あっという間に3連休が終わった。

すると今度は、
連休中に頑張った人達が、
続々と中津スバルに現れた。
兵庫県篠山市で洋菓子店を営む、

雪岡さん御一家だ。
ふふふ・・・スバリストの卵が2個くっついている。
随分前からご来店の予約を戴き、
SVX等をご見学戴いた。

中津川と相通じる栗のお菓子だ。
ステキな香りと舌触りのモンブランをありがとうございました。
美味しく頂きました。
ご丁寧なお礼と共に、
「教えていただいた蕎麦屋さん大変おいしかったです。
てんぷらは残念ながら私たちの前で売切れました」
というメッセージが届いた。
次に来た時は、
中津川の五平餅もいかがだろうか。
丁度同じ頃、
東京から秋田さんがいらっしゃった。

とても大切にされている、
RSKのリフレッシュをご用命戴いた。
初めて中津川に来られて、
たいそうこの街も気に入って下さった。
秋田さんからもメールを戴いた。
「中津川には初めて訪れましたが、
駅までお送り頂いた車中で歴史的なしっとりとした街並みに感動致しました」
秋田さんには、
中津川の和菓子もご案内した。
手っ取り早く味わえるところがあり、
そこの評判がとても良い。
なのでそこを紹介したが、
ご満足戴けたようだ。
「ご案内頂きました、栗きんとんの各店詰め合わせ、
まだ全部頂いていませんが、
栗の「味の引き出し方」が微妙に違い、
どれも大変おいしく頂きました」
RSKを取りにいらっしゃった時に、
あと一つ残る老舗も是非味わって欲しい。
稲武から山元さんがいらっしゃった。
道の駅「どんぐりの里 いなぶ」にある、
おそば屋さんにお勤めだ。

道の駅で大人気の「栗どら焼き」を、
沢山お土産に戴いた。
お菓子は心の栄養だ。
同じように、
煙草やコーヒーのような嗜好品も心の栄養だろう。

珍しいコーヒーを持って、
千葉から白根さんが見学にいらっしゃった。
愛機は2代目レガシィのセダンだ。

日本中の自動車博物館を、
アーカイブにされているようだ。
そして名古屋からオイルのプロがやって来た。
有限会社M・F・Tの亀井専務だ。

先日WRX STIに注入したギヤオイルは、
彼により開発された商品だ。
600km以上走行した結果を、
このブログで紹介したのを見て、
中津川まで来て下さった。
あれ以来クーペのミッションは実に具合が良い。
優れたオイルには栄養分が高いことが、
彼の説明で良く解った。
クーペに使ったオイルの番手は、
75W-120に相当する。
しかし本来この様な規格は存在しない。
ここで明確にしておかねばならぬ事がある。
エンジンオイルとギヤオイルの違いだ。
燃焼室まで含めた潤滑を担当するエンジンオイルと、
機械的な潤滑だけを担当するギヤオイルでは、
働く環境が全く異なる。
エンジンオイルのベースとして、
最適だと言われているエステルは、
ギヤオイルには不向きだと思われていた。
ところがこのギヤオイルは、
エステルをベースに開発された。

左側のオイルは、
機械式LSDに特に相応しい配合になっている。
チャタリングと言われる不愉快な金属音を減らすと同時に、
イニシャルトルクを素早く立ち上げる。
通常のオイルは、

無色透明のベースオイルに、
粘度指数向上剤のポリマーを加える。
それが右側の2本だ。
薄い黄色をした添加剤を増やすほど、
粘度が高まる。
それに右から三番目の極圧剤を加え、
4番目のLSD摩擦調整剤を入れてギヤオイルが出来上がる。
ところがこのオイルは、
せん断安定性がどうしても劣る。
激しく歯車の間に巻き込まれ潤滑している間に、
一つ一つの分子が細かく砕かれ、
当初の粘性が失われてしまう。
滑らせる働きだけでは、
ギヤはスムーズに入らない。
クーペの調子が良くなったのは、
滑りやすさに加えクッションの効果が大きくなったからだ。
エンジンオイルにも緩衝作用といって、
クランクシャフトなどに掛かる力を、
緩和する働きがある。
ギヤオイルには、
それとはまた違うクッションが必要だと言うことが、
使ってみて良く解った。
この栄養分の高いオイルは、

