神聖なクルマ造りと幼稚なクルマ作り

優れたタイヤと優れたクルマの組み合わせは、
双方の持ち味を互いに高め合う。
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流石に人影がまばらだ。
天下の東京もGWウイーク明けだと人影が薄い。

俯瞰すると良く解る。
長い休みの後はいつもこうだ。

丸の内の再開発も終わりを迎え、
煩雑だった景色が姿を消した。

東京を季節を巻き戻すような寒さが襲った。

移動中の気温は10℃から13℃という厳しさだった。

高原では雪が舞ったかもしれない。

ここでも季節が巻き戻されたようだ。
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海抜ゼロから標高2000mへ一気に駆け上る。
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3000mを超す山には雪が残る。
行く手には残雪が当たり前のように現れる。
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クルマを降りて足元を見ると、
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見慣れた白いものが沢山落ちている。
何かと見上げたら、
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盛りを過ぎたヤマザクラの花が見えた。
まだ綺麗に瑞々しいまま花を蓄えている。
季節が一か月巻き戻された瞬間だった。

自由自在に好きな場所へ、
常に最速で到達できる。

これがクルマに求められる究極の目的だ。

だから、
このように使い倒さないと、
クルマは真実を語りかけてこない。

それはそれは感心したぜ。
ドライターマックも凄かったさ。
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ふざけた正義面を振りかざす、
「追い越し車線独占派」を振り切り、
グローバルで通用するタイヤの神髄を味わった。

伊達にsportと名付けられている訳じゃない。
アウトバーンでも十分通用する構造だから、
オーディナリーな日本人にとってオーバースペックだ。

しかし良識派のスバリストにとって、
このタイヤはまさに待ち焦がれた逸品と言える。

カラダを張って試したから間違いない。

世の中には体を張って試さずに、
机上で物事を考え数値だけで判断するコドモも多い。

十分な強度を持った上で軽くするのは良い。
だが、
何かを犠牲にした軽量化を「よし」とする知性しか無いと、
モノの本質も見誤る。

例えばSUBARUのクルマで考えてみよう。
彼らは常に4輪駆動をベースに設計する。
従ってFWDしか持たぬクルマとは根本的に違う。

特に軽自動車を捨てたので、
クルマ作りの根本が変わった。

軽自動車の延長線でも、
コンパクトなFWDは作れるが、
あくまでも実用上問題が無いだけで、
強靭な走破性や卓越した高速安定性は出せない。

特に今回のXVは凄く強靭でありながら、
車両重量1410kgと、
とても軽く出来たクルマになっている。

カタログデータや、
ヒョウロンカのインプレッションでは、
表に現れない素性が数多くある。

タイヤにも同じ事が言える。

軽くするとサイドウオールが弱くなったり、
突起物に対する耐衝撃性に欠け、
その使用目的によっては危なくなる。

「コンチ・クロス・コンタクトLX SPORT(以下LXスポーツ)」は、
「ウルトラ・コンタクト6 for SUV」より、
1本あたり1kgも軽い。

なのにカタログにはオン/オフロードにおける、
上質な走りを支えるタイヤだと記されている。

そしてLXスポーツはラグジュアリーだが、
スポーツ性能もスポーツ・コンタクト5並みに高い。
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アウトバーンの走りを試みても、
日本の道路で全く問題が無かった。

まずそこを報告する。

次にこのタイヤが最も得意とするであろう、
少しラフなターマックを試した。
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前日までの荒れた天候のせいだろう。
枯葉はあるは、
砂はあるは荒れ放題の舗装路だ。

笑っちゃうほど普通に飛ばせる。

しかも操舵応答性が凄く良い。

スッとステアリングを押すと、
フッと素直に向きを変える。

分かるかな、
この気持ち良さが。
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そして期待のオフロードだ。
ラフじゃなくて完全なオフロードだと言う事に注目して欲しい。

本当ならX-MODEの無い素のクルマで試す予定だったが、
装備している3号機でのテストとなった。
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別にヨコハマのブルーアースをけなすわけじゃない。
昨年ここを立派に走ったので、
あのタイヤの強靭性は実証済みだ。

でもオン→ラフ→オフと、
徐々に悪路に入っていく時の感触が全く違う。

何しろ当りが柔軟で、
エコタイヤの様な「ぶるんぶるん」ゴムを噛むような感じが無い。

砂を噛みながら石もいなす。
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独特のトレッドパターンは、
コンチの能力を結集して考え出されたものだろう。

但し先ほど挙げた、
「クルマの重量」の話では無いけれど、
何でも机上で考え数値だけを鵜呑みにする、
あまりにも「幼稚な日本人」に対して、
コンチの賢者たちは売る勇気を持てなかった。

解りやすく言うと、
「誤用されるのが怖い」という事だ。
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自分で試し実証するのではなく、
頭でっかちな知識を丸出しにして、
失敗したら人のせいにする。

そのような狂った人間が増えた以上、
コンチが無理な冒険をしないのは止むを得ない事だ。

だから長い時間を掛けて、
中津スバルが実証した。

是非とも理解あるスバリストに買って戴きたい。
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これくらいやらないと、
オフロードにおける性能の高さを実証できない。
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苔の付いた川底の石をグリグリ蹴散らす感覚が、
本当に心地よい。

危ないからマネしないで欲しい。
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これを真似して失敗したからと、
文句を言われても困る。

ま、
大丈夫だろう。

ここの読者にそんな阿呆が居ない事は、
以前フォレスターで階段を上った時に確認済みだ。

川から上がって止まる時に、
思いっきりブレーキを踏んだ。
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気持ち良いほどグッと止まった。

