広げ、
スバルマガジンはジャンジャン読者を増やしている。
モーターショーの会場で、
彼のために一肌脱いだ。

こちらはBRZを育んだ、
SUBARUの佐藤公彦さんだ。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21303496.jpg
開発当初からずっとBRZに寄り添い、
わが子のように育てた開発者だ。

BRZが素直なクルマになったのは、
佐藤さんの力によるところが大きい。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21305689.jpg
今回は乾PGMと力を合わせ、
遂に動力性能を向上させ、
18インチホイール前提に、
車体骨格にもかなりの手を入れた。

STIのチューニングを活かすには、
ボディを鍛える必要があった。
SGP譲りの解析技術も用いられたのだろう。
今度の改良でスイートスポットを絶妙にチューニングした。
リヤのカウルパネルと、
フロントのバルクヘッドにも手を入れ、
クルマの剛性と重量のバランスを、
更に最適化した。

こちらはSUBARUマーケティングのボス、
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21311198.jpg
小笠原部長だ。
果敢に攻める姿勢でスバルブランドを際立たせる。

攻めのブランド戦略で、
SUBARUからSTIを切り離し、
更に存在感を高めて欲しいとお願いした。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21313566.jpg
SUBARUから見ると、
STIとはどのような存在なのだろう。

そもそもSUBARUの中間管理職を務める人たちが、
STIとはどうあるべきかを、
キチンと掴んでいるのだろうか。

そこが曖昧じゃないのかな。

STIのブランドステータスを高めるには、
相当な拘りが必要だけれど、
それが理解できない理由は、
他のブランドも知らないからではなかろうか。

例えばコスワースチューンであっても、
TOYOTAブースにあるヤリスが400万円と聞くだけで、
「え~~~」と思うのではなかろうか。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21314956.jpg
このチェリーレッドに、
やっぱり格下のボディカラーは似合わない。
塗るなら専用色だ。

ほんとうはSTIを、
こんな低レベルで使うべきじゃないんだ。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21320375.jpg
BRZを既存の感覚で特装化しても、
魅力は乏しくつまらないクルマになるだけだ。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_21321620.jpg
86とは一線を画した、
このオーナメントだけは確かに素晴らしい。

でも何だか似合わないんだよな。
STIの限定車らしい色が必要だ。
マットブラックが欲しいね。

トヨタと共同で、
もっと面白いクルマを作ってほしい。
SUBARUのファクトリーで、
オープンカーが作れるとイイネ。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_22543782.jpg
やはりライン品質じゃないと、
ホンモノとは言えない。

それが次に欲しいクルマだ。

BRZのSTIスポーツは、
非常に良心的な値付けだが、
その反面で何も執念が感じられない。

だからホンモノに見えない。
スペックよりもスバルの企画力に問題がある。

STI Sportそのものが、
元々その様に考えられているのだが、
GTベースに車種記号を設定し、
パッケージ化されたSTI専用装備を付けただけ。

それじゃあ弱い。

グレードの刻み方を見ると、
おおよそ20万円刻みだ。
基本になるRが253万円で、
次のSは286万円だけど、
SとGTの差は21万円で、
STI Sportを更に20万出せば買える。
タイヤとホイールが18インチになり、
STIのサスチューンが施された。
インテリアもSTIのスポーツパッケージになり、
評判の良いボルドで統一された。

とてもお買い得に違いないけど、
それだけじゃ、
やっぱり弱いね。

モーターショーの会場を離れる時、
五代目インプレッサを開発した、
SUBARUの阿部さんと出会った。
BRZ「STIスポーツ」の良し悪し_f0076731_23065187.jpg
一緒にいたのは自動車評論家の川口さんと、
SUBARUマーケティングの小島さんだ。

感じたままを伝えたので、
更なる進歩を期待しよう。

BRZには更なる可能性が潜んでいる。

2017年10月29日の午後23時7分投稿記事の文章を最適化。

名前
URL
削除用パスワード
by b-faction | 2020-04-06 18:00 | BRZ | Comments(0)

毎日の活動やスバルについてご紹介します


by b-faction