エステルのベースオイルを5種類と、
添加剤3種類というとても特徴的な組成になっていた。

エステルは元々ジェットエンジンのために開発されたモノで、
有機的なオイルだ。
金属面に強く付着し滑らせるが、
粘度はこの様に低い。
と思っていたら、
上の「4」に比べ更に固い「35」は、

逆さにするとこれぐらい粘る。
それだけではなく、
その上の「230」は

更に固いので逆さにしても下がってこない。
これらを塩梅良くブレンドすることで、
粘度指数向上剤を使わずに、
せん断安定性の高い優れたギヤオイルを作った。
そして二つの添加剤に加え、

LSD結合添加剤を加えることで、
単なる摩擦係数だけでなく、
添加剤と結合しにくいエステルの性質を、
ガラリと変えることに成功した。
そもそもベースオイルは、
鉱物油だけでなく、
化学合成オイルなど複数のオイルが有り、
それらは米国の石油協会が定める基準で成り立っている。
化学合成油にも違いがある。例えばこの二つのベースオイルは、ほぼ同じ基準値だ。左のグループⅢは
VHVI(ベリー ハイ ビスコシティ インデックス)と呼ばれる、
鉱物油に水素化精製処理を施した合成油だ。
それに対して右の「グループⅣ」は
PAOと呼ばれるオイルだ。

ポリa-オレフィンの略で、
エチレンから製造される「a-オレフィン」を原料に精製される。
この特徴はVHVIより高温下における油膜が更に高いことだ。
エステルは分類上、
更にその上の「グループⅤ」に位置する。
こんな話を聞いた以上、
朝から走らせたくて走らせたくて我慢出来なくなった。
昨日タイヤもスタッドレスに交換し、
完全に冬モードになった。
久しぶりの休日を、
クーペと共に楽しむ事にした。
中津川の気温は8℃だったが、
高原まで行くともっと下がるはずだ。

雨が降りシビアな路面だ。
所々水溜まりが出来ていた。
しかしあえてセンターデフをフリーにしたままで走行した。
電子デバイスを何も持たないクーペを、
深く研ぎ澄ませた注意力と慎重な運転で操る。
コイツが殊の外おもしろい。
type-Rは車体の剛性バランスが良く、
歴代のインプレッサで最も柔軟で軽い奇跡のクルマだ。
悪条件になればなるほど、
ハイパフォーマンス4WDの卓越した走行性能を、
5速手動変速で引き出す事ができる。
ドライブする喜びの根はそこにある。
「この感じ」が好きな人は、
これからも絶対「ゼロ」にはならない。

むしろ、MTに乗ることを覚えた方がもっとクルマを好きになれる。
スバリストの血と同じように、
またそれも遺伝するからだ。
今日は中央のインディケーターを、
ずっと一番下にしたままで、
クーペの故郷を目指した。
あまりの忙しさで疲れも溜まったので、
ココロとカラダの両方に栄養を充填する。
インプレッサを運転中に不思議なモノが目に留まった。

今年の信州は最悪の事態になった。
夏のかき入れ時は、
木曽路が壊滅。
秋のかき入れ時は、
御嶽山の噴火で大勢の犠牲者まで出た。
ようやく収まりかけたら、
今度はシーズン前のスキーのメッカに大打撃を与える地震が起きた。
長野県民にとって、
本当に選挙どころの騒ぎではないはずだ。
僅かな時間を上手く使い、
少しでもお金を落としてあげたい。

