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三代のフォレスターを多角的に検証

世の中には本が溢れている。
良書もあれば駄本もある。

戴く本も沢山ある。

中には本人が筆をふるうのでは無く、
聞き書きを製本した物も多い。
そういう本は得てして味が無い。
15分も斜め読みすれば、
その味はすぐ解る。
不味い本は即座に再資源される。

福島からステキなプレゼントが届いた。
この良書は、
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読むほどに味がしみ出る。
渡辺経営コンサルタント事務所の代表、
渡辺雅文さんの新書だ。
自分自身の経営哲学と、
商人のあり方を解説されている。

これを紐解き、
彼と意気投合する理由が解った。

良いご縁に感謝している。
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R1をショールームに入れた。
噛めば噛むほど味が出るクルマだ。
このような良いクルマが売れなかったのは残念だが、
軽自動車を求める顧客に、
優れた性能とデザインを問うこと自体が間違っていた。

燃費が良いのは当たり前で、
どれ位広くて、
どれ位乗りやすくて、
どれ位安いのか、

それを解り易く訴求しなければならない。

このクルマを見ると、
それが如何に難しいのか良く解る。

どれ位凝ったクルマ造りで、
どれ位高性能で、
どれ位バックボーンが深いのか、

そんなことはどうでも良い。
軽自動車を買う平均的な顧客が知りたいことでは無い。

所詮、
父親の部屋はトイレで良いと言いきる家族が選ぶのだ(笑)。

それは笑い事で済むが、
開発して失敗の烙印を押されると、
その後は只では済まない。

このR1をしげしげと見れば見るほど、
当時のスバルが抱いた野望を連想する。

どう見てもR1は、
小型車のクオリティで作られている。

これは非常に残念だが、
4気筒化した事が結果的に絶滅へと繋がった。
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リッターカーが作りにくい。

だが思惑が外れ軽自動車の製造撤退に至ると、
まるで足枷が外れたの如く、
潜在能力を次々に開花し始めた。

違う世界の扉を開いたのだ。
記憶を遡った。
R1が発売された当時、
スバルはGMとアライアンスを組み、
潤沢な開発資金を手に入れた。

だからこのクルマに、
500億円もの資金を投じる余力があった。
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その頃の記憶を紐解くと、
リッターカーの開発も計画されていた。
R1を見ると、
このクルマで開発した技術を、
リッターカーに活かそうとした痕跡がアチコチから窺える。
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だから質の良いクルマは大切に残す。
歴史的証拠だ。(笑)

当時の中期経営計画を、
FDR-1と言った。

R1が発売されたのは平成16年も押し迫った頃だ。
本格的に販売が始まった平成17年は、
スバルの歴史を変えた重要なターンニングポイントだ。

まずその年の5月に、
FDR-1は大幅に修正された。
内容は良く知らないが、
当初の計画に有ったリッターカーの開発は、
いつの間にか霧散していた。

そして第三の軽乗用車「ステラ」の開発が始まっていた。

そしてその年の10月5日、
平成11年12月から始まっていた、
ゼネラルモータースとの資本関係を含む、
6年間にわたる提携関係を全て解消した。

そしてトヨタとの業務提携が始まったのだ。

ちなみに第75期に当たる平成17年4月1日から18年3月31日迄の連結決算は、
売上高が1兆4.764億円、
経常利益は468億円だった。

これはそれぞれ前年比2.1%と7.8%の増加だ。

こうして見ると、
足枷が外れたことがどれほど効果を生んだのかが良く解る。
数日前に発表された今期の通期連結業績見通しは、
予想を遙かに上回る内容だ。
売上高が2兆7.200億円と当時のほぼ倍。
経常利益は468億円に対して3300億円と7倍になった。

