今も中津川から噴火の様子がハッキリ見える。
甚大な被害が出るのは間違いない。既に中津川を流れる木曽川も、青みがかった濁流に変わった。
快晴が続いているのに、この有様だから、もし豪雨にでもなったらどんなことになるのか想像も付かない。
木曽川に注ぎ込む、数多くの支流がこの左手にある。
その中の一つが王滝川だ。その源流が噴火口そのものだから、こうなるのは当たり前なのだ。
雄大でエネルギーに溢れた御嶽山。その異様な姿が示すように、猛り狂うと手が付けられない。
太古の痕跡を度々見ているので、いつも心のどこかで噴火に怯えていた。
御嶽山一帯は、豊かな水に恵まれた場所でもある。
その証拠に、山麓の至る処に滝がある。
岐阜県側にも、長野県側にも美しい滝が山ほどある。これほど滝の多い山も珍しいのでは無かろうか。
剣が峰の山頂から、地獄谷を覗き込むと、」
遙か下に川の源流があり、水の流れる音が聞こえる。
彼方此方から吹き出す噴煙も、煙では無く水蒸気だ。
今回の噴火で特徴的なのは、噴煙が白いと言うことだ。
国産ロケットの発射では白い煙に包まれながら、機体が空高く舞い上がる。
液体水素と液体酸素を反応させるからだ。
北朝鮮のロケットは、どす黒い煙を巻き上げながら天空に登る。
火薬を使って舞い上がるからだ。
そんなことを思い出しながら、今日の噴煙の色を見て、少しだけ安堵感が出てきた。
27日には皆様から電話やメールやメッセージなど、数多くのご心配を戴き、ありがとうございました。
もしかしたら登っているのではと、思われた方も多かったようだ。
それもそのはずだろう。毎年の恒例行事で、今年も10月1日に登るつもりだった。
とうとう火山灰が降り始めた。御嶽山は中津スバルから良く見える距離にある。
けれども、会社の前にある小高い丘が遮り、窓からは噴煙だけが見える。
電柱にピントが合ってしまったので少し見難いが、2本立つ電話鉄塔の間に、噴煙が上がり右へと流れている。
こちらがどちらかと言えば風上だが、ざらついた砂のような火山灰は遠慮無く降り注ぐ。
数年前から御嶽山に必ず一年に一回登っているが、同じ時から水泳を始めた。
今では大切な健康のバロメーターだ。そしてもう一つ決めたことがある。体力が続く限り、年に一度は必ずNBRを走る事だ。
この3つは執念とも言える自分との約束だった。
その御嶽山が突然噴火した。
8合目で噴火に遭った人の動画を見たが、

生きた心地がしなかった。
もしその場に居たら、
きっと覚悟を決めただろう。
去年は3度も登り、その魅力に取り憑かれていた。
共同通信社の画像で、ショッキングな様子が見て取れる。全て灰色に染まった山小屋は、大滝頂上だ。
下の登山道からは、ここまでしか見えない。
なので一番高い場所に思える。
登ってくるとホッと一息付けるが、
ここから更に上が待っている。目の前に書かれた王滝頂上という階段を上ると、
鳥居と神殿の向こうに目指す場所が現れる。ヘリで撮影出来るのは、どうもここまでが限界のようだ。
この神殿を通り抜け裏に回ると、遠くに一番高い「剣が峰」が見える。
御嶽山は複合的な成り立ちで、
火山の集合体と言える。
その中でも最も高い「剣が峰」は、
3067メートルの高さを誇る。
上の写真左手方向には、
活動中の火口があり、
激しく水蒸気を吹き出している。
剣が峰に向かう登山道は荒涼としており、
「賽の河原」という名前が相応しい場所だ。
ここまで登ると、
御嶽山が怖い山だと言う実感が湧く。
活火山だから当然のことだが、
今度のように噴火すると、
この辺り一帯には遮る物が何も無く、
降りそそぐ岩石を体中に浴びることになる。
あたり一面が灰色になった写真を見て、
月面のクレーターのような痕跡に恐怖を感じた。
ここまで来ると、たとえ下界が曇っていても晴れてくる。そして頂上から抜けるような青空を眺めることが出来る。
それが楽しみで登る人も多い。噴火した日はピッタリ当てはまる天候だった。その上、噴火した時間はゴールデンタイムとも言える、この季節の登山で最も快適な頃だった。
後ろを振り返ると、王滝頂上が遙か下に見えるが、まだここは「真の頂上」への半ばだ。良く見ると、山小屋の左側に溶岩が吹き出し固まった痕跡がある。
もし今回の活動で、この様にマグマが現れると恐ろしいことになる。有史以来、まだ猛り狂うところまで御嶽山は眠りから覚めていない。噴出物の分析が始まるのを、興味深く見守りたい。
更に登るとこれまでの噴火口との位置関係が解る。30年くらい前に火山活動が再開してから、右手の方向に噴火口が出来た。
そこからは常に水蒸気が激しく吹き出し、
当たりには硫黄臭が立ちこめている。
さらに頂上から同じように見ると、大滝頂上までどれ程の距離があるか解るだろう。
簡単に逃げ降りられる場所では無い。
剣が峰の頂上に、かなり大きな火口が出現したようだ。激しく煙を噴き上げている。
もし賽の河原を歩いていたら、
身を隠す場所がどこにも無い。
被害者が最小限であることを祈りたい。
剣が峰には神社が祀られている。
そこから右方向を眺めると、
美しい弐の池が見える。
恐らくここも古い火口だろう。

