最新スタッドレスをテスト!BRZと季節の変化を実感する。
2012年 09月 28日
膨大なスタッドレスタイヤの情報だ。

その脚で開田高原に向かった。
美味しい空気を楽しむためだ。
そして

独特の郷愁を味わった。
9月最後の水曜日、
この日は早朝から、予定されていた研修会に向かった。

岡谷にあるアイスアリーナで
「ダンロップ史上最強」と胸を張るスタッドレスタイヤをテストするためだ。
誰よりも先に会場に入り、
状況を確かめる。

広いスケートリンクにパイロンが置かれ、
2台のヴィッツ4WDが用意されていた。

氷のコンディションは抜群だ。
ヒトが立てないほどツルツルではない。
そっと指を置く。
負荷重量により、

その部分だけ溶けているがわかるだろう。
本来ならばこれ位うすく表面に水が乗った方が、
より現実的だ。
なぜなら、シベリヤのような極寒の地以外、
氷の表面がガンガンに凍結しているようなことはない。
クルマの負荷重量の影響で、
僅かな水分が溶け出しタイヤと路面の間に水の層を作る。
だがスケートリンクでは氷の下から強烈な冷気が供給さられているので、
一旦溶けた水分も直ぐ元に戻る。
従ってμ(摩擦係数)は意外に高い。
女神湖などで、氷上走行をする時、
ものすごく滑るから注意が必要だ。
ところがこのスケートリンクの上なら余裕が生まれる。
この季節に氷の上でテストができる幸運に感謝したい。
ダンロップタイヤ中部株式会社の皆さん、
ありがとうございました。
ブログへの忌憚の無いご意見、
お待ちしています。
今のダンロップにとって
ライバルはブリジストン以外に存在しない。

当然ターゲットは最新のブリザックだ。
製造年月日もダンロップの新製品と数ヶ月しか変わらない良品である。

こちらがダンロップの誇る最強のスタッドレスタイヤだ。

ライバルを超えるために、
とうとう非対称パターン化に踏み切った。

車両も全く同じだ。
あえて早く会場に入り、
しっかり見せてもらった。
ブリジストンのタイヤに対して、何かハンディを与えた形跡は一切なかった。

テールパイプの熱気を上に放出させている。
さて、今日は我が社の誇る若手メカニックを同行した。

杉本聡を紹介しよう。
彼はまじめな正確で、人柄も良い。
が、
たまに抜けたことをする。
スケートリンクでタイヤテストと聞けば、
寒い・・・・と連想するはず。
ところが、ポロシャツ1枚で下着さえ着けていない。
「失敗したなと思いました」とうなだれている。
順番を待っている参加者を見て、
更に自分の犯したミスを深刻に感じ始めた。
この様にパイプ椅子に座っている参加者を見るだけで、

寒い。
いよいよ杉本選手(?)の登場だ。

ブリザックを装着したクルマで、まず発進→パイロンスラロームから大きく回り込み停止

そして時速20キロまで加速して急制動というメニューをこなした。
ブリザックの後でウインターマックスを装着したクルマにチェンジ。
寒さをこらえながらスタスタと乗り込む。

この頃はVDCを持つクルマが多く
発進や停止は以前に比べ大幅に安全だ。
こいつは4WDなので、比較的神経を使わなくても良い。
しかし、ステアリングをキュッと切った時に
ウインターマックスは、
ブリザックに比べ意外なほど舵の効きが良い。

ヴィッツのようにフロントヘビーで、
足回りにもさほどお金の掛けられてないクルマは、
前軸重が大きい上、
ターンしたときの荷重移動も比較的大きい。
ダンロップの新製品はエッジが効くのが特徴だ。
そこに大きな差が生じている。
実のところ、ブリザックREVO GZとと言う名作は、
製品設計の古さというハンディを背負っているにも関わらず、
発進加速や停止時によく働く。
しかし氷の上で加速しながら転舵すると、
ウインターマックスに軍配が上がる。
ブリザックをオール3の基準値として考えた時、
ウインターマックスにどのような評価が与えられるか書けと言われた。
発進加速は3.5の評価。
停止も同じように考えて良い。

このパイロンまで加速して時速20キロになったら
全力でブレーキを踏む。
後はアンチロックブレーキがに全て任せるだけだ。

停止した所までの距離を測ってデータベースを作り
メーカーに送ると言うことだ。
彼が乗る前に試してみた。
時速30キロまで加速し、制動能力を確認した。
ブリザックの3に対して3.5と言う明確な評価の差が出た。
どこのメーカーのタイヤもレベルが拮抗している中で、
たとえ0.5ポイントでも明確な差が出せるだけ凄いと思う。
そして、更に大きな違いは操縦性にあった。
これは3に対して4の評価を与えられる。
そうなると、
全体を通した安心感という点でアドバンテージは大きい。
安心感の項目では3に対して5の評価を付けた。
無事、役目を終えた杉本君だ。

