オニヤンマと閉店商法

羽音が響き渡り、
いるだろうとは思ったが、
飛び交っているとは思わなかった。

まずシオカラトンボを捕まえて外に出した。

手のひらからフワッと飛び立っていく。

ショールームにお客様が二匹揃って現れた。
f0076731_20443726.jpg
もう一羽は、
立派なオニヤンマだった。

イエローグリーンの鎧が素晴らしい。
娘は触れるのを嫌がる。

その方が良い。
この昆虫は肉食で獰猛だ。
f0076731_20444630.jpg
うっかり噛まれて痛かった。
出血はしていないが歯形が残った。

何しろ、
あのスズメバチを、
空中で捕食するほどの身体能力を持つ。
f0076731_20445669.jpg
ヘルメットのような複眼が素晴らしい。

広い視界を確保し、
抜群の動体視力で獲物を探す。

まさに偵察機の能力を発揮する。
天然の世界でしか作れない、
澄んだグリーンに惚れ惚れする。
f0076731_20450836.jpg
そっと手のひらで休ませ、
風に乗せてやる。
f0076731_20452215.jpg
偶然ピンぼけだが飛び立つ瞬間が画像に残った。

トンボって覚悟を決めると大人しくなる。

こんなきれいな昆虫を絶対になくしてはいけない。
弱肉強食のサイクルに揉まれ、
清流の近くで育つ美しい生き物。

最近数が減って悲しい。

弱肉強食は我々流通業でもますます激しい。
f0076731_20453760.jpg
長年お世話になったキクチメガネから閉店の連絡が届いた。

急いで眼鏡を買った理由は、
中津川から無くなるのが寂しくて、
最後のお世話になろうと思ったからだ。

もう一つの動機付けもあった。

それは葉書だ。

「お得意様だけに」
と但し書きがあった。

特別に割引すると「はがき」に書いてある。

当社も日頃からイベントチケットを作るので、
この案内にホロリとした。
f0076731_20455019.jpg
以前も触れたが、
リアルエステートの企業と化したオーミケンシと、
業績復活を狙うユニーの思惑が決裂し、
昭和46年から存在した馴染み深いショッピングセンターが消える。
f0076731_20460450.jpg
閉店セールに日本人は弱い。
閉店迄に一度は訪れたいと思っていたので、
残り5日を機会に訪れた。
f0076731_20461992.jpg
既にユニーの店舗はほぼ商品が出尽くして、
閑散としている。