停止寸前にあえてブレーキを強く踏み、
その挙動も確かめた。

さあ、
詳しく分析しよう。
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グッと踏んだ位置からタイヤをゆっくり回した。

ここはまだ回転していた部分だ。
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ギュッと踏んで止めた部分が、
下の方から現れてきた。
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噛み締めてるね!
小気味いタイヤだ。

次に絶対に注意して欲しい事を説明する。

このようなオフロードで気を付けたいのは、
鋭敏な割れ方をした岩石だ。

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ここにもあった。
これでタイヤを切ってしまったら一巻の終わりなので、
とにかく接触を避けた方が良い。

しかし見えない場合もある。

その場合のマージンはどうか。

LXスポーツでオフロードを走り、
タイヤが軽いわりにマージンは大きいと感じた。
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クルマも良い。
XVの床下を見れば一目瞭然だ。

真っ平らなのが良く解るだろう。

SUBARUは世界初の、
「四輪駆動乗用車」を作ったメーカーなんだ。

舐めるんじゃないぞ。
テストを終えて再びオンロードを快適に飛ばした。
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このタイヤはトレッドの表面を、
何か独特な手法で整えている。

なぜかというと、
トレッドパターンからウケる印象と、
クルマの走行抵抗感が信じられないほど違う。

抵抗なくスムーズに走るので、
エコタイヤの存在を無意味に感じたほどだ。

勿論、
横浜ゴムもスバルから与えられた高いハードルをこなし、
今の燃費基準である「JC08」を意識した専用品になっている。

だから燃費が良い事は間違いのない事実だろう。

だが、
JC08と全く無縁な人間が、
自分の価値観だけで卓越した走りを望むと、
日本のエコタイヤでは物足りない。

だからLXスポーツが、
期待以上の数値を出すのだ。
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2000mまで掛け登り、
高速道路をぶっ飛ばし、
川を渡ってオフロードを楽しんだ。
で、
僅かな期間に走った距離は、
総行程で753kmに上った。

結果的に燃費はどうだったのか。
復路はかなりハイペースで飛ばした。

河原で遊び高原に上り、
往路に対して過酷な条件下にクルマを置いた割には、
劣悪な結果を招かなかった。

往路と復路を加えたトータル燃費は二桁を維持し、
10.5km/Lという立派な数値を残した。

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走り終えて、
まず前輪のトレッドを観察した。

落ち着いているだろう。
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後輪のトレッドも太陽を浴びて誇らしげだ。
タイヤの顔から優れた技術が湧き上がっていた。

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出張から戻ると、
真っ先に1号機の姿が目に入った。
既にエンジンが降りていた。

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エンジン本体に、
幸い大きなダメージは無いが、
念のため当たった所を交換しておく。

初めて実際のクルマで、
スバルグローバルプラットフォームを奥まで見た。
エンジンベイは非常にシンプルで美しい。

エンジンだけでなく、
初めてSGPからパワートレーンそのものを降ろした。
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軽くて剛性も高め、
安全確保の強度も十分持つ、
実に理屈にかなった構造だ。

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フレームは右側の折れた部分以外、
目立つ損傷を受けて無かった。

修理に手間はかかるが、
元通りに戻す。
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担当した課長は、
「インテリジェントCVTがズシリと重く、
耐久性をよく考えた凄いミッションだ」と感想を述べた。

インテリジェントリニアトロニックは、
バスタブ型のコントロールバルブを持ち、
レシオカバレッジも大きい。
だから背が高い。

それをキチンと飲み込む設計になっている。
エンジンベイからフロアトンネルに続く部分を見て、
安全性と耐久性を重視する姿勢が良く解った。

しかも・・・、
特に付け加えておきたい事は、
XV用のインテリジェントリニアトロニックじは、
新しくなってから変速レスポンスが目を見張るほど変わった。

SUBARUのクルマは世界的規模、
即ちグローバルで悪路における絶対的な信頼性が高い。

XVの実力を改めて味わい、
今後も他のブランドより圧倒的に安定した状況で、
永く使える本来の良さを実感した。

これはまさに「秘訣」だ。

蓄積した技術はまだまだ深い。
だからスバルが本気で作ったFRスポーツは、
インプレッサやレガシィを基にしたと言えども、
構造はかなり異なる。
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コストも考え徹底的に軽さを追求し、
安全性も犠牲にしないシャシーを作った。

前輪に駆動系を持たないため、
更に軽さを追求出来た。

これにはSGPのエッセンスだけ入っている。
将来エッセンスだけでなく、
SGPそのものを与えられる日がきっと来る。
想像するだけでゾクゾクする。

ここまで書けばわかるだろう。

軽さは性能だ。
常に切磋琢磨すべき重要な課題と言える。

ところが、
軽ければ良いと言うものではない。
幼稚な軽さでは困るのだ。

技術の枯渇化を心配したが、
流石にスバルだけのことはある。

剛性当たり重量を、
過去最高の水準に引き下げた。

この分野における、
軽量化の技術力は相変わらず世界一級品だ。

この後もSUBARUに期待して欲しい。

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Commented by tbear at 2018-05-11 09:15 x
河原では前回はかなり自重されていた様ですが、今回は思いっきり行きましたね!
Commented by b-faction at 2018-05-11 10:29
tbearさん、楽しく走れました。動画も追加しましたので、宜しければ更新版をご覧ください。
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by b-faction | 2018-05-10 22:53 | Trackback | Comments(2)

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