完結編:嵐の洗礼を受けたBRZ。絶体絶命のピンチを脱出!
2012年 04月 07日
かつて経験したことのない4月の天候だ。
中津川は冬に逆戻り。
あの激しかった嵐も
記者会見まで開いて
注意勧告したので、
被害を免れた人も多かったことだろう。
あの嵐の中をBRZで高速走行した。
以前ならFRに高い信頼性を抱いてなかったので、
決してそういうことはしなかったであろうが、
新世代FRによる、前後の重量配分の適正化によってもたらされる、
意外なほど高い操縦性と高速安定性を体で覚えるようになると、
たとえ飛んで火にいる夏の虫
と笑われようが、試してみたくなる衝動に駆られる。
もともと、悪条件の走行安定性はFRより
FFのほうが有利だと思っている。
もちろん4WDならばなおさら素晴らしい。
その根拠は体験から生まれたものだ。
まだ平成の世になる前、
クラッシックカーフェスティバルというお祭りにしばしば参加していた。
その頃、富士スピードウエィの第一コーナーで起きた出来事が不安を抱いた原点だ。
その日は特に天候が不安定で、
レース中もスピンなどが相次いだ。
1300Gでフリー走行にエントリーしていたので
出番を待っていると、
まさに滝のような豪雨になり、第一コーナーの手前はまるでプールのような水たまりになった。
そこに一斉に旧車が飛び込んだのだからたまったものではなかった。
その時に大勢を占めていた参加車は、510にケンメリ、コロナなど
旧石器時代から新石器時代に変遷しつつある頃の乗用車である。
まるでワルツを踊るように
自分の周りのクルマ達がクルクルとまるでスローモーションのように回転していく様は
衝撃的だった。
それに対して、FFの1300Gはハイドロプレーニングも起こすことなく、
大きな抵抗は感じたものの、その場所を難なく乗り切った。
この時から、パイオニア精神に惚れて所有したスバルのFWDに、
それまで感じていた信頼性に加え、大きな優位性を確信した。
当然の事ながら、
その延長線上にある4WD技術にも絶大な信頼を持ち、
これまでも決して疑うことはない。
産業革命に相当するような
高速4WD技術の確立があった。
それはレオーネ4WDが誕生し、アウディによってもたらされたスーパースポーツ4WDが全盛期を迎えた1990年代以降、
FRというものは重いセダンなど特定の車種には必要不可欠だが、
ラリーの世界で終焉を迎えた。
またスペース効率や軽量化を考えるとFFに移行する会社がほとんどだ。
それにも増してハイブリッドも増えてきた現在では
FWDを前提としたクルマ作りが大勢を占めている。
高速道路での横風に対する強さや、
悪路での直進安定性はFFのほうが優れている、
という考えが染み渡っているのが現在の状況だろう。
そこに最新の技術で誕生したのが「新世代FRスポーツ」BRZだ。
海外にはBMW、日本にはマツダのロードスターという
好敵手がいるこの市場に、
胸を張って乗り込んだだけのことはあった。
嵐の中を最新のかわら版を受け取るために、
BRZで高速道路を西に向かった。
少し舐めていたのは事実だ。
命にかかわるような悪天候になるとは思わなかった。
ちょうどこの頃は、まだ写真を残すような余裕が少しあったのだろう。
ところがこの直後、眼前が乳白色になり全く視界を奪われた。
この時ばかりは冷静に対処しながらも、緊急事態の認識が芽生えてきた。
一番怖かったのは、追突される恐怖を感じたからだ。
しかし
会社で詰め込みを待つ仲間に一刻も早く届けなければならない。
かわら版を受け取る。
そして今度は小降りになった東海環状道路を土岐ジャンクションに向けて走らせた。
不幸なことに、あのすごい嵐に2度も遭遇した。
なぜかというと、
西に向かって車を走らせ、一宮の先で北進し
美濃ジャンクションから中津川に向かったので、
また嵐に追いつき真っ只中に突入してしまった。
2度目のほうが恐ろしいことになった。
川のようになった高速道路は追い越し車線も走行車線もどっぷりと水たまりになっているだけでなく
反対車線から大型トラックの巻き上げる水しぶきが、
