この一年感で体験したトップ3。

メルセデスベンツのブルーエフィシェンシー
そしてスバルの

ボクサーディーゼルなど新世代のエンジン群
そしてスカイアクティブ

どれもが環境と燃費だけで無く、
面白さと速さを併せ持つパワーユニットだ。

あっという間に11月も終わった。
ふと、
今気がついた。右手の人差し指の根元が紫色の痣になっている。

ぎょっとした。
ぶつけた覚えも無いし、痛くもないので不気味だ。
何か思い当たる節が無いか振り返った。
先日、東京で飯田本部長と膝をつき合わせ、
努力と情熱の彼らしい話をお伺いした。

今はスバル信州(株)の社長としてご活躍中の石川さんとも言葉を交わせた。
いまのスバルが好調な陰には、彼等の血と汗の滲む苦労がある。
だからこそ結果を出せるのだろう。
普段あまり酒を飲まない本部長だが、
また深くお話しできればと願っている。
スバルから重要な仕事が段ボール箱に入って届いた。
お客様に発送する満足度調査アンケートだ。
当社に届いた対象総数は200通だ。
中津スバルと封筒に印刷し発送しようと思ったが、何となく血潮が通っていない。
アンケートの案内状に心を込めて全て直筆のサインを入れることにした。
火曜日は仕事の合間を縫って全てのご案内に丁寧に名前と肩書きを記した。

このペンは書きやすく気に入って居る。
けれども量が多かったのと、次々と仕事が入るのでちょっと無理したようだ。

左手と比べると良く解るが、見事に痣になった。けれど悔いの無い発送が出来た。

今月最終の一週間をもう一度振り返ろう。

おおよそ一年ぶりに名知さんが遊びに来てくれた。
十六銀行の中津川支店長を勤められて以来、
友情を暖め合っている。
お互い日本酒党なので、
酒の趣味も合うが

和菓子の嗜好も近い。
大好物をありがとうございました。
あまりにもお互い大酒を飲んだので、火曜日に朝一番で立ち寄って下さった。
また是非飲みましょう。
続いて
青森市で52年の歴史を誇る、
株式会社サンライズモータースの皆さんがいらっしゃった。

31名様ご一行が来店されると、

9月の初めにお申し込み頂いたが、
本当にあっと言う間だ。

妻は手に入れたばかりのニコンのミラーレス一眼を使いカメラマンとして活躍中だ。

これで当社のイベントは正月フェアまで一段落した。
遠方から様々なご来訪を頂いたが、
これで今年予定された大規模な行事は全て終わった。

津軽塗の一輪挿しをありがとうございました。
さっそく大活躍した望桜荘に飾らせて頂きます。
翌日の水曜日、嬉しい贈り物が届いた。

飯田のリンゴ屋さんから素晴らしい今年の成果が贈られてきた。
ありがとうございました。

朝のリンゴ一個は長寿の秘訣と言う。
大切に頂きます。
27日の火曜日が忙しかったもう一つの理由は「かわら版170号」の製作最終日に当たったことだ。
前日の深夜まで構成し、朝一番で最終確認夕方刷り上がりを受け取るというハードな工程だ。

今回は満足できる良い仕上がりになった。

新型フォレスターで高速道路を走り、
完成したかわら版を岐阜まで受け取りに行く。

一般路でも感じたことだが、サスペンションの仕上がりがとても良く、

過去の三代に渡るフォレスターとは同じ土俵で語れない。
その上、渋滞路ではアイサイトが抜群の効果を発揮した。

改めて凄いクルマだと実感した。
こういうストレスの溜まる場面で全車速追従型オートクルーズは抜群の効果を発揮する。

今、ちょうど二代目のフォレスターが店頭に並んでいる。
フォレスターは基本的にインプレッサをベースに作られている。

初代もそうだったが二代目の総合的な仕上がりは凄かった。
デビューしたてのXTを東名高速ですっ飛ばし、
御殿場の先にある長い下りカーブで鳥肌の立つような興奮を覚えた。

