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スバルに「共感」

望桜荘のセットが進んでいる。
そろそろかわら版愛読者の元に次の案内が届くはずだ。
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営業中の提灯が灯る間、
イベントがロングランで継続される。
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川下のソメイヨシノがちらちら咲き始めた。
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山桜は一向にその気配を見せないが、
今日の暖かさで花芽が一気に膨らんだようだ。
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明日あたり咲き始めるかも知れない。

自動車の開発も、
静かに花芽を育てる冬の時期がある。
そしてつぼみが膨らみ、
花が咲く時期を迎える。

先日手に入れたSTIで作られたGC8を覚えているだろうか。

会場でまさに同じ臭いをかぎつけた。
臭いのする方に寄っていくと、
とんでもないモノが置いてあった。
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まさかこれを見ることが出来るとは・・・・・・。
BRZの先行開発車が白日の下に晒されていた。

これは途方も無いサプライズだ。

右側がBL5をベースに、
一番最初に造られた試験車だ。
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左側がその後、紆余曲折を経て、
最終的なスペックが固まった後の試験車だ。

搭載するエンジンも違えば、
ハンドルの位置も違う。
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正面から見たらレガシィそのものだが、
強烈なオーバーフェンダーを持ち、
センターピラーから後ろが切り詰められている。
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ドアに出来た段差がリアルだが、
このクルマの性能そのものが凄かった。
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つぎはぎのトランクが、
開発状況をリアルに物語る。
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良く見ないと解らないが、
フューエルリッドの周辺にかなり加工した跡が残る。
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インテリアもB4そのものだが、
既に見慣れないステアリングを持ち、
強烈な横Gに耐えるためか、
サポートの良いシートに交換されていた。
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そして第二世代の試験車が作られた。

レガシィベースからインプレッサベースに変わったのが大きな相違点だ。
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トヨタとの協業も一時期混沌としたはずだ。
彼等のデザインや企画力は物凄いが、
クルマを作り込む能力がスバル以上にあるとは言い難い。

双方の共同開発から一歩踏み出し、
スバルが開発の完全なイニシャチブを握った。
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ベース車のリヤサスがマルチリンクからダブルウイッシュボーンに変わり、
スペース的に優位になった。

どう見てもアネシスには見えない。

インテリアも興味深い。
スバルでは無くなっている。
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エアコンの吹き出し口が既に変更され、
生産車の位置に置かれている。
コントローラーはBR系のレガシィ用が装着された。
VDCのスイッチも、
生産車の位置に据えられ、
ステアリングはトヨタ系のサプライヤーの部品に付け替えられていた。

各部のディメンションは全てBRZになった。
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見とれていたら人垣ができはじめた。
なんと現在のPGMが現れ、
試験車のエンジンルームまで見せてくれている。

BRZファンには堪らないサプライズだった。

当日はスバルオーナーズミーティングも開かれた。
スタートはレガシィで、
インプレッサまで午前中に終えた。

各車のPGMが登場し、
マリオがファシリテーターを務め、
ファンと一体で濃密な30分を過ごせるトークショーだ。

他の取材で昼に開かれたフォレスターとエクシーガまで見損なったが、
BRZのトークショーには何とか間に合った。
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BRZだけは大役を河口さんが務めた。
それは当然だろう。
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彼ほどBRZを知り尽くし、
愛しているジャーナリストは他に居ない。
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この後に二つ濃いトークが控えているマリオが、
後ろの方でジックリと様子を窺っていた。
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「幅の広いSTIの冠を付けたBRZを作るのか」と、
河口さんが水を向けると、
困ったように少し話をはぐらかしていたが、
限定車で売り出せば高くてもすぐ完売する。
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スーパーGTで戦う以上、
そのようなコンプリートカーを舵した方がファンも喜ぶだろう。

真っ先に買うと手を上げて宣言した。
800万円までなら出すヒトは300人位居るはずだ。

損を覚悟で宣伝だと思って作って欲しい。
座り切れず立ち見のファンも多い。
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オーナーから熱心な質問が飛ぶと、
乾さんは解り易く真摯に応えた。
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続いてレヴォーグのミーティングが始まった。
こちらも凄い。


