赤いクルマ

景色に溶け込み全く気付かなかった。頭上に大きな影を見て、初めて鳥の存在を知った。
尾羽の先端が真っ直ぐに揃った鳥だ。
多分、鳶ではなかろうか。

デジタル一眼を持っていたので、

幸運にも撮影できたが、

最近身近であまり見なくなってきた。

悠々と空を飛ぶ。

風の流れに乗り泳ぐようだ。

獲物を見つけると稲妻のように急降下する。

鳶を見ていて飽きる事は無い。

近づくと飛び上がり安全圏でこちらを眺める。

二羽で行動していた。

つがいなのだろうか。

良く似た習性のクルマを手に入れた。

ＢＬ５の赤い稲妻だ。

レッドルミネセントメーターが眩い。

矢も盾もたまらなくなった。

チタンターボエンジンの軽快なサウンドと共に、

赤鰤を工房から離陸させた。

ここまで書いて杉本メカからテストを依頼された。

今日も忙しく、

まだ整備課は全員作業中だ。

完成車両のテストに行く時間となった。

赤鰤が完成したら詳しく性能を語りたい。

お楽しみに。