滝のように降ってくる。
言い方は悪いが
ゴキブリのように低い車体は、
巨大なトラックに囲まれると、
流石にひるんで身じろぎできなくなる。
久しく体験していなかった。
まるで急ブレーキをかけるように
ドーンと水たまりに突入する。
まさにFISCOで経験した悪夢が再来した。
しかし、これはBRZの走行安定性の高さを実証する貴重な体験になった。
まず新車なのでタイヤが新品だ。
だからハイドロプレーニング現象が起きにくいということが
大きく影響している。
そして最新のVDCを標準装備していることも素晴らしい効果だ。
しかしこの緊急事態で感じた感触は、
これまでの経験から、少し違う安定感だと即座に嗅ぎ取れた。
前後重量配分が適正化されたことで、
4輪のグリップが均一に得られる。
そして各タイヤの能力も使い切ることが可能になる。
素晴らしい操縦安定性を体で感じることができた。
そしてこれを開発した技術者たちの執念も垣間見ることができた。
そして期待したいことは、新しく生まれてくる
次世代のSUBARU車たちに与える影響だ。
これからは、FFでも4WDにおいても
これまで以上に前後の重量配分を徹底的に重視したクルマ造りに取り組まざるを得ないだろう。
そういう意識改革をFHIにもたらすであろうことを考えても、
BRZは画期的なクルマで、スバルの歴史の中に大きな足跡を残すだろう。
無事会社に戻る「ことができた。
愛読者の皆さんのお手元に届いたかわら版はいかがだっただろう。
危険を顧みずにチャレンジして、
手塩にかけた力作だ。
また元気になった桜を愛でるため、恒例になったさくら祭りを今年も開催する。
そこで召し上がっていただくための引換券のクオリティも高くした。
これくらい大したことではないかもしれないが
一つの節目を迎えた喜びの表れだと受け取ってほしい。
そしてすぐ東へと旅立った。
台風一過の秋晴れのようにパッと見は好天だが、
昨日の低気圧の影響を色濃く残している。
小休止したPAでよく頑張ったBRZを観察する。
それにしてもほれぼれする美しいスタイル。
RAに勝手に惚れ込んでいるのだから感じるのだと、
笑う人もいるかもしれないが、
ドアミラーやドアハンドルをカラード化することに何の意味があるのかと、
自問自答したくなるような自然な成り立ちだ。
前輪の役割がすごく軽減されていることが、
前後のタイヤを比べてみたらよくわかった。
比較的きれいな前輪に対して
汚れが多く付着していることがわかる。
高地における降雪に、
散布された融雪剤のようだ。
蹴り足だからこうなるのだろう。
凍結こそしていなかったが、
そういう状況では気温は7℃以下だ。
当然路面温度も低いので
サマータイヤを装着したBRZにはあまり良くない環境である。
相変わらず吹き流しの状態は凄い。
真横どころかバタバタと暴れまくり、
右斜め上に跳ね上がる様子は
ただ事ではない風が吹いている証拠だ。
富士山も綺麗に見えるが、
頂上にぶつかる強風で積もった雪と思われる塊が、
むしり取られるように飛び去って行く。
このような強風下のターマック路面で、
改めて走行安定性の高さを確かめてみた。
やはりヘビーウエットの状態で感じた事と同じで、
AWDには劣るもののFFと遜色ない直進安定性を有している。
また、
その手応えの味がずいぶん異なるのだ。
その理由は
ステアリング系に駆動力が一切伝わらないためだろう。
アクセルのオンオフによって引き起こされる、
パワーユニットの動きやトルクによるねじれ感も、
一切遮断されているから、
それらを手のひらに感じることも無い。
シャープで、
しかもサックリしているのはそのためだと思う。
走行中に写真を撮るなど、
本来ならお勧めできることではないが、
走行安定性を実証するためだということでご理解を頂きたい。
こういう状態において、
古い時代の後輪駆動車は、著しく不安定な状態になった。
しかし、BRZは決してそういうクルマではない。
スバルが作った功績はここにも十分あらわれている。
いよいよ都心に近付き、
