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アルマーニとプジョー

嫌な時代だね。

まず、
どこの小学校がどのブランドで制服作ろうが勝手じゃないか。

教育評論家が所感を求められ、
論評を述べるのは良いが、
他の人がとやかく言う問題じゃない。

ユニクロなら良いのか。(笑)

アルマーニの金額もはっきりしてるし、
彼等もブランドの看板を背負ってるから、
決して無責任なことはしないはずだ。

頭の柔らかい校長だね。
アルマーニに頼んだら作ってくれたんだろ。

面白いし凄いじゃないか。
「制服」の金額とか修学旅行の見積もりとか、
結構いろいろな出来レースが多い。

どこの商品がどういう経路で決るか、
一応委員会で諮りはするけれど、
最後は校長の裁量で決まる。

どう考えてもJTBだろ!っと思っても、
結構日本旅行が選ばれたりした。

安心感や信頼性、
過去の実績、
教員との整合性など、
考えてみたら色々な要素があるので納得した。

こんなことは過去の教育現場で数多く観た。

その時にJTB選んでたら、
なかなか刺激的な修学旅行になっただろうけど、
無難な方が教員にとって楽でもある。

あえて石を投げた銀座の校長、
結構好きだぜ。

最近やたら軽には不似合いな装備を満載し、
メチャクチャ割高な軽自動車に乗ってる人が多い。

そんな人に限って、
アルマーニを制服に選ぶと許せないのかな。

小学生に不釣り合いなアルマーニを選んだかもしれないが、
ブランド力の無い割高な制服よりコスパが高いかもしれない。

まあ当事者じゃないけど、
アルマーニも気の毒だし、
校長の肩を少し持ちたくなったね。

さて、
もともと軽自動車の規格などや、
日本に於ける自動車の税制は、
他国から簡単にクルマが流れ込まぬように工夫された。

見えない関税だと言われても、
基幹産業の育成には不可欠だった。

これは理解できる。
だが当時の国情だけを考えて決めたので、
だんだん「制服サイズ」に収まりきれなくなった。

何度か拡幅を決め、
その都度余りにも高機能を詰め込み過ぎた。

その上で、
割り切る所は割り切っている。

なので軽自動車の開発は、
国際水準のクルマ作りでは無い。

今やクルマと言うより、
だんだん歪な道具になった。

660ccのエンジンと無段変速機の組み合わせは、
日本の国情にとても良く合う。

スムーズだし燃費も良い。
片側二車線の道路でも、
女性や年寄りは平気で追い越し車線を走る。

あちこちで下手な運転が標準化したので、
反対車線からの飛び出しも怖い。

だから「みんな飛ばさない」・・・なんだ。

その理由が分かったから、
「もう軽で十分なんだ」も、
「そうですよね」とよく理解できた。

はい納得しました。
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とは言うものの、
軽自動車に乗ってから、
あのサイズであの広さに満足した後、
欧州のコンパクトカーに乗ると印象がまた違う。

SUBARUが欧州を捨てた理由も解る。

最新のステラは、
今や日本を代表する自動車のカテゴリーに属する。

モアスペース系と言われる、
スライドドアのジャンルもあるが、
剛性感や安全性で考えると、
やはり軽自動車のフラッグシップだ。

抜群の静かさを誇り、
乗り心地も良く、
安心感もあった。

じゃあ何が足りないのか。

それが解った。

自動車文化で捉えると、
あまりにもレベルが違う。
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Bセグメントになるので、
軽自動車と比べるのは間違いかと言うと、
決してそうではないと思う。

ドイツに行くと時々ダイハツのミラクオーレを見る。

けれど本当に稀で、
日本の軽自動車には滅多にお目に掛かれない。

で、
結局このサイズのコンパクトカーが、
日本に於ける軽自動車の位置づけに相当する。

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一応アッパーグレードだが、
キーはひねるタイプだ。
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これ好きなんだ。
良いよね。

ボディカラーはブロッサムグレー。
中々お洒落な色だ。
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プジョーブランドは最盛期に比べ日本で随分輝きを失った。

