1300万円もするんだ。
出会った時の走り方が不自然だった。
追い越し際に隣に並んでドライバーを見ると、
やはり片手で運転していた。
ドライバーはまだ若い。
右手だけで12時と1時の間を握っていた。
豊田ナンバーのところを見ると、
トヨタ関係の企業の御子息かもしれない。
最近は若くてもお金を沢山持つ人がいるので、
簡単に決めつけてはいけないが、
「義理で買わされたのかもしれない」とふと思った。
何か走りがチグハグなのは、
乗り方のせいだけでなく、
デザインに寄るところも大きい。
ただ最近のトヨタは、
灯火器にお金をしっかりかけている。
このランプも斬新だし、
点灯した時の印象も良い。
見た瞬間にすぐ良さがわかる。
SUBARUだと、
いつも見た瞬間に裏切られる。
ここが両社の決定的な差だろう。
薄いランプなのに、
光るとなぜかとても奥行きを感じる。
ただ逆の見方もできて、
このクルマのサイズなら、
奥行きのあるランプを付けても問題ない。
わざわざランプを薄くする必要もないのに、
虚像を見せて演出する必要があるのだろうか。
そんな疑問も感じた。
むしろコペンに必要なランプだろう。
レクサスくらいの車格なら、
丁寧にレンズ構造を重ね合わせ、
実際に奥行きのある構造にした方が美しい。
ルーフのドリップエンドが後方に流れる角度と、
ウエストラインの鋭角な盛り上がりも、
斜め後方から見るとエレガントではない。
この辺りも最近のスバルに似ている。
チグハグに感じるからだ。
これは高価格帯のクルマで、
車両重量もほとんど2トンだ。
5リッターも排気量があるのに、
500馬力に届かない。
7100rpmと言う高回転で、
477馬力、
最大トルクに至っては、
4800rpmまで引っ張って、
540ニュートンしか出ない。
自然吸気でレーシーな雰囲気を持つのかもしれないが、
この手のクルマの領域では、
あまり凄いスペックじゃない。
トランスミッションは凄い。
10速のステップマチックだ。
でも、
おおよそどんなクルマか見当がつく。
前後の重量配分は良いのだろうか。
そんな事を考えながら仕事をしていたら、
京都から素敵なお菓子をお土産に、
22Bオーナーの寺田さんがいらっしゃった。
GWから入院中の愛機を見舞うために、
夏休みの混雑を避けて来訪された。
綺麗になった姿に安堵されたようだ。
「撮影禁止」の張り紙を見て笑っておられた。
ステキなお土産を紹介しよう。
下の箱には二つのラスクが入っていた。
京都らしさが滲み出ている。
パッケージの色使いが素敵だ。
上の箱を開くと、
中には三種類のワッフルビスケットが入っていた。
まずラスクを食べて、
お茶の香りを楽しみ、
次にワッフルビスケットを食べて、
メープルの香りを楽しんだ。
寺田さん、
ありがとうございました。
もうしばらくお待ちください。
あっという間に一日が終わった。
明らかに運動不足なので、
大急ぎでジムに滑り込んだ。
10時を回ってしまったので、
500mと目標を決めて真剣に泳いだ。
この日は体のキレが良く、
スイッ、スイッと前に進んだ。
久し振りの好タイムだ。
ターンの回数にも自信がある。
数え間違えは無いはずだ。
体重は65.3kgと、
日毎に200gずつ増えていく。
それだけが問題だが、
健康状態はすこぶる良い。
23時の閉館ギリギリにジムを出た。
旧国道に合流すると前方に軽自動車が見えた。
明らかにおかしな走り方をしている。
対向車が居ない事を良い事に、
反対車線を走り始めた。
危ないのでクラクションを鳴らして警告したが、
その後もセンターラインを割る。
「こいつ酔ってるな」
リヤウインドウには車いすのマークが張ってある。
こんな行為を見ると、
そのマークにも疑念が浮かぶ。
同じ方向に向かうらしく、
交差点で右折レーンに入った。
悪運の強い奴だ。
対向車が来た。
同じ方向を目指している。
前の車のドライバーは、
相当ギョッとしたに違いない。
右折してから運転が一変した。
ごく普通に走り始めたのだ。
どういうつもりで走ってたんだ?
次の信号の手前で、
パトカーは静かにコンビニの駐車場に入った。
警察官立ち寄り所に定期巡回しているのだろう。
パトカーが駐車場に入ったのを見届けると、
前の軽自動車は脱兎のごとく走り始めた。
いくら気を付けていても、
こういう不良ドライバーが居る。