自然の猛威とSTI「XX-B」計画を推察
2018年 09月 09日

雨が多く、






たびたび土石流が襲った。

徳川幕府が中山道を木曽川沿いに通したのは、
デカい流木が引っ掛かり、
階段の上にある川砂の様子で、

高圧洗浄機でも落ちないような頑固な汚れが、

激流の様子を想像するだけで恐ろしくなる。
樹木は強靭だね。

氾濫すると、

この凄く細かい砂は、

山体を構成する地質は一気に変わる。
ここは恐ろしい地滑りの巣だ。

流動化するのではなく、

とにかく、

原因はマイロナイトだ。
これが出来たのは今から9500年前だ。

この礫砕帯は山体の一部が、

自然の怒りに火が付くと、


これらの暴れ川を避けるためだと伝え聞いた。

激流の痕を窺わせる。

どこまで水が来たのか分かる。
黒カビの生えた石の表面が洗われて、
白くなっているからだ。

叩きつける激流によって簡単に引き剥がされた。
こんな高い位置まで水位が上昇した。
背丈以上の場所まで水に浸かったようで、

樹木は強靭だね。
余程の流れでないと倒れない。
しっかり根を張っているからか。

この細かい砂が色々な作用を生む。
かなり立派な流木でも、
細部に入り込んだ砂がチェーンソーの歯も痛める。
だから、
流木は材木として役に立たないと聞いたことがある。

駒ケ岳山系の組成を示す。
氷河期から削られ続ける雄大な山々だ。
そこにはカールも現存し、
登山の人気スポットでもある。
この地は今も隆起を続けており、
更に南へ小さな山脈を一つ越えた所では、
日本列島が出来る前から存在する巨大な断層が、
今も横ずれを続けている。
走りながら、
徐々に奇妙な光景を見る様になると、

ここは恐ろしい地滑りの巣だ。
地質が呆気ないほど脆い。

急峻な斜面の間に入った水が、
包丁で削ぐように山体を剥ぐ。
おおよそ川が流れる所には断層がある。
隆起する場所と、
相対的に沈み込む場所には逆の力が働く。
こんなに地滑りが多い場所も珍しい。
雨の降った後に地滑りが発生しやすいので、
いつも通行止めや片側通行になる。

一度訪れたら忘れられない景色があちこちに広がる。
そこに生えていた樹木もろとも、
沢に向って落ちていくので、
中にはそのまま生え続ける樹もある。
ここはまだ良い方だ。
もっと凄い事が起きてしまった。


冒頭に紹介した恐竜がいた頃なので、
どれくらい昔なのか想像して欲しい。
地底の奥15km付近で、
岩石が高温高圧でゆっくりと動く。
すると独特の紋様の岩石になる。
更に良く見ると、

硬いが脆い。
水はけが良いので、
砕石の材料には抜群の品質だ。
それが隆起して地表に現れ、
次に浸食に耐え切れず崩壊した痕跡が、
今もそのまま残されている。
この礫砕帯は山体の一部が、
先ほどの様に地滑りしたのだが、
その規模が余りにも大きかった。
またその角度が急すぎて、
まるで屏風を倒すように滑らず前倒しになった。
その結果、
下にあった川を押しつぶしながら、
秒速で対岸の人家や田畑吹き飛ばした。
物凄い圧力だったそうだ。
亡くなった方は42名に上った。
未だに行方の分からない被害者が、
この下に眠っていると言われている。

その猛威に対して人は余りにも無力だ。
だが得た知見を活かす事は可能だ。

ここが崩落前に川が流れていた場所だ。
劣化した岩盤が再び崩れないよう、
今でも工事が続くと同時に、
悲劇を忘れないように、
一部が当時のまま保存されている。
カラダも同じで、
不摂生や不養生が積み重なると、
嵐が急に訪れる。
体の中には宇宙が一つある。
それぞれが有効に絡み合い、
人間の知恵ではまだまだ測れぬ、
とても深い世界が広がる。
劣化する事は避けられないので、
常に数値チェックが必要になる。
いわゆるベンチマークだ。