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熊谷さんも、おおよそ質問に何が来るのか想定していたようで、
MTがなぜ無いのか、
アイサイトを簡単で良いのでMTに付けて欲しいなど、
熱心な質問が飛んだ。
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ラリーカーやレクチャーカーに同乗する機会も滅多に無いが、
また開発者と思いを共有する体験も滅多に出来ない。
レヴォーグのトークに参加した人達は熱かった。
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PGMの熊谷さんの他に、
レガシィの部では内田さん、、
フォレスターとCO7の部で布目さん、
インプレッサとWRX部で高津さん、
BRZの部で乾さんが登場し、
毎回オーナーから質問を受けた。

参加者のリクエストにも気軽に応じて、
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記念写真を撮った。
東京在住の松崎さんは、
熊谷さんに会う事が出来て
とても感激されていた。
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現在34歳で2.0GT-Sのオーナーだ。
追突事故に遭って安全なクルマが欲しくなり、
奥さんを説得して購入に漕ぎ着けたそうだ。

ここでしか出来ない体感だ。
それにしても、
この時の参加者は熱かった。
質問を聞いていても、
完全に「我々のレヴォーグ」、
「我々のスバル」のように、
オーナーの気持ちがメーカーと一体化していた。

レガシィツーリングワゴンで築いた、
ブランドの偉大さを強烈に感じた。

続いて午前中のインプレッサに続き、
高津PGMによるWRXのトークショーが始まった。
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高津さんはWRXを知り尽くした男だ。
オーナーから部品の転用など、
使っている人間ならではのピンポイントな質問も飛んだ。
即答できない質問には、
ミーティングの直後に電話を掛けて調べていた。

センターアームレストのカップホルダーを、
レヴォーグとスワップ可能かという質問だった。
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すぐ解決しようと試みた姿勢こそ、
一流の開発者に共通する姿だ。

このトークショーでは、
身内からのサプライズな質問も飛んだ。

高津さんはイベントに間に合うようにアメリカから帰国された。

渡米はニューヨークオートショーでは無く、
米国有数のサーキットを占有し、
重要な開発を終えて帰国したのだった。

「高津さん、アメリカから帰ってきたばかりですけど例の仕事はどうでしたか」

質問した臺本部長に対して、
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「充分、上手くいきました」
と高津さんが応えた。

すると「それだけ聞けば充分です。安心しました」と臺さんが締めた。

内容は極秘事項なので明らかに出来ないが、
商品企画部長もワクワクして結果が知りたくなるような、
そんな面白い開発も着実に進行している。

やり取りを聞けたファンは実に幸運だ。
スバルの開発は粘度の高い空気の中で進んでいる。
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スバル好きのジャーナリストも粘度が高い。
マリオから紹介されたのは、
アニマートの高橋さんだ。

フォトグラファーであると同時に強烈なスバリストらしい。
今後ともよろしくお願いします。

高津さんにも熱いファンが居る。
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熱心なオーナーにとって開発者と直接語れることは夢だ。

スバルの4人の侍に大きな拍手を戴きたい。
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左から高津PGM、乾PGMと並ぶ。熊谷PGMのお隣は、
BRZのプロジェクトシニアマネージャーの佐藤さんだ。