そしてマイナーチェンジで「エアブレイク」が誕生した時、
山形から東京経由で中津川に帰るというロングツーリングにチャレンジ。
ミッションから排気系まで驚くほど変化して軽々と走った。
途中でポルシェ911に追従しながら楽しく感動する場面にも出会えた。
それがつい昨日のようだ。
このフォレスターは二代目インプレッサをベースにしている。
最後にエアブレイクが誕生した頃、メカニズム的に大きく改善されたが、
このクルマは平成16年式なので、ちょうどそのシリーズの中間に位置する。

なかなかセンスの良い内装で当時のクルマ造りの傾向が良く解る。

デュアルレンジを採用していたので

ヨーロッパでモーターホームなどを牽引するのに役立った。
レオーネからの資産がまだ少し残っていた頃だ。
ローレンジを駆使するとクロスレシオに近くなるので峠道など楽しい。
それにインプレッサの個性をまともに引き継ぐので、
回頭性能が抜群だ。
平成14年に誕生したSG5型フォレスターは、非常に面白いクルマだった。
でも振り返ると不思議なことに、悪路を試すような悪戯心が沸き起こらなかった。
ところが新型は違う。そういう走りが楽しくて仕方が無い。
普通の道路を走って「オヤッ」と感じて、
何か心の底から楽しくなるな走りを実感したら
その次にはもっともっとと男心が顔をどんどん覗かせる。
泥濘土の様子を動画でアップした。
見て欲しい。
次に興味深い経験を話そう。
マツダのCX-5を鈴鹿ツインサーキットでテストした。
メーターは一桁でまっさらの新車だった。馴らしが出来ていないので、
「絶対にタイヤを鳴らさないように走って下さい」と涙目で懇願されての事だった。
タイヤを鳴らさず大胆に走らせるのはNBRにおける必須課題だ。
経験で得た成果を大いに生かして走らせた。
CX-5は良く出来たクルマだ。
リヤシートの分割方法はフォレスターを上回っている。
室内のクオリティも悪くないし、広さも十分だ。
足も速くサーキットでキビキビしていた。
「マツダは良いクルマを作るようになったなぁ」と実感した。
CX-5が今年のカーオブザイヤーを獲得した。
BRZが受賞できなかったのは残念だ。
しかしながらCX-5が獲得したことに対して「なるほど」と思い、
素直に「おめでとう」と言える。
それとは逆に思うことは
「あれほど出来の良いBRZがどうして受賞できなかったのか」
そのあたり、ちょっと訳がわからない。
微妙な事なのでここまでにしよう。
そしてCX-5と新型フォレスターの差はどうか。
これは実に明快だ。
クルマの歯触りが違う。
そして旨みの出方も異なる。

柿の話を覚えているだろうか。
この日も久留米の酒井さんから頂いた、一番食べ頃になった柿を剥く。
柔らかなですっと歯が入る食感と、
嫌みの無い強い甘みがフォレスターの良さに通じる。

こういうぴったりの食物を届けて頂けるとは、
本当に有り難く不思議なご縁だと感謝している。
ところで縁という不思議な事象に驚かされることが多い。
こういう時期になぜアクセラが手元に届いたのだろう。何かの縁としか考えられない。

このアクセラは今年の8月に購入されたまだ新車の香りが漂うクルマだ。
前のオーナーに理由を尋ねたら飽きてしまったと言う。
今月の半ばショールームに入っていたBRZに一目惚れされた。
契約から1週間でBRZのRAはスピード納車となった。
アクセラのセダンはインプレッサG4とライバル良い意味でライバルだ。
フォレスターとCX-5の違いを知ったので、アクセラの特性は乗る前から手に取るように感じる。