しかし、
会社がいくら儲かっても、
社員や顧客が喜ばないようでは、
スバルの存在価値が無い。

軽自動車の顧客にまだ不満を感じる者が居るようだが、
ダイハツとアライアンスした結果、
サンバーの最新モデルは、
圧倒的に性能が高くなった。

それだけでは無く、
ステラはダイハツそのものが、
スバルを意識したとしか思えないフルモデルチェンジを敢行した。

これで独自開発していた頃のステラと、
又一段と性能の開きが出た。

そしてスバルの登録車は全て蛻変していった。
その中でも特に顕著な変化が、
フォレスターに現れている。

その激流の過渡期を、
R1に乗ると確かめられる。

R1の室内スペースは少ない。
でもドラポジや運転感覚に、
「軽っぽさ」を微塵も感じない。

インパネの奥行きを見れば明確だ。
「広さばかり」
「大きく見えるばかり」
これらを追求する軽にはあり得ない設計だ。

ジャスティをもっとオトナにしたクルマが、
当時の構想にあったように思えてならない。

それをSUVにしたら、
コンパクトな面白いクルマもできただろう。
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そういう眼で二代目フォレスターを見た。
そして乗ってみた。
「スバルから二度とこのクルマは出ない」と実感した。
何故か。
彼らに、
この大きさのプラットフォームを作る気持ちはもう無い。

スバルの世界戦略で明言している。
コンパクトカー以下は他社から調達する。

そしてこれからはSUVを中核とした、
世界水準のプラットフォームを作っていく。

悪戯に大きな規模にせず、
際立つ会社で有り続けるためには、
得意な分野を伸ばすのが一番良い。

だからSG5に戻る可能性は皆無だ。

改めてSG5を、
「これはスバルの作ったコンパクトカーだ」と思った。
身体能力がキビキビしていて、
R1の運転感覚に似ている。
良く出来たクルマだ。

今より一回り小さくて、
当時の安全基準で作られているから、
車体もかなり軽い。

だからクルマの動き方が全く違う。
R1はと同じように「小さい所が良い」クルマだ。

当時はこのクルマに乗っても、
小さいとは思わなかった。

けれど今ではサイズ的に物足りない。

これはSUVと言うより、
むしろインプレッサの匂いがプンプン漂う、
「こましゃくれた」コンパクトカーなのだ。

エアブレイクは、
まるでPOP STAERを思い出させるような、
特別仕様車だった。

既にビッグマイナーチェンジで、
トランスミッションが劇的に変わり、
自然吸気でも速いクルマになっていた。
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SG型がキビキビと走るのは、
4輪ストラットを踏襲した事も関係している。
4つのサスペンションが深くスムーズに動くので、
低速から高速まで気持ちの良さが続く。

最終型は4速オートマチックの反応も良くなって、
こう言うシーンで更に乗り味が良くなった。
とても気持ち良い。

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ターンする時も、
シャシーの自由度が大きく、
気持ち良く曲がる。

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7万キロ程度では、
何の劣化も感じないほど熟成したクルマだ。

これで東北旅行をした時、
本当に楽しかった。

但し弱点もあった。
それは後席居住性が良くないことだ。
カーゴルームの張り出しも大きくて、
積載量を比較されると勝ち目が無かった。

これは良いクルマなので、
思わず得最新型と比べてみたくなった。
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同じ時間に続けて同じ場所で走らせると、
違いが良く解る。
もはや完全に車格が違う。

以前「フォレスターブランド化」を説明したが、
SG5がベース車の匂いを振り撒くのに対して、
最新型はどのクルマの匂いもしない。

「SG5の様なクルマはスバルから2度と誕生しない」
と言ったが少しも悲観する必要は無い。

なぜなら、もっと面白いクルマが誕生したからだ。
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それこそインプレッサの匂いを振り撒き、
サイズ的にもコンパクトだ。

そのうえ格好が良い。

最新のSJ5の次にXVを試したら、
ドラポジも扱いやすさも、
SG5の後継機そのものだった。

XVとフォレスターに共通感覚は無い。
それに今後は更に異なった方向に行くだろう。
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バリエーションの違いは、
乗り比べてみないと解らない。
現在の品揃えはバランスが整い、
最高の状況になっている。

