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VIVIO T-topの快感

「熟成」
それはどんな対象物にも当てはまる。

発酵食品はもちろん、
生肉でも同じことが言える。

食品だけに留まらず、
環境に対しても言える事だ。

時にはクルマにも熟成を感じる。

最新のNBR24h優勝記念車と、
富士重工業誕生40周年記念車が、
肩を並べて朝を迎えた。
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熟成させると味が良くなる。
ただし熟成と腐敗は紙一重だ。
管理がしっかりしていれば時が経つほどに熟成するが、
放置すると腐る。

富士重工は中島飛行機の存続会社だ。
中島を辿ると40周年などという半端なものではない。

2017年12月10日をもって、
100周年を迎える。

その年を狙って社名を「the SUBARU」に改めるわけだから、
相当な気合いが入っているものと慮る。

40周年で車体骨格まで手を入れた記念車を作った以上、
100周年で出すクルマがSシリーズ程度では納得ができない。

いわゆる特装車のレベルを超えるクルマが必要だ。

そのためのキーワードは既にある。
もしもその願いが叶うなら、
知久平も草葉の陰で喜ぶだろう。

彼が考えた米国本土攻略を、
スバルチームは平和的に昇華させた。

期待の意味も含め、
今から23年前に作られた面白いクルマを振り返る。
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本当はもっとサイケデリックなシートだが、
他のヴィヴィオからシートやメーターが移設され、
オリジナルの良さが更に際立っている。

マルチトップと名付けられたアルミ製の超軽量ルーフは、
この小さなボディを5通りに変化させる。

電動式のリヤウインドウと左右のドアガラスを上げれば、
ちょっと洒落たオープンカーにもなるし、
中央のルーフだけ残せば、
強度の高いTバールーフも楽しめる。

まるでクーペだ。
それを証明するようにサッシュレスドアになっている。

当時はサッシュレスが主流だった。
その後に出たプレオさえ、
当初はサッシュレスドアで開発された。

前の日までクーペボディのままだったが、
社員に頼んであらかじめルーフを全て外して、
トランク内部に収納してもらった。
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もうこの段階で面白さがこみ上げる。
2シーターではなく4人乗りも魅力だ。
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乗らないにしても収納スペースがしっかりある。
デイパックをポンと放り込める快感は、
この特別なVIVIOでしか味わえない。

200km程走らせたが、
思いのほか柔軟でスポーティな走行フィールの次に、
この機能的な魅力が大きかった。
工房から発進する前に大切な装備を載せた。
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このコンパクトな入れ物の中に、
自動車3台分を始動させられるエネルギーが詰まっている。
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ベロフの開発したクイックバッテリーチャージャーだ。
夏祭りのイベントでスペシャルプレゼントを添えたところ、
多くのお客様からご注文をいただいた。

VIVIOのように古いクルマは、
うっかりバッテリーを空にしてしまうことが多い。

日頃から走行中は必ずライトを点けっ放しにする。
国際車となったレガシィから、
エンジンキーを抜き取れば全ての電源がオフになるようになった。

ところが軽自動車はその仕組みがないので、
最近もバッテリーを空にしてしまった。
これさえあればブースターケーブルも不要だし、
給電するクルマを探す必要もない。
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さあ発進だ。
トリップメーターをゼロにセットした。
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動画を撮影するため、
妻を助手席に乗せた。

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真夏の炎天下を走る訳だから、
女性は半袖を避けるべきだろう。
バッチリ武装して待っていた。

オトコはタフじゃないとオープンカーを楽しめない。

ヒリヒリ熱いが、
日焼け止めローションを浮き上がるほど塗り込みステアリングを握った。
堺の落合さんに頂いた「念」の込められた帽子も被った。
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これで万全だが、
レトロ車だけあり、
シートベルトにはあまり工夫がない。

上下に調節できないのが残念だ。

Tシャツだとシートベルトは心地よくない。
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鎖骨の部分にタオルを当てると快適になった。