安堵の表情だが、
表に出てひなたぼっこしながら
しばらく震えていたのを見逃していないぞ(笑)
次に舗装路での評価に話を移そう。
今度は先にダンロップに乗れという。

担当しているスタッフに、
「なぜ氷上と逆にするのか」と問いかけたが、
それには答えず、
「タイムトライアルじゃないから速く走れば良いというモノじゃぁありません」
と釘を刺されてしまった。
「あれ、ひょっとして問題児になってるのかな」と、
冗談を言ったつもりだが(笑)、
近くで聞いていた、
中部ダンロップの前田さんは、
思わず
「えっ!もう何かやったんですか」
と口を滑らせた。
どうも彼もブログの愛読者らしい。
彼の一言に影響を与えたのは、
ブログの中で語られる各種のエピソードか。
身を張って性能を追求する様々なネット上の姿が、
現実と重なり合ったのかもしれない(笑)
そして、問題児はアリオンに乗った。

最新の設計と胸を張るだけあり、
ウインターマックスのタイヤ剛性は非常に高い。
一つ一つのブロック強度を
ミウラ折りという技術で高め、
更にゴムの配合にも工夫を凝らしてある。
だからスタッドレスタイヤにしては、
安定性が高い。
この季節でもしっかり走る。
ただし、やはりスタッドレスタイヤは気温7℃以下でしか使ってはならない。
なまじタイヤがしっかりしているので
登りのヘアピンに近いコーナーも楽しい。
丁寧に速度を落とせば、
ワンアクションのステアリング操作で、
見事にするりと回る。
しかし、タイヤはとんでもないことになる。
試乗後のタイヤを近くで観察した。

決して無茶なことをやっていない。
だが、
これを見れば、わかるだろう。
普段から良く注意し、衣替えを徹底する事だ。
肝に銘じて欲しい。スタッドレスタイヤは
摂氏7℃を上回ったらサマータイヤに交換すべきだ。
これがその時の気温だ。

次にブリジストンを試した。
こちらも予想に反して良い働きをする。
軽くブレーキを残してスムーズにコーナリングしたり、
曲がりながら停止線に従って少し強めに制動を掛けた。
1度目よりコースを覚え分、平均速度も高かった。
ところが、意外なほど確かなステアリングインフォメーションを得られた。
想定外の夏路面で、ブリジストンも良い。
正直な感想を言うと、
初心者や女性にとって、凍結路面では、
制動距離の短縮が一番大切だ。
しかし、BRZのような荷重変化の少ないクルマに、
ささくれ立つほど柔らかいコンパウンドは必要ない。
早く両社が競い合って
高速道路から氷雪路まで高い水準で調和した、
ウインタースポーツラジアルを開発して欲しい。
国内の空白マーケットを
ピレリやミシュランやコンチネンタルに奪われてしまうぞ。
大きな収穫を得て
岡谷を後にした。
塩尻に繋がる甲州街道は、
BRZの本領を発揮するのにうってつけだ。
塩尻の以前から気になる所に寄った。
イヅツワインで、素敵なワインを探す。

軒先にも
建物の周りにある塀もワイン用のブドウだらけ。

しかし、食べられないはずのワイン用のブドウにしては、

嗅ぎ慣れたとても甘くて良い匂いがあちこちから漂ってくる。
ふと見るとコンテナが山のように積まれていた。
奥では人が激しく出入りし、
農家の人と思われる軽トラが盛んに出入りする。
ちょうど収穫の最盛期に遭遇したようだ。

これからつぶして絞られるのを待つばかりのナイヤガラ。
一粒だけこっそり食べたくなるような素敵な香りにあふれている。

塩尻では、普通に食べられるブドウもワインにするのだ。
独特の甘い香りと
美味なる舌触りのワインはこの地の特産物だ。

トレーサビリティのしっかりしたブドウだけを使った赤ワインと、
ナイヤガラで少し辛口に作った白ワインを購入。
酸化防止剤無添加なのが嬉しい。

この女性は、ワインの知識も豊富だし、
良いアドバイスを正直にしてくれる。
一番気に入ったのは、
「うちのワインは・・・」と力を込めて語られることだった。
スバルに対して、
「うちのクルマは・・・」という気持ちと同じなんだろう。
このブランドと言うより、
この人からワインを買った様な清々しい気分で店を後にした。
この人のようにきちんと商品の特性を全社員が学び、
お客様にぴったりのスタッドレスタイヤを売る。
10月20日から2日間開催される、
お客様感謝ディを楽しみにして欲しい。
こんな日は、自然に開田高原に足が向く。
自動車家畜論がむらむらと頭をもたげた。
木曽馬に会いに行こう。
その前にソフトクリームを忘れてはいけない。

