
今SUBARUで一番良いクルマを選んで撮影した。
思わず熱が籠もった。
この二つのクルマに共通するのは、
「インプレッサの影」だ。
初代インプレッサは、
紆余曲折の中で誕生し、
たった一台で生涯を閉じるはずだった。
後を受け継ぐのはフォレスターのはずだった。
その証拠に、
インプレッサのデビューからピッタリ5年後にフォレスターは生まれた。
ところが嬉しい誤算があった。
WRCで大活躍し、
SUBARUの歴史を変えるくらい貢献した。
WRXが予期せぬほど沢山売れて、
長く作ることも出来たが、
その後の落としどころには随分苦労したようだ。
二代目の開発は普通なら尻込みするような強引な計画だった。
しかしSUBARUの歴史に残るような、
優秀な開発者達が居た。
彼らのおかげで、
ワゴンとセダンとWRXが同時に生まれた。
これは過去に例の無い離れ業だった。
インプレッサは確実に残った。
そして四代目のフォレスターは全く別のフロアパネルを持つまでに至った。
トーボードも違う。
ここがポイントだ。
本当にクルマらしいクルマになった。
だから今一番優れた車だと推挙する。
もう一つのBRZも、
四代目インプレッサの血筋にあたる。
並行して開発されたので、
GP/GJ系のインプレッサも一皮剥けて、
ワンクラス上のクルマになった。
だから両方とも大ヒットした。
黄色いGTに乗る度にゾクゾクするほど感動する。

撮影から戻るとスイセンが綺麗に咲いていた。
美しい花には棘があるという。
当然ながら毒もある。
毒があるから痺れるんだろう。
人間は毒のあるものを好む。
インプレッサXVは必然性の中から生まれたのだろう。
最初は丸ごと着せ替えて、
ベースは同じなのに違うクルマに仕立てた。
それが初代フォレスターだ。
だからインディアナポリスでハマ-トロフィーも簡単に獲れた。
それもそのはずで、
WRX RAの脚がごっそりそのまま付いていて、
簡単にレーシーなクルマに仕立てられていた。

黄色やオレンジは春の季節にぴったりだ。
ショールームから出して、
ゴールデンウイークのためにある企画を立てている。

当社にしか無いオレンジ色の特別仕様車は、
tSを導入したから出来た奇蹟の一台だ。
ちょっと構えが低くて、
なかなかレーシーに感じるSUVになった。
食欲が沸くような美しいクルマだ。
XVは無理に違うボディにすること無く、
ワイドでハイトな印象にリデザインし、
SUVの代表選手として大活躍するまでに育った。
これは元々SUBARUが、
アウトバックを成功させた手法の延長線上にある。
こういう底力を持つ所が、
SUBARUの真骨頂だ。
あえてドクダミ体質と名付けよう。
川べりにドクダミが根付かないかひやひやしている。

突然繁殖し、
ちょっとやそっとでは打ち拉がれない。
綺麗な花を咲かせ、薬効成分もある。
除去したドクダミを堆肥に混ぜたが、
有り余るものを枝と一緒に焼却した。
どうも一部が残って地中に紛れ込んだ気がする。
そう言う生命力を、
このハイブリッドから感じる。

大宮主任がゴールデンウイークに向けて、
せっせと仕込みを続けている。
これを目玉にして、
お客様をお迎えするのだ。
薬効成分が滲み出るような、
面白いSUVをこの機会に手に入れて欲しい。
お楽しみに。