ボルボなども同じだが、
最近息を吹き返しつつある。

コショーを入れる容器が有名で、
自動車以外でも根強いファンを持つ。


とりたててスタイリッシュでもなく、
車体の幅も広い。
なので日本では地味な存在だ。

それに、
ヨーロッパのスタンダードで作られているので、
軽自動車に乗り慣れた日本人には難しいクルマだ。

が、
乗ると意外に面白い。
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かなり良く出来たシートで、
女子供が中で寛ぐには不向きでも、
キチンとしたドラポジで長距離走行が楽しめる。

命懸けで高速道路を走るような、
軽自動車らしさは無い。
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欧州車らしく、
しっかりしたドアのインナハンドルを持つ。
この方がやっぱりクルマらしい。
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ここもスバルと発想が違う。
ドライバーはステアリングの上から計器を確認。

最初に座った時から、
コックピットの雰囲気がドライバーオリエンテッドだ。
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ステラと比べると良く解る。
ステアリングを潜り抜けて計器を確認し、
インパネ中央にかなり出っ張ったナビスペースを持つ。

スバルのインプレッサも余計なモニターを持つ。

プジョーは余計なモニターをインパネ中央に埋めないので、
実に視界がさっぱりしている。
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中央のスイッチが何を意味するか解らないが、
メーター直前に意味深気なスイッチが三つ並ぶ。

だだっ広いステラに比べ、
後方視界は決して良くは無い。

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可もなく不可もなくかな。
後席の居住性もコンパクトカーとして十分だ。
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1200ccの三気筒エンジンを搭載し、
バルブトロニックのためスロットルが無い。
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ステラの超絶な静けさには劣るが、
1200ccのキャパシティの割に、
エンジントルクが意外に太く気持ち良い。

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R1の様にリニアモーションマウントを持つので、
走らせると質感が高い。

ステラの動的質感もNVHの点で優れているが、
走るという基本に於てかなり隔たりがある。

それはこのクルマの場合、
アウトバーンで本線の流れに素早く合流できなければ危ないからだ。

ウーウーワーワー変速するCVTでは、
あのシチュエーションで危険すぎる。
電源にも何か独特の構造があるようだが、
ちょっと見ただけでは意味が解らなかった。
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それに知る必要もない。
ずっと持ち続けるクルマでは無いので、
知る必要のない事は無視する。

どこの小学校がどんな制服を着ようと、
「関係ない」と思う気持ちに似ている。

だがプジョーはスバルに比べ、
自動車の文化性がとても高い。

なので勉強になるし、
軽自動車の未使用車を買うぐらいなら、
同じような価格の中古プジョーを「飼う」方が良いと思った。

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カッコいいシフトレバーだ。
光物を上手く使う。

左へ倒すとマニュアルモードで、
右に倒すとオートマチックモードだ。
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パドルシフトを持つ。