見慣れた光景が目に飛び込んでくる。
比較的新しくできた山の手トンネルに入り、
小菅ジャンクションから三郷へ向かう。
ぽっかりと空いたセンターコンソールに仮付してきた、
ポータブルタイプのナビに、その道は存在していない。
山の手通りの直下を走るこの道に入ると、
古いナビは勘違いしてパニック状態になるので愉快だ。
ここでもこのクルマの素性の良さが際立つ。
細いトンネルに、まるで吸い込まれるが如くきわめてスムーズに進入できる。
しばらく走ると
東京スカイツリーが右手に見える。
一年以上前にルクラを越谷に納車した時に見た形と比べ、
迫力が出た。
常磐道に入ると、懐かしい地名が見えた。
昔は良くここで自動車雑誌の新車テストが繰り返された。
スバルもSKCが「できる前には利用していたはずだ。
真っ直ぐな道が延々と続く。
直進安定性の良さを試してみたくなった。
両手でカメラをしっかり持って撮影した画像だ。
前方の景色が茶色くなり、
まるで砂嵐のように地表から風に粉塵が煽られて舞い上がっていた。
このあたりの環境をよく表している。
今日の目的地にやってきた。
スバルショップ水戸さんだ。
これまで深いお付き合いはないが、
スバル販売店の中でも古くから実力を発揮している優良店だ。
茨城県にあるスバル販売店とは、
これまで全くご縁がなかったので、
この機会を大切にしたい。
迎えてくれたのはイケメンセールスの大島君だ。
一見、ちょっとシャイだけど
とってもナイスガイだ。
彼の前髪を譲ってもらい
少し自分の「こめかみ」あたりに移植したいと密かに思いながら
楽しい時間を過ごした。
せっかく水戸に来たのだから、何かお土産をと思った。
パーキングエリアには色々あると教えてもらったものの、
どでかい納豆などもらっても、妻は扱いに困るだろう。
なんせ、死ぬほど嫌いらしいから。
以前、JALの国際線で乾燥納豆をもらって食べて、
即ゲロしていた(笑)
それで、教えてもらった大きなショッピングモールに行き
地元の納豆を購入した。
娘は納豆が大好物なので話が合う。
予想通りとても評判がよく、
娘には「にゃっとう」を譲り、
豪華版の「くめ納豆」を自分で食した。
美味であった。
水戸を離れ、夕暮れの迫る都心に向かって、再びBRZを走らせる。
これから紹介するシーンは、
ワンアクションでステアリングを正確に切り、
そのまま綺麗にコーナーの頂点を舐めるようにクリアすると、
全身の毛穴が開くくらいの走りの快感が得られる場所だ。
このアプローチも素敵だ。
そして
いったん駆け上る。
その後、再び下りながらターンするシーンは、
ノルドシェライフェを彷彿させるのだ。
ゲートインしてサーキットホテルが迫るあたりの雰囲気。
オールドコースに降り込んで行く時の緊張感が思い出される。
再びアプローチから
ワンアクションで
コーナーを立ち上がり、
この後一気に加速。
このようなスムーズで速い走りが新世代FRスポーツに最も似合うだろう。
忘れてはいけない。
大切な妻にもお土産を購入した。
何気ないものの中に、思わぬ一品が隠れていることがある。
納豆を購入した後、
レジの外にあったケーキ屋さんで購入した
ハイブリッドなシュークリーム。
昔、ケーキ屋ケンちゃんという人気番組があった。
洗濯屋ケンちゃんではないぞ、くれぐれも間違えてはいけない。
オープニングの歌は
「シュークリームはね、
蓋ですくって食べるんだ。
だけど無理しちゃいけないよ。
喉につかえて
「ヒョエヒョエヒョエ」てな事になるからね・・・・」だった。
それまでシュークリームといえば
丸いシューの中に注射器でクリームを押し込んだっものしか見たことがなかったから、
蓋が開いて中身の見えるセンセーショナルなシュークリームに興奮し、
そのハイソな味を、
初体験した時の喜びは、いまだに脳裏に焼き付いている。
しかし、どうしたのだろう。
このハイブリッドなお菓子は、
味が薄く食べた後の感動は微塵もない。
生クリームというにはかけ離れているように感じる。
カスタードクリームって、
こんなにコクの無い物だったろうか?