マツダも良いクルマを作るが、
スバルの考え方と相当違う方向を向いてるので面白い。
まず違いはドアの開閉時に現れる。
現行のアテンザに比べれば少ないが、

ドアを閉めた時の「クオリティ」は大きく違う。

閉めた時にドアの下部が震える。だから音もスバルとはちょっと違う。
逆にドアハンドルは随分負けている。

ようやく新型フォレスターで一人前になったが、
早くインプレッサもこのレベルにして欲しい。
スタイルは好き嫌いもあろうが、
インプレッサの方を「圧倒的に格好良い」とさせて頂く。

ただし、マツダのやり抜く姿勢はたいしたものだ。
次期アテンザにも言えるが造形言語を決して腰砕けにならずに継続している。
逆にスバルは造形言語を続けることが出来なかった。
今のインプレッサも過渡期のデザインだ。
でもスバルは面白いことに「造形言語」は続かなかったが、
再び「むつらぼし」を復活させたばかりか、
見事にCIとして定着させた。
アクセラに長い時間触れ、手足のように使いながら、
脳髄にドンッと何かが落とし込まれた。
「スバルは永久に過渡期のデザインで良いのでは無いか」
という考え方だ。
造形言語など考えず常に新たな提案をすれば良い。
そう思うようになった。
なぜなら、航空機メーカー中島飛行機の放つ美しい機体の数々を眺めると、
そこには造形言語などという恣意的なモノは存在しない。
戦闘力を極め機能を磨き研ぎ澄ませると必然的に美しくなる。
そういう結果論しかそこには無い。
常に「かっこいいな-」とその時代の人に思わせる戦略も悪くない。

これさえあれば大丈夫だ。
さて最新のアクセラを走らせよう。

走り始めてすぐ解る。
回頭性能は抜群でとても軽快に走る。
クイックでチャキっとしたステアリングフィールと、
すぐロックアップしてダイレクト感を醸し出す軽量な6速オートマチックトランスミッションの相性がとても良い。

高速道路で100km/hを維持するとをエンジンは2000RPM。

深夜から早朝に掛けて高速道路を走らせた。
車両重量を比較する。
アクセラは1320kg。インプレッサG4は4WDのアイサイトで1350kg。FWD同士ならインプレッサの方が軽く1300kgしか無い。
アクセラはその重量を感じさせない軽快な走りが魅力だ。
ただしスピードは出るがインプレッサに比べると操縦安定性がナーバス。
マツダのシャシーは軽快で面白いが、
走行性能の濃密さに於いて一世代前のSIシャシーにようやく追いついた程度に感じる。
次に一般路でどういうクルマなのか試した。

実はいま、
大切なお客様が病に伏せっておられる。
そのお見舞いを兼ね木曽の山中へとアクセラを走らせた。

この様な美味しい道で、アクセラは水を得た魚のように軽快に走る。

ここでもハンドリングは抜群だ。
但しトルクステアは大きい。
こういう場所より、
むしろ幹線道路で前走車を追い抜こうとした時に顕著だ。
またNVHは最初優れているように感じた。
しかしまずアクセラ特有のノイズに高速道路で気がついた。
音圧は高くないが室内のこもり音は大きい。
今のスバルに比べるとレベルの差を感じる。
バイブレーションはアクセラが不利だ。そもそも水平対向エンジンを搭載したインプレッサと比較することが酷い。
始動直後にDレンジに入れ、信号待ちをするような場合に、
ステアリングホイールに振動を顕著に感じる。
こういう安っぽさはちょっと残念だ。
でもそれだけで無くアクセラは荒れた路面に於いて、
何かの拍子にサスペンションから侵入するブルブルゴトゴト感が気になった。
ハーシュネスは互角。
ステアリングの切り込みと動きが同期して、
軽く動くため、しっかり感と動きの俊敏さ融合して良い味になっている。
全体に小じっかりしているが、硬いブッシュを使ったような印象も無い。
全体を眺めると明らかにインプレッサの方が上だが、
アイドリングストップに関しては先駆者だけの事はある。
i-stopはインプレッサのアイドリングストップより素晴らしく、
エンジンを停止させるタイミングも良いし停止時間も長い。