本気で閉店するからに他ならない。

悲喜こもごもだ。

これから書くことはクレームでは無い。

嘘に見える「なんてっちゃって企画」が、
この老舗ブランドに似合わない。

もう繰り返さぬ事を願いたい。
f0076731_20463394.jpg
老舗眼鏡店のキクチメガネに行き、
先に居たお客さんの後に続いた。

結果的に、
眼鏡フレームとレンズで5万円以上になった。

フレームを選び、
印刷したレンズのメニューを提示された。

閉店セール期間中の、
「おすすめレンズ」が良いと言う。

読めば読むほど良く分からない。

赤い枠で囲まれたレンズが、
一番順応性が高いという。
プロのすすめならそれが一番だろう。
素直に決めた。

あらかじめ招待葉書を渡しておいたので、
割引はどこに書かれているか勘定書を見ながら聞いた。

「レンズが割引商品なので、
葉書の割引はできません」

老眼鏡が要るくらい細かな文字が、
葉書の隅に言い訳がましく並んでいる。

良く読めば、
ありとあらゆる事が、
拡大解釈できるようになっている。

だけど何倍も大きく、
「お得意様」を優待すると書いてある。

明確にエコひいきすると書いた以上、
看板倒れでは困る。

これは、
やってはいけない販促手法だ。

キクチメガネほどの老舗でも、
閉店商法と言う「悪の囁き」に乗るのだ。

それほど弱肉強食の波に飲まれている。

なぜなら、
どの店も、
「この時ばかりは阿吽の呼吸で『嘘』がまかり通る」
そう思っている節があるからだ。

テナントも篩にかけられ、
残る店と残らない店があった。

キクチメガネは残るのだと、
この日眼鏡を買って初めて知った。

それなのに、
「閉店セール」と巧妙に葉書で釣り、
巧妙に割引を避ける。

良くない店が、
良くないやり方で入り込んだ店に拾われるのか。

近親者の間で、
また当社のお得意様の間で、
よく話題に出た。
それは、
「アピタからバローに変わるのは困る」という声だ。

逆に喜ぶ声はどうか。

一度たりとも聞いたことが無い。

バローにもその雰囲気は伝わっているだろう。
意地でもハッとさせる店舗にして欲しい。

今のところ期待するしか無いが、
世間の風は微妙だ。

何しろ、
行きつけの居酒屋は、
皆概ね同じ事を言う。

アピタが無くなると、
お客様に提供できる、
良い鮮魚が手に入らなくなる。

あくまでも商売は弱肉強食だ。
甘い事を言っていたら、
敗者と勝者が簡単に入れ替わる。

それは自動車の世界も同じだ。

むしろ、
これほど弱肉強食が激しい業界は無い。

マツダの動向を見ても解るように、
一寸先は暗闇なので、
敗者になるよりトヨタとの業務提携を選択した。

頼みのディーゼルも暗雲が立ちこめ、
電動化技術や安全技術で後れを取っている。

一部に受ける「オタクエンジン」のロータリーでは、
とても他に太刀打ちできないと踏んだのだろう。

巧妙な記者発表のタイミング。
巧妙な新技術の発表。
おもしろい。

SUBARUが昔、
リチウムイオン電池の先進技術をリリースした時を覚えているか。

振り返ると「株価維持」が目的だった気がする。

キャパシタは10年経っても実現せず、
SUBARUが売り払ったリチウムイオン電池は、
日産が巧妙に取得した。

結果を見ると、
時代が分析できる。

もし軽自動車頼みのSUBARUだったら、
この先真っ暗だったが、
安全技術を前面に出して急場を凌いだ。
f0076731_20464689.jpg
これは非常識なWRXのオーナーが、
突起物を装着して突き刺したレガシィだ。

異常な力の掛かり方で、
ストラットの付け根が断裂した。
特異なケースだが、
ぶつけた方も、
ぶつけられた方も、
SUBARUの安全ボディだ。

VABがもし「ぶつからないクルマ」だったら事故は起きなかった。
そう言うのは簡単だ。
でもそれは違うと思う。
VABに「乗る資質」の無い者が操ったからだ。

このような結果を招いたドライバーの様子を聞き、
ぶつけたVABは、
飼い主に恵まれなかったなと思った。
f0076731_20470340.jpg
事故は起きる時には立て続けに起こる。
気の毒な事故だ。

これも相手が強引な右折をして、
衝突を回避するために自車を犠牲にした。

相手はそのまま逃げてしまった。

酷いヤツが沢山いる。

いつ自分に降りかからないとも限らない。

他にも事故があった。
長くレガシィを愛用された顧客が、
なぜか突然他車の軽自動車に乗り換えてしまった。

思いも寄らなかったが、
弱肉強食の世界では良くあることだ。

その人は日頃から長距離を走るので、
「軽自動車では安全性に疑問がある」と伝え続けたが、
それは届かぬ声だった。

その軽自動車が、
飛び出した乗用車に側面を当てられ、
いとも簡単に横転した。

そんなことから、
再びSUBARUを選択の対象に当て、
久しぶりに店頭へいらっしゃった。

結果的にトヨタの小型SUVに決められたが、
つくづく感じたことは、
「なんてっちゃって」商品が結構多いと言う事だ。

「商品力」の一言で表せない、
使えば使うほど味が出る深い性能もあれば、
瞬時に見ただけで分かる性能もある。

ふつうの女性は、
色が最優先だったり、
デザインが最優先だったりして、
男性のロジックと違う。

まさにロジックよりインスピレーション、
理論より感性が刺さる。

事故で酷い目に遭ってもやはり、
本音は感性と「わかりやすさ」なのだ。

イベントが終わり、
テントも片付けたので、
展示場のクルマを並べ替えた。
f0076731_20472199.jpg
改めて感じたが、
「なんてっちゃって」を拒むクルマは、
ズバリ「フォレスター」だ。

この二代目も相変わらず高性能で、
展示場でも存在感を誇る。

だがクルマの進歩は遅いようで速い。

たまたま最終モデルを移動した時、
ハッとさせるほどクルマの動きが良かった。
f0076731_20473826.jpg
よく大は小を兼ねると言うが、
その言葉がぴったりと当てはまる。