見た目はそこそこで、
価格も決して安くないが、まあ納得できる。
そんな軽自動車やハイブリッドにまさしく通じる味であった。
中央フリーウエイに乗った。
調布基地を追い越し
山に向かっていったら
黄昏がフロントグラスを染めた。
松任谷由美ことユーミンの代表作に出てくる
シチュエーションとほぼ同じ光景だ。
朝見た姿とまるで異なる富士山も綺麗だ。
絶景二ついただきました。
今回の走行距離
一週間と少しで走った延べ走行距離。
このタイムは
戻ってすぐプールで平泳ぎ1000メートル。
筋肉をほぐす効果があり肩こりに効く。
28分を切れば体調は万全。
さくら祭りでBRZをしっかり操ろう。
中津川は冬に逆戻り。
あの激しかった嵐も
記者会見まで開いて
注意勧告したので、
被害を免れた人も多かったことだろう。
あの嵐の中をBRZで高速走行した。
以前ならFRに高い信頼性を抱いてなかったので、
決してそういうことはしなかったであろうが、
新世代FRによる、前後の重量配分の適正化によってもたらされる、
意外なほど高い操縦性と高速安定性を体で覚えるようになると、
たとえ飛んで火にいる夏の虫
と笑われようが、試してみたくなる衝動に駆られる。
もともと、悪条件の走行安定性はFRより
FFのほうが有利だと思っている。
もちろん4WDならばなおさら素晴らしい。
その根拠は体験から生まれたものだ。
まだ平成の世になる前、
クラッシックカーフェスティバルというお祭りにしばしば参加していた。
その頃、富士スピードウエィの第一コーナーで起きた出来事が不安を抱いた原点だ。
その日は特に天候が不安定で、
レース中もスピンなどが相次いだ。
1300Gでフリー走行にエントリーしていたので
出番を待っていると、
まさに滝のような豪雨になり、第一コーナーの手前はまるでプールのような水たまりになった。
そこに一斉に旧車が飛び込んだのだからたまったものではなかった。
その時に大勢を占めていた参加車は、510にケンメリ、コロナなど
旧石器時代から新石器時代に変遷しつつある頃の乗用車である。
まるでワルツを踊るように
自分の周りのクルマ達がクルクルとまるでスローモーションのように回転していく様は
衝撃的だった。
それに対して、FFの1300Gはハイドロプレーニングも起こすことなく、
大きな抵抗は感じたものの、その場所を難なく乗り切った。
この時から、パイオニア精神に惚れて所有したスバルのFWDに、
それまで感じていた信頼性に加え、大きな優位性を確信した。
当然の事ながら、
その延長線上にある4WD技術にも絶大な信頼を持ち、
これまでも決して疑うことはない。
産業革命に相当するような
高速4WD技術の確立があった。
それはレオーネ4WDが誕生し、アウディによってもたらされたスーパースポーツ4WDが全盛期を迎えた1990年代以降、
FRというものは重いセダンなど特定の車種には必要不可欠だが、
ラリーの世界で終焉を迎えた。
またスペース効率や軽量化を考えるとFFに移行する会社がほとんどだ。
それにも増してハイブリッドも増えてきた現在では
FWDを前提としたクルマ作りが大勢を占めている。
高速道路での横風に対する強さや、
悪路での直進安定性はFFのほうが優れている、
という考えが染み渡っているのが現在の状況だろう。
そこに最新の技術で誕生したのが「新世代FRスポーツ」BRZだ。
海外にはBMW、日本にはマツダのロードスターという
好敵手がいるこの市場に、
胸を張って乗り込んだだけのことはあった。
嵐の中を最新のかわら版を受け取るために、
BRZで高速道路を西に向かった。
少し舐めていたのは事実だ。
命にかかわるような悪天候になるとは思わなかった。
ちょうどこの頃は、まだ写真を残すような余裕が少しあったのだろう。
ところがこの直後、眼前が乳白色になり全く視界を奪われた。
この時ばかりは冷静に対処しながらも、緊急事態の認識が芽生えてきた。
一番怖かったのは、追突される恐怖を感じたからだ。
しかし
会社で詰め込みを待つ仲間に一刻も早く届けなければならない。
かわら版を受け取る。
そして今度は小降りになった東海環状道路を土岐ジャンクションに向けて走らせた。
不幸なことに、あのすごい嵐に2度も遭遇した。