こいつを舐めながら、大きな樹に挨拶だ。

BRZを止め、樹の肌に触りに行く。

見事に草が刈られて、
すっきりした様子。
二宮さん、お疲れ様でした。
青々と茂って本当に良かった。
紅葉までもう間もない。

しばらくの間、会うことができないだろう。
きっと次に会うときは葉を散らせた後だ。
そっと樹にもたれたら、
大きなプレゼントをくれた。

この場所で、いかにこの生命体が重要な役割を担っているのか、
脳みそに直接メッセージが入ってきた。
不思議な樹との一体感を感じた瞬間だ。
隣のブルーベリー畑も
静寂そのもの。

たった3週間前のあの息吹が嘘のようだ。
僅かな痕跡が認められるが、
取り切れなかった果実は、
ほとんど鳥たちの胃袋に収まったのだろう。

もうすぐブルーベリーの見事な紅葉が始まる。

写真展をちょっと覗いてみた。

あれからもう一年が過ぎた。

オレンジ色のシーズンはもうすぐそこだ。

これが「草刈りの芸術」と思わせる、
美しい光景。
そばの花で真っ白だったのに、
今日の風景は全く違う表情を見せる。

そばの収穫までもう少し時間が必要だ。

蕎麦の実を取り

殻を爪で割って味わう。

ほのかに甘い。
近くを埼玉県の春日部市から来たという老夫婦が通った。
それが蕎麦ですかと尋ねられ、
木曽馬も見たいという。
それならと、案内することにした。
入り口近くにある馬場を見ると、
3人の男性と2人の女性が見慣れないことをしている。

かわいらしい女性がこちらを見ていたので
一枚撮影した。
まさに人の縁とはおもしろい。
自動車家畜論を常に考えているためか、
同じ波長の人と引き合う何かがある。
何かを感じながら、二人を今年産まれた子馬の所に案内した。

木曽馬は二人が実際に思っていたより大きいそうだ。
喜んでもらえてとても嬉しかった。

顔なじみのスタッフに挨拶。
今年の夏に大活躍した馬車もそろそろ倉庫に眠るようだ。

今度の日曜日は開田高原で最も大きな祭りだ。
木曽馬の里もごった返すので、
馬車を出せるような余裕はとても無いらしい。

老夫婦を見送りながら
先ほど気になった場所に目をやる。
すると作業を終えた若い女性が馬場から出てきた。
なんと青森から研究のためにここに来たのだという。
北里大学の学生さんだった。

このブログをもし見たならば
是非コメントして欲しい。
北里大学獣医学部の研究室では、
木曽馬に負荷重量をかけ、
どこまで耐えるのかデータベースを作っている。
クルマの負荷重量を考えながらここに来た。
すると馬に負荷重量を掛ける研究をしている人に出会ったのだ。
ここでは軽く話して別れたが、
縁というのは摩訶不思議で、
やまゆり荘の露天風呂で、男性メンバー三人と偶然いっしょになった。
話す内容が面白いので、「木曽馬の里にいらしゃった方ですか」と声を掛けた。
今、日本中に存在する固有の馬は8種類あるそうだ。
そのうちの6種類に負荷重量をかけ、
何キロの重さに耐えうるのか学術的なデータ収集をしている。
その研究の成果は、
乗馬時の安全性確保に役立てられるそうだ。
北海道の道産子、長崎の対馬馬に続く
3番目の研究対象に木曽馬を選んだ。
次は与那国島にターゲットを絞ったそうだ。
この面白い研究は
ここにいる沢山の木曽馬に

130kgのおもりを背負わせデータを取る事から始まるらしい。
「たからふじ」も背負ったんだろうか。
130kgなら余裕で歩き回るらしい。
ところが140kgの重量を掛けると、
苦しそうになるらしい。
微妙なラインだ。
たまに妻のボディプレスを食らうが、
下敷きになると動けない。
50kg台とその上の差がものを言うのだろう。
ご本人は〇×kgだと力説しているが我が家の謎の一つである。
乗馬に対する安全確保や周辺知識の向上に役立て、
一人でも多くの人が木曽馬と戯れることができるよう
研究を続けて欲しい。
メンバー一人一人がとても明るく、
楽しいひとときを過ごせた。
夕暮れを迎えた木曽馬の里を後にするため、
BRZの所に戻る。