XVをテストしていたら、
目の前に夕暮れの御嶽山が見えた。
この時はこんなに穏やかで、
噴煙も見えなかった。
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しかし日によって激しい噴気を繰り返す。
マグマだまりの上昇はいまだに収まっていない。

日本は火山列島と言われる。
なぜか。
その理由が明確に解り始めた。
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誰が持ってきたのか知らないが、
望桜荘の入り口に緑石片岩が3つ置かれていた。
何かに役立つと思ったらしいが、
この辺りには不釣り合いだ。

アクセントにはなるが、
この辺りで出来るはずがない石だから、
しっくりと収まらない。
出る場所にいくと、
この石はどこにでもゴロゴロ転がっている。
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望桜荘の中に
一昨年の秋に中央構造線で拾った石を飾っている。
興味のある人はご覧戴きたい。

一つは緑色をしている。
それを敷石の上に置いたらピタリと一致した。
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恐らく置かれていた3つの緑色岩は、
小渋川流域で産出された。
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左側は赤く、
右側が緑色だ。

なぜかこの二つが同じ場所で取れる。

ペッタリ並んで、
まるで線を引いたように色が違う。
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長い間の謎だった。
緑色の石は「三波川変成帯」で現れる特徴的な石で、
海の底で形成されるため緑色になる。

左側は「領家変成帯」で見受けられる赤茶けた石だ。
花崗岩などと同じで、
地殻が陸地に潜り込む時に、
滑り込みの境界線で作られる。

潜り込んだ地殻は地球の奥深くに沈んでいく。
ある一定の深さまで達すると、
そこから出た水分により、
上にある陸側のマントルが溶けマグマになる。
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この図はとても解り易い。

一定の深さになるから、
沈むプレートに沿って火山が一列に並ぶ。

東北沖で発生した大地震で、
日本列島の地殻は太平洋側に激しく引き伸ばされた。

隙間が発生しマグマ上昇が活性化するのは、
少しも不思議では無い。

これがアチコチで噴火が続く理由だ。

このように論理的に考え、
常々準備しておく事が本当に大切だ。

GMと提携を解消し、
竹中社長から森社長にバトンタッチされた。
そして新中期経営計画「MOTION-Ⅴ」が推進された。

立案から2年後の平成20年4月10日、
軽自動車製造から撤退することが電撃的に発表された。

製造撤退は激震だったが、
理論的に考えば驚く事では無い。

むしろそれを歓迎して、
準備を整え乗り切った。

情も大切だが、
理にかなうことを考えれば、
様々な状況の変化に機敏な対応が出来る。

現在のフォレスターがデビューした時も、
最終型のSG5を引き合いに出した。
今回はSH5も加え、
LLビーンの5速マニュアルを乗り比べた。
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もうカラダに染みついたエントランスだ。
ベージュ内装の優しい雰囲気に感激する。
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ステアリングを握ると、
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これはもうSUVというより、
インプレッサのイメージだ。
このクルマも好きで、
機会があれば仕入れてきた。
副変速機のレバーがあるので、
カップホルダーが制限され一個しか無い。
その代わりインパネの中央部に引き出し式のホルダーが内蔵されている。

この頃からレザーシートにはヒーターが仕込まれていた。
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これも代々続くフォレスターならではの美点だ。
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MDを持つ過渡期のオーディが懐かしい。
インパネの上部にナビを備えるスペースが有り、
その下にエアコンダクトが口を開けている。
まだ灰皿という前時代的な物も備わっている。
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55000kmしか走っていないので、
機関外観とも極上だ。

走り始めるとエアブレイクと同じように楽しい。

オートマチックも俊敏だったが、
こちらには更にシフトレバーを操作する楽しみがある。

回転数を考え、
左手でギヤを叩き込む快感は、
MTバカにしか解らないだろう。
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比較的レバー比の大きいシフトを楽しみ、
会社に戻った。
アクセルレスポンスも良いし、
乗り心地も良くステアリングに対する追従性も良い。

