顧客を店に向かわせる仕込みがどこも大変だ。
そんなわけで新しいLEVORGを試しがてら、
新しくスケールアップしたアウトレットモールに行ってきた。
初めて訪れたが、
でかい駐車場だ。
GT-Sらしいシート生地だ。
オーソドックスなブルーと相性が良い。
ボルドーの内装に目を奪われがちだが、
普通のレヴォーグもキッチリ造りこまれとても良くなった。
スバルの中では高級車の位置づけに近い。
なので中途半端なグレードを持たない。
その辺りの線引きが良いのでいつまでも色褪せない。
ここまで乗ってきて、
アイサイトの緊急ブレーキや警報が、
一段と良くなったことに気が付いた。
かなり高速でレーンチェンジするクルマに割り込まれたが、
これまでのように過剰な反応をせず、
ドライバーが認識していることを捉えている。
まだ若干角は残るが、
高速域で入るステアリングアシストが、
アウディのA3並みに滑らかな事も気に入った。
スバルの得意な先進安全性能は、
まだまだ伸び盛りだ。
他社が追い付いてもかなりアドバンテージを持つので、
更にグッと引き離す隠し技をまだまだ持っている。
この分野で、
スバルは確実にアウディやフォルクスワーゲンを引き離している。
これは正直に凄いと思うし、
これから益々磨かれるので楽しみにしたい。
高速道路から眺めることはあっても、
ここまで下りたのは初めてだ。
平日でもかなりの人出だ。
やはりアウトレットモールの勢いは凄い。
中に入るとCBCテレビから取材も来ていた。
安田の何とかと言う番組らしいが、
一度も見た事が無いので良く解らなかった。
コールマンに行ったけれど、
欲しい物は無かった。
インプレッサハウスにほとんど揃ってる。
落としても割れないグラスと、
少し小物を買って店を出た。
まずエネルギーを蓄えないと、
バーゲンの勝負に勝てない。
全員揃って乾杯だ。
ここの大食堂のシステムは無駄が無くて良い。
価格的にも良心的だ。
これでも高いと思う人は、
焼きそばなど売ってるし、
学生などはコンビニフードも買うことが出来る。
メニューから親子丼を選んだ。
娘は激辛ラーメン、
息子はあんかけ風のきしめんだ。
色々シェアするのが楽しいので、
いつもバラバラに選ぶのが我が家の流儀だ。
妻は味噌カツを注文した。
食べごたえがあってうまかった。
全部合わせビールを除くと一人1000円程度なので、
なかなかお得なメニューだと思った。
アウトレットと言っても、
最近は範疇が広い。
本来なら、
これが本筋だがアウトレット専用品と言うのもあるらしいので、
良く見ないと何が何だか分からなくなる。
スケールアップしたので、
とにかく何でも20%引くらしい。
それ以上の商品も沢山ある。
シップスを訪れるのは久しぶりだ。
タグを反対に付けたというB級品が半額で売られていた。
これは家族全員が似合うと言ってくれたので迷わず買った。
昔からGAPのパンツは体に合うので好きだ。
すぐ売り切れるので見たら買うようにしている。
ここも組み合わせると半額商品があるなど、
やたら気前が良かった。
パンツを2本買った。
それから娘と妻が別行動したいと言うので、
息子とタイムバーゲンを見学した。
いや凄かった。
真剣に呼び込む女性の姿に感動した。
けっこうガチで客取り合戦が繰り広げられる。
並んでいる商品が1900円になるまでに客がどんどん入店し、
時間を過ぎたら嘘のように静かになる。
久し振りに面白い売り方を見た。
息子が嫁に土産を買っていた。
あのシャツが1900円なら安い。
あっという間に薄暗くなり、
雨もポツリポツリと降り始めた。
駐車場に行くと外れの方にオーラを出すクルマがあった。
日本車と思わず気になったので近ずくと、
レクサスのNXだった。
F SPORTというオーナメントがついていた。
屋根が黒い。
最近のトヨタは良質なカーボンルーフを作るので、
これも「もしや」かと思った。
黒く見えるのは何だろう。
ランプの縁取りを黒くして、
ぴしっと引き締めている。
正直に言って「F SPORT」と言うのは、
STI SPORTのように、
位置づけが何となくパッとしないものだった。
さすがにレクサスのブランドがつくので、
バッチリ金がかかっている。
だからオーラを出すのだろう。
だが最近のトヨタはGR戦略を全面的に方向転換し、
物凄い勢いで改革が進んでいる。
凄いクルマが続々と出るので、
完全にSTIのお株を奪われた。
あちらはWRCでも復活を遂げたが、
こちらは大迷走が続いて終息が見通せない。
あの代わりになる対象が無いんだ。
NBR24時間では弱すぎるし、
結果も残せなかった。
ああ、