丁寧に同乗者に気配りしたブレーキを掛けると
スバル車はアイドルストップを拒否するが
アクセラは自然にエンジンを止める。
停止方法だけで無くi-stopは仕上がり全体がスバルより優れている。

「スバルはまだアイドリングストップが付いただけ」と言ったら叱られそうだが、
まだまだ改善の余地がある。
次に、ごちゃごちゃ色々付いたステアリングホイールは今風ではある。

が、ここでスバルとマツダの決定的な違いを見せつけられた。
アクセラは、操作中に意味の無いスイッチに思わず触ることが多い。
多機能が良いのか一度考え直すべきだ。

それに対して、
スバルのステアリングを比較すると、
アイサイトの全車速追従型クルーズコントロールが右側に備わる。
これは決定的な差といって良いだろう。
結論を言おう。
アクセラは良いクルマだが、
CX-5とフォレスターに感じた味の差がそのまま当てはまる。
フォレスターとアクセラの比較試乗は、
たすき掛けであり、
スバルとマツダのように旬なメーカーの企業文化を深掘りする上で大変参考になった。
アクセラを購入した全ての人が飽きる訳ではないし、
インプレッサの優位性に気づかないオーナーも数多く居るだろう。
ただ、
乗り味やクルマそのもののクオリティ、
また安全性も含めたクルマの構成はインプレッサの方が圧倒的に優位。
ところがカーオブザイヤーに顔を出さなかった。
まあ、それを深掘りする興味も時間も無いので、
事実を事実として受け入れるだけのこと。
開発した竹内PGMには申し訳ないが、
執念の差が存在したかもしれない。
12年前を思い出した。
二代目インプレッサは、安全性と軽量化への取り組みが極めて良かった。
WRXは待望の6速MTを搭載し、
ワゴンセダンと共に3つのボディが、
同時にデビューするという離れ業を演じた。
ところが発表直後は市場評価に振り回された。
「代田の褒めるクルマは売れない!」と揶揄される原点だったかもしれない。
しかしカーオブザイヤーで特別賞を受賞した。
今回特別賞を受賞したBRZの真の開発責任者、
増田PGMは今どんな心境か。
BRZはホンモノだ。
CX-5に破れたのは意外だった。
しかし「特別賞」の持つ意味も大きい。
さて、たすき掛けの話題を締めるため、インプレッサからフォレスターに話しを移したい。
フォレスターの出来の良さには驚愕させられている。
なぜあらゆるシチュエーションでこれほどまでに満足感が得られるのだろうか。
その秘密は冒頭のこの言葉にある。
過去の三代と同じ土俵で語れないことだ。
フォレスターの後部フロアパネルは専用開発され、後席の居住空間が改善された。
実はこれ、初めての試みだ。
フロアパネルが専用設計だと言うことは、
すなわち
重要なリヤゲート開口部もぐるりと一周インプレッサに囚われず自由に設計できる。
だからリヤサスペンションもインプレッサとは違う設計が可能になる。
初代のフォレスターでWRXのパーツを自由自在に組み合わせるのも楽しかったが、
今となっては子供じみた遊びにしか感じられない。
先代のフォレスターまでどうしてもなじめなかったドライビングポジション。

それがシックリ来るのはなぜか。
臺PGMにその問いをぶつけた。
答えは簡単だった。
「トゥボードの設計にフォレスターを意識した考えが加えてあるからです。
ステアリングシャフトの角度をより大きく獲ることが可能になりました」
これらの「クルマ好き」の執念を感じる拘りの開発姿勢が、
ハートにビンビン響くから夢中になるのだろう。
そしてもう一つ。
今のスバルの強さは、フォレスターに対して真逆なクルマ持つことにある。

次はBRZの冬の楽しみ方をスポーツカーライフを通じて紹介したい。