基本的にエアブレイクと何も変わらないが、
これはMTバカが涎を流す逸品だ。

次にSH5を試した。
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フォレスター躍進の足がかりになった、
世界的なヒット作だ。
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エントランスも堂々としている。
要するに器そのものがまるきり変わった。

コックピットに収まると、
まるで違う世界観が生まれる。
フォレスターはこの頃から自らの存在を誇示し始めた。
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発光式のメーターになり、
コクピットのクオリティは向上した。
しかし、
ドラポジは過渡期だ。

これまでより高い位置に座り、
見晴らしも良い。
チルト機構に加えテレスコピックも備わり、
ドラポジの調整っもやり易くなった。

それにも関わらず、
SG5より圧迫感を感じる。

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その原因は座った位置と、
ステアリングの関係にある。

SG5より室内空間は明らかに広くなった。

だがステアリングポストの位置と、
シートの座面の微妙な関係が、
独特のコクピットを創り出し、
そこに少し圧迫感を感じる。
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レザーシートが無いけれど、
しっかりとヒーターが装備されている。
これでどれほど寒い日が快適になることか。
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SH5の走行距離はまだ55880kmだから、
全ての性能が絶好調だ。

こうして比較すると、
SG5の4ATより明らかにロックアップ領域が広がり、
ダイレクト感があって面白い。
これなら4ATでも良いなと思ったくらいだ。

それは軽い最終型の4ATが、
究極の磨き込みを施され十分な走りを披露したからだ。

むやみに多段化させ、
車両価格が上昇するよりもこれで充分だと思わせた。

4ATだとスペックで見劣りするが、
躍動感のある大きなSUVを安い価格で提供した。

だから大ヒットに繋がり、
海外に向けて日本の中古車まで引っ張りだこになった。

そしてレガシィより先に、
新世代の水平対向エンジンを搭載した。
これもフォレスターのブランド化を印象づけた。

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スバルの将来を左右する新世代の水平対向エンジンを、
フォレスターで先行採用すると聞いたとき、
正直なところ驚いた。
興味津々でモデル末期のフォレスターを購入した。

新型エンジンは4ATとも高いレベルで融合し、
とても良い素性を持つ楽しいクルマになった。

そんな想い出が沢山浮かぶ。

フォレスターはスバルライフに欠かせないクルマに育った。

そんなスバル好きがここにも居る。
待ちに待った飯尾さんのSTIが届いた。

納車式も無事終わり、
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もう一つ高いレベルの6速マニュアルと、
300馬力のターボの組み合わせを楽しまれている。

彼の元愛機はSJ5のA型だった。
こう言う事が起きるのは奇跡に近い。
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絶好の比較が出来る。
SJ5の6MTが、
誕生からマイナーチェンジを経て、
どれだけ変わったのか確かめた。
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まずA型の性能を確かめた。

SH5に比べると、
ドアの質感が更に高まり、
迎え入れる雰囲気もかなり違う。
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明らかにドアのサイズも大きくなった。

傾いた時や、
強風時を想定しているのだろう。
勝手に開かないようドアには強めのクリックが4つある。

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だからしっかりしたインナーハンドルを装備した。
きちっと握って閉めることが出来るので、
クオリティが高いし気分も良い。

ステアリングの角度と、
カラダの関係がとても良い。

コックピットに滑り込み、
シートに収まるだけで雰囲気が違う。
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走らせると尚更エレガンスを感じる。
気持ち良さが倍以上違うからだ。
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チルトとテレスコピックの量もたっぷりあり、
ドラポジの調整が細かく出来る。

これも長距離走行で疲れを感じない理由だろう。
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これがベストポジションだ。