刺激が欲しい。
ヴィッツの限定車に乗せてもらえないかな。
レヴォーグで往復270kmほど走った。
テンロクのGT-Sは凄く滑らかに走る。
昨年の年改後に試した時、
iモード時のスロットル制御に違和感を感じた。
それがかなり自然になり気持ち良くなった。
伊勢湾岸道は横風も強い。
前のスポーツカーがふらつくようなところも、
びしっと貼りついた様に駆け抜けた。
燃費も悪くないしレギュラーで良いから財布に優しい。
このエンジンをレヴォーグ専用にした戦略も良い。
もしあれこれと使いまわしていたら、
レヴォーグの鮮度が下がっただろう。
ただしナビのおつむが悪い。
これはどこの製品にも言える。
グーグルマップと併用しないと信用できない。
夕食をどこで摂ろうか迷ったが、
久し振りに「つたや」さんを訪れた。
中津川の手前で高速を降り、
そこから娘にハンドルを託した。
久し振りに大ジョッキを頼み、
食べ損ねるところだった赤味を三人で平らげた。
つたやさんは良いネタを吟味し、
きちっと売り切るのでグズグズすると食べ損なう。
マグロを食べながらネタケースを見ると、
悩ましい目つきの魚が横たわっていた。
この顔つきはキンキに違いない。
丁寧に並べられている。
今年は豊漁なのか。
「煮付てほしい」とお願いした。
すると、
「肝を喰うか」と嬉しい声が大将の口から出た。
「もちろんです。お願いします」
すると5匹分の肝も一緒に煮付けられ、
素晴らしく鮮度の高いキンキが現れた。
久し振りに心底美味い物を食べた。
「たまり」も吟味されていて、
煮付けた味のコクが凄い。
痛風という言葉が消え去っていった。
骨もしゃぶれるだけしゃぶり、
若干鱗があろうが、
皮を小骨と一緒に噛み締めて食べつくす。
綺麗に目玉まで平らげた。
つたやの名物の焼き鳥も美味い。
ネギマはあっという間に売りきれた。
好物の皮をタレで、
手前のセセリは塩で頼んだ。
もっと旨いものがあった。
「はつもと」をタレで焼いてもらった。
物凄く脂がのっていて、
ぷりぷりした食感が新鮮だ。
心臓の周りの血管で、
肉屋泣かせの部位らしい。
つたやは鰻も美味い。
下手な鰻専門店よりここの「うな釜」は美味しい。
やっぱり秘伝のタレが良い味を出す。
スバルの味も共通する芯を持ち、
つたやの料理と共通するところがある。
旨い物を色々食べたが、
最新のレヴォーグ1.6GT-Sと、
「キンキの煮付」は実に良く似た味わいだ。
あの旨さが解る人なら、
一発で理解できるだろう。
肝5匹分の味も加えてね。
腹いっぱいになり、
家に戻って戦利品を検証した。
ギャップのパンツの横にあるのが、
シップスで買った5000円のプルオーバーだ。
その向こうに娘の洋服があり、
インプレッサハウス用のコールマンの小物が並ぶ。
妻のドライビングシューズも新調した。
眼鏡市場でクリーナーも買ったな。
翌朝レヴォーグで出勤し、
乗り味の良さだけでなく至れり尽くせりの安全機能に感心した。
ついていく機能は凄く進歩して、
細かな設定が出来るだけでなく、
最高速度も時速135キロまで設定可能になった。
ステアリングの車線中央維持やアシスト制御は、
これまでよりすごくナチュラルでもっと進歩しそうな予感がする。
他社のように搭載するだけでいっぱいいっぱいの雰囲気が大きい中で、
余裕でアドバンテージを披露している。
会社の手前で渋滞にあい、
ACCをセットした。
普通の道路でも十分機能する。
道具は使い方によって人を幸せにするし不幸にもする。
ぶつからない機能が目指す所は、
人間が支配される自動運転ではなく、
上手に使う道具として極限まで進歩を遂げる事だろう。
さて、この後必要なことは何か。
日本の使用条件下では感じないが、
SGPとの差は時速140くらいから感じる、
フロントフレームからの振動を消すことだ。
これが出来ると欧州の高性能車と肩を並べられる。
そしてもっと軽くする必要がある。
重いアウディに辟易として、
スバルの重量配分と軽さを見直したが、
BHレガシィ並みに太ってしまった重量では欧州勢に勝てない。
胸を張って「剛性当たり重量過去最軽量」と言い切った、
SGPのエッセンスを更に加えてほしい。
ジムで体重を意識し、
深層筋を鍛えるのと全く同じだ。
最近良い習慣が出来て、
月金曜と泳ぎ、
火木曜を深層筋鍛錬に当てている。
ジムで鍛えるおかげで、
スバルの軽量化に求める期待も高められる。
軽さは性能だともう一度見直し、
重くなる一方の開発に歯止めをかけて欲しい。
静粛性や乗り味、
それに快適性を言い訳にして、
ドンドン装備を増やしているが、
そろそろやめよう。
軽いクルマを楽しみにしている。