昔スバルもこのようなセミオートマチックを持っていた。

もっと原始的で「オートクラッチ」と呼んだ。
ファミリーレックスに追加され、
かなり安く販売された。

その延長線で世界初のECVTが誕生した。

ルーツはR-2で採用された電磁クラッチにあるらしかったが、
R-2のクラッチレス仕様に、
未だかつてお目に掛かれたことは無い。

ファミリーレックスにオートクラッチが誕生したのは、
今から38年遡る1980年だ。

その年はスバルが累計で10万台のオートマチック車を生産した年で、
軽自動車にもオートマチックの要求が年を追うごとに増え続けていた。

そんな時にSUBARUらしい2ペダルが登場し、
けっこう沢山売れたんだ。

面白かった。
シフトレバーの根元にスイッチがあり、
レバーを掴んで力を入れると電磁クラッチが切れる。

アクセルを戻して、
マニュアル操作のリズムでギヤをチェンジしアクセルを踏む。

原始的だけど早く走れて楽しかった。
翌年にはサンバーにも搭載車が生まれた。

1987年のレックスECVTが誕生するまで、
トルコンのOEはあったが、
特に特筆すべきATは生まれなかった。

そのリズムを知っていると、
プジョーのセミオートマは愉しい。

ところが知らないと戸惑う。

現に当社の大宮君も意味が良く解らなかったようだ。

アクセルを踏みっぱなしだと制御が入り不自然な挙動になる。

ところがマニュアルのつもりでアクセルを戻すと、
実にスムーズで愉しい。

つまりアクセル全開で加速し、
シフトチェンジの時だけ瞬間的にスロットルを閉じると、
高速道路への進入が非常にたやすく出来るわけだ。

その代わりクラッチを意識しないで、
トルコン車のように滑る領域を多用すると、
クラッチが減って滑る可能性もある。

つまりある程度運転知識を備える必要があるので、
誰でも簡単に売ることが出来ない。

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ニュートラルに入れないとエンジンが始動できないし、
パーキングポジションは無い。

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オートマチックモードに入れると、
A1と表示が出て1速に入っていることが解るようになっている。

マニュアルモードだとM1と表示が出て、
そのまま走る前にシフトアップさせると、
2速発進も選択出来る。

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但しうっかりするとギヤが入っていない状態で止まる事になる。
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よほど注意しないと、
駐車中のクルマが勝手に動いて危険な場合もある。

スイッチ入れて踏めば動く車ではない。

その代わり覚えると実に楽しいクルマだ。

足回りが実に素晴らしく、
「猫脚」は不滅だと実感した。

プジョー205の頃に、
良く猫脚だと聞いたが、
最近のプジョーもその美点は変らなかった。
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ナビは無いが大きなモニターがある。
フリップで切り替えられるので見やすく便利だ。
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欧州車らしくラジオ重視の設計で、
CDも聞くことが出来ない。

日本がガラパゴスだと良く解る。
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ナビも追加できる設計だが、
相当評判が悪かったようだ。
今から追加装着できない。

けれどもブルートゥースも表重装備で、
USBコネクターもあるので、
これからの世の中には向いている。

もう日本の後付けナビは完全に姿を消すだろう。

クルマでググろうが当たり前の時代が近い。

面白い時代が来るね。
乗り遅れないようにしよっと。

終わり

Commented by うえじま at 2018-02-11 23:30 x
自動車文化の差ですね!
オートモード付MTはVWのUPにも採用されていて、運転したことがあるんですが、MTを運転したことがあればわかりやすい変速方法でした。
キーもこれだとポケットに入れていても引っかからずに済みます。
スマートキーは便利ですが、小型車にはコストのかからない従来のキーで十分だと思いますし、このタイプはカッコいいです。
僕が一時期(車検切れまでの数か月)乗ってた廃車寸前のベンツSLがこの折れ曲がるキーでした。
SLのスペアキーはその後に乗ったEクラスのキーと一緒に記念にとってあります。
Commented by b-faction at 2018-02-12 06:51
うえじまさん、おはようございます。最近はプッシュ式が主流ですがシンプルな構造も大切ですね。特にスポーツカーは思い切ってメチャクチャ簡単な構造にしたらどうでしょうか。
Commented by ひょっこり at 2018-02-12 08:22 x
 社長おはようございます。
プジョーは306あたりまではとても好きでしたが、それ以降はあまり興味がなかったですね。

もっとも、勤務先に通勤するに自家用車は銘柄が限られてしまう規則なので買うのは無理ですが・・・。

ぼくのクルマは今から20年前、本気で欧州のシェアを伸ばすクルマとして開発されていたこともあり、欧州のコンパクトカーをずいぶん研究していたようです。そのせいか、どこからとなく「欧臭」が感じられる気がするのです。

Commented by b-faction at 2018-02-12 09:41
ひょっこりさん、なのでGRMNにすごく興味あります。ところで205に乗ったのは20年くらい前ですがスパルコのシートと猫脚が凄く相性良くて驚きました。そのきっかけでスパルコの代理店になりました。輸入元が解散して途切れちゃいましたけどね。
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by b-faction | 2018-02-11 22:21 | Comments(4)

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