R1の走りを再認識
2018年 09月 11日
東亜工業の飯塚社長のご厚意で、
やっぱりレーシーなクルマには、
男心がかなり揺さぶられる。
シフトタイミングが決めやすい。
スパルタンな室内は、
飼い主にとても従順だ。
恐る恐るスロットルを開けながら、
ロールバーの入ったクルマに惚れ直した。
この装備による剛性感の向上は心地よい。
ブッシュ類も全て変更になっており、
操縦性能はとても高く、
操舵応答性は俊敏そのものだ。
タイヤ選択も決まっている。
やはりレース前提だと、
BRZにはポテンザしかないな。
選択肢が余りにも豊富だ。
こういう所は、
トヨタと組んだ大きな魅力だ。
飯塚さんはRA-Rを選択せず、
軽量FRレーサーにターゲットを絞った。
STIのパーツが既に満載なので、
STIスポーツなどとは全く違う、
真のSTIらしさを漲らせている。
エンジンレスポンスは俊敏で、
踵で少し押せば欲しい回転数が得られる。
気持ち良いのだが、
黄色のGTに初めて乗った時のような、
「濡れた感触」に乏しい。
まだこのクルマは完全に慣らし終えていないし、
あくまでもスパルタンな仕様なので、
NVHの差が印象の差に繋がっているのかもしれない。
ただ、
初めて降ろしたBRZのRAも、
その後二度と感じない「濡れた印象」を持っていた。
GTのイエローバージョンも、
何か「当たりの良さ」を偶然身に着けたのかもしれない。
それにしても、
やはりSTIのバッチには、
スパルタンな匂いが似合うな。
飯塚さんはRAレーシングとS207を使い分ける。
丁度裏返しなので、
ちょっとお互いに面白そうな楽しみ方が出来そうだ。
次は飯塚さんに、
RA-RとGTのイエローバージョンを乗り比べてもらおう。
スパルタンなクルマが好きな者同士、
味覚の好みがぴったりだ。
物凄く美味しい。
この前食べ損ねた鳥そぼろ丼をチョイスした。
マリオと食べようとした時、
急遽井元PTが滑り込んだので夕食に譲った。
彼のフィーリングは、
ティーチャーだな。
のったりした感じが「教師」に近い。
二人とも急に無言になり、
貪るように食べていたので、
この中津川「B級グルメ」の味が気になっていた。
これは今後、
望桜荘で絶対に外せない味だ。
中津川に来たらぜひ味わってほしい。
ありがとうございました。
RA-Rが届いたら是非ランデブーしましょう。
丁度その頃、
新潟から小川さんが来訪された。
大変お待たせいたしました。
袋の中には小さな瓶が詰まっている。
新潟のカップ酒だ。
ワンカップ大関だなどと、
舐めた考えを絶対に持ってはいけない。
駅の蕎麦屋での立ち飲みを思い浮かべながら、
自宅の食卓でプシュッとする楽しみは、
あまりにも嬉しすぎて、
底知れぬ喜びがある。
一気に酒が進む。
こちらのカップなど、
さすがだな。
新潟の普通酒は違う。
これも美味しい。
そこからは覚えていない。
ただ酔い覚めは爽やか。
ありがとうございました。
次は感謝ディでお目に掛かりましょう。
慌ただしく土日が過ぎた。
そしてお得意様からご指名の電話を戴いた。
軽自動車が欲しいと言う事なので、
迷いも無くR1を選んだ。
極上のコンディションだ。
数あるコレクションの中から、
「これが良い」とお勧めした。
トパーズイエローのRが抜群に良い状態だ。
そちらをお勧めすると、
素直に聞いて頂けた。
物凄く高いロードフォールディング性能で、
結局ここに行き着く。
なかなか長距離を走る事が出来なくて、
ところが、
もう少し全体がシャキッとすると良いが、
実にクルマ屋冥利につきる。
この後の整備を完璧に進めるために、 もう一度しっかり走らせて、
性能評価のテストドライブに出掛けた。
現在の状態を確かめたくなった。
R1へのご期待に応えたいので、
いつも以上に、
心を込めて走った。
路面状態はウエット。
タイヤはポテンザだ。
R1はさほどタイヤに頼らない性能だ。
溝はしっかり残っているので、
高速道路も安心して飛ばせる。
一つ驚いたのは、
物凄く剛性の高い走りの上、
CVTの制御も単純でレスポンス良く走る。
トンネルの中を飛ばしているうちに、
MT車を走らせている錯覚に陥った。
トンネルから出てランプウエイに飛び込んだ時、
思わず体が反応して、
ダブルクラッチを踏んで減速しようとした。
思わず左足が動き、
大き目のブレーキペタルに引っかかった。
ガクンと減速したので、
ドキッとして我に返った。
それほど夢中になれる、
R1の素敵な走りだ。
その後、
クルマのポテンシャルを、
全て引き出す、
絶好のチャンスがやってきた。
物凄い雨が降り始めたのだ。
豪雨の中を楽々と駆け抜けた。
とても軽自動車の乗り味ではない。
スバル史上最高の軽自動車、
それがR1だ。
断言できる。
新潟のカップ酒だ。
夢中になる味で、
しかも安い。
価格から推察できない味を持つ。
一夜明け、
一夜明け、
もう一台のスバルを同じコースで試したくなった。
こちらも最後の5MTと言われる、
GP3型インプレッサだ。
少し消化不良気味だった。
通勤の足だけに使うと、
何となく「もっさり」した印象で少しも楽しくない。
低速で大転舵すると、
エンジンがストール気味になり、
クラッチも位置があいまいで気持ち悪い。
その理由は簡単で、
他のクルマが電動パワステに移行していく中で、
このクルマとWRX STIだけが油圧パワステを持っている。
だからステアリングをいっぱいに切ると、
