
他所事なので気にも留めていなかったが、
新聞の一面を飾ったのは、
思いもよらない記事だった。
大幅な世代交代だ。
中津川では失敗し、
それ以来負けた方の若い候補の姿を見る事は無くなった。
美濃加茂市では一足先に成功したが、
脇の甘さで足元をすくわれた。
その選挙も同時に行われたようだ。
自治体が違い、
しかも地理的に正反対の位置関係だと、
誰が市長になろうともさほど興味をそそられない。
しかし新聞記事を読んで、
岐阜には相当な閉塞感があったのだと気が付いた。
しかも候補者は粘着力の強い男だ。
そして明るい。
女房の面構えも良いので、
きっと良い政を進める事だろう。
最近は様々なメディアの人と接する機会が多い。
ほとんどの人たちが、
優れた記者魂を持ち、
真摯に報道とは何かを追求している。
「こうありたい」と感心する場面にもよく出会う。
はっきりと誰が書いた記事なのか、
新聞は分かるようにしているので素晴らしい。
記者の名前を見て驚いた。
何と古家政徳さんの記事じゃないか。
しばらくお目に掛かっていないが、
活躍ぶりを見て安心した。

隣の恵那市の支局長を務めていて、
苦しい事や辛い事、
また楽しくて未来のある事も語り合った。
当時の中津川支局長だった土屋さんとも仲が良くて、
色々な場でお互いに良く勉強したものだ。

彼等と知り合わなかったら、
岐阜放送でCMを製作することも無かったであろう。
二人ともまだ若く独身だったので、
たまには羽目を外すこともあったが、

兄貴分の土屋さんと弟分の古家さんのコンビは、
記事をまとめるうえでも、
社会貢献の上でも良い働きをされていた。
世代交代を感じる節目でもあった。

古家さんは念願の恋人を射止め、
素早く結婚に持ち込み、
今ではかなりのパパぶりらしい。

身を固めるとはまさにこの事だ。
こうした背景が活躍の源だろう。
さほど時を置かず、
「岐阜新聞砲」が炸裂した。

スクープの効果は抜群で、
直ぐに彼等も幸せな家庭を築いた。

そんな事を思い出しながら一日が始まった。
活力朝礼で部品を整理していたら、
誰が置いたか解らない謎の部品が現れた。

ヘッドライトウオッシャーカバーだと課長が判断した。
何の?
というと、
みんな一緒じゃないの、
と結構いい加減なことを言う。
なので展示場に出て一つ一つ、
クルマごとに照らし合わせて確認した。
まず最も可能性の高いBR系レガシィで確認すると、

ほぼ間違いなさそうだ。

しかし裏返して重ねると、
切り込みの角度が微妙に違い別物だった。

次にGP系のXVを確認した。

こちらも微妙に違う。
それならもう一世代前の、
GVF系WRXはどうなのか。

店頭に並ぶクルマと照合したが、
ピタリと合うクルマは一台も無かった。

こんな僅かな部品でも、
デザインにおける世代交代を感じた。
なぜならこのような台形から、
徐々に平行四辺形に形が変わるからだ。
レヴォーグは勿論の事、
現行のレガシィも平行四辺形だ。
デザイントレンドは世相に合わせ浮揚しても、
その根底にあるフィロソフィは、
なはり一本の線で強固に繋がらないといけない。
なので、
これから先の方向性を、
今からしっかり見守る必要があると感じた。
たかが部品一個でと思うかもしれないが、
デザイナーが変わるたびに、
コロコロとスバルのデザインフィロソフィーが変わっては困る。
会社のフィロソフィーが浮足立ったので、
SUBARUと社名変更した途端に負の要素を背負った。
原点はモノ作りから笑顔づくりへと、
つまらぬ逃げのスローガンを掲げ、
大切な戦闘能力開発を疎かにした。
デザインフィロソフィーも重要な戦闘能力の一つで、
笑顔よりも凄味が必要だし、
優れた造形を歴史的に継承する執念が必要だ。
過去に造形言語というキーワードを引っ張り出し、
面白くて温かみがあるデザインが顔をのぞかせた。
それが受け入れられず、
悪戯に時が過ぎ、
金属的で冷たいデザイントレンドになった。
ようやく長い冬を抜け出し、
世界最先端のデザイン性を発揮するブランドになった。
ダイナミック×ソリッドは、
デザインを量子的に捉えた素晴らしいフィロソフィーだ。
だからこそ静かな世代交代の中で、
キチンと今のデザイントレンドを、
最低でも20年は続ける必要があるだろう。
不易と流行とはまた違う、
人間の本能の中にある遺伝の様に、
切っても切れない何かを燻蒸するのだ。
SUBARUはFRからスタートして、
RRで橋頭保を築き、
FFで自動車会社として昇華した。
4WDは優れた駆動方式だが、
FFの誕生に比べたら「派生」に過ぎない。

