すっかり放置されて、少しBRZにストレスが溜まっているらしい。何しろ開田高原に一度連れて行っただけだ。
行けると思っていた京都に同伴される事もなかった。
BRZの妻に対する嫉妬をヒシヒシと感じた。
京都で数カ所のお寺を拝観し、
スバルの将来を念じた。
その後で妻の見つけたお土産屋さんに寄った。
素敵なみたらし団子屋さんを見つけた。
GWのイベントで大好評だった。
やはり日本人には和菓子が良い。
ここには面白い商品戦略が並び、
観光客に喜ばれていた。
これを次の感謝ディの参考にさせて戴こう。
来月も恒例のお楽しみイベントを開催する。
わらび餅でおもてなしする予定だ。
何件も土産物屋が並んでいる。
その中に京都の名物を売る店があった。
子供の頃は、
ニッキの香りと、
とてつもなく硬い食感が苦手だった。
決して好物では無かったが、
さすがに京都の商人は違う。
優れたマーケティングで、
「生八つ橋」なる名物を育て上げた。
明るいキャラの店長が気に入り、
社員へのお土産を購入した。
そして新幹線に飛び乗り、
まだ明るいうちに中津川に戻った。
そして首を長くして待っていたBRZに飛び乗った。
好天の中、
東を目指して快調に飛ばした。
これまで新型車のテストも兼ねて、
全国大会に出張するのが当たり前だった。
だから誰もがクルマで来たと思っていた。
でも京都は近すぎて、
クルマを使うには少し物足りない。
それに、せっかく京都を散策するなら、
プロのガイドに案内してもらった方が遙かに効率が良い。
連休の間、
とても忙しかった。
妻の慰労も兼ねてノンビリと列車を使って京都に行った。
というのも、
この週は出張が重なっていた。
京都から戻ると、
すぐ関東方面にも向かわねばならなかった。
それで会社に着くと、
すぐに翌日の段取りを済ませ、
そのまま高速道路に飛び乗った。
金団雲のような雲だな。
中に何か隠れていそうな不思議な雲だ。
翌日、重要な会議に参加した後、
ようやく硬さがほころんできたBRZを、
思いっきり走らせた。
BRZの挙動がどのように変化したか、
良く解るに違いない。
百聞は一見に如かず。
600km近く走行し、
燃費は1リットル当たり11.4kmだった。
走りの内容に対して、
とても良い数値だ。
オドメーターも1000kmに近くなった。
やっと少し硬さが取れたけれど、
まだまだ本当のしなやかさを出すには至っていない。
最近のスバルは、
それくらいカチッと作られている。
BRZの持ち味は、
ヒラリヒラリと舞うように走る事だ。
晴れたターマック路面は絶好のシチュエーションだ。
でも滑る道でも面白い。
挙動が安定していて、
クルマが軽いから、
ちょっとスリリングな方が楽しめるほどだ。
自然吸気エンジンの方が、
FRスポーツには絶対に相応しい。
木曜日はあっという間に終わった。
京都に居る頃、
一人のお客さまがショールームにいらっしゃった。
そして金曜日に、
WRXを使用したDE(ドライブエクスペリエ)を予約された。
ヒラリヒラリと舞う軽量な飛行機から、
ジェット戦闘機に乗り換えるような感覚かもしれない。
初めて千葉で開催されたエアレースを見ると、
イコールコンディションに揃えられた飛行機の舞いと、
BRZの走りが重なり合う。
DEを申し込まれたお客さまは、
昔からDOHCターボを操る62歳のクルマ好きだ。
来店される前にWRXで慣熟走行すると、
しなやかな変化に驚いた。
一番大きな理由は5000㎞以上走って、
クルマ全体に馴染みが出たことだろう。
もう一つは、
タイヤをコンチネンタルに替えて事が、
良い方向にWRXを変えた。
だから随分走りが素直になった。
今、この望桜荘の前に、
奇麗な花畑が出来ている。
久しぶりに光輪蒲公英が満開になった。
元気な年と、
少ししか咲かない年がある。
土を手入れする事・・・・・、
それをとても大切にしている。
この場所も酷い荒れ方だったが、
徐々に手入れするうちに奇麗に整った。
土を大切にすると「素」の見直しに繋がる。
それは「素直」とという言葉も連想させる。
素直になると、
物事がスムーズに運ぶ。
クルマの運転には「我」が滲む。
それを取り除くと、
スムーズなドライブが可能になる。
我を取り除くには、
素直になるのが一番だ。
簡単なようで、
