
フォンダンというのはこの白く濁った砂糖衣の事だ。
最近の手抜きしたバームクーヘンに慣れると、
本当の美味しさが何かを忘れさせられる。
しっとり美味しいバームクーヘンは、
フォンダンのシャリシャリ感で更に際立った。
美味しいお土産に感謝します。
岡崎の西本さんに戴いた、
面白いどら焼きだ。

見かけと味が大きく違って、
ちょっと驚いた。
キャラクター商品は味が二流と思い込んでいた。
このどら焼きは凄く美味しい。
オカザえもんの口上通り、

北海道産の白小豆と、
京都丹波の黒豆が抜群の味を醸し出していた。
恐れ入りました。
可児の加藤さんに戴いた、
和風ぴーかんなっつ。
包みのイメージと実際の味がかけ離れている。

一見どこにでもありそうな包みを開け、
中の小袋を開けると、
「和風あられ」のような物が現れる。
舐めるとかすかな塩味で、
あられだと思い込んで囓った。

思いがけない歯触りだった。
サクッとしてかりっとした、
絶妙な食感でほどよい甘さが口中に広がった。
包みを良く見ると「pecan nuts chocolate」と書いてある。
ぴーかんはペカンの事で、
アメリカで生産される珍しいナッツを、
ホワイトチョコレートで包んだお菓子だ。
クルミ科の植物なので、
種子の胚乳がクルミに似ている。
味はまろやかでクルミのようなエグミが無い。
実際に食べてみないと、
本当の味は分からない。
皆さんありがとう。
改めてお礼申し上げます。
工房の奥にある屋内ギャラリーから、
展示車両を移動した。
その結果、
他ではあり得ないような新旧対比が可能になった。

スバルの歴史に残る名車二台が誇らしげに並んでいた。
SVXとスバル1000のペアショットなど、
他ではまず見ることが出来ないだろう。
この初期型スバル1000の味は、
まさにクラブハリエのバームクーヘンだ。
しっとりとした水平対向エンジンの味わいは、
このクルマ唯一無二だ。
現在過去未来に渡って、
恐らく他のスバルでは再現出来ない味だろう。
そしてSVXの味わいは、
白小豆と黒豆を使ったどら焼きだ。
濃くて甘いのだが、
全く嫌みが無くいくらでも食べられそうな美味しさだ。
いつもは挟まれてばかりで、
余り目立たない1300Gの4ドアセダンが、
久しぶりに目立つ場所に置かれていた。

スバル1000シリーズの最終形態は、
1000の頃とは明確な差を持つ、
かなりハードなスポーツセダンに生まれ変わっていた。

サイドビューも正統派セダンそのもので、
前後バランスの良いシャープなデザインは、
今見ても惚れ惚れするほど格好良い。
1.3リッターの水平対向4気筒OHVエンジンは、
ツインカムエンジンを超えるようなシャープなフィーリングを持つ。
なぜOHVがOHC顔負けの7000rpmオーバーまで回るのか、
発売当時クルマ好き達は1300Gに刮目した。
水平対向エンジンだからこそ為し得た奇跡的なエンジンだ。
オーバーヘッドバルブなのでクランクシャフト側にカムを持つ。
カムはプッシュロッドを介してバルブを開閉する。
長いプッシュロッドは、
動弁系を複雑にするから、
高回転化は難しいはずだった。
それがどっこい、
まるでレーシングエンジンのように凄く回り、
トルクも気持ちよく出る。
水平対向エンジンなので左右に分かれたプッシュロッドは、
直列エンジンより短い。
ショートストロークなので、
ピストンスピードを高められる。
即ち高回転化が容易に出来る、
超コンパクトなエンジンだった。
だからこのエンジンを使って自作飛行機が実際に作られ、
大空を駆け巡った。
エンジン重量辺り出力が大きい、
航空機メーカーを彷彿とさせる名車だった。
この味はピーカンナッツチョコレートに似ている。
見かけとは全く違う美味しさを持ち、
軽快で歯応えの良い走りが際立つ。
ところで、
なぜ屋内ギャラリーに変化が生じたのか。

それは研修中に店を閉め、
配水管の全面的な更新作業を進めたからだ。
床に開いた水栓バルブは全てコンクリートで固めた。
二度と使わないので、
安全性を考えた結果だ。
この施設を設計した時、
一つだけ大きな過ちを犯した。
それは「地中配管」だ。
良質な地下水源があるので、
冬でも一定の温度で良い水が使える代わりに、
水道水と違って理想的なpHを持つわけでは無い。
管の腐食が進行し、
何カ所かで漏水が起き始めた。
深刻な断水が起きたこともあり、
その時はコンクリートに穴を開けて修繕した。
だが最近ではどこかで漏れているのだが、
場所の特定が難しく、
ポンプはほぼ24時間回っているような事態になっていた。

ギャラリーの奥には、
一度も使ったことの無い水栓さえ存在した。
これら地中の配管を全て捨て、
100%空中配管に改める決断を下した。
そうすれば今後の修繕も容易になる。

砂を入れて封印し、
新しい送水管を天井に沿って配した。

途中で分岐させることも容易なので、
欲しい場所に水栓を置きやすい。
工房の水源も適切な場所では無かった。リフトの横にある地中水栓はホースの接続も面倒で、水が漏れて溢れやすい。それを埋め、空中配管を途中で分岐させた。
今では天井から下に伸ばし、
防寒対策する方が効率的だ。
でも昔は違った。
凍結防止ヒーターや防寒用のスチロールが十分で無い時代は、
なるべく配水管を露出させないように気を遣った。
技術の進歩と、
時代背景の変化で価値観が逆転した。
現代の凍結防止ヒーターは、
必要な時しか通電しない。
ただでさえ電気代の高い時に、
ヒーターを入れっぱなしすることは誰もが躊躇したし、
それ自体を完全に信用していなかった。
寒い→凍結→水道管破裂の構図が、
いつも頭をよぎる時代を経験し、
電気代を「もったいない」と思う世代は生きた化石なのかもしれない。
化石世代は直ぐコンセントを抜きたがる。
ヒーターを信用していないので、
はじめから付け無くても良い設計を好んだ。

こうして太い柱の横に蛇口を設けたので、