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Rの持つ本来の意味は「radical」

「R205」がもうすぐ来る。

Rという文字に、
ロードだとか、
レースだとか、
レコードだとか、
様々な理由付けが出来る。

でも、
ラジカルという言葉に最も魅力を感じる。

最強のSTIコンプリートの座を、
これまでのIMPREZA WRX STI specC TYPE RA-Rから奪えるのか。
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実に楽しみだ。

産みの親でもある伊藤健氏は、
「世界一名前の長い車のひとつ」だと和やかに語った。
RA(レコード アテンプト)の称号に付け加えられた「R」。
その意味を知る人がどれぐらい居るのだろうか。

そういえば、
ラジカルから連想するものが2つある。

ひとつは学生時代に聞き惚れた「ラジ」だ。
女性ボーカリストで澄んだ歌声が魅力だった。
彼女のファーストアルバムは、
確か「HEART TO HEART」。

その中にHOLD ME TIGHT という名曲がある。あの時代から一歩抜き出ていた。
お洒落なメロディラインだった。
もう一度あのアルバムが欲しくてたまらない。

友人にレコードを借りたが、
ダビングする事も出来なかった。
お金が自由にならない学生時代が懐かしい。

事あるごとに思い出している。
あのボーカルの透明感をもう一度味わってみたい。

その時代にはそぐわないような、
一歩進んだ洒落たメロディ。
しかし、根っこには、きちんとした音楽観が溢れていた。

そして、
もうひとつは、
「娘」だ。

幼少の頃から、
極めてラジカル。
誰に似たのか想像も付かないユニークな性格だ。
幼稚園児の頃から母親を手玉に取り、
見ていて非常に面白かった。

つい先日、
東京で開かれた、
恒例の研究会に娘を同伴した。
夏に代理出席させたので、
褒美代わりの意味もあった。

一緒に行くかと誘うと、
「お父さんの冥土の土産について行ってあげる」と、
ラジカルな答えが返ってきた。

その当日、
昼食は美味しくて満足出来たが、
夜のパーティは一人7000円の割には淋しかった。
大した食い物も無く、
あっという間に時間だけが過ぎた。
もっともガツガツ食べる場所でもない。
けれど腹が減った。
そこで有楽町のガード下で赤提灯に入った。

ここは食材の鮮度が高く、
価格も意外なほどお値打ちだった。
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マグロの中落ちを頼むと、
スプーンが付いてきて、
削りながら食べた。
500円ならお値打ちだろう。

東京の赤提灯はレベルが高く、
数も多い。

ホテルに戻る道すがらり、
2件ほどハシゴした。
そして〆に新橋の駅そばを食った。

なんだかんだた楽しみ、
ホテルに帰りぐっすり眠った。

そして翌朝目覚めると、
眠気が一気に吹っ飛んだ。

何気なくサイドテーブルを見たら、
大嫌いなムカデが居た。
脚の多い生き物は苦手だ。
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せっかく連れてきたので、
知的な場所に行こうと思った。
上野にある国立博物館にだ。

二年前にも社員とニューヨークの国立博物館に行った。
それ以来、
博物館から足が遠のいていたので、
この機会に是非行きたかった。
ところが娘は「アキバ」へ行きたがる。
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軽いカルチャーも悪くは無いが、
短い時間を有効に使うならホンモノが見たい。

いざ上野に着くと、
あれこれと魅力的な場所が軒を並べて居た。
それで行く場所に悩んでしまった。

すると、
「なに?行く場所決めてたんじゃないの。
もてない男だね、
こういう場所で悩むのが一番女に嫌われるんだよ」
とまくし立てる。

「もうどうでもいいから早くしようよ、
もう別行動しようか、
帰りの切符頂戴!」
と睨みつけて来る。

「まあまあ・・」と
何とかなだめながら、
国立博物館に着いた。

たまたま土偶を中心に企画展示をしていた。
入り口に大きなポスターが目立った。

それを見ると、
「お父さん、土偶なんて何が嬉しくて見るの、
もう、私イヤ!」
と、また怒る。

まさか「お前に似ているからだ」などと、
口が裂けても言えない。

ふと見ると、
博物館の入り口で怒りまくるオッサンが居た。

「私は建設省の(まだあったっけ?)○○だが、
何も見るものが無いじゃないか!
係りを呼びなさい、
見る物が無いならないと、
人を立たせてお断りしなさい!!」

えらい剣幕だった。

客観性は大切だ。
怒りに任せ我を忘れた恥ずかしい姿を見ると、
誰でも少しは冷静になる。

それは覚えがあるからだ。
それ以降、
娘の態度も少し冷静になった。
反面教師に感謝しなければならない。

ゲートをくぐると、
オッサンが怒っていた理由が解った。

右手にある東洋館は長期閉館中だった。
本館に入ると、
2階のアチコチが確かに閉鎖されている。
だから見るモノ無いと怒っていたのだ。

でもここは1日掛かりでも回りきれない。
初めてだから丁度良かった。
この巨大すぎる宝庫は、
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一度や二度では満足できる場所では無い。
展示物が制限されているくらいで丁度良かった。

