続編:時系列から学ぶことの大切さとは・・
2013年 07月 28日
日本人は何千年も前からそういう中国の民族に助けられている。
この事実も、
歴史で沢山学んできた。
それを決して忘れてはいけないだろう。
現代のスバリストには忘れられた、
スバル1000は超名車と言える。
これまで生産されたスバルの中で、
文化財的な価値を感じるクルマの筆頭だ。
なぜならば、
どの角度から見ても、
他とは次元の違う完成度を有すからだ。
ベストカープラスで繰り広げられた総選挙の結果は、
軽自動車が1位だった。
しかし本来の1位はスバル1000であるべきだと述べておく。
クルマに限らず、歴史を振り返ると、

例え名を残していなくとも、
渾身の気合いを感じる物がある。
大きな力に翻弄されるほど、
気合いも高まる。
岡山の岡田さんが、アルシオーネの車検のためにご来場された。

美味しいお土産をありがとうございました。

夕方の甘味は疲れを癒してくれる。

新鮮なおまんじゅうを社員とともに戴きました。
岡田さんの愛車は水平対向6気筒エンジンを搭載している。
これはスバル初のマルチシリンダーであり、
これも歴史に強く刻まれるべき大変重要なクルマだ。
スバルの歴史は水平対向エンジンと共にある。
その中でも6気筒の出自には開発陣の血の滲む努力があった。
また1968年10月21日に交わされたある契約に関わる、
埋もれた秘話が山ほどあり、スバルを語る上で絶対に外せないパワーユニットだ。
それはさておき、
望桜荘の桜を見て欲しい。

今から3年ほど前の2010年6月6日に会議室の窓から撮影した。
そして今日、同じ場所で撮影したのがこの画像だ。

精一杯手入れしているつもりでも、
衰弱しているのが手に取るように解る。
それとは全く対照的なのが、
右下の望桜荘だ。
時系列に沿うように庭から活力が溢れている。
花梨や銀杏の凄まじい成長が見て取れるだろう。
さて、もう少し短いスパンでブルーベリー畑を眺めた。
10日前の様子に比べ

今現在のブルーベリーがどうなっているか細かく見て欲しい。
この画像は、次にSTIを語る時の重要なキーワードだ。

まるで何かの予言のようだ。
ベストカープラスに掲載された記事を見て、
皆さんから声を掛けて戴いている。
いつもコメントを戴く「なっち-さん」からは、中津川に行くから寄るね!と電話を戴いた。
そして福知山スバルの伊東社長も、
「見たよ」と電話をくれた。
彼も多くの古いスバルを所有しているので、
心が疼いたようだ。
彼のサブロクは10年ほど前からエンジンを掛けていないらしく、
それを何とか復旧させたいと言う。
しかしとてつもない労力が必要なことと、
今になってこのクルマを公道に引っ張り出すことは、
社会悪的な要素もあるので自重した方が良いとアドバイスした。
冒頭の岡田さんのように、古いクルマでも普段から大切に使い、
本当に愛機を飼うように所有するのなら、
蘇らせるのも悪くない。
しかし「思いついたときに気ままに乗りたい」では、
火傷をするだろう。
ペットショップでその時の感情だけで思わずイキモノを購入するように、
もてあまして可哀想なことになること、十分考えられる。
そこまで古くなくても、整備に十分なお金を掛けないと、
安全性を維持できず、飼い犬に手を噛まれる。
工房では三人の整備士が連携しながら、
リフレッシュメンテナンスのショーケースを作成中だ。
北原が取り組んでいる「ひねくれてしまったGC8」を覚えているだろうか。
その作業を再開し、

エンジンを降ろして各部の改善を続けている。
燻し銀の雰囲気を漂わせる満足のショットだ。

非効率な濁音を澄んだボクサーサウンドに矯正するだけで、
しなやかなクルマに一変するはずだ。
一度、オリジナルのエキマニで仕上げたが、
到底満足できる性能にはならなかったのだ。
また千葉の川淵さんからお預かりしたクルマの整備を通じて、