コックピットが灼熱の地獄かというと、
それがそうでもない。
涼しくて気持ちが良い。
タルガトップとはいえ、
フルオープンで走ると風が舞い込み実に快適だ。

エアコンの必要性を全く感じない。

ここでハッと気が付いた。
工房をスタートした時からエアコンを入れてなかった。

完成した時点でクローズドボディのまま高速道路をテストした。
当然暑いからエアコンも常用した。

2人で乗っているにも関わらず、
テストの時に感じた印象とまるで違う。

もっとクルマがぎこちなくて、
加速する時もモタツイた。

それが「CVTで良かった」と思うくらいアクセルのツキが良い。
エンジン音もスポーティで吹き抜け感が鋭い。

サンバーにも言える事だが、
この4気筒SOHCエンジンは、
シンプルになればなるほど良い味を醸し出す。

屋根をすべて取り去り、
ガラスを下ろすと走りの質も変わる。

ガタピシ感が霧散し、
ワインディングロードではクルマがブルブルと撓る。


しかし、
その撓る感じが心地よい。

高出力車ならダンパーが正常に機能せず、
剛性不足から思うように走らせられないかもしれないが、
こういう軽くて低出力なクルマだと逆向きに作用する。

撓る自転車のほうが楽しいのと同じだ。

滅茶苦茶面白いぞ。
スバルのオープンカーは伊達じゃない。

助手席も快調だが、
黒装束では暑くて当然だ。
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妻がだんだん乾涸びた「ヨーダ」のようになってきた。
これじゃいかんと、
水を飲ませに水場へとクルマを導いた。
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抜群に美味いという水場が中津川近辺に沢山あるが、
この場所もその一つだ。
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オープンカーに水は欠かせない。
二人でたっぷり飲んで山道を駆け回った。
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フルオープンで走るなら、
排気ガスが少なくてフィトンチッドが溢れるような場所に行きたい。
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中津川からそういう場所にすぐ行けるが、
そこは常に携帯電話の圏外だ。
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人間と野生の境界線を意識して行動しよう。
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絶景の場所にも足を延ばした。
ここから見る景色は最高だ。
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真ん中にある一番高い山が恵那山だ。
少し霞んでいるが良く見えた。
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恵那山を毎日近くで見ていると、
その存在が当たり前になるが、
流石に日本百名山と言われるだけの事はある。

一度登る必要がある。

中央アルプスも魅力的だし、
こちらの南アルプスも魅力的だ。
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両方を一望できる贅沢な場所だ。
心臓を入れ替え、
足腰を鍛えなおしたT-topは、
このような過酷な道路でも如何無く性能を発揮した。

クルマの熟成とは、
このように更に美味しく気持ち良くなることを言う。
たとえ使い倒されたクルマでも、
腐らせず正しい手で調理すれば必ず蘇る。

思わぬ所を見つけた。
それは「廃村」だった。
レトロなクルマで走ると感受性が高まり、
今まで目に入らなかったものを心の目が捉える
走行動画も準備中だ。
次のブログを楽しみにしてほしい。


Commented by 白BP at 2016-08-19 21:19 x
・・・ヨーダには笑っちゃいました。
ヴィヴィオタルガトップ、知人が乗ってまして、ファニーなシルエットに似つかわしくない走りスーパーチャージャーの走りが印象的でした。
ブログ写真を背景すると、マサに小型機のコクビットみたいですね。
このスピリットがいつか具現化される事を祈ってます。
Commented by b-faction at 2016-08-19 21:43
白BPさん、楽しいクルマです。これが生まれた背景を再び得ることは無理でしょうね。ちなみに100%アウトソーシングです。スバル本体はこのクルマの開発に関わっていません。
Commented by ひょっこり at 2016-08-20 23:27 x
社長こんばんは。
こうして見て見ると、意外と芯の通ったクルマに感じます。

というのも、遊び心に徹していながら、キチンとした理念の元で造られているからキチンと割り切っているところがそう感じます。過去の名車の面影を出してそれを彷彿させるとか、見た目はすごいけど、中身は「なんだ、昔っからあるじゃん」というのもあるし。同じカテゴリーで言えばビートやカプチーノが該当しボクの目で見れば、既成概念から抜け出せていない。でもこれは目新しい。T-topみたいなクルマは造る側が楽しんじゃえばよく、実用上での使い勝手や後席の居住性なんぞを問題視したがる自動車ジャーナリストも少なからずいますからね。細かい問題は二の次でいいとおもうし、割り切れるユーザーがどれだけいるかにもよりますが、ボクはこういうクルマは好きですよ。15年も後席の居住性が無に等しいぐらい、リヤガラスが寝ているクーペを乗りこなしていましたから。
Commented by b-faction at 2016-08-21 07:38
ひょっこりさん、良いこと言いますね。「割り切っている」。これはスバルにぴったり当てはまるワードです。僕は割り切れる性格なんですが割り切れない。まさにカオスです。
Commented by ひょっこり at 2016-08-21 14:31 x
社長あともう一つ。
適切なコメントかどうかは分かりませんが、ボク個人としての
感じることがあるのです。

この、1992年~94年あたりのモデルによくあったの少しゆる~い感じのノリがいいですね。それ以降の95年から、どの新型車も節約志向が看取されるようになってきたのを覚えています。

ボクの青春時代は90年代でしたし、多くの洋楽R&BやブラックコンテンポラリーのCDを買って聴いていました。
このT-topはどんな90年代の曲が似合うんだろうなと想像していると楽しくなってきます。
Commented by b-faction at 2016-08-22 09:56
ひょっこりさん、他社の事は良く知りませんが95年頃のスバルはビストロの成功やRA STIバージョンの誕生など凄まじい攻勢で翌年には280馬力のレガシィがデビューしました。物凄く売れ始め、正月から行列が出来ました。極めつけはWRCのチャンピオン獲得です。T-topは不思議うなクルマで運転中に音楽を聴きたいと思えませんでした。ラジカセだし。
Commented by Kiri at 2016-10-11 23:34 x
この4月に、上田でタルガと出会い、そのまま乗っています。
力はありませんが、とんでもなく楽しい車ですね!
Commented by b-faction at 2016-10-12 07:25
Kiriさん、オープンで走ると最高です。可愛がって下さいね。
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by b-faction | 2016-08-18 17:16 | Comments(8)

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