運転中に眼に留まったのは、
緊急設置された土石流感知システムだった。

御嶽山から降り積もった火山灰が、
土石流になり、
ここまで達したら警報を出すように設置された。

多少のことではビクともしない橋の上流に、
砂防ダムがある。

周辺は重機で奇麗に整えられ、
土嚢が積まれていた。

橋の中央には24時間帯製で監視するカメラが据え付けられ、
万が一に備えていた。
昨日からかなりの雨が降っているが、
周辺は平穏そのものだった。
下を覗いたら目眩がした。

このように、
もし土石流が来ても、
可能な限り被害を軽減する努力が彼方此方で見られた。
快調なインプレッサは、
ヘビーウエットな状況でも、
後輪重視の駆動力配分のまま、
ヒラリヒラリと見事に走る。
トランスミッションの入りに問題が無いどころか、
「新車でもこんなに気持ち良かったな」と、
首をかしげたくなるほど好印象になった。
それともう一つ、
エンジンの異音が突然消えてしまった。
「自動車に自然治癒力は無い」と以前から言うように、
放って置いて直ることは絶対にない。
モチュールオイルもエステルを使った非常に良いオイルだ。
栄養効果の高さで、
動かなかった部分が動くようになったのだろうか。
ドロドロドロと怪音(笑)を轟かせ、
開田高原の頂点まで登り詰めた。

疲れを癒す目的が、
まず一つ消えてしまった。
開田高原の公式ホームページには、
「通常営業」と大きく謳われているのに、
この有様だ。

観光案内所の意識も薄れるほど、
軽い気持ちで臨時休業なのだが、
以前は朝の9時から夜の9時まで楽しめた。
淋しいがその環境に、
もう2度と戻ることはないだろう。

そして、
日に日に増える張り紙が、
深刻な状況を示していた。
トップページには告知せず、
実際ここに来るまで真実が解らないよう情報操作している。
これは良くないので、
早急に改善が必要だ。
食堂機能も失うようだ。
噴火の深刻な影響がここまで届いていた。
気を取り直して次の目的地に向かった。

ドライブエクスペリエのCプランで必ず使うこの場所は、
全く元気そのもので、
いつも以上に美味しかった。
それもそのはずだ。
新ソバだし、
「すんき」だってシーズンに突入だ。

この中にあるミネラルが、
とてつもなく高い活性効果を持つので、
ここで食べた後はいつも元気100倍だ。
「すんき」は、
世界で唯一の塩を使わない漬け物だ。
だから煮汁の中に入れても塩辛さに変化がないばかりか、
芳醇な旨味を醸し出す。

