レガシィB4ブリツェン2006と冬の味覚を愉しむ
2014年 01月 06日
レガシィを再び厳冬の地へ誘った。
今度の相棒は少し毛色の違うB4だ。
ようやくB4の特集を完結に導くことが出来た。
このブログの最後で理由を明かすが、
それまで、少し突き出たフロントフェイスを忘れないで欲しい。
ブリッツェン専用デザインのグリルとバンパーに、
縁取りのあるフォグランプがアクセントを添えている。
ここから連想して欲しいことは、
レヴォーグはヤスモノでは無いと言う事だ。
更に付け加えれば1.6リットルエンジン搭載車を、
簡単にフラッグシップに位置付けることも可能になった。
自分の懐からふんだんにお金さえ掛ければ、
いとも簡単にブリッツェンのような車に仕上げることが出来るだろう。
今年の冬は意外に寒い。
その証拠に氷柱群の誕生が早く、しかも育ちが良い。
雪の中で見ると、
黒いボディが際立つ。
今になって、
なぜか惚れ惚れするほどお洒落なエクステリアに思える。
とても8年前のクルマには思えない。
グランパスアイがこれほど似合うとは思いもしなかった・・・・。
ブルースカイブル-がボディに映り込み、
同じ色のグランパスアイがサイドでキラリと光っている。
雲に隠れているが、
少し荒れ気味の御岳山頂が僅かに見える。
このお空の色が、ボディに映り美しかった。
ドアミラーに組み込まれたブルーのランプだけで無く、
高額車に更にお金を掛け自分好みに練り込んでいる。
これらのセンスに脱帽した。
BL5以降も、
新たなクルマが続々と企画され生まれ続けた。
スピーディで的を射た商品企画だった。
と同時に、
スバルのデザインは少し過渡期を彷徨っていたのだろう。
近頃、欧州を訪れる機会が増えた。
なので余計にそう感じるのかもしれない。
ドイツでメルセデスベンツの博物館に3度、
ポルシェの博物館には4度足を運んだ。
その甲斐あってクルマ発祥の地で独自の文化を学ぶことができた。
「クオリティとは何か」
「デザインの本質はどこにあるのか」
「ストーリーを何に求め構築するのか」
「クルマとヒトはどう結びつくべきか」
それらを探究する事が徐々にライフワークになった。
俯瞰すると、最近スバルのデザインに次の方向性が現れたと感じる。
その前にまず典型的な過渡期のデザインはなにか考えてみたい。
たとえば先代のフォレスターだ。
これはマイナーチェンジさえ必要としないほど大ヒットした。
中古車になっても世界中で好まれている。
また最新のインプレッサもスッキリして格好良い。
このデザインも過渡期だと察した。
過渡期と表現すると誤解を招くかもしれないが、決して悪口では無い。
それは扉のようなモノだ。
レヴォーグを見た瞬間に、 扉が開かれ広い世界に足を踏み込んだように感じた。
正式に発表になって諸元も価格も全て明らかになった。
とはいえ、まだ走らせることも出来ない。
レヴォーグの源流に遡る意味で2台の面白いB4を手に入れた。
既に6気筒モデルを紹介し、
その面白さを解り易く説明した。
次にブリッツェンを紹介したい。
現行レガシィになって、
残念だがポルシェデザインは途絶えた。
頼らなくても良い実力が付いたからだ。
2006年に発売された最後のブリッツェンを極寒の下に連れ出し、
美しい姿を記憶に残すことにした。
ここからは、
開田を愛するフォトグラファー二宮さんが撮影した、
黒鰤の躍動的な姿をご覧戴きたい。
先代レガシィのブリッツェンは、初めて見た時、そのフォルムに少し違和感を持った。
とこらが、今になって新鮮に感じるのはなぜだろう。
ベース車より20㎜延長された押しの強いフロントフェイスは、
そのままレヴォーグに繋がっているようだ。
【車名】スバル ブリッツェン 2006model B4
(ベース車:レガシィ B4 2.0GT spec.B)
【主要諸元】
全長×全幅×全高(mm):4655×1730×1435
ホイールベース(mm):2670
トレッド前/後(mm):1495/1490
最低地上高(mm):150
車両重量(kg):1430
乗車定員(名):5
最小回転半径(m):5.4
【エンジン】 EJ20/水平対向4気筒2.0L DOHC 16バルブ デュアルAVCSツインスクロールターボ
内径×行程(mm):92.0×75.0
圧縮比:9.5
最高出力 206kw/6400rpm
最大トルク343N・m/2400rpm
【燃料供給装置】 EGI
【タイヤサイズ】 215/45R18
【ホイールPCD】 5穴 100
【変速機】 5速マニュアルトランスミッション
【燃費】 12km/l (10・15モード)
【税抜き車両本体価格】 3,530,000円
黒いブリッツェン
を魚の鰤とかけて、
黒鰤と称する。
なので
赤鰤はもちろん白鰤や銀鰤、
それに青鰤も居る。
冬の味覚として有名な鰤だが、
我が家では大晦日に必ずお刺身を沢山食べる。
夕方までになじみの店に行き受け取ると、
晩餐会の準備が整った我が家へとクルマを走らせる。
ぷりぷりした歯触りが堪らない。
一度その味を知ると病み付きだ。
とても醤油など付ける気にならない。
