松井さんから美しい景色が届いた。
開田高原から三岳を経由し、川面に映る新緑に見とれたらしい。こんな素敵なアングルを見つけるとはさすがだ。
埼玉から車検に来る途中、
高原のすがすがしい朝を楽しまれたそうだ。
フォレスターのミニカーをお土産に頂いた。これには忘れられない思い出がある。消費税が二度目に上がった時に新発売され、決して忘れる事の出来ない苦労があった。駆け込み発表し良く売れた。クルマも高性能だし品質も安定していた。が、色もグレードもがんじがらめだった。
当初はインプレッサから、フォレスターにやんわりとバトンタッチされるはずだった。
スバルは既成感から脱出しようとしていた。インプレッサはWRCで活躍し、
スバルの歴史に残る名車となった。そして今では屋台骨を支えるクルマに育った。
特に2代目インプレッサは凄かった。
今回とは全く異なり、一度にセダンとワゴンの4WDとFWD、それにWRXとWRXのワゴン、それにSTIまで5種類も発表したからだ。
しかもたった一人のPGMが、それらを全て仕上げた。
解り易く現在に当てはめると、インプレッサスポーツとG4、それにXV、
そしてレヴォーグからWRXへと続く一連の商品群を一人でやったのだ。
今では分業が進み、竹内、増田、熊谷、高津の4人でクルマを仕込んだ。
2代目のデビュー時は同じ仕事を一人で進めたことになる。こんなスーパーマンがまたスバルから生まれるだろうか。
そんなことを妄想するのも楽しい。
松井さんと久しぶりの再会を祝い、七福の「あんみつ」を二人で買いに行った。食べ始めると彼は「初あんみつ」だと言う。
甘い物に付き合わせて申し訳なかったが、こんな旨そうな物を売っていたので、こちらも同時に買ってしまった。月に一度の「七福の日」に偶然重なり、この様な面白い創作菓子を、若旦那自ら汗を拭きながら店先で焼いていた。こう言うお店が好きだ。ここにお客様をお連れすることが出来て幸せだと思っている。
まるでたこ焼きのように見える、粒餡が入った焼きたての餅だ。
滅多に食べられない、おもしろいお菓子だった。
香川大学の坂井さんも、講演の合間に立ち寄ってくれた。香川大学が開発に関与した凄いお土産を頂いた。人工甘味料ではない。生粋のスバリストである坂井さんは、SVXと1300Gを所有し、お互いの好みに共通性がある。さっそくコーヒーに入れてみた。
素敵な甘さだ。普段コーヒーに砂糖を入れないが、嫌みのない甘美な世界に酔いしれた。
学生が作ったのか、秀逸な動画を見つけた。彼を紹介するにふさわしいので、よろしければリンクを開いてほしい。
後藤さんからも興味深いお土産を頂いた。
井伊直弼に繋がるらしい。彦根藩の藩主だったとは、勉強不足だった。
興味のある人は、埋木舎でググってみると良いだろう。
ステキなお土産はとても美味だった。見ただけで美味しそうで、
包装紙を解くと、
まずその名が目に留まった。
「埋れ木」と書かれている。埋もれ木となるはずが、「も」を抜くところに何か拘りがあるのだろう。質量の大きさを物語る手応えがある。包みを開くと、こんなに奇麗なお菓子が現れた。甘さといい、上品な抹茶の香りといい、この組み合わせには極上のセンスが漂う。バランスを崩した強めの甘さが心地よい。
実は希少糖の味と重なり合う。
このお菓子は色も良い。緑色の奇麗な季節にぴったりだ。 工房と展示場の境に、
ちょっとした空き地がある。
そこに自然発芽した植物を意図的にコントロールし、
奇麗な花の咲く物だけを残してきた。
するといつの間にか花畑が出来た。
ここ数年、この季節になると奇麗な花を咲かせたドクダミが咲き誇る。
花の可憐さとアンバランスな匂いを嫌う人も居る。
しかし、
この花はとても好きだ。
初夏の蒸し暑さを迎え、
植物がいよいよ本格的に活性化している。
そこで活力朝礼の軸足を、
六地蔵川の川べりに作ったブルーベリー畑へと移した。
この時、やけにセキレイが騒いだ。
円形状に頭上を飛び回り、
まるで威嚇するかのようだった。
理由はよく解らないが、
この近くに巣でも作っているのだろう。
無我夢中で草を抜いていた。
オレンジ色の葉を咲かせるカンゾウだけ残し、
縦横に広がるカラスノエンドウを根こそぎ抜いていると、
何かがぴょんと跳ね出てきた。