なぜかというと、
西に向かって車を走らせ、一宮の先で北進し
美濃ジャンクションから中津川に向かったので、
また嵐に追いつき真っ只中に突入してしまった。
2度目のほうが恐ろしいことになった。
川のようになった高速道路は追い越し車線も走行車線もどっぷりと水たまりになっているだけでなく
反対車線から大型トラックの巻き上げる水しぶきが、
滝のように降ってくる。
言い方は悪いが
ゴキブリのように低い車体は、
巨大なトラックに囲まれると、
流石にひるんで身じろぎできなくなる。
久しく体験していなかった。
まるで急ブレーキをかけるように
ドーンと水たまりに突入する。
まさにFISCOで経験した悪夢が再来した。
しかし、これはBRZの走行安定性の高さを実証する貴重な体験になった。
まず新車なのでタイヤが新品だ。
だからハイドロプレーニング現象が起きにくいということが
大きく影響している。
そして最新のVDCを標準装備していることも素晴らしい効果だ。
しかしこの緊急事態で感じた感触は、
これまでの経験から、少し違う安定感だと即座に嗅ぎ取れた。
前後重量配分が適正化されたことで、
4輪のグリップが均一に得られる。
そして各タイヤの能力も使い切ることが可能になる。
素晴らしい操縦安定性を体で感じることができた。
そしてこれを開発した技術者たちの執念も垣間見ることができた。
そして期待したいことは、新しく生まれてくる
次世代のSUBARU車たちに与える影響だ。
これからは、FFでも4WDにおいても
これまで以上に前後の重量配分を徹底的に重視したクルマ造りに取り組まざるを得ないだろう。
そういう意識改革をFHIにもたらすであろうことを考えても、
BRZは画期的なクルマで、スバルの歴史の中に大きな足跡を残すだろう。
無事会社に戻る「ことができた。
愛読者の皆さんのお手元に届いたかわら版はいかがだっただろう。
危険を顧みずにチャレンジして、
手塩にかけた力作だ。
また元気になった桜を愛でるため、恒例になったさくら祭りを今年も開催する。
そこで召し上がっていただくための引換券のクオリティも高くした。
これくらい大したことではないかもしれないが
一つの節目を迎えた喜びの表れだと受け取ってほしい。
そしてすぐ東へと旅立った。
台風一過の秋晴れのようにパッと見は好天だが、
昨日の低気圧の影響を色濃く残している。
小休止したPAでよく頑張ったBRZを観察する。
それにしてもほれぼれする美しいスタイル。
RAに勝手に惚れ込んでいるのだから感じるのだと、
笑う人もいるかもしれないが、
ドアミラーやドアハンドルをカラード化することに何の意味があるのかと、
自問自答したくなるような自然な成り立ちだ。
前輪の役割がすごく軽減されていることが、
前後のタイヤを比べてみたらよくわかった。
比較的きれいな前輪に対して
汚れが多く付着していることがわかる。
高地における降雪に、
散布された融雪剤のようだ。
蹴り足だからこうなるのだろう。
凍結こそしていなかったが、
そういう状況では気温は7℃以下だ。
当然路面温度も低いので
サマータイヤを装着したBRZにはあまり良くない環境である。
相変わらず吹き流しの状態は凄い。
真横どころかバタバタと暴れまくり、
右斜め上に跳ね上がる様子は
ただ事ではない風が吹いている証拠だ。
富士山も綺麗に見えるが、
頂上にぶつかる強風で積もった雪と思われる塊が、
むしり取られるように飛び去って行く。
このような強風下のターマック路面で、
改めて走行安定性の高さを確かめてみた。
やはりヘビーウエットの状態で感じた事と同じで、
AWDには劣るもののFFと遜色ない直進安定性を有している。
また、
その手応えの味がずいぶん異なるのだ。
その理由は
ステアリング系に駆動力が一切伝わらないためだろう。
アクセルのオンオフによって引き起こされる、
パワーユニットの動きやトルクによるねじれ感も、
一切遮断されているから、
それらを手のひらに感じることも無い。
シャープで、
しかもサックリしているのはそのためだと思う。
走行中に写真を撮るなど、
本来ならお勧めできることではないが、
走行安定性を実証するためだということでご理解を頂きたい。
こういう状態において、
古い時代の後輪駆動車は、著しく不安定な状態になった。