弐の池がどうなったかは、
想像も付かないが、
壱の池は、容易に想像が付く。
徐々に視野を左へそらす。
ここに水は溜まっていないが、
平らな場所のように見えて、
僅かな窪みがある。
ヘリから撮られた写真を見ると、
ここから激しく噴煙が出ているように思えた。
ここを「すり鉢」に例えたのか、
「お鉢巡り」というルートがある。
実は今度の水曜日に、
御嶽山に登り念願の「お鉢巡り」にチャレンジする予定だった。
この場所から下に降りて、
後ろを振り返ると険しさが解る。

この岩にへばりつくようにして降りてきた訳だ。
ゴロゴロと石が転がる間に、
踏みしめられて出来た道がある。
突き出た溶岩が不気味だ。
この先を良く見て欲しい。外縁部に1本の線が見えるだろう。人一人がやっと歩ける登山道だ。
今回の噴火は数カ所で起きているが、ここまで降りて歩いていたら、もう逃げることは出来なかった。
過去の登山における行動を分析すると、今回の噴火が起きた時間には、間違いなくこの辺りに居たはずだ。
少し前に歩みを進め、左手を覗くと、地獄が見える。
これまで3度この場所まで来て、それ以上先へは進めなかった。
今年こそは歩くぞと、気合いを入れてその日を待っていたが、もし3日遅れて、噴火していたら、「ハナ垂らしたこのオッサン」はこの世から消えたかもしれない。
御嶽山は登山に絶好の季節を迎えていた。
今年もこの光景が見たかったが、暫くお預けだ。
開田高原には、
大切なお客様や友人が沢山居る。
先日レヴォーグをお買い求め戴いた草野さんに、当社の大宮が早速電話を入れた。「おお、この辺は大丈夫だぞ」と元気な声が聞けたそうだ。
開田には今のところ大きな被害は無く、本当に安心した。
噴火の僅か4日前に、WRX STIの慣らしを兼ねて、
カフェKAZEを訪問した。
28日にコンサートが開かれる予定だった。それに備え準備を着々と進めていたが、急遽開催を見合わせた。
噴火した日の夕方に電話すると、
「うっすら外のテーブルに火山灰が積もる程度で、全く大丈夫です」と元気な声がかえってきたのだが、刻一刻と被害者の数が増えるに従い、
そのような状況では無くなった。皆さんの心中を察すると言葉に言い表せない。
コンサートは中止になったが、この緊急事態を脱したら、必ずマスターの顔を拝みに行こうと思っている。
是非皆さんも開田まで足を伸ばして欲しい。
訪れた時、
「タピタ」のママと知り合った。拘りのパンを作るユニークなお店だ。
KAZEから少し先へ行き、御嶽山の方向にちょっと奥まで入っていく。ちょっと分かり難いが面白いところだ。ユニークなパン屋さんにもぜひ行って欲しい。
カフェkazeはスバリストを待っている。