4台の新型をずらりと並べると、
すべて一本の線で印象が繋がる。
それは数値に出ない気持ちの良さだ。
どのクルマも走り出した途端に、
「動きがリアルに良くなった」と、
感じることが出来るはずだ。
操縦性も更に正確になった。
乗り心地の向上と綿密な関係がある。
ボディシェルに改良が加えられた。
4台全てに共通する事実だ。
BRZの場合はリヤサスの取り付け部分を改善し、
板厚を高めたとアナウンスされている。
それに加え、
優れたダンパーの採用も改善に役立った。
豊田から中田さんがいらっしゃった。あっという間に息子さんも大きくなった。彼はエクシーガCROSSOVER7の内装がとても気に入った。
だから満面の笑顔だ。
「早く乗り換えようよ」とお父さんを口説いていた。
ありがたい援護射撃だ。
美味しいお土産をありがとうございました。子供の成長を見るのは嬉しい。どこのお子さんも会うたびに育っていく。それを見るのもイベントの楽しみだ。
大橋さんのお嬢さんも大きくなった。お父さんとお母さんは蛭川きっての美男美女だ。
赤ちゃんの時から目がクリッとして、とても可愛いかった。
抱いている妻と比べると、
どれ位可愛いかより際立つ。
大きくなるのが楽しみだった。
思った通りとてもチャーミングになった。
時の流れは早い。
意外に妻は劣化しない。
それどころか若い時よりチャーミングになっていく。
新装備の「チャーミング屋台」に、
シックリと納まった。
娘に負けず劣らず魅力的なのは、
豊かな水を与え続け、
枯れさせないよう手を掛けているからだ。
みたらし団子は大好評で、春のイベントで欠かせない定番となりつつある。
準備に一ヶ月以上かけた。
ここまでが大変だったからこそ、
皆の結束力も強くなったと思う。
イベントを振り返り最も話題になったのは、
エクシーガCROSSOVER7だ。
レガシィオーナーの中田さんのみならず、
トヨタのミニバン愛好者も目立った。
嬉しい誤算だった。
間に合わないはずのCROSSOVER7が、
イベントの前に届いた。
このクルマは顔も良いが、
各部のディティールに拘りがある。
木漏れ日の中で、
この角度から見たリヤセクションが、
とても美しい。
届いた日にアウトバックと見間違えた理由が解った。
このクルマも美しい。
何と言っても、
やはりアウトバックはKing of SUBARU SUVだ。
座っただけでその風格が解る。
その風格とはまた違う、
クオリティの高さを、
CROSSOVER7は溢れるほど持つ。
10mm地上高が上がり乗り降りしやすい。
日本人に丁度よい高さだ。
かがむ必要も無いし、
足も楽に地面に届く。
もともと国内専用の多人数ワゴンで、
ドアが大きくて乗り降りしやすい。
SUVの資質を初めから持ち合わせていたのだろう。
腰掛けてステアリングを見ると、
「ああ、スバルだなぁ」としみじみ感じる。
ステアリングやペダルとカラダの位置関係が、
スバル車共通だ。
そのおかげで、
簡単に正確なドラポジにセットできる。
King of SUBARU SUVは、
ドアを開けて座っただけで質感の高さを感じる。
それは車格が違うから当たり前だ。
着座位置も高い。
その証拠はポケットに入れたキーユニットでわかる。
足を伸ばしきるから、
ピッタリ密着したパンツからユニットが浮き出ている。
これだけで両車の違いが良くわかる。
優劣では無く個性がどれ位違うのか説明しているつもりだ。
つま先の部分がやっと届くぐらいだから、
お尻を少し下にずらせながら降りる。
ドラポジは同じだが、
随分高い所に座る。
乗ればその差は明確だ。
国内は明るい色を嫌うので、
地味なグレーで損しているが、
革の材質も良いしパネルのクオリティも高い。
アウトバックはアメリカで作られるクルマの方が遙かにお洒落だ。
日本人は暗い色をステレオタイプで選ぶが、
随分損している。
そこにCROSSOVER7はドラスティックな提案を見せた。
明確なインテリアの主張が、
このクルマの魅力を大きく高めた。
乗ったらスムーズで安定した走りがとても良かった。
その上、内外装のクオリティも鮮烈だった。
イベントが終わり一段落すると、