シートの座面全体で、
体重を上手く吸収するので座り心地が良い。

それほど凝った形をしていないのに、
このシートはホールド性が良い。

シート表皮が滑りにくいのも理由だろう。

乗ってみなければ解らない。
とても安定感のある走りと、
質感の高さは、
現行フォレスターの最大の魅力だ。

エンジンフィーリングはさほど変化無く、
このクルマもスロットルの開き方が小気味よい。
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ただしシフトフィールは想像通りだった。
思った通り、
このTY75のシフトフィールはBR/BM系レガシィのそのものだった。

そこですぐC型を引っ張り出した。
SJ5C57A CXC、
最もお薦めの車だ。
車両価格は2.330.000円だ。
ちょっと勘違いしてしまった。
どう考えてもこの価格帯のクルマでは無い。
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2台を並べた。
外観の差はアンテナぐらいだ。
白い方もまだ25000㎞なので、
まさに脂の載った最高の状態だ。
機関外観とも絶好調。
トリップメーターをリセットした。
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早速国道を走り、
全行程の半分ほど走ると、
標高の一番高い所に着いた。
この辺りは除雪車の影響で、
路面が結構荒れている。
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ここで明らかにサスペンションの違いを感じた。

ざらついた感じの路面を走ると、
主にリヤのダンパーから吸収しきれない、
遊びのような振動を感じる。
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30㎞ほど走った時点での燃費を記録した。
リッター当たり10.2km走った。
ただしここまで圧倒的に登りが多い。
この先の下りで燃費は一気に良くなるはずだ。
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下り始めると、
このクルマの気持ちの良さが如実に表れた。
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ラインをトレースするのが楽しくて仕方が無い。
スロットルの開き方や、
エンジンの動力性能に差は無い。
但しシルバーに比べるとマフラーの分だけ印象がおとなしい。
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こちらはスタッドレスタイヤを掃いている。
少し深いコーナーだとスキール音を出すが不安は全くない。
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無事会社に戻ると、
走行距離は約70kmだった。
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燃費は11.5km/lと出た。
高速道路もかなりの速度で走ったので、
決して悪い数値では無い。
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トーヨータイヤのスタッドレスを久しぶりに試したが、
歴史が長いだけ有り、
とても良かった。

トーヨータイヤは、
スタッドレスらしい「スタッドレスタイヤ」を、
日本で最初にリリースした会社だ。
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タイヤのサイズは225/60R17だ。
これでA型のテストは全て終わった。
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シフトレバーの印象をもう一度確かめ、
コックピットから降りた。

シルバーのフォレスターに向かった。
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続いてB型のコックピットに収まった。

最新の6MTに乗り換え、
シフトレバーを操作する。
見た目だけでは違いは全く解らない。

けれども手応えは別物だ。
同じようにトリップメーターをリセットした。
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この景色で唯一違うのは、
MFDに表示された画面だ。
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新しくイラストを交えた表示になり、
精彩性も向上した。
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エアコンの吹き出し口に、
加飾されたグリルが取り付けられたので、
クオリティも少し高まった。

しかし見た目以上に走行感覚の向上は凄まじい。
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同じ場所にさしかかったが、
A型で感じた振動と、
少し遅れてダンパーが働くような印象は皆無だ。

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それだけでは無く、
何とも言えないフラット感がとても良い。

この時思った。
この差が「2.0R spec.B」化を決断させた
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ほぼ同じ場所で燃費を見ると、
こちらの方が悪い。

これには少し事情がある。
白い方のテストでは、
国道を離れてからずっと前方にバスが居た。

途中の追い越し可能な場所でパスするまで、
かなりゆっくりしたペースで走った。

当然燃費に差が出る。
もう一つは扁平率だ。

標準タイヤが60%の扁平率なのに対して、
このクルマは55%なので最終的に補正する必要がある。

これ以降はほぼ同一条件だった。

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実に気持ち良く下りのワインディングをトレースする。
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このクルマの方が、
ステアリングを切り込む時の印象が良くなった。

