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ヨーロッパの情勢とスバルの明るい未来

先日遊びに来ていただいた芸文社の高山さんから、
嬉しいプレゼントが届いた。
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パシフィコ横浜で開催される、
日本最大級の旧車のトレードショー。
トレードというからには、
売買する事も可能な、ノスタルジックカー好きにはたまらないイベントだ。

4名分のチケットをいただいたが、

残念ながら

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                          ※4月3日から18日迄 望桜荘にて開催
の初日とあっては、
行く事はあきらめざるを得ない。

そこでこのチケットをブログの愛読者の方に差し上げようと思う。

取りに来てくださる方なら
誰でもかまわないので、ぜひ有効活用していただきたい。

ペアで2組の方にプレゼントしよう。

コメントで申し込んで欲しい。

高山さんから
同時に贈呈本を頂戴した。

最新号のノスタルジック・ヒーローと共に
2008年の8月号が送られて来た。
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この8月号に、
「スバル360の半世紀」と題した、
高山さんの渾身の特集がある。

実に読み応えがあるし、
素晴らしい構成だ。
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高山さんがスバリストである事を、
紛れも無く証明する、
「必読の特集」

特に特集後半の、
百瀬イズム、佐々木イズムの継承」

のパートは、
全国スバル特約店の社長の必読カリキュラムにするべきである。

また、自分を含めたスバルショップ経営者も必読すべきであるし、
スバルの原点を良く見極め、今後の展望を考えるべきだろう。

この本はスバルが軽自動車製造を撤退すると明言した3ヵ月後に発行されている。

特集の中盤でエディターである高山さんが、
次のように締めくくっている。

スバルが半世紀続けている軽自動車の進化が、
間もなく絶たれる事になるが、
「本当にそれでいいのか?」と疑問を投げかけている。

丁度同じ頃、
同じように雑誌の取材を受け、
「それでいいのだ!」と肯定している自分がいる。
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マリオに初めて取材を受けたのが、
ついこの間の様な気がする。

しかしながら、こうして高山さんと知り合えたのも、
本当に深いご縁を感じる。

話せば話すほど、御互いに、
スバルが好きでしょうがない事が分かり合える。

2年の時が過ぎ、
いよいよ本格的に次期軽自動車のプロジェクトが動き始める。





スバル国内営業本部が、
来月から、
本気でリリースする新型軽自動車。

なかなか面白い。

スバル360は確かに凄い車だった。

それは、インドの国民車、
タタ、ナノを見れば良く解る。
このクルマもインパクトはある。
だが、それだけの事だ。

スバルは50年前に既にそれ以上の仕事をしていたのではないだろうか。
スバル360を見るとつくづく感じる。
しかも、
軽自動車はある側面から見ると、
「関税障壁」だ。
同じように関税障壁だと思っているのが車幅の制限だ。

日本の将来を見据え
当時の通産省の官僚達は、
その優秀な頭脳で様々な政策を考えた。

この頃評判がよろしくない官僚だが、
彼らが終戦後に果たした、今の日本を築くための基礎作りには、リスペクトしている。

しかし、
同時にそれは、アンフェアであることも事実。

従って、現在の日本にはあまり似合わない。

そうした本質を見ないで、
やたら5ナンバー枠に拘る論調や、
「軽自動車製造を止める事はだ」、と言わんばかりの意見には否定的にならざるを得ない。

どうも自分の考え方の根幹は、この辺りにある。


高山さんの心配した、
「本当にそれで良いのか?」
にたいして
「それで良いのだ」と答えることが出来る
解り易い理由が他にもある。

これは自分自身が経験し、
実行したことに基づいている。

それは、現在の携帯電話の状況だ。
初めて携帯電話を所有したのは、
レガシィのデビューと時を同じくする1989年だ。

当時はショルダーフォンといい、
自動車電話と携帯電話の中間のもので、
非常に重いが便利なものだった。

車に積めば勝手に充電し、
取り外せば移動電話として機能する。

持ち運びには不便だが、
オークションや遠方仕入には欠かせない
プロとしての必須アイテムだった。

当然、docomoショップなど無く、
取り扱いは自動車の電装品を扱うプロショップだった。

その後、爆発的な携帯電話の普及と共に、
電装品の取扱店が携帯電話ショップをジョイントベンチャーで開設しはじめると、
非常に流動的なシェア争いと共に様々なブランドが林立。

ショップは小奇麗で、
アチコチに増えて便利になった代わりに、

ほとんどの店員は女性で、
そのフライトアテンダントのようなコスチュームとは裏腹に、
専門的な商品知識は乏しく、
マニュアル通りの対応で、
バックヤードには黒子役に徹した男性社員がいるものの、
一切表には出てこない。

当然ながら、
拡大する顧客は、
20年以上使用しているようなヘビーユーザーより、
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                      ※これまでの携帯電話の残骸の一部