BRZの話題が吹っ飛んでいた事に気がついた。
乗ってみないと解らないことは本当に多い。
D型のBRZも凄かった。
考えてみればKing of SUBARU SPORTのWRXと、
Pure SPORTのBRZにも同じような事が言える。
BRZのRを選んだ理由は色々ある。
中でも一番欲しかったのは「キー」だ。
プッシュスタータースイッチは、
トヨタとの兼ね合いもあり左側に来た。
ATの場合は理にかなっている。
しかしスバルスタンダードにはそぐわない。
カラダに染みついた「スバル」のドラポジで、
何から何までスバルなのに、
キーを右手で捻ることが出来ない。
これが結構フラストレーションになった。
先日初めてRを仕入れて試した時、
この仕様が一番シックリくると実感出来た。
ボディカラーも悩んだ挙げ句、
またパールホワイトに決めた。
その理由はクリスタルホワイトが月明かりに際立つと思ったからだ。
シルキーホワイトも美しかったが、
新色のラメは夜間の薄明かりで更に際立つ。
ちょっと見た目には何の変化も無い。
ラインオフしたばかりの新車を、
舐めるように観察した。
工場から出荷されたままの新車には、
シートにビニールが被せてある。
これを外すと怒る人が居るけれど、
絶対に付けたままにしてはいけない。
うっとおしいので破り捨てた。
焦るとなかなか奇麗に外れない。
シートをラインに納入する時、
汚さないようにするためのカバーだ。
他にも各所に保護テープが貼られ、
輸送中の品質を高く維持している。
水色のテープを付けたままにしたクルマを見ることがあるけれど、
早く取らないと素地の良さが台なしになる。
ドアの内側には、
思いも寄らない形の保護テープが貼られ、
品管の経験が活かされている。
ペダルやルーフバイザーにも、
保護するビニールが見える。
キーまでビニールにくるまれている。
ステアリングの素材も良いし、
相変わらずシフトノブの手触りも抜群だ。
エンジンにも大きな変更は無いが、
チェンジレスチェンジの効果は至る処にある。
ビニールを全て破り取った。
トランクの中にも残ってないか確認し、
閉じた途端に変化を悟った。
閉まる時の音に驚いた。
まるっきり違う。
これまでと全然違うので、
念のために社用車の「A型」と比べた。
板厚アップがどこに施されたのか知らないが、
明らかに剛性が高まった。
インプレッサも昨年の年改で、
走りの質が良くなった。
BRZもそれと同じように、ハッキリとした変化が現れた。
シフトフィーリングにも、
違いを感じる。
もち肌に触れるような感じがする
真っ新のBRZで、
慣らしを兼ねて開田に向かった。
クラッチを繋ぐ。
BRZならではの軽くてスムーズな発進だ
スバル伝統の「チェンジレスチェンジ」が、
このBRZにも施された。
非常に良心的なクルマ造りだと思う。
深夜のテストは昼間のテストより感受性が高くなる。
開田高原に向かうルートには、
BRZにぴったりのシチュエーションが待ち受ける。
BRZは地を這うような低い姿勢だ。
新型WRXも同じくらい姿勢を下げたが、
FRより重心は高くなる。
その利点と軽さがBRZの武器だ。
折り返し点はいつもKAZEだ。
ここでコーヒーを飲み、
帰路に就く。
マスターに会うのは久しぶりだった。
この冬はチャオスキー場で「カフェKAZE」を開いたからだ。
だから、本店も大繁盛。
スキー場からここに来る人も多い。
土曜日なのでミニコンサートが開かれていた。
盛り上がる店でコーヒーブレイクの後、
一気に山を下った。
マスターの軽くて明るいノリは、
BRZの走りそのものだ。
朝を迎えBRZの前に立ち、
前夜の走りを振り返った。
明らかにリヤサスの動きが違う。
フリクションが減り、
サスペンション全体がスムーズに動く。
それに加え、
ダンパーが適切に改良され、
伸び縮み之抑揚がすばらしい。
これと同じ味が、
CROSSOVER7にもある。
スバルは一つの改良を全ての車種にアレンジしながら敏速に投入する。
これがチェンジレスチェンジの神髄だろう。
160㎞弱を走り
飛ばしたのに燃費も良い。
最新型のBRZをい、
ドライブエクスペリエを開催した。
第一号は富山の浮田さんだ。