この「奇跡の漬け物」は、
ここで喰うから旨い。
奇跡の漬物のような、
奇跡のクルマに乗って、
改めて「インプレッサ22B」とは何か考察したい。
誕生までのいきさつを、
少し違う角度から振り返る。
まず22Bより以前に奇跡のクーペが誕生した事を忘れてはいけない。
するとまずWRCという世界選手権が頭に浮かぶが、
実は源流が他にある事が解る。
22Bというクルマは、
そのクルマのポテンシャルもさることながら、
誕生までのバックボーンが凄い。
まずスバルは日本車で初めて、
ワールドタイトルの3連覇を成し遂げた。
その時の手法は、
まずSTIがワークス活動の窓口となり、
英国のプロドライブ社とタッグを組んだ。
WRCやF-1などトップカテゴリーのモータースポーツは、
ヨーロッパの「伝統文化」という側面も持つ。
したがってルールのイニシャティブは常に彼らの掌中だ。
日本車がWRCを席巻し始め、
少し具合が悪いと感じたのだろうか。
新しいルールが決まった。
「WRカー規定」というそれまでに無かったルールだ。
その時、スバルには追い風が吹いた。
既に運良く2ドアセダンを追加発売していた。
振り返ると富士重工が2ドアの骨格を作る企画は、
ラリーとはまるで関係ないところから始まっている。
4ドアを初めて作った時は、
「世界制覇を目指す」と拳を握りしめた。
それに比べるとえらい違いだ。
米国には、
セクレタリー系の女性カスタマーを対象にした、
独特な市場があった。
スバルがそこへ投入したクルマはあまりパットせず、
日本でも大して注目を浴びなかった。
ところが、
リトナと命名された普通の2ドアセダンは、
まるで蛹から蝶になるように徐々に姿を変えた。
競技車両を作ることに掛けて、
抜群の能力を持つプロドライブ社は、
その2ドアセダンをベースに、
WRカーを創り上げた。
その時、
まだスバルの中でも気付いた人は少なかった。
偶然に偶然が重なるとはまさにこの事だ。
まず2ドアは4ドアに比べ開口部が少なく、
センターピラーの位置も後退した。
その結果、予想外にバランスの良い強靱な車体になった。
それに加え、
元々サッシュレスドアを採用していたので、
ルーフなどに大きな変更を加えなくとも、
「クーペ」と名乗らせることが出来た。
以上の2点が「奇跡」と呼ぶ理由だ。
本来ならばクーペなど突然生まれるはずが無い。
でも4WDのハイパフォーマンスカーに焼き直したら、
いとも簡単に出来上がってしまった。
嬉しい誤算だったが、
やはり誤算は誤算に終わった(笑)
現存する個体が少ない理由だ。
クルマは良くても、
付け足しでは駄目なことが骨の髄まで染み渡ったことだろう。
今だからこそ数の少ないクーペは、
独特の魅力を放つが、
当時は手抜きの塊だから、
人気が出る事は無かった。
それに対して、
22Bに手抜は無い。
だからスバリストは陶酔し、
クルマも見ず即座に発注した。
これからも、
STIとスバルは決してこの事実を忘れてはならぬ。
べース車の匂いのする内装やスタイルを、
STIのコンプリートカーに与えてはダメだ。
その程度ではカタログに追加する特別仕様車に過ぎず、
本物を見抜くスバリストには通用しない。
22Bオーナーズミーティングで、
4ドアの復活を記念し、
久しぶりにステアリングを握った。
そして今日クーペを走らせて、
奇跡的な誕生を再認識した。
またクーペが何故歴史に埋もれたのか、
その理由も良く解った。
このtype-Rはコンプリートカーでは無い。
単なる特別仕様車だ。
プロドライブがWRカーを作るために必要だった。
ベースとなる2ドアの骨格にWRXの能力を押し込んだクルマを、
まず規定台数作る必要があった。
日本だけで、
とてもまかないきれないから、
当時のトレンドラインから外れたクルマを世界中にばらまいた。
だから限定車にする事さえ出来なかった。
そして何とか売り切った。
それをベースにプロドライブは、
単に競技で戦うための道具を作った。
それがWRカーだ。
だがそれは勝つための単なる道具であって、
クルマとしての必要要件をまるで満たしていなかった。
また3連覇と言う偉業を前に、
記念碑を作る必要も生じた。
だから道具のエッセンスを可能な限り残し、
公道を不自由なく安全に走れる、
「プレミアム スポーツ クーペ」をSTIが作ろうとした。
そして富士重工が全面的に協力し実を結んだ。
リトナではパットしなかった「2ドアセダン」なのに、
22Bは物凄いオーラを出す。
白いクーペに乗ると、
いつも感動する理由も解った。
クーペのディメンションは22Bより無理がなく、
車体のバランスがとても良い。
エンジンは競技ベースのレーシングスペックだ。
当時は売れないクルマと見下していたが、
これからは歴史に埋もれないように檜舞台に出して置く。
その事実が解る人間に伝えたい!
type RA-Rの称号が相応しい次のクルマは、
2ドアクーペ以外に無いと思う。
ベース車は「WRX PURE SPORTS CUPE」
WRX typeR STI VersionⅡだ。
そして次にSTIがコンプリート化する日を、
首を長くして待ちたい。
800万円が妥当な価格だ。
名前はこれしかないだろう。
「プレミアム スポーツクーペ 36B」だ。
STIの神髄は、
「地を這う」ように走り、
まるで「空を飛ぶ」ような感覚に痺れるクルマにある。
早く本物に戻ろう。