なかなか難しい。
でも色々なコツがあるので、
それさえ掴めば、
あっという間にスムーズドライブを会得できる。
土を蘇らせると、
その色々なコツもわかる。
金曜日の午後、
蒲公英のような女性が現れた。
DEを希望されたので、
土曜日の朝一番で承った。
ステアリング捌きの癖を指摘すると、
男性より女性の方が柔軟に吸収する。
大きなクルマには乗れないと決めつける前に、
素直な気持ちで運転を見直すと、
見えない価値が理解出来ることもある。
DEが終わると、
妻が「かしわ餅」を差し入れてくれた。
この柔軟性を大切にして、
お客さまと楽しい時間を過ごしたい。
すると名古屋から電話が入った。
愛車のサンバーの機嫌が悪いという。
「セカンドオピニオンが欲しいので点検して下さい」と仰った。
古いクルマなので、
どんなものかと思案したが、
お目に掛かって良かった。
約束通り、
日曜の朝一番に工房へ滑り込むように現れた。
セカンドオピニオンどころか、
持病が一発で治ったので大変喜んで戴けた。
スリーナインは希望ナンバーでは無く、
偶然とれたものだという。
これは「添い遂げる」という運命の表れかもしれない。
そんなことを丹羽さんと話しながら、
ふと感じた。
驚くほど奇麗なKT2は、
絶好調で快音を響かせて走る。
当社にも動態保存した個体があるが、
大きく改造されたクルマ故、
公道を走ることが一切出来ない。
それだけに、
新車並みの性能を温存したKT2は、
とても新鮮に感じられた。
直列二気筒ならではのビートも素敵だ。
なんと前のオーナーは、
リモコンドアロックまで仕込んでいたそうだ。
ステアリングも新品のようで、
クラシカルなスバルロゴが眩しかった。
ボタン切り替え式の4WDになったばかりの頃は、
4WDという書体にも独特の重みがある。
エクストラロー付き4速ミッションは、
低出力な軽トラックにぴったりで、
とても扱いやすい。
ボディもピカピカで、
面倒見甲斐のあるクルマだった。
サンバーと入れ替わるように、
懐かしい98が里帰りした。
サンバーを作っていた場所で、
今、このスポーツカーが作られている。
やはり農道のポルシェより、
ポルシェ製のピュアスポーツを彷彿させるクルマを作る方が、
よりスバルらしいだろう。
中島さんに美味しいお土産を戴いた。
今日はお嬢ちゃんと2人でデートだ。
糸子ちゃんが生まれて早々、
お父さんはWRXからBRZに乗り換えた。
家族持ちこそスポーツカーに乗るべきだ。
何故か。
それは父親自らが、
子供に英才教育が出来るからだ。
糸子ちゃんは逞しい。
絶対に父親の手を借りずにBRZに登り込む。
何しろサイドシルのシボマークにしっかりと手をつき、
セオリーを守って乗車するのだ。
そしてマイシートまでの長い道のりを、
確かな一歩で踏み固めていく。
まさしく「ミニバケットシート」だ。
これをチャイルドシートなどと呼んだら、
彼女に失礼だろう。
早速ニュルブルクリンクに於ける、
ドライバーチェンジのように、
お父さんが介添えをしてフルハーネスが装着された。
「まあ、嬉しい」と最高の笑顔だ。
これぞ、
最高の「スバリスト養成ギブス」だ。
糸子ちゃんのドラポジに注目して欲しい。
完全にドライバー目線だ。
これで幼少期から「コースセッティング」と、
「コーストラッキング」をカラダで覚える。
きっとニュルを平気で走れるようになるに違いない。
まるで入れ替わるように、
ゾクゾクと「スバリスト養成ギブス」現れた。
中島さんが中津シェライフェに向かうとすぐ、
滋賀から中瀬さんがWRXで来店された。
太一君もすっかりお兄さんだ。
スポーツブルーの初代WRXに乗るのが嬉しくて堪らない。
EJ20の鼓動をカラダに刻み、
助手席で走行ラインを脳裏に刻むのだ。
美味しいお土産をありがとうございました。
さすがに奥が深い近江国だ。
中津川の和菓子作りに、
間違いなく影響を与えている。
包装紙を見て驚いた。
裏側に「もったいない」の精神が生きている。
捨てるには惜しい和紙なのだ。
早速、
妻にお願いした。
爪先に武器を持つ妻だが、
手先は凄く器用だ。
めんどくさそうにしているようで、
仕事は早い。
まるで秒速だ。
とても気品漂う封筒になった。
こうして実りある一週間が終わった。
皆さん今週もよろしくお願いします。