こうして低く構えた姿はまさしく駿馬だ。

木曽馬の里で、猛々しい種馬を見ると、
絶対に行きたくなる場所がある。

日没後の御嶽山のシルエットと美しいBRZのフォルムを重ね合わせる。
このしびれるシーンは
カフェKAZEでしか撮影できない。
そしてここに絶対会いたくなる人物も居る。
「通風になるために生まれた男」だ。

本人は不名誉に思うかもしれないが、
これは最大の賞讃だ。
彼ほどエネルギッシュな男はそうざらにいない。
ツリーハウスまで作ってしまうし、
秋になると

血が騒ぎ出す。
屋外ライブを今年も開催するため

見事な仮設ステージができていた。
エネルギーの出し入れが多と、
可愛い名前だが、
その痛さは「痛風手帳」持つモノだけが知り得る
究極の特権だ。
ライブを是非成功させたい。
開田高原へGO!
KAZEさんの前も通りました。店の前で数人が一生懸命作業されていたので立ち寄るのを躊躇ってしまったですが、ステージを作っていたんですね。
先日、コナラの樹にやる気と勇気をもらったとコメントしましたが、自分のブログでも触れました。
大樹を眺めて自分の決心を確認しました。
11月から東京で仕事をすることになりそうです。
10年がかりで携わってきたプロジェクトを今月末で終了し、10月で清算します。このまま終わるのも悔しいので思い切って違う場所でチャレンジしてみることにしました。
転職ではありません。よりプロデューサーらしい仕事をしたいと思っていて東京に出て行けるチャンスを窺ってました。
田舎の一企業に身を置きながらでは限界を感じてたので、業界全体を見渡せる場所で仕事をしてみたいと考えていました。
大好きな家族も、買ったばかりのBPも置いての単身赴任です。(T.T)
そんなわけで、10月中にはぜひ一献傾けたく。山もっちゃんも誘いたいと思ってます。近々、直接連絡いたしますのでよろしくお願いします。
一大決心されたんですね。おめでとうございます。是非美味しい酒を酌み交わしましょう。それではご連絡をお待ちしております。


夏と秋のはざ間で、ちょっと腑抜け状態・・・郷愁にどっぷりつかってしまっている毎日です。
今朝、丸山の畑周辺の草刈りに行く途中・・・「86」のオレンジを見ました♪
末川で釣りをしてた、精悍な若者が乗ってました。
ちょっと元気をもらって、丸山の畑の奥の林の草刈りをしてきました。
あの『SVX』と出会って、もうすぐ1年になりますね。

店頭にはXVが届きました。奇麗なオレンジです。その横にはBEAMSがあります。オレンジは心を躍らせてくれます。

試乗会というのは主催メーカーにどうしても軍配が上がるようになっている事、皮むきが終わっていないタイヤというのは本来の性能を十二分に発揮できていない状態である事。
空気圧・接地面のバランスチェックを目の前で行わずに体験させている事。
DLに軍配が上がるような評価をされたようですが、Y社に属する私としてはBSに軍配を上げたい気分です。
理由を申しますと、双方とも慣らしが終わっておらずリブレット加工やヒゲがある新品状態での性能評価であり、慣らしが終わりBSは発泡ゴムが完全に出た状態ではない事。
DLはリブレット加工が無くなれば、サイプのみで吸水しなければならない事と、リブレットによるミクロレベルでのひっかき効果が得る事ができない事。
それらを考慮した評価をしなければならないかと思います。
主さんの会社はDLをメインの取引先でしょうから、どうしてもDLに軍配を上げたい気持ちは分かりますが、ある意味偏向に近い印象を受けましたのでコメントさせていただきました。
どうしても単純に考えて技術面で劣るメーカーさんですからね、印象操作をしたい気持ちは分かりますが・・・。
最新のブログもスタッドレスに触れていますが、最近は見方を全く変えてます。
どれだけ短く短距離で止まるかだけに「偏向」したタイヤ開発そのものに疑問を感じてます。
ダンロップが技術面で劣るメーカーかどうかは知りませんが、決して悪いモノを平気で売るメーカーでは無いですよ。
YHさんとはあまりご縁が無く、紹介したくても出来ないんですよ。残念ですが。