
田原町から浅田さんが来訪され、
ステキなお土産を戴いた。

珍しいお菓子をありがとうございました。
蓋を開けると、
一手間かけられた最中が現れる。

自分で作る最中だ。
このやり方だと、
香ばしくて美味しい。
最中の餡に特徴があり、
うぐいす餡とでもいうのだろうか、
甘いけれど嫌味ではなく、
ほのかでは無く強い。
四代目レガシィBP5は軽くてパンチがあった。
特に2.0GT specーBは、
WRX STIに通じる味を持っていた。
その動力性能は、
甘いけれど嫌味では無く、
ほのかでは無く強かった。
それに対して、
五代目は大きく方向性を変えた。
レパートリーの住み分けを、
よりはっきりさせた。
そのために、
まずレガシィの包容力を高めた。
特に最終的に加えられた、
BRG型レガシィツーリングワゴンは顕著だ。
直下ターボの直噴エンジンは、
4代目のチタンターボとまるで性格が異なる。
新たなコンセプトに合わせ、
効率の良い電動パワステを選択した。
後のspec-Bの誕生を前に、
2.0GT DITは、
隅から隅までGT一本槍で造り込まれた。
林道をズバズバ攻めるようなクルマでは無く、
余裕ある動力性能でストレスなく駆けるクルマだ。

とは言うものの、
このような高い場所に駆け上る時は、
なかなか俊敏な走りを見せる。
そしてSやS#を選ばずとも、
インテリジェントモードで楽しく走れる。
優しく踏み込めば良い。
ただそれだけで、
スポーツ性能を重視するリニアトロニックが、
一番適切な出力を引き出す。
それでも十分走るが、
s#だと8速のステップ変速になるので、
結構本気で攻められる。
言い換えれば「毒」も充分持つ。
正面に見える南アルプスがこの場所の高度を示す。
それに雲が、
「これだけ高いんだ」と誇示する。
登ってくる途中に雲があるので、
霧の中から光が差し込むような景色になる。
そんな場所を、
余裕でスイスイ走る。
全く苦労が無いから、
かえって包容力の高さを実感できない。
まさにそれがこのクルマの良さだ。
男にとって、
クルマは家畜そのものなのだ。
リニアトロニックは、
日本の道路環境下で、
やはり一番優れている。
激しい渋滞からシビアな山道、
そして狭い市街地の道路まで、
苦手な場所はどこにも無い。
日本の高速道路は速度領域が低いけど、
本気で走ればけっこう飛ばせる。
この辺りは行間を読んで欲しいが、
飛ばしても、
普通に走っても、
リニアトロニックはスムーズだし燃費が良い。
やはり一番理想的なトランスミッションだ。

反対側には中央アルプスが見える。
逆三角形のカールが氷河時代の存在を証明する。
これは260万年前に始まり、
今も氷河時代が続いている、
地質学的な証拠だ。
凄く雄大だ。
この山のおかげで、
麓にはきれいな水が淡々と流れる。
そして水流が増し佐久間ダムへ繋がる。
見ているうちに駒ケ岳に行ってみたくなった。
来た道を駆け下りた。

雲の中に入ったせいかもしれない。
正しい道を見失った。
しばらく走ると雲の中なら抜け出た。
そして広い道が現れた。

軽くブレーキを掛ける。
タイヤがグイッと路面を掴む。
その印象は「硬い」が、
けれどもグリップは良い。
前日に梅雨が始まり、
じめじめした悪天候だったけれど、
とても安全に高速道路を走れた。
B(ブレーキ)
T(ターン)
A(アペックス)
E(イグジット)
4つのリズムに合わせて乗ろう。

もうこの辺りから減速だ。
B:なるべくそっとブレーキペタルを踏み込む。
T:頂点を狙ってゆっくり操舵する。
この手応えは油圧アシストにまだ負ける。
クレードル構造と電動アシストの組み合わせは、
理論的に最も効率がよく万全なのだが、
リアルに使うと味が少し大雑把だ。
A:コーナー頂点(エイペックス)をかすめる走行ラインを作る。
E:ステアリングを戻すと同時にアクセルオン。
こうして楽しく走りながら、
中央アルプス側の山麓に差し掛かると、
偶然面白い場所に巡り合った。
アスファルトが新しく敷かれ、
両側に整然と畑が並んでいる。

左の奥に農作業をしている人が見える。
横を通り過ぎる時に、
その人が手にした赤い液体が目に留まった。
まるでアキグミの果汁の様に美味しそうな液体だ。
多分一つ一つ、
葡萄の「赤ちゃん」を世話しているのだろう。
中身はジベレリンだと思ったので、
クルマを停めて周辺の景色を眺めた。
左右には広大な畑が広がり、
所々に農夫の姿が見える。
ブドウと言うと、
子供の頃を思い出す。
時々ブドウ狩りに連れて行ってもらった。
採ってもそれほど食べられないし、
薄暗い葡萄棚の下に入って切るのは面倒くさい。
だから、
そんなに好きな場所では無かった。
ところがドイツに行って葡萄畑のイメージが一変した。
モーゼル川沿いの葡萄畑には、
これが本来の葡萄なのかなと思わせる景色があった。
斜面には一本ずつ独立して葡萄が立ち並び、
太陽の光を燦々と浴びていた。
ここにも独立した葡萄の木が立ち並んでいた。
丁寧な仕事で葡萄を作ってるな。
凄く気に入ったけれど、
作業の邪魔になるかもしれないのでそっと立ち去った。
中津川でも最近美味しい葡萄を作るようになったが、
やっぱり本場は違うな。
この農園も楽しそうだ。
また良い場所を一つ見つけた。
荒れるといけないから、
知ってる人も内緒にしてね。
だからドライブを止められない。
日本人が1959年に見つけたジベレリンによって、
種なし葡萄の育成が可能になり、
さらに大粒で甘い葡萄も作れるようになった。
天然由来の植物ホルモンだ。
このおかげで葡萄の世界が変わった。
SUBARUが1981年に作り出した、
油圧田版クラッチと、
トルコン式オートマチックトランスミッションの組み合わせは、
四輪駆動乗用車の常識を覆した。
このレガシィが持つ縦置きクレードル構造の直噴ターボは、
やはりまだ誰にも真似できない、
300馬力対応のハイトルクリニアトロニックと組み合わされている。
出た当時のインプレッションも参考にして欲しい。
その心臓部に搭載されるのは、
まさにジベレリンの様な、
自然に機能する素晴らしいシステムだ。
SUBARUと言うよりも、
日本人って凄いね!
そう思わないか。

ドイツ人も凄い。
勤勉だし頭が良くてゼロから作り出す能力にたけている。
モーゼル川沿いの小さな町で、
葡萄の木がユニークに用いられている。
軒先を飾るのは全て本物の葡萄だ。
それも一本や二本では無く、
まるで街路灯が電線で繋がる様に、
隣の家へと伸びていく。
まさに「街づくり」なのだ。
葡萄に誘われて小径を下る。

行き着いた所にレストランがあり、
向かって左に葡萄の木が見える。
その葡萄の木ばかりじゃなく、
あちこちから気取られないように生えている。
一体どこからどこに繋がるのか、
実に謎めいていて面白い。

この葡萄もワインになるのかな。
ドイツで葡萄を食べている所、
実はあまり見た事が無い。
ここは、
家族経営の美味しいレストランだ。

ドイツって素敵だよ。
何度行っても飽きないね。
終わり