しかし、BRZは決してそういうクルマではない。
スバルが作った功績はここにも十分あらわれている。
いよいよ都心に近付き、
見慣れた光景が目に飛び込んでくる。
比較的新しくできた山の手トンネルに入り、
小菅ジャンクションから三郷へ向かう。
ぽっかりと空いたセンターコンソールに仮付してきた、
ポータブルタイプのナビに、その道は存在していない。
山の手通りの直下を走るこの道に入ると、
古いナビは勘違いしてパニック状態になるので愉快だ。
ここでもこのクルマの素性の良さが際立つ。
細いトンネルに、まるで吸い込まれるが如くきわめてスムーズに進入できる。
しばらく走ると
東京スカイツリーが右手に見える。
一年以上前にルクラを越谷に納車した時に見た形と比べ、
迫力が出た。
常磐道に入ると、懐かしい地名が見えた。
昔は良くここで自動車雑誌の新車テストが繰り返された。
スバルもSKCが「できる前には利用していたはずだ。
真っ直ぐな道が延々と続く。
直進安定性の良さを試してみたくなった。
両手でカメラをしっかり持って撮影した画像だ。
前方の景色が茶色くなり、
まるで砂嵐のように地表から風に粉塵が煽られて舞い上がっていた。
このあたりの環境をよく表している。
今日の目的地にやってきた。
スバルショップ水戸さんだ。
これまで深いお付き合いはないが、
スバル販売店の中でも古くから実力を発揮している優良店だ。
茨城県にあるスバル販売店とは、
これまで全くご縁がなかったので、
この機会を大切にしたい。
迎えてくれたのはイケメンセールスの大島君だ。
一見、ちょっとシャイだけど
とってもナイスガイだ。
彼の前髪を譲ってもらい
少し自分の「こめかみ」あたりに移植したいと密かに思いながら
楽しい時間を過ごした。
せっかく水戸に来たのだから、何かお土産をと思った。
パーキングエリアには色々あると教えてもらったものの、
どでかい納豆などもらっても、妻は扱いに困るだろう。
なんせ、死ぬほど嫌いらしいから。
以前、JALの国際線で乾燥納豆をもらって食べて、
即ゲロしていた(笑)
それで、教えてもらった大きなショッピングモールに行き
地元の納豆を購入した。
娘は納豆が大好物なので話が合う。
予想通りとても評判がよく、
娘には「にゃっとう」を譲り、
豪華版の「くめ納豆」を自分で食した。
美味であった。
水戸を離れ、夕暮れの迫る都心に向かって、再びBRZを走らせる。
これから紹介するシーンは、
ワンアクションでステアリングを正確に切り、
そのまま綺麗にコーナーの頂点を舐めるようにクリアすると、
全身の毛穴が開くくらいの走りの快感が得られる場所だ。
このアプローチも素敵だ。
そして
いったん駆け上る。
その後、再び下りながらターンするシーンは、
ノルドシェライフェを彷彿させるのだ。
ゲートインしてサーキットホテルが迫るあたりの雰囲気。
オールドコースに降り込んで行く時の緊張感が思い出される。
再びアプローチから
ワンアクションで
コーナーを立ち上がり、
この後一気に加速。
このようなスムーズで速い走りが新世代FRスポーツに最も似合うだろう。
忘れてはいけない。
大切な妻にもお土産を購入した。
何気ないものの中に、思わぬ一品が隠れていることがある。
納豆を購入した後、
レジの外にあったケーキ屋さんで購入した
ハイブリッドなシュークリーム。
昔、ケーキ屋ケンちゃんという人気番組があった。
洗濯屋ケンちゃんではないぞ、くれぐれも間違えてはいけない。
オープニングの歌は
「シュークリームはね、
蓋ですくって食べるんだ。
だけど無理しちゃいけないよ。
喉につかえて
「ヒョエヒョエヒョエ」てな事になるからね・・・・」だった。
それまでシュークリームといえば
丸いシューの中に注射器でクリームを押し込んだっものしか見たことがなかったから、
蓋が開いて中身の見えるセンセーショナルなシュークリームに興奮し、
そのハイソな味を、
初体験した時の喜びは、いまだに脳裏に焼き付いている。
しかし、どうしたのだろう。
このハイブリッドなお菓子は、
味が薄く食べた後の感動は微塵もない。
生クリームというにはかけ離れているように感じる。
カスタードクリームって、
こんなにコクの無い物だったろうか?