だからこそ本当の意味で、
優れたサンバーはRRだと思っている。
素直な走行特性をもち、
静かで振動の少ない居住空間は、
他の商用車を寄せ付けない魅力を持つ。
大切に温存していたRWDのサンバーが嫁に行くと、
同じように大切にしていたRWDのトラックも、
ステキなお客様のところに嫁ぐことになった。
ガルパンを大切にして、
RRの良さを味わおう。
決して完全ではないこのクルマを、
いつの日にか元の状態に蘇らせる。
そのために磨き続ける。
スバルを輝かせることは、
関わる上での宿命だ。

そんな当社の在り方を見て、
今日も遠方からお客様がいらっしゃった。
安曇野の深澤さんが大切にするサンバーは、
既に20万キロを超えている。
ところが実にストレスなく、
不思議なほど気持ちの良い走りが出来た。
このサンバーの駆動方式は、
最もシンプルなRRの5MTで、
駆動損失が非常に少ない。
それが功を奏している。
最近色々な所が軽くて快調になり、
それがかえって心配だとおっしゃる。
確かに消えかかる前の炎は勢い良く燃えると言う。
そんな心配は飼い主だから出来るのだろう。
出来る限りサポートさせて戴きますので、
今後とも宜しくお願いします。
今のSUBARUで主役に上り詰めたXVは、
元はと言えば起死回生の一発を狙った派生車だった。
過去のグラベルEXでの失敗を反省し、
かなりラギット感のあるクルマだった。
海外での販売を重視したので、
日本仕様の開発に予算が回らず、
嵩上げ車高を与えられないクルマだった。

ところが功を奏したのはFF車の存在で、
面白そうなクルマだと買ってビックリ玉手箱だった。

なかなか思い切ったオーバーフェンダーを持ち、
車高が低いので以外にもレーシーに感じた。

走らせるとさすがにSUBARUらしく、
最終的なマイナーチェンジを施されたシャシーは、
リヤの踏ん張りが見違えるほど良くなった。
気に入っていたクルマがお得意様の下に渡り、
それがお役御免になって再び戻っていた。
世代交代の最後を飾ったこのクルマは、
中津スバルにとっても記念すべきクルマだ。
だからいずれ蘇らせる。
世代交代したとはいえ、
このデザイントレンドもまだまだ捨てたもんじゃない。

二代目のXVも派生車であることには変わりがないが、
インプレッサの冠から解き放たれた。
そして完全に独り立ちしたと世間に知らしめた出来事が、
スバル初のハイブリッド登場だった。
そして世代交代が潜に進みつつある。

今度は始めからXVありきで開発が進んだ。
乗ると良く解るが、
むしろG4とSPORTの方が派生車のように感じる。
抜群のデザインセンスがあるから、
まだまだこの先もラギット感を際立せるだろう
何かを予感させる。
それはありとあらゆるシーンでの世代交代だろう。
それが岐阜市の様な、
若い世代の躍進となるのか、
中津川市の様な膠着した世代交代になるのか、
神のみぞ知るだろう。
しかしSUBARUを蘇らせるには、
相当な若い起爆剤が必要だろう。
ジェネレーションを超えて行け。
そこに活路があるはずだ。