インプレッサの年改で採用された、
ダイナミックダンパーの効果かもしれない。

それぞれ別々に運転すると、
それほど効果を感じないが、
この様に新旧を乗り比べると、
明らかに手応えが違う。

いわゆる上質感が違うのだ。
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無事会社に戻った。
置く場所が違うので、
ちょっとモタモタとバックして、
写真を撮ろうと構えた。
すると、
その瞬間に0.1減少した。(笑)
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これを補正しないといけない。

外径はマイナス22mmで、
3.1%のマイナスを補正しないといけない。
11.1×1.031=11.4となる。

燃費はそれほど変わらず、
あのスポーティな走りを楽しめるのなら、
やっぱりマフラーは良い音のする方を選ぶ。

と言うわけで、
非常に楽しい比較は終わった。

購入希望者は是非中津スバルへ。

Commented by アゲイン at 2015-02-06 12:31 x
スバルの決定的弱点は、車格だと思います。

他社と比較してどうしても狭く、貧相に感じる。

走りにおいては別格ですが。

走りに拘りがないドライバーなら、他社を選ぶ。

レガシィB4RSK MTはサイコーの気持ち良さでした

あの抜けたような加速感は忘れられません。

持病の腰痛でもう、MTには乗れませんが、

現行フォレスターを堪能してます。
Commented by b-faction at 2015-02-06 12:39
アゲインさん、シートが良いとMTでもかなりちがうね。腰痛お気の毒ですね。これはその人しか解らない苦しみだね。
Commented by jecht at 2015-02-06 21:52 x
代田社長こんばんわ。
スバル車の如く日々熟成されていくブログスタイルは面白いですね。
しかも写真や文章が追加されるだけでは無くて元の文章にも手が入っていくので結局、何度も全部読んじゃいますね(笑)

R1を発展させたコンパクトが出来ていたとしたら
スバル版デミオ、CX-3になれたでしょうか?

本日SJG納車されました。
ここ一連のSJ5関連記事を見て「NAのほうが良かったのか...」と若干動揺?しましたが乗ってみたら「これで良かった」と確信できました。まだ通勤の30kmしか乗っていませんが、硬いと不評の足回りも前車BP9Aに比べたら当たりも丸く揺れの収束も速いので快適です。
Commented by Jass at 2015-02-07 00:05 x
はじめまして、いつも楽しくブログを拝見しております。

現在神戸在住で、この度私もSJのC型の6MTを購入して現在納車待ちです。年末から続いておりますSJの記事を見るたびに早く来ないかと日々待ち遠しいです。

昨年の秋までスイスにしばらく住んでおり、向こうではBP最終型のディーゼルを乗っておりました。強力なトルクと吹け上がりの持ちよさは本当に最高で、雪山もアウトバーンでの高速走行も難なくこなす頼もしい相棒でした。帰国の際は泣く泣く手放したのですが、やはりマニュアルの魅力は捨てられず、帰国後の相棒としてSJの6MTを迷わず選びました(色は迷ってディープシーブルーパールにしましたが)。