バッタだ。
良く見るとトノサマバッタだった。
バッタは決して嫌いな昆虫ではない。
捕まえて、
トノサマバッタである事を確認した後、
すぐに離してやった。
ショウリョウバッタやコオロギは良く見る。
キリギリスも居る。
けれどもトノサマバッタは久しぶりだ。
朝から鳥が騒いだりするし、
何となく気になった。
側に居た杉本メカに、
「この頃あまり見ないよな」と聞くと、
「そうですよね」という。
この辺りにはイシガメやトノサマガエルも居る。
サワガニも居る。
環境省のレッドリストに、
イシガメもトノサマガエルも入っているから、
もしかしたら、と思い調べてみた。
するとどうだ。
絶滅危惧種であるどころか、
とんでもない事になる可能性を秘めていることが解った。
普段はおとなしく、
単独で行動し、
場合によっては人にも食べられる。
食べた人によれば、
トウモロコシ系のコクのある味だという。
ところが、
このイキモノは時として変身し、
大被害をもたらす。
トノサマバッタが寄ってたかって人まで食べたと中国の言い伝えにはあるらしい。
「むしへん」に皇帝の「皇」が付けられているのはそのためだ。
日本で絶対に起きないと言い切れるか。
既成感にどっぷり浸からないために、
常に意識を明瞭にしたい。
そういう時にこそ、
自然をいつくしむ。
ブルーベリー畑に、
刈った草を積み上げ発酵させる場所がある。
特に難しいことをする訳ではなく、
土の上に草を置いてシートを掛ける。
時に撹拌することで土に戻りやすくする。
草刈りした後の雑草を、
乾かして焼く場合もあるが、
ブルーベリーにアルカリの灰は禁物だ。
従ってこの位置は雨水の上流に当たるので、
何年も前から草を取ってはここに積んでおいた。
長年掛けて発酵させた自家製の堆肥だ。
中にはミミズを初め沢山の昆虫が棲んでいる。
クワガタムシの幼虫も居るかもしれない。
この頃、
何とも言えない既成感が漂う時がある。
難しいことばかり考えてばかりいても、
先へは進まない。
気分転換も必要だ。
そこでブルーベリー畑を手入れした。
育ち方がバラバラで、
気になってしょうが無い。
この茶色い物を何だと思う。
既に使った後なので減ってしまっているが、
堆肥の山だ。
それらを殺さないように注意しながら、
ブルーベリーの根元に盛り付けた。
一度では全て使い切れず、
丁寧に整え少し雨に晒した。
草だからといって粗末にせず、
土に返せば大地を変える養分になる。
一晩で良い感じに変わった。
痩せていたサバ土が有機的な色に変わった。
2日間ですべて使い切り、
ブルーベリーに与えた。
この後豪雨になり、
畑全体に程よく行き渡った。
ここまでたどり着くのに5年以上かかったが、
化学肥料を使いたくなかった。
テレビ東京の番組欄を見て、
「おや」と思う事があった。
アマゾンが中古車を扱うそうだ。
これは凄い!と番組を見たら、
期待は見事に裏切られた。
株式公開したネクステージという中古車会社が、
コールセンターを設置し、
アマゾンと組んだだけの話だった。
率直に言って現在のクルマ市場は「焼け野原」だ。
そこにどうやって新たな目を出すか。
皆死にもの狂いで工夫している。
ただし一見凄いように感じたニュースは、
既成感だけでなく、
形骸化した現代のマーケティング手法を痛々しく映し出した。
ネクステージとアマゾンのコラボは、
化学肥料や液体肥料で強引に育成した商品作物市場にしか見えない。
土を見ていると、
堆肥の重要性が解る。
堆肥が解ると
根の大切さがわかる。
根がしっかりしていれば、
めったな事で枯れない。
望桜荘の周辺には松葉菊が増えている。
それを上手く使って畑の周囲を変えていく。
こんなに立派な株になったので、
ごっそり掘りだし、
小分けしては斜面に植える。
妻の手作業でどんどん変わるのが楽しい。
手軽に機械で出来ることではなく、
自分たちで意識して変えていく。
身近なところから少しずつ皆で一緒にやる。
ここにやり甲斐が生まれる。
5代目の
レガシィ誕生と共に開花した竜舌蘭は、
今年も強烈だ。
この角度から見ると変遷が分かる。
3年前も似たような光景だ。
右の上にカバーを掛けられた堆肥も見える。
竜舌蘭も見えるが、
