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改訂:USレガシィの里帰りと吉永新社長誕生

1990年11月14日
米国から送られた一通の封書。

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このクルマ
を良く見ておいて欲しい。

今月10日付けの
日本経済新聞
富士重工の吉永新社長誕生をスクープした。

それほどニュースソースとして価値が高く
各方面から期待も大きいという事だろう。

激動の時代ではあるが、
過去の例からも、こういう時のスバルは団結力が強い。

新しい社長の登場を
心からお祝いしたい

また2010年度の世界販売台数は657.000台と過去最高を記録した。
もちろん黒字決算で14期ぶりに過去最高と、
森社長の花道を飾るのに充分な結果となった。

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それを予感させる、

「ある出来事」
ゴールデンウイークの終盤に起きた。

まず前置きから聞いて欲しい。

スバル360が誕生した1958年(昭和33年)、
富士重工の生産台数はたった1596台だった。

1966年に初の小型乗用車スバル1000を生産し始めるが、
初年度の小型車生産は僅か13.250台に留まっている。
この時の軽を合わせた総生産台数は148.008台だ。

モータリゼーションの成長に合わせ、
スバルも少しずつ規模を大きくして
記念すべき時がやってきた。

1973年
小型車の生産台数が104.497台と初めて大台に乗った。
軽自動車も
一時の勢いは無くなったものの、10万台のラインを超え102527台を記録し
年度総合計で207.006台に達した。

このとき初めて小型乗用車の生産が
軽自動車を上回った
今から38年前の事である。

この年に起こった「オイルショック」で翌年の生産は大きく落ち込んだが
また徐々に復活し
1986年
遂に過去最高となる634.096台を記録した。
しかしその後、レオーネの商品力が急激に衰え
更にプラザ合意後の円高が追い討ちを掛け、
国内における生産台数は徐々に減り始める。

ここでスバルは重要な決断を下す。
米国と台湾での海外生産に踏み切った。
台湾は現地企業との合弁事業だったが
米国には全く新しい工場を立ち上げる事になった。
この事業で陣頭指揮を執ったのが現社長の森郁夫氏である。

現地生産拠点SIA(スバル インディアナ オートモーティブ:現社名)は順調に生産を伸ばし、
設立当初の6.094台から7年後の1996年、ついに103.063台の大台を超えた。

ところで米国の販売会社、SOA(スバルオブアメリカ)は、
創業者ラム社長の下でレオーネ(現地名:ロイヤル)を主体に販売を急激に伸ばしていった。
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そもそもライバルのいなかった乗用車型4輪駆動車は、
スノーベルト(降雪地帯)でとても良く売れた。

その頃から安くて丈夫な日本製品は、
米国内において売れに売れていた。

特に自動車は米国から貿易不均衡の槍玉に挙げられ、
苦肉の策であった
「乗用車輸出自主規制」
を敷く事で批判の矛先をかわしていた。

その網の目を巧妙にかいくぐった「多目的車」というカテゴリーがあったのだが、
それを上手く応用した
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スバルブラット
サンベルト(非降雪地)でも良く売れていた。

ところがSOAは、その後窮地に追い込まれていく。

レオーネとはクルマの成り立ちからターゲットまで、
根本的に異なるレガシィが誕生した時、
それをスムーズに市場導入させる事が出来なかった。

抱えているレオーネの販売に傾注する余り、
遂に大量のSIA製レガシィが在庫の山と化した。
米国撤退まで囁かれるようになると、
放って置くわけにはいかない。

こうした販売不振がSOAの完全子会社化に繋がる事になる。
1990年1月、SOAの発行株式の全てを買い取る事を提案し、
その夏までに買収が全て完了した。
この苦難を乗り切るのに大きな貢献をされたのが、
次期社長の吉永泰之氏だ。

その頃、
そんな事情は露知らず
まだ若くて威勢が良かった事もあり、
ビジネスミッションを兼ねた米国訪問団に相乗りし、
初めて米国の地を踏んだ。

目的は、
自分自身の手で国内では買うことのできなかった
ブラットを手に入れることだった。

訪れた場所は、南フロリダのマイアミだ。

1990年6月のことである。

そもそもここはサンベルトで、スバルのあまり強くない場所だった。
したがってディーラーもクライスラーとの併売拠点しかなかった。

生まれて初めて訪問したアメリカ。
行って見たら、そこは日本から
「最も遠い」
米国の地だった。

しかしマイアミは有数の輸出都市だった。

そのためなのか、その後も多くの幸運を呼び込んだ。

フロリダでスバルを求めて彷徨ったことで、
米国におけるスバルの「立ち位置」を極めて良く知るきっかけになった。

さすがにビジネスが絡むと、カタコトの英会話では非常にまずいので、
南フロリダ日本協会の御力添えを受け、
現地で通訳を調達し地場資本のディーラーを訪問した。
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ブラットを探しに行ったはずの旅だったのに、
ここで状況は一変した。