素直な車の良さに北原自身が改めて惚れ込んだ。

そうした経緯から限りなく理想を追求している。
これも後日、時系列に沿ってまとめたいと思っている。
杉本が熱心に洗っているのはブレーキの構成パーツだ。

静岡の黒瀬さんから引き継いだSVXを朽ち果てさせるわけにも行かず、
思い切ってお金を掛け蘇らせることにした。

まずエンジンのオイル漏れを止めないと、
場内の移動もままならない。
それを優先して修理しながら、
復旧に必要なコストを積算した。
674,309円が人件費を除いたコストとして弾き出された。

これが4気筒エンジン搭載車なら、ここまで情熱を注がないだろう。
このクルマも時系列に沿って変化する。その様子を見せるので楽しみにして欲しい。
時にはクルマに引導を渡す。

昨年のBG系レガシィ「オフ会」に花を添えるため、
手入れして並べた二代目レガシィを覚えているだろうか。
役目を終えマテリアルとして蘇る。
ここに棲むクルマの中で、
一番の秘蔵っ子はスバル1000だ。

実はベストカープラスの飯嶋副部長が、
一番乗りたかったのもスバル1000だ。
残念ながら取材の時は、外装補修の真っ最中だった。
メッキ職人に無理を言って、
前後のバンパーを奇麗に蘇らせている。
そこで、
走らせたら一番面白い1300Gを代役として出動させた。
もう一つ、深く静かに進行しているプロジェクトがある。

この画像に写っているクルマを、覚えている人も居るだろう。
二年前に愛知県の立松さんから譲り受けた「朽ち果てたスバル1000」だ。
レストアしているという意識は無く、
文化財の保存をするように情熱を傾けている。

ようやく、
内装の復元に着手するまで漕ぎ着けた。

さて、いよいよここからベストカープラスの記事で、
納得いかなかった
「歴代スバル車総選挙」の話をしたい。
スバル360がナンバーワンになったと聞いて、
選挙に於ける民意というモノの単純さを痛いほど知った。
奇しくも明日は参議院選挙だ。
やる前から結果のわかっている選挙になりそうな気配だが、
消去法で行くとその結果を甘受せざるを得ないだろう。
元々アベノミクスを全く信用してないが、
「やられっぱなしで良いのか?」(何に対してかここでは伏せるが)
と聞かれたら、
オールジャパンで窮地を脱する心根も理解出来る。
但し、そこには協妥という文字が垣間見える。
スバル360は名車だが、
妥協の産物でもある。
そこを知る以上、ナンバーワンはあり得ない。
スバルは他の国の製品から学ぶことはあったが、
ノックダウンやライセンス契約無しで自動車を自主開発した誇りある企業だ。
その事をまず知って欲しい。大切な事実だ。
選挙と同じで、
知名度や人気で得票する事はやむを得ないから、それは良い。

