三日目の朝に早起きするはずだった。

けれども、
友情を重視した結果、
午前様になった。
繁華街に繰り出し、
久しぶりにラーメンを食べた。
足が痛いのに、
カラオケしたり、
居酒屋にも入った。
あれこれ食べ、
呑みまくり、
重野さんの肩を借りる羽目になった。
重野さん、
感謝します。
緑川さん、
また飲みましょう。
早朝出発は無理となったが、
のんびりするのも悪くなかった。
博多湾には、
びっくりするほど、
豪華客船の入港が多い。
月曜日に到着した時、
この倍はありそうな豪華客船が港を出て行った。
度肝を抜かれたな。
九州を去る朝も、
豪華客船を横目で見ながら、
小郡まで高速道路をひたすら走った。
中津川を発つ前に、
このブログの愛読者である馬関人さんから、
ルートガイドを戴いた。
その中の一つである、
九州道から中国道を経て、
小郡で降りる日本海最短ルートを選択した。
津和野を目指し内陸部に入ると、
澤田さんからアドバイスを戴いた「温泉津」より先に、
珍しい名前の「道の駅」を見つけてしまった。

トイレ休憩を兼ねクルマを停めた。
人影もまばらだ。
津和野を過ぎ益田に着くと、
そこから道路は海岸に沿って走る。
国道9号線は山陰道と呼ばれ、
それに沿う形で高速道路の建設が急ピッチで進められている。

事前にブログ愛読者の小谷さんから、
アドバイスを受けた通りだった。
実際に走らないと絶対に理解出来ないだろう。
沢山の高速道路区間が現れたり消えたりする。
これがなかなか面白く、
有料だったり無料だったりするので、
まるで貸し切り状態の道も多い。
BRZで走るには最高のシチュエーションだ。

また地名の読み方が愉しい。
隣の妻と「あれはなんて読むのかな」と想像しながら走り続けた。

どう見ても「えつ」だが、
「江津」は「ごうつ」で、
しかもローマ字読みだから「ごつ」に見える。
大田も「おだ」だから、
地名の読み方には飽きが来ない。
新しい高速道路も愉しいが、
いわゆる一般道も味がある。
地元の人は「単調」だと言うかも知れないが、
山国育ちには何とも味がある道路だ。

それにしてもSUBARUの生息数が少ない。
昔から山口県から北九州辺りまで、
ディーラー網そのものが古く、
施設も完備してなかった。
そのせいもあるのだろう。
こればかりは誰の責任でも無い。
成長の過程で体力差は必ず出る。
だからこそSUBARUにとって、
この辺りは未開の荒野なのだ。
限りない可能性が埋もれている。
江津辺りで峠から海岸線を見て、
ズラリと並ぶ風力発電機に目が留まった。
さっそくめぼしい道を探し左折したら、
溜まらなくステキな光景が目に留まった。

単線で電化されていない。
痺れるほど味がある。
目の前に煙草屋さんがあり、
ちょうど親父さんが店先に居た。
いくつかの質問に対して、
とても丁寧に答えてくれた。
もう少し色々聞きたかったが、
それ以上時間を取られると目的地に時間通り到着出来ない。
この駅も含め、
この路線が文化遺産のように見えた。
教えられた通り進むと、
風力発電装置の真下に来ることが出来た。

これ自体が珍しいわけでは無いが、
海岸線の砂浜にどのように建てられているのかに興味があった。
残念ながら簡単に砂浜には降りることが出来なかった。
だが興味は尽きない。
ドイツの風力発電装置は、
かなり独特な低周波騒音をばらまいていた。
人気のまばらな場所だから良いが、
日本では使えそうも無い代物だった。
それと較べると、
小柄ではあるが随分静かな装置だった。
珍しい風景を楽しみながら東へ向かった。

林立する風力発電機は迫力満点で、
理由はよく分からないが、
一基ごとに愛称が与えられているらしい。
最初の目的地の出雲大社に着いたのは、
午後5時を回った頃だった。
それにしても楽しかった。
いくら走っても、
まだ走りたいと思う。
やはり出雲大社は外せなかった。
静まり返った境内に、
秩序と偶然が坩堝の中から溢れていた。
行って良かった。

さっそく本殿でお参りして、

妻が御朱印を手に入れた。
最近寺社巡りに凝っているらしい。
集めていることを初めて知った。
続いて神楽殿に行き、
大きなしめ縄に圧倒されながらお参りした。

写真では見たことがあるが、
一度は行かないとこの厳粛な空気を味わえない。
時間が遅かったせいか、
とてもゆったり過ごすことが出来た。
60年に一度の遷宮が終わったので、
是非行って欲しいと島根の畑さんから勧められた。
畑さんアドバイスありがとうございました。
雅楽が流れ身も心も洗われた気がした。

神が集まる場所で、
BRZもイキイキしていた。

足早に出雲大社を後にして、
ブログ愛読者の「おおた」さんにご紹介戴いた、
皆生温泉に向かった。
寄り道して、
到着が遅れてしまった。
ホテルにチェックインしてさっそく街に出たが、
残念ながら食事処「島原」は定休日だった。
その代わり「なるみ寿司」に滑り込めた。
満員の店内には活気があふれていた。
カウンターの席を詰めてもらって、
腰掛けたらすかさず注文を入れた。
上は鯨で、
下はサーモンだ。
珍しい魚介類に舌鼓を打ち、
愉しい時間はあっという間に過ぎ去った。
名前を忘れたが、
大将が勧めるだけあり、
とても美味いエビだった。
「あかもつ」も初めて食べた。

ワカメのように、
しゃぶしゃぶで食べる。
あっと言う間に看板となった。
繁盛している証だろう。
皆さん親切だった。
海鮮を堪能して夜が更けた。
ここは意外に夜更けの早い街だ。
二人分の寿司を握ってもらい、
ホテルに帰った。
温泉も非常に効能が良かった。
食塩泉で体に優しい。
入浴したら脚の痛みが治まった。

風呂から出て再び夫婦で乾杯した。
想像以上のネタだった。

こんな寿司は本当に久しぶりだ。
コスパは抜群だった。
こんな夜もいいなぁ。
日本海沿岸は、
たまらない魅力に溢れていた。
ここへの旅が病み付きになりそうだ。
時系列が前後するが、
徒然に「したためる」ので、
この後のブログもお楽しみに。