米国仕様のステキなレガシィに出会ったのだ。


日本国内仕様と余りにも違う、
数々の装備。

特に特殊なルーフラックと
サンルーフの組み合わせに驚く。

度肝を抜かれたのは
シートベルトだった。
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リニアモーターでルーフサイドのインナートリムを
ベルトのアンカーが走っていく。
これには大いに笑えた

パールホワイトのワゴンは国内とは細かな仕様が全く異なるばかりでなく、
搭載されたエンジンが国内には無いキャパシティを持っていた。
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対応してくれたセールスマネージャーのグレッグ氏は
初対面にも関わらず、
キーをポンと投げてよこすと、
「好きなように味わって来い」という。

新車の展示車なのに。
今振り返ると、さらに当時の米国内におけるスバル車の扱いが見て取れる。

ナンバーも付いてないけど....良いんだろうかと迷ったが、

アメリカンな彼らには「そんな事はたいした事では無い」のであろう。

これまで出会ってきた数多くの人たちに、
そのようなおおらかなご縁を感じることは多い。

誠に
ありがたいことである。

乗ったら更に惚れてしまった

もう、レオーネベースのピックアップトラックなど
どうでも良くなった(笑)

買って持ち帰りたいというと「いいよ」という。

そうして輸入した第一号車は、
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今でも東京青山「骨董通り」の田中さんに大切にお乗りいただいている。

当時、この話題は結構あちこちに取り上げられ、
各方面から色々な人が見に来るようになると
当時の社長がとんでもないことを言い出した。

「俺は普通のセダンが良い。FFは無いのか?」

その頃は、前述したように「SOAの過渡期」であり、
AWD路線に突っ走ってゆく前の状況なので、
ラインアップに当然「身軽な」FWDは存在した。

しかもSIAで作られたレガシイのみならず、
日本にある群馬製作所で製造し米国に輸出したものまで混在していた。

電話のやり取りだけで
輸入した「第二号車」は、
極めて珍しい
国内生産して米国に送り届けられた前輪駆動の2,2リットルエンジン搭載車だ。

社長が大切に乗ってから、
このクルマはある御得意様のところに嫁いだ。

お正月の特別なイベントで御譲りする事にしたので、
購入の決断までにたいした時間は必要としなかった。

それでは、
冒頭に述べた
「予感のような出来事」
とは何だったのか・・・・

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ここは木曽の山の中だ。
祖父の生まれ故郷の「妻籠」からそう遠くない場所だ。

だから久し振りにここに来た時、
ご縁とは不思議だなあ、
と改めて感じたのだろう。

その出来事は5月7日の土曜日
お昼過ぎ頃に始まった。

ゴールデンウイークのイベントも終わり
すっかり静かになったショールームに
お得意様の原さんが
ひょっこりと現れたのである。

「わたしも、もう88歳になるからそろそろ大きい車は必要なくなってな、
良かったら引き取ってもらえんか」
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と言うことで、
あるクルマを引き取る事になったのだ。

5月らしい爽やかな国道19号線を
原さんのドライブするサンバートラックに乗せて貰い、
ご自宅まで同行した。

思わず「ウトウト」するくらい快適なドライブだった。

そしてこの場所で
嫁に出した
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USレガシィと20年ぶりに対面した。

昔から原さんはユーモアタップリの方で
このレガシィを購入してもらった時、
左ハンドルですが大丈夫ですか」
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と問うと、
「だーいじょうぶ!左ハンドルなら慣れとる!
と力強くおっしゃるので
「それなら安心しました」とホット胸をなでおろすと
「でっかいトラクターにさんざん乗っとるからな」と大爆笑を誘ったのだ。
エンジンルームもとても綺麗で
乗らないときはバッテリーターミナルも取り外してある。
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この様々な思い出が詰まったUSレガシィを改めてドライブすると、
その出来上がりの良さにまさしく「感無量」である。

正当に評価されていなかった
スバルの海外市場での立ち位置を
森社長は素晴らしい展開力で本来の姿に整えた。

その結果大きく売上を伸ばすと同時に、アイサイトのような今後のスバルの重要なコア技術を花開かせた。

そして、国内販売の再構築に大きな功績を残してきた
吉永新社長の誕生により、
迷走気味のブランド戦略や、
我慢し続けてきた、
スバルの「際立つ走りの創造」に流れも移行すると期待している。

海外と国内
この二つのマーケットを
2頭立ての馬車がグイグイ引っ張って
この苦難の時を乗り切るに違いないと確信している。

装い新たに誕生するスバルを

ぜひ語り合おう。
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次のお客様感謝ディは
6月18日と19日の二日間開催する。