見た目はそこそこで、
価格も決して安くないが、まあ納得できる。
そんな軽自動車やハイブリッドにまさしく通じる味であった。
中央フリーウエイに乗った。
調布基地を追い越し
山に向かっていったら
黄昏がフロントグラスを染めた。
松任谷由美ことユーミンの代表作に出てくる
シチュエーションとほぼ同じ光景だ。
朝見た姿とまるで異なる富士山も綺麗だ。
絶景二ついただきました。
今回の走行距離
一週間と少しで走った延べ走行距離。
このタイムは
戻ってすぐプールで平泳ぎ1000メートル。
筋肉をほぐす効果があり肩こりに効く。
28分を切れば体調は万全。
さくら祭りでBRZをしっかり操ろう。
Commented
by
なべ田
at 2012-04-07 00:08
x
社長、こんばんはです。
早速走りまわって居られますね~羨ましい限りです。
私の方はやっと本日に車庫証明を提出した次第です。
インプレッサが必要以上に早く来たのに対してBRZは焦らし過ぎです・
届いたならば貪る様に走り回るかと思います。
実は事前に来週の金曜日には東海市へ行く理由を強引に仕込んでいまして、何とか木曜日に届かないものかと。
もちろん本音の理由は聖地巡礼と走ることなのですが(笑)
早速走りまわって居られますね~羨ましい限りです。
私の方はやっと本日に車庫証明を提出した次第です。
インプレッサが必要以上に早く来たのに対してBRZは焦らし過ぎです・
届いたならば貪る様に走り回るかと思います。
実は事前に来週の金曜日には東海市へ行く理由を強引に仕込んでいまして、何とか木曜日に届かないものかと。
もちろん本音の理由は聖地巡礼と走ることなのですが(笑)
0
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b-faction at 2012-04-07 07:04
なべ田さん、おはようございます。それは楽しみです。お待ちしています。BRZの正確な情報を少しでも早くお伝えするのも大切な義務だと思うので続けてアップします。ただし、今日からイベント「さくら祭り」に集中するため時間がなかなか取れないかもしれません。
Commented
by
マツダパンダ
at 2012-04-07 18:27
x
あの嵐の中、よく撮影できましたね。すごい・・・。
最近、BRZにインプレッサの1.6リッターが載ったらおもしろいかも、とか思うようになりました。
すいません。貧乏性なもので、BRZがレギュラーガソリン対応エンジンとはいうものの、ハイオクガソリンが指定されていると、つい敬遠してしまいまして。まあ、大人が乗る車だから、けち臭いこと言っちゃあいけないんですよね。
最近、BRZにインプレッサの1.6リッターが載ったらおもしろいかも、とか思うようになりました。
すいません。貧乏性なもので、BRZがレギュラーガソリン対応エンジンとはいうものの、ハイオクガソリンが指定されていると、つい敬遠してしまいまして。まあ、大人が乗る車だから、けち臭いこと言っちゃあいけないんですよね。
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by
b-faction at 2012-04-07 20:20
マツダパンダ さん、FB16も素晴らしいエンジンですが、CVTとのマッチングが特に優れていますね。スクエア型のFA20はスポーツエンジンですからね。こういう車に廉価版は必要ないでしょう。最初のコンセプトがピュアだからこそ、一つのエンジンで道を極め続けることが大切だと思います。
Commented
by
マツダパンダ
at 2012-04-07 22:11
x
納得です。目標は高いほうがいいですからね(ちょっと意味が違うか?)。
インプレッサの運転席からの視界も好きなので、自分はインプレッサかも・・・。
インプレッサの運転席からの視界も好きなので、自分はインプレッサかも・・・。
Commented
by
b-faction at 2012-04-08 06:53
マツダパンダ さん、BRZとニューヨークでデビューしたクロストレックがあれば、すべて事が片付きます。そのように感じるこの頃です。
Commented
by
しまだ
at 2012-04-08 19:53
x
ご無沙汰してます。かわら版の発送、こんなに大変な作業だと思っていませんでした。改めて制作に費やす大変さも感じています。
昨日は雪模様とおかしな気候が続いていますが、一転、快晴となりショールームで座ってきた日から是非下ろした時にと担当者から声をかけてもらっていたBRZの試乗に行ってきました。グレードはS。第一印象、クラッチが軽すぎじゃないかと思うほど。乗降性はまったく気になりません。視界が広く、三角窓のおかげで右左折時の死角軽減もあり、非常に運転がしやすい。特筆すべきはとても安定感が高い!AWDじゃないの?って思わず言ってしまいました。自分の車のようなトルクステアもなく素直なハンドリングはフロント周りに余計なものがないRWDならではと思いました。下手にハイグリップタイヤなど履かずにタイヤを生かしきることに集中した方がいいのかなって。ただありのまま、そのままでいい、そんな印象でした。
昨日は雪模様とおかしな気候が続いていますが、一転、快晴となりショールームで座ってきた日から是非下ろした時にと担当者から声をかけてもらっていたBRZの試乗に行ってきました。グレードはS。第一印象、クラッチが軽すぎじゃないかと思うほど。乗降性はまったく気になりません。視界が広く、三角窓のおかげで右左折時の死角軽減もあり、非常に運転がしやすい。特筆すべきはとても安定感が高い!AWDじゃないの?って思わず言ってしまいました。自分の車のようなトルクステアもなく素直なハンドリングはフロント周りに余計なものがないRWDならではと思いました。下手にハイグリップタイヤなど履かずにタイヤを生かしきることに集中した方がいいのかなって。ただありのまま、そのままでいい、そんな印象でした。
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b-faction
at 2012-04-08 22:22
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しまださん、こんばんは。予習した甲斐がありましたか?(笑)
僕は明日から次の勉強です。またお楽しみに。
僕は明日から次の勉強です。またお楽しみに。
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きり
at 2012-04-09 02:22
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こんばんは。ひょっとしてPAで小休止したのは4日ですか?