今ほどの元気はない。
こちらには一足先に灰の混じった堆肥が出来ていた。
それを与えた。
すると刺激になったのか、
にょきにょきと物凄い勢いで花芽が出た。
この繁殖力を見ているとなぜか嬉しくなる。
生命の誕生はとても素晴らしいからだ。
セールスとして活躍する大宮に、
第一子が誕生した。
待望の長男が生まれた。
心から「おめでとう」と言いたい。
嬉しい出来事があると、
モチベーションは高く維持され、
仕事も一気に片付く。
だから激流の中を下るように一週間が過ぎた。
続いて締め切りの迫ったかわら版に着手し、
ドラフトを起こした。
細かい文章を作った後は、
2つの取材を受けた。
まず岐阜新聞の久松さんにお会いした。
中津川支局長も勤められたことがあり、
久しぶりの再開で会話も弾んだ。
遂に完成したインプレッサの鼓動にいたく感激され、
ステキな時間を共に過ごせた。
この記事は8日の日曜日に朝刊の記事として扱われた。
棚橋さんが、
岐阜新聞をたくさん持って陣中見舞いに来てくれた。
見てない人に差し上げる事が出来るので、
とても嬉しかった。
多忙な合間を縫って、
マリオも元気な笑顔を見せてくれた。
大分のオートポリスで行われた、
スーパーGTを応援したその脚で、
美味たる九州土産は、
大いに活力の素になった。
久しぶりの友との再会に時を忘れ、
復活したインプレッサと共に、
至福の時間を共有した。
インプレッサもマリオに会えてとても嬉しかったようだ。
慌ただしく帰るマリオを見送って、
レヴォーグの記事を中心にまとめた、
最新のかわら版の校正作業を終えた。
しみじみと思う。
ブリッツェンの早生感は著しかった。
同じBL5なのに僅かな年式の差でクオリティが異なる。
その流れがレヴォーグに長い時を経て蘇った。
そんなこともあり、
なかなか黒鰤を手放す気にならない。
同じ事がWRXにも言える。
ようやく完成したオレンジのWRXを、
高原で思いっきり走らせた。
この走りは、
たゆまぬ努力の結晶だ。
我が社の社員に、
このクルマを疎ましがる者は居ない。
皆、嬉々としてインプレッサに触れることを喜び合う。
今日もまた次の題材がリフトに登った。
北原課長による次の復活作業だ。
こうしてスキルの温存が続いている。
熟女をテストした結果、
ブレーキに少し違和感があった。
ブレーキの感覚がスポンジーなのだ。
さっそく杉本は北原の隣のリフトに熟女を載せ、
並行して作業を始めた。
何度かブレーキのエア抜きをしたが改善しない。
何年か前にステンレス製のブレーキホースに交換してある。
テスター上で制動力はきちんと出ているので、
保安基準上全く問題は無い。
しかし、頼りなさが残る。
そこで定番かもしれないが、
一番間違いの無いグレードアップを決断した。
まず前輪を4PODの対向キャリパーに交換し、
スポンジーに感じる部分を徹底的に調べた。
そしてコンセプトに沿って「全て中古部品」を使い性能を高める。
自社の持つお宝も余すところなく投入する。
もともと付いていたキャリパーが下に見える。
これ自体、既にオーバーホール済だった。
何が悪いのか調べるために、
更に後輪にも手を加えた。
部品を手順通りに揃え、
杉本が作業を始めた。
後ろも対向ピストンに交換すると、
効果は更に高まるだろう。
それに見栄えも良い。
但し後輪側の交換は厄介なので、
あまりお薦めしたくない。
バックプレートごと、
ごっそりハブを交換し、
いよいよ準備は整った。
既成感から脱出し、
意欲的に生きる。
交換した結果、
オレンジ色のGC8は、例えようのない素晴らしい熟女になった。
何とも言えない、
男を甘えさせる走りだ。
これもいずれは嫁ぐだろうが、
簡単には手放せない魅力を持つ
さて、
何が悪くてスポンジーになるのか
その原因を調べた。
原因はシムだった。
こんなものがと思うかもしれないが、
味の悪さを引き出した原因は、
ここにあった。
解るまでやり続ける。
物事を究めるには、
執念の他に好奇心も欠かせない。
そうすることで既成感から離脱できる。
新潮社から西村さんと大浅さんが来店された。
いよいよにレヴォーグの慣らしも終わった。
関東地方を往復し、
全ての性能を引き出す。
次のブログをお楽しみに。