しかし、このクルマに1位を付けたヒョウロンカの皆さんには少し異論がある。
スバル360はスバルの原点だと言えるのか?
「スバルの原点」を「開発」と「経営」に因数分解すると良く解る。
富士重工が企業として生き残るための基盤作りに、
スバル360とサンバーは多大な貢献をした。
従って「経営の原点」とは言えるだろう。
この二つの成功が無ければ今日のスバルは無かった。
しかし二つのスバルはいずれも妥協の産物だ。
それを証明しているのが今も残るP-1とT-10という「偉大な遺物」だ。
妥協しからスタートしたスバルだが、確かにクルマは凄かった。
リヤウインドシールドに、傷はつきやすいが難燃性に優れたポリカーボネートを用いたと記憶している。
それよりルーフが強化ポリエステル製だと言うことを忘れてはならない。
スバル360は、クルマの世界に於けるマルチマテリアルの元祖だ。
但しこのクルマから、
世界に誇る発明は嗅ぎ取ることが出来ない。
だからより高い世界観で眺めると力説するほどの革新性は残念ながら無い。
ましてやスクーターの延長線上にある2気筒エンジンは、
大宮富士工業の時代に遡る発動機で、
ぎりぎりの妥協策だ。
これをスバル史上最高傑作だとヒョウロンカに言われては、
百瀬さんも草葉の陰で苦笑いしているに違いない。
福知山スバルの伊東社長はこのブログの愛読者だ。
同じプロとして共感することが多々あると話してくれた。
真実を伝えたい。
本当に世界を震撼させるほど凄かったのはスバル1000だ。
妥協を嫌い、
「この世に無いモノを創ってやる!」と強烈な執念を今でも放つ。
これこそ、スバルの「開発の原点」だ。
このクルマには、
世界的な発明が組み込まれているのに、
ヒョウロンカは誰もそれに触れていない。
それは「等速ジョイント(DOJ)」という画期的な部品だ。
もし、ドイツ人が発明したのなら、すぐ手柄を独り占めにしただろう。
だが日本人のアタマに特許という文字は強く浮かばなかったようだ。
それがスバル1000の功績をぼかしている原因のひとつだろう。
どうして特許を取らなかったのか、詳しく知らない。
恐らく草食動物と肉食動物の違いだろう。
農耕民族と狩猟民族と置き換えると尚解り易い。
獲物を狩り、繁殖する人種は手柄を独り占めしたがる。
農耕で和を重視して繁殖する人種は、良い物を分け与え一緒に伸びようとする。
DOJの特許を取らなかった油断は、
スバルに大きな利益を注ぎ込まなかったが、
世界中のクルマがその恩恵により大きく発展したことを考えると、
このクルマには世界的な歴史上の存在価値がある。
だからこそ、
有権者の皆さんに、そこだけはどうしても伝えたく、
又一言余計な真実を語らせて戴いた。
決してサブロクを馬鹿にしているわけでは無い。
もう一度言おう。
スバル360は富士重工の「経営の原点」。
スバル1000は「世界のスバル」の原点だ。
吉永社長は経営のプロ中のプロだ。
彼もその事を十分解っているからこそ、
スバルの軽自動車を温存させている。
このままやられっぱなしで終わるはずが無いから、
楽しみにしている。
何しろ、昔組んだ相手が、三菱自動車をあれほど屈辱的に利用しているのだ。
他山の石とはとても思えないからだ。
今のスバルの屋台骨を支える基本は、
「スバル独自のFF方式」に他ならない。
リバッチを除き、BRZ迄含め、ただひとつの例外さえ無いのだ。
スバル1000よ、永遠に輝け!


こんにちは。結構な高齢車でも、普通に走らせることができることに、まず感心しました。もちろん、整備も大変かと思いますが・・・360を見ていると、以前のプロジェクトXで放送されていたことを思い出しました。
澄んだ音のGC8、楽しみです♪

初めまして、いつも楽しくブログを拝見させて頂いてます。
そして、ベストカープラスも何回も拝読させて頂きました。
私も360はチョット違う気がして投稿しました。
私個人としましては、「サンバー」が一番と感じております。
仕事にも旅行にも、豪雨の中や山道でも、いつでもどこでも『相棒』として長年付き合ってきた関係でしたので・・・(妻以上に~)
各々のオーナーさんの思い入れが各車両に有ると思うので、これ以上は割愛させて頂きます。
会社的にも負担は大きいとは思いますが、これからもスバル製の各車両を『スバル魂』と一緒に保管及び維持して頂けると幸いです。
いつか御社を見学しに行きたいと思っております。
拙い文章で申し訳ございません。

ベストカープラス...発売日に買いました。GCの復活楽しみにしているとともに、応援しています。
スバル1000もここまで綺麗になっていて正直驚きました。
廃車と言えば...塩尻にもスバル1000らしき個体を見つけましたが。状態は上の物よりも悪いかと思われますが...
ビッグマイナーに慣れた我々を驚愕させます。面白い時代の遺物です。