一往復少なく正確なタイムが計れなかったが、
今回はバッチリだ。

30分を超えるようになったので、
危機意識を感じていた。
血圧も平常に戻ったので、
少し気合を入れて泳いだ。

65kgを切る事が出来ている。
ベンチマークは、
絶対に必要だね。
さて、
「XX-B」計画などと勝手に言ってるだけで、
その正体も知らねば、
果たして存在するのかも知らない。
クルマの新潮が火をつけたので、
油を注ぐ気になっただけだ。
そこでXX-Bのベンチマークを推測した。
まず噂のエンジンを俯瞰しよう。
【S402エンジン】
EJ25/水平対向4気筒2.5L DOHC16バルブデュアルAVCSツインスクロールターボ
内径×行程(mm):99.5×79.0
ボア・ストローク比:1.26
圧縮比:8.6
最高出力kW(PS):210(285)/5600rpm
最大トルクN・m(kgf・m):392(40.0)/2000~4800rpm
燃料:無鉛プレミアムガソリン
これってすごく良いエンジンで、
SUBARUの不等長に対して、
等長等爆のツインスクロールでまとめ上げた。
超ショートストロークなのに、
澄んだ音色の優れたエンジンで、
6気筒の味わいを目指したことが良く分かる。
GTにはうってつけだ。
でも今更ね・・・・、
1000万円のクルマにはちょっと物足りない。
【S208エンジン】
EJ20/水平対向4気筒2.0L DOHC16バルブデュアルAVCSツインスクロールターボ
内径×行程(mm):92.0×75.0
ボア・ストローク比:1.23
圧縮比:8.0
最高出力(PS):329/7200rpm
最大トルクN・m(kgf・m):432(44.0)/3200~4800rpm
燃料:無鉛プレミアムガソリン
言わずと知れたEJ20の最強エンジン。
ガンガン回せる素晴らしいエンジンだが、
「S」以上の「B」のためには資質が足りない。
【アセントエンジン】
FA24/水平対向4気筒2.4L DOHC16バルブデュアルAVCS直噴ターボ
内径×行程(mm):94.0×86.0
ボア・ストローク比:1.09
圧縮比:10.6
最高出力(PS):260/5600rpm
最大トルクN・m(kgf・m):375(38.3)/2000~4800rpm
燃料:無鉛レギュラーガソリン
正に米国のために生まれた米国人のためのエンジンだ。
レギュラーで使えるからアメリカンな燃料でも壊れにくい。
フラット6から見れば、
正真正銘のダウンサイジングエンジンだ。
EJ22からEZ36に続いて生まれた高トルク高寿命エンジン。
86mmのストロークをそのままに、
ボアアップで排気量を増やすスバルのお家芸。
思ったよりショートストロークだ。
ようやく現れた。
FAの持つ本来の味を確かめられる日はいつだろう。
パワーを炸裂させるエンジンが、
遂に芽を出したようだ。
【S4エンジン(米国仕様)】
FA20/水平対向4気筒2.0L DOHC16バルブデュアルAVCS直噴ターボ
内径×行程(mm):86.0×86.0
ボア・ストローク比:1.00
圧縮比:10.6
最高出力(PS):250/5600rpm
最大トルクN・m(kgf・m):350(35.7)/2000~4800rpm
燃料:無鉛レギュラーガソリン
米国で買えるTY75の6速と組み合わせるためのエンジン。
国内がリニアトロニック専用なのに対して、
米国ではMTとATの両方が選べる。
エンジンユニットはディチューンされて、
耐久力に幅を持たせている。
このスクエアなエンジンをベースにボアを拡げたのが、
アセント用の水平対向2.4リットルだ。
【S4エンジン】
FA20/水平対向4気筒2.0L DOHC16バルブデュアルAVCS直噴ターボ
内径×行程(mm):86.0×86.0
ボア・ストローク比:1.00
圧縮比:10.6
最高出力(PS):300/5600rpm
最大トルクN・m(kgf・m):400(40.8)/2000~4800rpm
燃料:無鉛プレミアムガソリン
基本的にBRZ用のエンジンとディメンションは同一だが、
スクエアな燃焼室を持ち、
素直な出力特性でありながら、
AT仕様として過去最強の300馬力400ニュートンを発揮。
将来のSTI用高出力エンジンへの脱皮が期待されている。
【アウトバックエンジン】
FB25/水平対向4気筒2.5L DOHC16バルブデュアルAVCS
内径×行程(mm):94.0×90
ボア・ストローク比:1.04
圧縮比:10.3
最高出力(PS):175/5800rpm
最大トルクN・m(kgf・m):235(24.0)/4000rpm
燃料:無鉛レギュラーガソリン
意外に思うかもしれないが、
このエンジンは国外、
特にアウトバーンで走らせると、
リニアトロニックと最も相性が良い。
なかなか優秀なスポーツユニットだ。
その理由は実直なFB系のエンジン三機種の中で、
唯一オーバースクエアの燃焼室を持つ。
ショートストロークならではのパンチも感じる。
これを見たらFB25の面白さが分かるはずだ。
さて、
このボア/ストローク比を、
FA24のボアストローク比と比較すると・・・、
ほら解るだろう、
ベンチマークが。
【XX-Bエンジン】
FA24/水平対向4気筒2.4L DOHC16バルブデュアルAVCSツインスクロール直噴ターボ
内径×行程(mm):94.0×86.0
ボア・ストローク比:1.09
圧縮比:11.0
最高出力(PS):340/6800rpm
最大トルクN・m(kgf・m):436(44.5)/2400~5000rpm
燃料:無鉛プレミアムガソリン
さあ、
言いたい事を理解して戴けたかな。
FB25を上回るショートストロークエンジンに、
高剛性なエンジンブロックを採用するだけで、
相当なスポーツユニットが作れると言う訳だ。
しかも「B」の韻も踏んだ。
そして次期WRXが、
スバル史上最強の姿で誕生する。
こんなシナリオは如何かな。
期待して待とうじゃないか。
by b-faction
| 2018-09-09 22:00
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