BRZの誕生に最も深く関わり続けている。

本当に素晴らしい機会を作って戴き有り難うございました。
益々発展されることを祈念します。


Commented by ののさん at 2016-04-01 06:38 x
ブログいつも楽しく拝見いたしております。私はかつてBP のF 型GT5速マニュアルに乗ってました。事情により、今は違う車に乗ってますが、今でも買い戻したいと思ってます。しかし、レヴォーグで最新のアイサイトつきもいいかな、とか夢を膨らませています。
ところで、ファンミーティングで質問に出ていた、マニュアルは出るのか、マニュアルにアイサイトは組み合わせられるのか、という質問には、どのように答えておられたのですか。
私としては、stiとかではなく、もっとお手頃なところで出してほしいのですが、難しいですかね…
Commented by b-faction at 2016-04-01 10:42
ののさん、おはようございます。BPの5速GTは堪らないっす。軽いTY75とパンチある等長等爆チタンターボの組合せは名機と言うほかないです。間もなくリフレッシュの終わる個体を特集するのでお楽しみに。それ以上に走るレヴォーグの2リッターも快感ですね。スポーツリニアトロニックで楽しまれると良いですよ。今はMTが高値なので。
現状の開発が混み入ってる状況でマニュアルとアイサイトの組合せは100%無いと思います。ボクの想像ですが。輸出で需要があってベースのクルマが出来上がればSTIのコンプリートも可能ですが、今は無理ですね。ミーティングでは詳しい回答は出ていませんが、概ねこんなところでは無いでしょうか。
Commented by 株主 at 2016-04-01 17:23 x
かなりマニアックなイベントだったようですね。
こうした既存のスバリストを大切にするのは大事ですが、
スバリストを増やすための方策にも力を入れてもらいたいところです。
例えばスキッドパッドやラフロード走行を気軽に体験できる恒常的な施設に、
オートキャンプなどを併設した、アクティブライフパーク的なものですかね。
開発も大事ですが、そういう投資も必要だと思います。
Commented by b-faction at 2016-04-01 17:43
株主さん、マニアックなのはまだまだこれから。ここまでは序の口です。遊園地的な恒常施設は必要無いですよ。職種が違います。飛行機に関わり続けることと、クルマの開発だけで充分です。スバル興産にそんな資質はありません(涙)
Commented by ごー at 2016-04-01 18:35 x
FAN MEETING先週のことなのですが、改めて参加できて良かったなと思います。レヴォーグ、WRXのオーナーミーティングは高速走行体験の抽選の列にいて見ることができませんでしたが、MTを待ち望んでいるのが私だけで無いと分かっただけでも満足です。
私も先述の方と同じBP5Fの5速に乗っており、まだ乗り続けていこうと思います。
Commented by b-faction at 2016-04-01 20:20
ごーさん、MTの愉しさを親が知ってると子供にも遺伝するので、MTに乗る人が居なくなることは無いです。ただし優先する事が多く開発できない。TY75とチタンターボの組合せは秀逸ですね。6MTは6発と組み合わせたプレミアムな味が最高に良いです。簡単に追い越されない理由があるので大事にしてくださいね。
Commented by タナベ at 2016-04-01 20:41 x
社長、私も質問させてください。
FWDへのアイサイト展開は今後あり得るまた必要だと思われますか?
こちら九州では2WDにもとの声も出ますがいかがでしょう。
Commented by b-faction at 2016-04-02 15:47
タナベさん、無いと思いましたが、少し訂正します。他社が当たり前に出してきたモノを「無い」と言い続けるには無理があります。ただスバルの4WDは他に比べ2駆との価格差が少ないので、4駆とセット開発してサービス価格10万円です。2駆と4駆で機能がほとんど変わらず同じ10万円の価格で出せると良いですね。
Commented at 2016-04-07 17:28 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by タナベ at 2016-04-07 18:55 x
すいません。少し要約します。
2WDにも選べる様になると少し可能性が広がるかなと期待する次第です。
飛躍的に販売台数が伸びるかと言われれば私には全く予想がつきません。じゃあ君は何台売る自信があるの?と聞かれれば5年間で5台位しかお約束出来ませんし現行で4WDを選んだお客様が2WDもあるなら今回は2WDでいいよってなる可能性だって秘めていると思います。
個人的には欲しいと思います。たまに高速や自動車専用道で追従クルコンを使いたくなりますので。
Commented by b-faction at 2016-04-07 19:35
タナベさん、MTにしてもそうですが、要は効率です。販売効率の悪いモノは優先順位が下がるのでは無いでしょうか。先に1000から1300クラスを埋めてもらうのが先です。インプレッサのffにアイサイトが付く以上に重要では?
Commented by タナベ at 2016-04-07 21:23 x
そのゾーンの車種、とても欲しいです!!
今直ぐパッソかヴィッツをくれ!と言いたい所ですが
欲を言えばトレジアの様に開発にスバルが関わった車が良いですね。
トレジアでは少々大き過ぎると言う需要も取り込めればと考えます。もちろん3ポイントでカウントして頂かなければなりませんが(笑)
Commented by b-faction at 2016-04-08 07:21
タナベさん、ダイハツの役割が益々重要になりますね。スバル同様に楽しみです。
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by b-faction | 2016-03-31 19:59 | Comments(13)

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by b-faction