新規で増え続ける
子供達や学生、

また主婦やこれまで携帯電話とは無縁だった顧客への対応を重視することになる。

言い方が悪くて申し訳ないが、
女子供の群がる商品と、
プロの必須アイテムには少し差がある。
iモードなど一度も使った事が無く、
テレビなど見るつもりの無い自分にとって、
この町にあるdocomoショップで、
訪れるたびに不愉快な思いをするようになり、
とうとう行くのが嫌で仕方の無い場所になった。



それはどうしてかと改めて見直すと、
店の責任ではなく、

携帯電話に求める機能が、きわめて限られている自分にとって、
docomoの提供する商品接客
ミスマッチだと言う事に気が付いた。

これは、自動車でみると、
軽自動車がそういうレベルにある。

巷でよく言われるガラパゴス化

これを当てはめると
なぜかということが良く解るだろう。

たとえば軽自動車は、
いまや低価格商品をdocomoショップのようにずらりと並べ、
素人がジャンジャン売りさばける商品に成り下がった。

「未使用車専門店」といわれる存在も増殖した。

一部のこだわりのユーザーを除き、
日常品に対して
明らかに差別化した性能や、
こだわりのブランドなどに
プライオリティは無い。

いわば100円ショップ
ユニクロに慣れ親しんだ現在の主流派にとっては、
docomoショップのような商品企画や接客のほうが、
ピッタリとマッチする。

軽自動車は、確実にガラパゴス化している。
だから、
こういう商品は、スバルが製造するより、
それだけを得意とする会社に造らせ、
更に50年先を行く商品開発に、
持てる資源を注ぐほうが良いと思う。

50年先を見据える事は、そう簡単に出来る事ではないが、

明確な答えがひとつある。

それが「国際競争力」だ。
docomoの携帯電話と、
軽自動車を見ると、
明らかな共通性が有り面白い。

どちらも国際競争力が弱い。
当然、日本でしか通用しない商品だから、
投資にも限界があり、売り方も雑になる。

実は、物は試しと、
iPhoneを見に行った。
偶然かもしれないが、隣町のソフトバンクは、

商品に
もの凄く詳しい

男性社員が接客していた。

彼は中川君という。

その時
iPhoneに初めて触り、
国際競争力が凄まじくある事を直感で嗅ぎ取った。

更に加えて中川君の接客が凄かった。
「iPhoneをどう思う」
と問うと、

「はっきり申し上げて繋がらない事は多々有ります」

「あなたは何を使っているの」
と問うと
「iPhoneです。私のをご覧になりますか」

使用体験を基に、
触り心地、レスポンスなどを説明され、
使ってみると、
「なんだ、こりゃ、携帯電話のレガシィじゃないか」
となった。

同じものを使うことを
極端に嫌がる妻と娘まで、
「お父さん、誰から買ったの」
「恵那のソフトバンクの中川君だ」
の会話の後、
いつの間にか揃ってauからiPhoneに替えている。

自分の
電話を買うたびに嫌になるほど受け取った、取扱説明書や
たいそうな箱の山。
ムダ以外の何者でもない。

これがiPhoneに一切無いのも素晴らしい。

NTTを盲信していた自分に気が付いた(笑)
この辺りが、docomoと別れiPhoneを購入した理由だ。

日本の店頭で軽自動車を売る事は止めず、
製造するものは、もっとコストのかけがいのある物にシフトする、
社会に宣言した、
スバルの姿勢に正しいと賛同した
理由と同じだと思ってほしい。
Commented by SVX360 at 2010-03-28 23:50
一番心配なのは・・・各地のディーラーの縮小とホントに売れてない特約店の廃業等ですね。サンバー&ステラの国内販売と登録車の台数は対して変わらないですからねぇ。わざわざOEMの軽自動車を買うか?といえばノーです。

つまりは国内販売が心配=スバルの国内シェアが落ちるのは仕方ありません(-_-;)

それでも水平対向、AWD、足回り、安全性能(総合的な)の更なる追求(これは実質世界No.1でしょう)に資源の集中は正しい選択だと常には思っています☆

個人的には、あとはブーレイ氏が描いたBD/BGのようなシャープなクルマが出てくることを祈ります(笑)あまりにもBM/BRはアメリカンでマッチョなのが暑苦しいので・・・個人的にはブーレイ大好き人間ですから
Commented by b-faction at 2010-03-29 10:41
SVX360さん、まあ、そんな事は言わないで。
なかなか売りやすい車で、ボンネットのマークも自然な感じに収まってます。

誰にも売りやすく、誰でも売れそうです。
イケメンの若い新人が元気良く2人入社しますから、結構先輩より沢山売ってしまうかもしれません。
そんな期待が出来そうな仕上がりです。

ディーラーの縮小や廃業など僕とは関係の無い話で、
売るものがなくなる心配をしなくて良いほうが100倍幸せです。
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by b-faction | 2010-03-28 12:58 | Comments(2)

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