開田高原続編① 秋真っ只中の御嶽山麓
2007年 09月 27日
大好きなシーズンだ。
この前、開田高原のトウモロコシの美味さに触れたが、
秋の味覚として絶対はずせない。
秋の味覚に拘る僕としては、どうしても畑でもぎたての新鮮なものが欲しいので、
この、持って産まれた図々しい性格を100%生かして、
親切そうな農家の人にお願いして回る。
最愛の妻のリクエストもあり、毎年トウモロコシ購入は
最大のミッションだ。
今回はそれに「御岳の白菜」がアドオンされ、更に緊張度が増した。
めぼしい農家に探りをいれ、お願いする。
ちょうど庭でトウモロコシを箱につめていたお母さんに、
一生懸命、目をキラキラさせながら、可愛く
「すみませーん、トウモロコシは無いでしょうか?」
と、出来る限りの笑顔で聞いてみる。これがコツだ。
「何本ぐらい欲しいの」
「20本ぐらい欲しいんですが、ないかな?」
お母さんは、
「しょうがないなー、切ってやるか」
と、かごをひょいと背負うと、いきなり目の前から消えてしまった!
といっても、ちょっとわき見をしている間に、トウモロコシ畑のどこかに入っていかれたのだろうが。
背丈よりあるトウモロコシが密集しているので、何処にいるのか全く分からない。
そのうち背負ったかごの中にトウモロコシをたくさん入れて現れたお母さんは、
僕の目の前で余計な茎などを切り落とし始めた。
ピュッと水が出るのである。
しかも糖分らしき物が、たくさん流れ出ている。
昔、アフリカのマダガスカルを旅したとき、
「旅人の樹」というものを見せてもらった。
自然動物園でのことだが。
茎に鉈をズバッと入れると、そこから水がピューと出る。
それを、コップに受けて飲むのである。
一杯とって飲むように勧められたが、
そのマグカップが洗ってあるのか、誰が飲んだものなのか、
全く信頼性を伴っていなかったので、
固辞してしまったが、非常に残念な思い出である。
今でも、あれが飲んでみたくて、時々思い出すが、
トウモロコシから飛び出た水を見て、
コップに集めて飲んでみたいな、と思った。
それぐらい新鮮なトウモロコシだ。
畑でとって一分一秒を争うほど、鮮度がいいものは甘いと思う。
今度なべとコンロを車に積んで出かけよう。