二代目より明らかに扱い易いし、
高いルーフを持つのでサンルーフも適応性が良い。

日本人の多くはサンルーフに価値を認めないが、
f0076731_20475022.jpg
昔からフォレスターには、
サンルーフが必須機能だと思っている。

塊感のあるボディは、
いつまで経っても色褪せないし積載性も良い。
f0076731_20480485.jpg
リヤゲートが大きいので、
荷物の積み降ろしも楽だ。

変な言い方だが、
これほど「嘘の無い」クルマも珍しいと思う。

嘘の無いすずらん牛乳のソフトクリームは、
老若男女に喜ばれた。

f0076731_20481259.jpg
ショールームでソフトクリームをサービスできるのは、
30年来の夢だった。

嘘の無いソフトクリームを出すためには、
相当な努力も必要だった。

一つ一つ問題をクリアし、
ショールームの展示車も外に出し、
イベントを盛り上げた。

工房の奥に新着車も続々と完成して並んだ。

f0076731_20482603.jpg
このsportもこの後の目玉になる。
中西さんにお買い上げ戴いたアウトバックも、
工房の奥で大切に保管された。
その横にはソフトクリームマシンに追い出されたXVが、
次の出番を待っている。
f0076731_20484247.jpg
XVにはやはりオレンジが一番似合う。
最終型のXVは、
フォレスター以上に年度改良で能力を高めた。

これも良い意味で「嘘の無い」クルマになった。
女性を意識した時、
フォレスターのリヤゲートが大きいと思うなら、
XVはとても良い選択の対象になる。
f0076731_20485551.jpg
軽いので良く走るし、
全体的にスポーティなので都会にも似合う。

f0076731_20490945.jpg
使いやすさで突出しているのが、
素直なリヤゲートの動きだ。

色々パワー化するご時世だが、
出来れば基本的に機械式で軽い方が理にかなう。
f0076731_20492560.jpg
ヒンジに工夫が施され、
大きく開くだけで無く、
f0076731_20493901.jpg
閉じる時にストレスを感じない。
f0076731_20495602.jpg
こういう良いクルマが、
CH-Rの商品力に負けたのが悔しくてならない。

営業努力が足りないと反省しよう。
更に精進し、
嘘の無い商品を売り続けたいと思う。

トラックバックURL : https://bfaction.exblog.jp/tb/28057069
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
Commented at 2017-08-18 23:19 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by b-faction at 2017-08-19 16:37
伊奈波さん、中津川の商圏は一般的には流星形に例えられています。どこを向いているのか?それは名古屋です。面白い土地柄なのです。
Commented by イチゴ味 at 2017-08-19 22:10 x
記事の中にあるXV、オレンジが似合っていてとても魅力的です。C-HRがどんどん数を増やしてよく見かけますが、みんなこのデザインが好きなのかなあと思ってしまいます。
Commented by b-faction at 2017-08-20 06:40
イチゴ味さん、ありがとうございます。大切に売ります。
Commented by 太郎 at 2017-08-20 11:07 x
こんにちは、
昔 接した ヒトが
『 やって 魅せる 』 というフレーズを
使ってました。行い(仕事を含め)により
ヒトを 魅了させる。そうなんですが、
ときに 『 なんちゃって 』 は 美辞麗句を
並べ やって来ます。その差は いざっ と
なったり、少々 深堀しないと 発現しないし
気付かない。豊かな経験(研鑽)を経ないと
受け手も その差を 認識 出来ない。
『 なんちゃって 』 は 浅いんでしょうが...
Commented by b-faction at 2017-08-20 17:45
太郎さん、こんにちは。「割り切り」とも違う、「見せかけ」とでもいうんでしょうか。「不良」ではないのですが「拘り」や「極める」とも向けんな立ち位置だと、そんな風に因数分解しました。
Commented by フォレスター乗り at 2017-08-22 20:16 x
フォレスター。
初代が登場した時は、モノコックボディの軟派な町乗りクロカンなんてイメージでしたが・・・。
今ではすっかり本格クロカンに分類されるなんて、想像も出来ませんでした。ライバル車の自滅でしょうか?

そんな自分も今はフォレスターのオーナーになっていますが、
走行時の低フリクション感は素晴らしいですね。

それから最近思ったのですが、VDCって、トルクベクトリング効果がありますよね。
ドライ路面でのON・OFFを比べると、ONだとアンダーステアが減りませんか? これって今更の話ですか??
Commented by b-faction at 2017-08-22 20:27
フォレスター乗りさん、こんにちは。気持ち良く走るので現行型が大好きです。ACT-4も最新型になりVDCと統合制御してますので昔と比べレベルが全く違いますので切るべきではないですね。任せとけばよいです。どうしても働かせたくない時に切れば良いです。
名前
URL
画像認証
削除用パスワード
by b-faction | 2017-08-17 21:18 | Trackback | Comments(8)

毎日の活動やスバルについてご紹介します


by b-faction