このような場所で本物に触れると、
色々なアイディアが自分に降り注ぐ。

やっと土偶を展示した場所に着いた。
写真を撮ろうとカメラを出しすと、
「こういう場所ではシャシン撮っちゃいけないでしょう!あー、まったく腹が立つ。
そういう非常識な人間を見ると滅茶苦茶頭にくる!」と娘にド突かれた。

「ちょっと、待て待て、いいんだよ、
お父さんはちゃんと税金払ってるから大丈夫だ」と言うと、」

「またそういう風に嘘ばかり言う!」と信用しない。
なので、
「そんなこたあない!ニューヨークでもフラッシュをたかなければ写していいんだぞ」
と、他国の例を持ち出した。
すると、
おとなしくなった。
ようやく少し納得したらしい。
ラジカルでも外国に弱い日本人らしさは持ち合わせているようだ。

機嫌のよくなったところで
ツーショットしないかと言うと

「えーっ」と言いながらも
めでたく記念撮影に収まったのである。

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館内を歩くと、
いくつかの展示物には写真撮影を禁止した表示があった。
此処には人様からお借りしているものも沢山あるようだ。
だから展示物をむやみに撮影できない。

世の中には個人では賄いきれない重要なものや、
人類の財産とも言うべき宝がある。
「個人で所有してはいけない」と感じた時に、
寄贈したり預けたりするのだろう。

そういう人を実際に知っているし、
「スバルに関わる宝」を受領した体験もある。
博物館に来ると、
「至宝とは何か」という課題に理解が深まる。
万物に感謝する気持ちも大切にしたい。

此処は東京大空襲でも奇跡的に戦火を逃れた。
何故だろう。
不思議な場所だ。

中に居るだけで、気持ちが落ち着く。

突然、娘の目の色が変わった。

「うわー、これ、すごーい」

「このそり方、ひかり方、うー、たまらん」

「お父さんは、どうせ仏像で興奮するんでしょ、
そっちへいきなよ、私はこれを見る」

などと、訳の分からない事を言い始めた。
確かに仏像は好きだが、
別に興奮しない。

こんなに興奮するとは意外だった。
娘の隠れた一面を知る事になった。
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「私はやっぱり、太刀が一番イイイ!」

そりゃ、国宝だから良いに決まってるわな。

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「お父さん、小太刀と脇差と刀と太刀の違いがわかる?」
など、滅茶苦茶詳しくて、
少しゾッとした。

包丁を沢山持っていることは知っているが、
なぜか刀剣類にも詳しい。
恐るべきラジカルさだ。

仏像を見て興奮しろと言われ、
少し癪ではあったが、
それらの美しさに惹かれ時の経つのを忘れた。
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千手観音の繊細さ、
不動明王に溢れる逞しさは、
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何時見ても飽きる事はない。

しかし、実はもっと好きな仏像がある。

それは毘沙門天。
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大きな声では言えないが、

この偉そうな態度、

娘にそっくりだ。

踏みつけられている邪鬼の姿は、
なんともリアルだ。
将来気の毒なヤツが出てくるんだろうな。
今から語りようも無いが。

次の「R」に求めている性能は、
解り易くて過激な性能だ。

仏像のようなホンモノ感をカラダ全体から立ち上らせ、
思わず見とれるような存在感が欲しい。

そして走りから、
刀剣のような切れ味と、
スバルだけが持つ濃い味が溢れる。
辰己エッセンスで、
この希望が叶えられる事を願っている。

それがラジカルに託した希望だ。


Commented by willy Jr at 2009-12-24 00:05 x
おばんです。
娘さんがRadicalとは、蛙の子は蛙という事でしょうか(笑)

Rが発売されると限定車も含めると、インプレッサが幅広い商品構成になりますね。
またまた、ブログが楽しみになります♪

今日は久し振りに早朝ドライブ(日の出を見)に行ってきました。S-GTの軽快感に惚れ直しました。
インプレッサは(私に合った)本当にいいクルマです♪
Commented by b-faction at 2009-12-24 17:34
willy Jr さん、その通りですね。
軽さは性能です。
S402から15iに乗り換えても、一向に飽きが来ないのは,
15iが軽い事も理由のひとつです。

インプレッサは、心底良いクルマです。


大きな声では言えませんが(笑)
クルマは明日届きます。
見に来ませんか?
シリアルは018でした。
Commented by なっちー at 2009-12-31 10:24 x
あそこにはなんと複座の「零戦21型」があります。前線から取り残されたラバウルで連絡用に単座から改造されたものです。スバル関係者なら必見でしょう。
ベニヤでできているはずの落下増槽に触らせてほしいと言ったら、「立入禁止と書いてあるでしょう!」と怒られてしまいました。気が利かないですねえ。
Commented by B-faction at 2009-12-31 15:01 x
なっちー さん、
次には絶対見てきます。

今年も一年ありがとうございました。

忙しくてブログまでアップできませんでした。

それでは良いお年をお迎え下さい。
今年最後に1km泳いできます。
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by b-faction | 2009-12-21 13:29 | Comments(4)

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