実は昔から、タイヤに窒素ガスを入れることは大きな無駄だと思っている。
入れたいという人に止めろと言うわけではないが、わざわざお金を払ってまでする事でも無い。
実は本当に詳しいプロほど、空気で十分だと思っている。
窒素ガスをボンベで購入できるので、安定した気体を用意せねばならぬレース等なら使う理由も解るが、一般の人達が使う必要はまず無い。
デメリットは、窒素ガスのある場所でしか空気圧を調整できないことだ。
そんな不自由な思いをするより、ガソリンスタンドで給油する度に、空気圧をチェックして安全を心掛けた方が良い。全く同じ事を考える人が各務ヶ原からいらっしゃった。
トクイチオートを経営される、伊藤稔社長だ。昨年のモーターショーでお目に掛かって以来、久しぶりの再会だった。
欧州車に売る立場で関わりながら長年過ごされ、今も自動車業界で存在感を極めていらっしゃる。だから欧州車に詳しいので、アウトバーンなどで苛酷な状況になるタイヤのことも非常に詳しい。
欧州と日本で求められる性能も異なるので、日本仕様にするためのノウハウを沢山お持ちだ。
そんな伊藤さんが、国産車で最も気に入っているのがSUBARUだそうで、「代田さんは今後SUBARUがどういうメーカーになるべきだとお考えですか」と、非常に明確な質問をされにいらっしゃった。お土産をありがとうございました。ニュルで一緒に走った高野さんも付き添われて来店された。
名古屋の万年堂のお菓子を初めて頂戴したが、「甘味」のコントロールが素晴らしく良い。
この老舗の生菓子は、この最中に象徴される香りの良さを持つのだろう。
包装紙をくぐり抜け、香ばしく甘い香りが漂った。
それにしても、この「頬杖」という小さなどら焼き風のお菓子も美味だ。
カステラ部分の甘さは、ギュッと凝縮してるのにくどくない。
餡の甘さと相乗効果で、思わずもう一つ食べたくなる。
こういう甘い物がわかる人達は、甘い味のするクルマを所有する。
伊藤社長は思わぬクルマに乗っていた。4WDの当たり前のインプレッサで、もう走行距離は12万キロを超えていた。
ところが甘い味がする。試乗を薦められ歩道から道路に降りたときに、何とも言えないタイヤから感じる甘さがあった。いつものコースでテストして、ミシュランのX-iceもなかなか良いタイヤだと思った。
空気圧は伊藤社長の好みで、前後とも2.5にセットされていたが、それを感じさせない乗り心地だ。
色々と話すうちに、伊藤社長も窒素ガスをタイヤに入れる必要が無いと考える一人だと解った。
空気に勝るモノは無い。
ただし伊藤さんの空気には別の拘りがある。
多くを語るにはまだ秘密を解き明かせていない。
VABの空気を抜き変えたらどうなるのかに興味ががあり、
次は是非試させて戴こうと思っている。
というのも、空気圧をある程度使う状況に合わせるのは大切だと思っている。
東京往復に備え、前後の空気圧をそれぞれ0.1ずつ高くした。
結果はとても良かった。それはここで書く事が出来ない内容なので、興味のある方はご来店戴きたい。
その空気圧で、雪上を走るのが楽しみだった。
するとどうだ伊藤さんにお目に掛かった翌日、何と大雪が降った。
ようやく降った雪を、
更に深い山奥まで求めた。
今月初めに来たときには、
茶色くて小さくて撮影する気にならなかったが、
氷柱群にもすこし元気が出た。
コンチネンタルのコンチバイキング6を徹底的にテストした
優秀性は
をみれば一目瞭然だ。
ようやく出番だ。
コンチネンタルは実に優れたハンドリングを導き出す。
SUBARUと相性の良いスタッドレスだと実証した。
おわり