納車後は是非ともお店に伺いたいと思いますのでよろしくお願いします。
Commented by b-faction at 2015-02-07 11:33
jechtさん、納車おめでとうございます。フォレスターライフを満喫して下さい。高速道路でも楽しいし、悪路も最高。これからアウトドアでバンバン走らせて下さい。
Commented by b-faction at 2015-02-07 11:39
Jassさん、こんにちは。ご契約おめでとうございます。納車される日を想像するとワクワクしますね。ディーゼルの味をご存じなんですね。実は最新型MTの2速3速辺りのトルク感はあの味に近い物があります。マニュアルにされて大正解ですよ。
ディープシーブルーは欧州帰りにはピッタリ!タッパのあるフォレスターには良い選択ですね。
是非遊びに来て下さい。
ご来店を楽しみにしています。
Commented by たぁちー at 2015-02-08 00:23 x
こんばんは。
納車前に初めて書き込みさせていただいたんですが、1月にXVが納車されました。嫁さんの車として購入したので、私自身はまだ数回しか運転していませんが、嫁さんの口から「運転しやすい」、「カーブでくるっと回って気持ちが良いし怖くない」とか、娘たちからも「酔わない」というセリフがよく聞かれ、それだけでXVにして良かったと満足しています。走りや居住性はまだじっくり味わえていませんが、ボディーとメーターの色の変化に視覚的な楽しさを感じています。我が家のXVはデザートカーキで、日中はアボガドの果肉を連想させるような色で、夕日が当たるとオレンジがかった色にも見え、夜に私の愛車エクシーガのヘッドライトがXVに当たるとアイボリーというか漆喰のような色に見えます。メーターは、日中は群青色にメタルブルーのラインがクールに光って、抑えられた高揚感を感じるのですが、夜は真っ黒な中に文字だけが発光し疲れません。実物が見れなかった分、納車前に気になっていたメーターパネルでしたが、とても気に入りました。
Commented by b-faction at 2015-02-08 11:06
たぁちーさん、こんにちは。納車おめでとうございます。ご家族の人気者になれてXVも喜んでいると思います。デザートカーキは渋くて良い色ですね。あのメーターはフォレスターにも欲しい。
さあ、マフラーでも替えますか。(笑)
Commented by トリトン at 2015-02-09 22:03 x
こんにちは、愛知のトリトンと申します。書き込みは初めてですが、毎日、代田さんのブログを楽しみにしています。
2003年10月に購入し、ずっと妻の愛車だった赤いトラヴィックSLを、この度、WRブルーのフォレスターに乗り換えることにしました。
今月下旬の納車を楽しみに待っています。
トラヴィックの乗り心地や取り回しのしやすさがドイツ車すばらしかったので、手放すのが寂しいですが、
こちらでSJフォレスターの記事を読ませていただくたびに、「フォレスターにして間違いはなかった!」と確信を持ちました。ありがとうございました。
今シーズンはスタッドレスを買う余裕がちょっとないので、雪がとけたら、一度、中津川までおじゃましたいとおもいます。
代田社長さんにお会いできるのを楽しみにしています。