なので岩塩を付けて食して愉しむ。
タラバの登場だ。
あせって生で食べず、この様に少し炙る。
少し火の力を借りると、
美味しく化ける。
この刺身の盛り合わせこそ、
最後のブリッツェンの持つ素晴らしい味だ。
開田高原で共に滑りを愉しんだ黒鰤の走行距離は、
この日だけで313kmも走ってしまった。
このクルマは全く疲れた感じがしない。
プラスチッキーに感じたフロントグリルの縁取りが、
実は易々とメッキが剥がれたりしない、
かなり高品質な仕上がりだった。
これまで紹介した走りを刺身の盛り合わせに例えたい。
ベース車のヘッドライトを
ブリッツェンは更に別のクルマの雰囲気になった。
ちょっと意外なほど良いサウンドを奏でる。
この辺りのトータル的な印象が、
まるでマグロの中トロのような旨味を出す。
ミセス大鶴の入念仕上げでラナパーを丁寧に塗り込められた。
余剰皮膜を拭き取ると、
アルミペタル、
そしてドアトリムの全てに丹念に作り込まれた良い味が出ている。
恥ずかしくて総額で300万円以上ものお金を頂けないだろう。
LEDのルームランプをオプション装着。
チタン風に渋く加飾され、
マッキントッシュのサウンドと共に、
岩塩で食べるたこの刺身のような極めて上質な風味を持つ。
癖になりハマッてしまう。
前のオーナーが、このブリッツェンに注いだ愛情は相当に深い。
そして確かなセンスで余す所無く撫で回すように飾られている。
これらが「ブスリ」と刺さり、
この稀少なレガシィを中津川に連れ帰る気になった。
なぜか。
レボーグならもっと簡単に「ブリッツェン」が作れると思ったからだ。
眼を養うために愛馬として調教しながら、
ポルシェデザインの「仕立て方」を学ぼうと思う。
決してレヴォーグの素顔が気に入らない訳では無い。
ただ、ヴァリューなクルマでは無く、
ホンモノの追求から誕生したクルマである以上、
もう一つ先も考えておく必要がある。
そう考えブリッツェンをベンチマークにした。
おそらく1.6リットルエンジン搭載車は、
レヴォーグの販売における中心を占める。
これまで商品説明しながら、
1.6リットル車を「ヤスモノ」の視点で捉える人々の多さに気付いた。
排気量に対するヒエラルキーから決別するのも、
レヴォーグを選ぶ上でだと思う。
そこで、こんな提案をしてみたい。
もう「カスタマイジング」などと言う、
ヤスモノのフレーズとは決別しよう。
その上で提案したいのが、
「フラッグシップ化」である。
使い古された「カスタマイズ」という言葉にはホンモノ感が滲まない。
そこで、
あえて1.6リットルエンジンを選ぶ顧客に、
「フラッグシップに置き換えてみないか」と提案したい。
「フラッグシップ化」に必要な要素は、
1.まず最も高いグレードとの差額以上を資金に持ち投資を惜しまないこと。
2.「スバル」が始めからポルシェデザイン並にクオリティの高いパーツを用意すること。
3.エクステリアとインテリアをトータルで考えコーディネートすること。
以上の3つをざっくりと挙げた。
もちろん、このほかにも色々な要件があるだろう。
是非良い意見があれば聞かせて欲しい。
8年前を今振り返ると、
輸入車を購入対象にするような顧客にとって、
ブリッツェンは割安に思えたはずだ。
黒鰤は14万キロ近く走った中古車になっても、
欲しいと思わせる魅力を持つ。
見た目もそうだが、内装にも噛めば噛むほど味がしみ出るような魅力がある。
その上、走行性能は折り紙付きで、
ステキな新生スバルサウンドも奏でる。
これをそのままレヴォーグに当てはめてみよう。
2.0GT-Sを買う予算を持つヒトが、
あえて1.6GTのアイボリー内装をチョイスし、
純正パーツで最高の領域にクルマを造り込む。
高品質なスバル純正のノーズコーンが用意されれば言うことはない。
これまでも、
違う形のバンパーやグリルを新型車発表と同時にリリースしているので、
かなり期待できそうだ。
それを使って「フラッグシップ化」を試みる。
輸入車の香りを持つ「レガシィ ブリッツェン2006」を求めた顧客は、
決してヤスモノを買おうとは思っていなかったはずだ。
マセラティを見た瞬間に、
マセラティをコピーしろと言っているわけではない。
最高の品質と世界に通じるデザインを持つ、
ノーズコーンでドキッとさせるフェイスに磨く。
そしてあらかじめ用意された各種アイテムを装着すれば、
1.6リットルエンジンを搭載したレヴォーグが、
2.0GT-Sからフラッグシップの座を奪うことだってあり得る。
美味しい「海の幸」を味わうような楽しみがひとつ増えた。
今年も楽しくblogを拝見させていただいてます。
今回取り上げたB4、レブォーグをモーターショーで見てから
形式は違うと思いますが夜道でレガシィらしきシルエットによく重なるものを見かけます。一瞬「えっレブォーグ?」なんて思ったりします。
特にフロントがマスクは、社長のおっしゃる通りレブォーグの源なのかと思いますね。
最近YouTubeのSUBARUonTUBEで、レブォーグの走行impressionを見ることができますが。
自分の感想としては、あれはワゴン車の走りではないですね?