御得意様にはご案内が届くはずだ。

そこで
当社にご登録の無いお客様
お知らせします。

当日、1万円以上物品のご購入
或いは
車検点検整備
また
各種消耗品やオイル交換等

ご用命いただければ、
その場でお楽しみチケットを発券します。

ご招待客様と遠方から来場されたお客様が
混雑しておりますと区別できません

初めてお越しいただいたスバリストの方にも
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USレガシィにご試乗いただくチャンスを設けます。
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各種設備や、保存車両の維持管理に、
相応の費用が掛かっておりますので、
ご理解とご協力をいただきますよう、お願いいたします。
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Commented by 少年ヨシさん at 2011-05-14 20:20 x
お久しぶりです。こちら東北はまだまだ余震に悩まされています。というか慣れてしまっているのもあるかなあ?しかし、避難所にいる方もおられるので・・・
ところで、新社長さんも気になりますが、いよいよ、次期インプレッサも雑誌に載り、私としてはそちらが気になります。代田社長は次期インプレッサをどの様に評価されますか?私個人としては心惹かれます。あと、しばらくしたら、軽から乗用車に乗り換えたいですね。(笑)今日お客様感謝デーに行き点検とオイル交換しました。震災でしばらくガソリン不足で乗らない期間があり、前回もメールに書きましたがバッテリーあがりもあり点検でき良かったです。ついでに新バッテリーも頼みました。ではまた中津スバルの新たな話題を楽しみにしています。
Commented by b-faction at 2011-05-14 21:23
少年ヨシさん 、こんばんは。時期インプレッサはアイサイトも付くようだしなかなかスタイリッシュで良いですよね。
先代のB4のポジションに座るのではないでしょうか。
WRXと分離してそれぞれ別の道を歩み始めますね。ぜひWRXも含め乗換えをご検討下さい。
Commented by suzume33000 at 2011-05-15 02:25
うぁー 奇麗なエンジンルーム♪ 間違いなくいつも車の事を気にかけていらっしゃるオーナー様ですよね 
オーナー様がUS車両を購入した経緯や車ライフのお話も是非紹介してください
あと、当方都内なのですが近所のレンタル屋に青いWRX STIの盗難?放置車両がございます お客様の中で盗難に遭われた方はいらっしゃいませんか?
Commented by b-faction at 2011-05-15 10:06 x
suzume33000さん、コメントありがとうございます。WRXは中津川でも5.6年前には相当盗まれました。一時は購入されたお客様のほとんどが盗難の被害に合ったこともありました。「盗まれる恐れがあるから車庫に入れたほうが良い」とアドバイスしても聞き入れられることなく正月だからと油断して、まんまと盗られちゃった人もいました。
「今日は取締りが多いから気をつけてね」と言っても素直に聞かなくてとっつかまった人もいます。
「青い車」に乗る人は、結構「人のいう事」を素直に聞かない天邪鬼が多いかも(笑)
Commented by W-STER at 2011-05-19 18:42 x
社長お久ぶりです
久々に拝見させえてもらったら
またマニアックな・・・(笑)

今相棒のAWDスーチャーのクラッチOHしてます

そして先日
もうすぐ閉鎖になる新宿スバルビルに
最後の見納めか、もう一度行けるか・・・
で・・・見学するがあいにくの節電中。
おまけにうんともすんとも言わないスバルレディ。
『スバルレディよ。お前も節電中か?』
って・・・言えなかったけど・・・

Commented by b-faction at 2011-05-20 06:39 x
W-STER さん、おはようございます。
VIVIOですか?クラッチのあるスーチャーは???プレオRSもマニアックですね。ひょっとしてREXだったりして(笑)。
レックスのターボ角目がかっこよくて大好きでした。黄色いヘッドライトにして乗ってましたね。過吸気モデルは大好きです。その次はREX660のスーチャーのオープントップ!!!しかもイエローマイカに乗ってました。凄く面白いクルマでした。サスセッティングはでたらめでしたが。

そういえば、17年ごろのサンバーディアスのスーチャーに良く似たサスでした(笑)
Commented by マツダパンダ at 2011-05-21 16:37 x
うわ。これほど愛情たっぷりに飼われていた自動車を久しぶりに見ました。
USレガシィいいですね。渋いし、肩の力が自然と抜けている感じがいいです。しかもFFですか?おもしろそうですね。
Commented by b-faction at 2011-05-23 14:03 x
マツダパンダさん、こちらは遅レスになりました。車庫の中こそボディカバーをかけると効果抜群です。昔の人は自動車を大事にします。

はっきり言って、このクルマ、面白くて溜まりません。
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by b-faction | 2011-05-16 18:58 | Comments(8)

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