取れたての旬の味を戴いた。
美味しい筍を有り難うございました。
最新型サンバートラックを、市川さんにお渡しした。
昔から近所に住まいで、
大変お世話になっている。
サンバーを愛用されている御得意様だ。
有機無農薬栽培に取り組む農家を営まれ、
自宅の敷地内に筍山もある。
市川さんの納車式を終え、
ふと工房の脇を見ると、
随分ドクダミが増えたことに気がついた。

このあたりも成り行きに任せ、
あまり手を掛けず放って置いたので、
サツキの周りも随分荒れてしまった。

一週間ほど連続で草取りしたら、
春の陽気にも後押しされて見事に若葉が色づいてきた。

一番上の木は皐月だとばかり思っていたら、
何か香ばしい香りがする。
自然に生えたお茶の木だった。
ここは元々畑だったので、
僅かに露出しただけでも、
土の力を強く感じる。
カラスノエンドウと絡み合っている。
どれも食べられる野草ばかりだ。

柔らかいうちに穂先を集めて炒めるのも美味しい。
エンドウを集め、
かき揚げにするのも美味しい。
少し旬を過ぎたが、
タネツケバナも面白い。
白くて奇麗な花が咲く。
最初は珍重したが、
その内に面倒になった。
草取りするとピチピチ種を飛ばす。
苔の上に増え続けたので、
徹底的に除去した。
ある日、
まだ柔らかい実の部分を強く押したら、
白い乳液が出てきた。

臭いを嗅ぐと香ばしい。
そこで同じような物ばかりを摘み取り、
丁寧に水で洗った。
茎だけにして長さを揃え、
皿に盛って観察した。
旨そうだ。
毒は無いので食べても良い。
ムラムラムラと食べたくなったら、
自然に任せて食べるのが一番美味しい。
ドクダミも薬になる。
人間の好きな植物が次第に増えた。
環境改善は色々な意味を持つと悟った。

ブルーベリーを植えてから、
自然に食べられる植物が増えてきた。
これは勉強になる。
そう考えると、
僅か道路を隔てただけの、
反対側にある川べりが気になった。
あそこは今はどうなっているのだろうか。
早速観察した。

4車線化の道路工事で、
人工的に作り出された斜面だ。 西側の岸から川べりを撮影すると、
竹や草がうっそうと茂っていた。

斜面の奥に、
同じような側道がある。
人が通るだけの、
今は使われない廃道だ。
この斜面は人を寄せ付ける隙が無い。
自然に任せておけば、
その場所に都合のよい繁殖が始まる。
久しぶりに見たら、
周囲は荒れ放題だ。

隣は誰も見向きさえしないお茶畑だ。
夏の間雑草に覆われ、
それらが枯れたまま覆い被さっていた。
冬を越して、
なんだか異様な世界が出来あがった。
自然の力は凄い。
一度荒れ放題にして自然に任せる。
すると、
何が大切なのか、
もう一度見直す事ができるだろう。
現在の中古車の流れを見ると、
同じように思える時がある。
まるで荒れた草ッパラだ。
ウエブ上を実に様々な商品データが行き交う。
それに触れるには、
プロのノウハウが必要不可欠だ。
ところが素人も平気で触る時代になった。
例えば調理師が食材を手に入れるために、
市場に行ったとしよう。
彼らの求める食材は、
あくまでも「生」で加工していない材料だ。
プロとして美味しい料理を作るため、
一般の店頭で並ばないモノを探す。
それを調理し、
顧客に料理を売る。
本来、「市場」は素人の行く場所ではない。
同じような見方を中古車に当てはめる。
中古車にも「市場」がある。
現代はオークションが「市場」の働きを成す。
そこに素人が入るのは、
結構リスクが大きい。
最近のネット社会に共通する、
何かにつけて乱暴な感覚は、
中古車市場にも当てはまる。
まるで一般顧客が生鮮市場に踏み込んで、
調理前の食材を買うように、
そのままでは食べられないクルマが取引され、
何もせずに不十分な上体で顧客に渡る。
インターネットは、
確かにあらゆる世界の物流を変えた。
必用で便利だが、
その反面、
そこには怖さも常にある。

この荒れた川べりのように。
こんな時代だから、
あえて基礎を大切にしたい。
このR1という名車もロバスト性が高い。
大好きなクルマの一つだ。
平成17年に作られ、
現在85000㎞走行している。
調理前の素材の状態で、
「生」のまま市場で売られていた。
だから決して万全の状態では無い。
ほとんどの素人は、
エンジンが掛かり、
見た目にさほど問題が無ければ、
平気でこのまま乗るだろう。
これでも良く見るR1の中で、
程度は良い方の部類に入る。
もしこのクルマを「生」で手に入れたら、
新しい持ち主は恐らく何も気に留めず乗り回すだろう。
そして寿命を縮める。
最近はもっと荒れたクルマを「市場」で買い、
困って持ち込む人が増えてきた。

R1の優れた心臓は、
良質なオイルを喜ぶ。
直列4気筒DOHC16バルブ
AVCSを搭載し出力と環境の双方を高性能化した。
圧縮比10.5
最高出力40kw(54馬力)/6400rpm
最大トルク63N・m(6.4kg・m)/4400rpm
このクルマを精密に整備した。
なるべく部品を交換せず正常な状態に戻し、
高速道路で性能を極限まで確かめた。
R1がどのように整備されたのか、
その詳細を後編で明らかにしたい。
終わり