違っていたらごめんなさいです。
実はその日、清里にラリーとスバルにゆかり有る方を尋ねて行ったのですが、どこかのPAで、きれいな白いBRZを見ました。ラゲッジの荷物確認のみだったのでこちらが先に発進したのですが、諏訪湖が見えたあたりで追い抜かれたのです。こちらのBPは子どもと犬を乗せていたので、のんびり巡航でしたから、追いつこう!とできませんでしたが。走り去る後ろ姿が綺麗でした。
私も先月頭の鈴鹿サーキットのファン感謝デーでATの最上グレードを試乗しました。いい車ですねぇ。坂で2速に落とすエンブレかけたときに、音が気持ちよくて大声あげて笑っちゃいました。気持ちいい!って。いい車ですねぇ、本当に。
違っていたらごめんなさいです。
実はその日、清里にラリーとスバルにゆかり有る方を尋ねて行ったのですが、どこかのPAで、きれいな白いBRZを見ました。ラゲッジの荷物確認のみだったのでこちらが先に発進したのですが、諏訪湖が見えたあたりで追い抜かれたのです。こちらのBPは子どもと犬を乗せていたので、のんびり巡航でしたから、追いつこう!とできませんでしたが。走り去る後ろ姿が綺麗でした。
私も先月頭の鈴鹿サーキットのファン感謝デーでATの最上グレードを試乗しました。いい車ですねぇ。坂で2速に落とすエンブレかけたときに、音が気持ちよくて大声あげて笑っちゃいました。気持ちいい!って。いい車ですねぇ、本当に。
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b-faction at 2012-04-11 16:56
きりさん、返事が遅くなりすみません。おっしゃる通り4日です。場所から考えても僕に間違いないでしょう。世間は狭いですね(笑)。綺麗な後姿でしたか、ありがとうございます。スムーズドライブを心がけています。月曜から長距離出張で同じところを走ってたった今戻りました。
大したクルマです。今回も900キロほど走りましたが、ますます手になじみ底知れない魅力があります。
大したクルマです。今回も900キロほど走りましたが、ますます手になじみ底知れない魅力があります。
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なべ田
at 2012-04-11 19:55
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いつもお世話になります。
今回の社長の記事、大変良い予習になりました。有難う御座いました
残念ながらBRZは間に合いませんでしたが予定通りに明日から愛知県へ向かいます。金曜日の午後多分夕方近くになるかと思いますが御社へ伺おうと考えて居ります。
当方時間がはっきりしませんのでお伺いできる時間が未定ではありますがとりあえずは伺う所存です。もしご都合がよろしい場合には是非とも宜しくお願い致します。
今回の社長の記事、大変良い予習になりました。有難う御座いました
残念ながらBRZは間に合いませんでしたが予定通りに明日から愛知県へ向かいます。金曜日の午後多分夕方近くになるかと思いますが御社へ伺おうと考えて居ります。
当方時間がはっきりしませんのでお伺いできる時間が未定ではありますがとりあえずは伺う所存です。もしご都合がよろしい場合には是非とも宜しくお願い致します。
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b-faction at 2012-04-11 21:01
なべ田さん、こんばんは。お待ちしています。
by B-faction
| 2012-04-07 22:33
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