浮田さん、
美味しいお土産をありがとうございました。
BRZの走りは明らかに変わった。
マイナーチェンジの効果が助手席でも良くわかった。
それは正に熟成だった。
動画をフリーハンドで撮影する理由は、
助手席に座る人の様子を知るためだ。
スムーズに走ると、
助手席に座る人の体が動かない。
DEでお客様の隣りに座ると、
新を旧比較しながら異なる側面が見える。
新型BRZで開田を往復した翌日には、WRX STIを使ったのDEも予定されていた。
GWの前半から良い天気が続いた。いつも通り出勤して、この日の来客を想像しながら環境改善に取り組むと、望桜荘の庭に野蒜が沢山生えていた。少し早いが収穫した。
これが野蒜(ノビル)だ。
これを今日の来客にプレゼントしようと思ったが、
食べたくて堪らなくなった。
このまま少し皮を剥き、
生で食べるのが一番甘くて美味しい。
甘くて芯の強いWTRX STIに乗るために、
岐阜から後藤さんが来店された。
選挙の取材で多忙な毎日から解放され、
久しぶりに取れた連休だった。
念願のドライブエエクスペリエを体験して戴いた。
美味しいお土産を戴いた。ビッシリと詰まった「よもぎ餅」は最高に旨かった。
ありがとうございました。
とにかく柔らかい。
ただ軟らかい餅は粘りすぎて始末が悪い。
これは質感が高く型崩れしないのに、
噛むと柔らかく香りも良い。
久しぶりに美味しいよもぎ餅を食べた。
後藤さんはCプランのDEを選択された。
ドライブスキルをアップすると同時に、
味覚の旅も楽しむ。
この食べ物は手順が大切だ。
ステアリングワークと同じで、
最初のアングルを間違えると、
味の良さが狂う。
この手打ち蕎麦はWRX STIの味と似ている。
ここに来ないと食べられない、
独特の風味と歯応えがある。
また蕎麦を打つ間に食べる「そばまえ」も楽しみだ。
予約して訪問した甲斐があり、
「最高の山菜」をオマケしてくれた。
蕎麦をWRX STIだとすると、
「そばまえ」はDCCDに仕込まれた、
機械式LSD並みの効果を生む。
食後は高原を歩く。
自分の足で大地の確かさを味わい、
次のレクチャーに備え気持ちを整える。
剪定の終わったブルーベリー畑に行った。
畑の周りを散策出来るように、
柵が外され小径が出来ていた。
受付の前には二宮さんがコーディネートした写真展が続いている。
恥ずかしながら参加させて戴いた。
星空の写真や、
風景に見とれた。
次に飾られていたのは見覚えのあるクルマばかりだ。
当然のことながら話が弾み、
高原の空気をたっぷり味わった。
広い畑で蕎麦の種まきが始まり、
田舎の香水がふんだんに漂っていたが、
それも一興だった。
種馬のパワーを身に纏い、
野蒜を食べさせたら、
疲れも吹っ飛ぶだろう。
ヒヒヒヒヒ。
現行フォレスターがデビューした時に、
X-MODEを試した階段にも案内した。
これもCプランの一環だ。
あまりの段差に驚かれた。
kazeのマスターの軽くて明るいノリは、
BRZそのものだ。
とすると、
4ドアセダンのWRX STIは後藤さんのノリだろう。
近くに見える御嶽山が、
急に噴気を天空に吹き出した。
御嶽山のエネルギーは桁外れに大きい。
人類の歴史が始まる前の痕跡に案内した。
これを見ると、
悠久の世界で人類の存在が如何にちっぽけか実感出来る。
しかし人類はその知恵で様々な幸せを造り続けている。
軽さと低重心で研ぎ澄まされた走りを披露するBRZ。
それに対して、
WRX STIは爆発的なエネルギーを内に秘める。
ところがその姿には、
穏やかなセダンの側面も見える。
野蒜には可憐な花が咲く。
細長い茎の先端には、
可愛いムカゴのような実を付ける。
穏やかな野草に見えるが、
食べると強烈なミネラルを感じる。
この野蒜を食べた後藤さんは、
ガソリンを満タンにしたWRX STIのようだった。
楽しい時間はあっという間に過ぎた。
4ドアセダンと2ドアクーペ。
どちらも甲乙付けがたい魅力がある。
アウトバックとCROSSOVER7にも、
甲乙付けがたい魅力がある。
短期間の間にこれだけ乗り比べることが出来て幸せだった。
ぜひ購入する際には参考にして欲しい。