Commented by b-faction at 2015-02-10 10:26
トリトンさん、それは待ち遠しいですね。納車されたら是非いらっしゃって下さい。お待ちしてます。
Commented by CHAC0017 at 2015-02-14 18:10
こんにちは。初めてコメントさせて頂きます。昨年の3月から社用車でインプレッサスポーツを使わせて頂いております。現在32.000キロほど走りましたが新車の頃より今のほうが身体に馴染んで来たように思えます。先日インプレッサの可変バルブの不調で修理に入った時に代車で来たフォレスターが非常に乗りやすく大きさの割に取り回しの良さ等に大変良い印象を持ちました。代車はターボ車だったのでNAはどうなのかと調べていたらこのブログに辿り着きました。最近嫁がどうしても四駆(彼女の言う四駆はインプレッサ等では無くスタイル的にフォレスターやCX-5のような形でないと四駆と言わないらしい)が欲しいと言い出したのでフォレスターのNAを検討しております。ぶつけるから中古の古いのでも良いと言っているのですがこのブログを読んでいると新型のフォレスターが欲しくなってきました。これからも有用な情報をお願いします
Commented by b-faction at 2015-02-14 20:44
CHAC0017さん、こんばんは。SUVが大好きな奥様はきっと素敵な方でしょうね。最新のフォレスターは最良のフォレスターです。新車の方が割安なので(輸出比率が高いクルマは海外に流れるので)ディープシーブルーの2.0i-L Eyesigitが良いと思いますよ。MT大丈夫なら、是非同じクルマに乗りましょう。
Commented by いまむ at 2015-02-15 07:49 x
マイナーチェンジでどれだけ変わっていたか気になっていましたが、細かいところで質が高められていたんですね。カタログ見くらべてもよくわかりませんでしたが、社長さんの細かな観察でフォレスターのすべてを知ることが出来ています。月末のフォレスター6MT車の納車前の予習に参考になりますね。楽しみです。家族で大切に長い間乗りたいと思っています。
Commented by b-faction at 2015-02-15 11:38
いまむさん、こんにちは。しっかり予習して下さい。慣らしも丁寧にしてあげて長くお付き合い下さい。本当に良いクルマだなぁと毎朝感心します。
Commented by いまむ at 2015-02-15 12:46 x
ありがとうございます。慣らし運転は控えめな運転で大丈夫ですか?大切なポイントがあれば教えていただけたら幸いです。
今までのF型インプレッサスポーツワゴンはFFの5MTでもとてもいい走りをしていましたが、AWDのフォレスターはもっといい走りで本格的なスバル車の域に入るのだろう楽しみにしているところです。
Commented by NG at 2015-02-15 17:21 x
**彼らに、この大きさのプラットフォームを作る
**気持ちはもう無い。
レガシィを見ていると、そんな感じですね。
3台乗り継いだスバリスト(のつもり)ですが、次は
スバルは無いかなと思っています。
レヴォーグがGF8の大きさだったら、間違いなくこ
れを選びますが、年のせいか、いま乗ってるBL4で
は車両感覚が大きく感じるのと、横幅が、既製品の
オープンドア(LIXIL製ですが、近所でも同じ
タイプのドアを使っている家が結構あります。)。を
使っている自宅の駐車場に入れづらいんですよね。
(新型レガシィだと、幅が広過ぎて、バックで入れる
のに相当苦労すると思います。そもそも、脇のブロッ
クを削らないと入らないかも。今のBL4ですら、転
居早々、左右の内輪差に気が付かず、脇をこすっちゃ
いましたからねぇ。)
車としては素晴らしいと思いますが、今はあまり遠出
をしないので、レヴォーグの魅力が生きないというか、
食指が動かないんですよね。
今夏、BL4が7年目の車検を迎えるので、次期支援
戦闘機の購入計画を本格的に始めようかと思っていま
す(といっても、4年後ですけどね)。
Commented by b-faction at 2015-02-15 19:06
いまむさん、「急」の付く操作を避ければ充分です。
Commented by b-faction at 2015-02-15 19:11
NGさん、
「**彼らに、この大きさのプラットフォームを作る
**気持ちはもう無い」
から解り易くて良いんですよ。

スバリストのつもりであればバッジが付いたクルマを鷹揚にに受け入れましょう。トレジアも良いし、軽自動車の見事な融合をみると軽自動車も「我を張って」造ってた時より素晴らしい。BL4?・・・B4の事ですね。4年後には欲しいクルマが出るから安心して下さい。
Commented by 福岡人 at 2015-02-19 16:50 x
代田社長、先日はコメントへの丁寧な返信ありがとうございました。本日、1ヶ月ぶりの完全休業で、朝からGDBの1年点検に行ってきました。新型ステラを代車でお借りしましたが、ターボかと思うくらいよく走ります。また、ボディもずいぶん頑丈だなと感じました。実は、娘の通勤に軽自動車を購入することになり、2月以降、スバル以外の軽自動車にも、かなり乗る機会がありました。スズキの新型アルトは軽量なのですが、社長のおっしゃるように、いささか妻や娘たちを乗せるのには不安が残りました。ステラ、ハスラー、N-ONEあたりに落ち着きそうですが、女性の目線は、私や、大学の工学部に通っている息子とは全く違います。新型デミオは九州工業大学出身の運転自慢の若い女性社員が関わっているそうですし、ハスラーも入社3年目の女性社員の声が大きく反映しているそうです。スバルの営業さんから買いたいのですが、軽自動車の購入に関しては、こわい女性3人の意見で決まることになりそうです。
Commented by b-faction at 2015-02-20 13:16
福岡人さん、こんにちは。新型ステラに早く乗りたいのですが時間が作れません。何をどうしたら軽くなったか。そこが重要ですね。リヤサスも軽だと割り切るとああなるのでしょう。
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by b-faction | 2015-02-06 21:25 | Comments(20)

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