本域でスポーツカーの領域だったと思いました。
今後発売されて社長の手によってどう煮詰められるか楽しみです。
あけましておめでとうございます。新年から面白い話題で見入ってしまいました。レヴォーグ、見れば見るほど社長のおっしゃる通り、お買い得ワゴンではなく、ホンモノとして世に出して欲しいですね。もう予約もできるようですが、「購入は現物を手に取ってから」という自身のポリシーだけは貫きたいと思います(笑)
また、今はBPに乗っていますが、次はB4がいいなと思っていたので、今回の記事でさらにB4欲が出て参りました。便利なワゴンも大好きですが、やはりB4に乗らずしてレガシィは語れないだろうと日々思っております。レヴォーグもレガシィも、それぞれの魅力がどのようになっていくのか楽しみです。当方、まだまだ若僧ですが、これからもよろしくお願いいたします。
4代目はチタンタービンやフロントロアアームのアルミ化、中空プロペラシャフトの採用、良心的な3ナンバー化、インナーハンド等内装の劇的質感向上などなど、車好きをうならせる魅力に溢れていたものです。シンメトリカルAWDのロゴをリヤガラス下部の内面からさりげなく主張する等の演出もありました。
今春登場予定のレヴォーグ、前評判はすこぶる高いですが、技術面でのハイライトがないのが寂しい限りです。今更、特に2.0直噴ターボを売りにするのは、いかがなものなのでしょうか?技術の全てを注ぐというなら、1.6はともかく、2.0はディーゼルで出して欲しかったというのが率直な思いです。
今期のスバルの史上最高益は喜ばしい限りですが、少なからず本当のスバル好きの思いが置き去りにされているようでなりません。 私の考え方がおかしいのでしょうか?、または古いのでしょうか?
ボクはこのクルマ大好きなので、2台注文しました。
メーカーの予想を上回り、今月中に1万台受注すると予想してます。
多分、3分の1以上はBPからの乗り換えでしょう。
なるほど、確かに乗ってみないと何とも言えない面もありますね。
スバルの気合いがどれほどのものか、春に試してみます!!
これからもブログを楽しみにしております。
また、メールさせていただきます。
去年4月まで黒いブリッツェン2001に乗っていまして、今は6年ぶりにBP5の3.0R(Cタイプ)を愛用しています。
地味にブリッツェン2006よりもポルシェデザイン風味のある3.0Rに仕立てようと改良中です。
そして、レヴォーグで下記のモデルが登場して欲しいと切に希望します。
1. エアロがポルシェデザインのブリッツェン6
2. パワープラントは直噴のボクサー6
3. 内装はアイボリーレザーセレクション
4. 外装色はリーガルブルーパールに準ずるカラー
5. マッキントッシュのオーディオ(ブルートゥースオーディオ対応)
6. 6速マニュアルミッション
これなら、相当に最高なエレガンスのある車だと思います。
是非出てきて欲しいと思いますが 如何でしょうか???
カスタマイズ楽しそうですね。
完成したら写真を是非メールしてください。
レヴォーグのエクステリアを改造した作品をオートサロンで見ましたが、
オリジナルのレベルが高いことを逆証明してました。
今後はアイボリー内装を基本にしたインパネまで作らないと面白くないですね。
レヴォーグにNAを投入するなら6発ですが、
今のところパワーユニットは4気筒で充分です。
むしろレガシィに積極採用して欲しいですね。
それとBRZに搭載したら、
最高にエレガントなクーペが生まれるでしょう。
トヨタには差し上げたくないような。
マッキンは要望が高ければ追加されると思いますよ。
6速は是非出して欲しいですね。
そんなふうに思ってます。