油圧介助が最大になり、
パワステポンプの負荷が増える。
その時にクラッチミートすると、
どうしてもストール気味になる。
そういう場所に住んでいる。
だからそのシチュエーションだと、
テンロクのAWDには様々な負荷が掛かって分が悪い。
始動直後に方向転換するから、
センターデフ、
エンジントルク、
パワステポンプの負荷、
プロペラシャフトの抵抗、
前後駆動系の角度による抵抗、
その全てを背負い込む。
要するに、
まだ馴染んでいないだけだが、
全体に曖昧な印象がR1と正反対だ。
同じ道を攻めると電パのインプレッサとは違う、
ダイレクトな操舵感が楽しめる。
ステアリングギヤ比は電パの14.5:1に対して、
油圧式は16.5と遅くなっている。
そこが唯一不満でもあるが、
スポーツカーでは無い実用車だし、
まだSGPが入る前のシャシーなので、
これぐらいが妥当だろう。
柔らかい乗り味でWRXやレヴォーグのような、
いわゆるヒステリシスな特性が無い。
ターボ車に時折感じるストレスが全く無いので、
これはこれで良いのだ。
タイヤは比較の枠外で、
何を基準にこのタイヤを選んだのか謎だ。
特性もへったくれも無くて、
ただコストとメーカーの基準を満足しているだけの、
全く味気ないタイヤだ。
このタイヤのせいで、
クルマがかなり損をしているが、
消耗品だから是としよう。
1000キロになるのを、
いつもなら東京往復で迎えるのだが、
このクルマは余りにも不運だ。
次々と他の試す対象に襲われる。
S206
S402
そして次はSKEになるはずだ。
更にはRA-Rも待ち受ける。
それでも、
なかなか便利で楽しくて、
噛めば噛むほど味が出てくる。
飽きないんだよ。
やっぱりマニュアル車は良いなぁ。
暫くの間、
これはきっと良い相棒になりそうだ。
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飯塚
at 2018-09-12 23:20
x
過日は大変お世話様になりありがとうございました!鳥そぼろ丼、最高でした。
エンジンならしは極めて丁寧にやるのですが、ならし後は回らないエンジンになります。
ところが2~3万キロで突然最高のフィーリングになりそれが長く続くのがいつものパターンです。何故でしょう?
1万キロで重たかったS207エンジンは4万キロ現在絶好調で、もしかしたら全S207のエンジンの中でトップクラスかもしれません。
S207もまた乗ってみて下さいませ。
まさかこの歳でMTにはまるとは思いませんでした。
エンジンならしは極めて丁寧にやるのですが、ならし後は回らないエンジンになります。
ところが2~3万キロで突然最高のフィーリングになりそれが長く続くのがいつものパターンです。何故でしょう?
1万キロで重たかったS207エンジンは4万キロ現在絶好調で、もしかしたら全S207のエンジンの中でトップクラスかもしれません。
S207もまた乗ってみて下さいませ。
まさかこの歳でMTにはまるとは思いませんでした。
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b-faction at 2018-09-13 14:56
飯塚さん、こんばんは。是非また乗らせて下さい。確かに丁寧に馴らせば回らないはずですね。回し癖が付くと最初は良くても「すれた」エンジンにりますね。ニュルで借りるレースレンタカーが良い例です。僕はいろいろな段階のエンジンに絶えず乗ります。SUBARUのエンジンって1万キロくらい乗らないと皮がむけない感じがしますよね。そのせいじゃないでしょうか。僕もMT以外、本気で走らせる気にならないので、新型フォレスターにも載せて欲しいですね。
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at 2018-09-13 16:27
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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1212morisan at 2018-09-13 16:29
森高です。国沢光宏氏がご自身のブログにこのような記事を上げています。社長はどうお思いですか?
http://kunisawa.net/diary/%E3%82%B9%E3%83%90%E3%83%AB%E3%80%81%E3%83%A2%E3%83%AA%E3%82%BE%E3%82%A6%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%AE%E8%A9%B1%E3%82%92%E5%B0%91%E3%81%97%E3%81%AF%E8%81%9E%E3%81%84%E3%81%A6%E6%AC%B2%E3%81%97%E3%81%84/
http://kunisawa.net/diary/%E3%82%B9%E3%83%90%E3%83%AB%E3%80%81%E3%83%A2%E3%83%AA%E3%82%BE%E3%82%A6%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%AE%E8%A9%B1%E3%82%92%E5%B0%91%E3%81%97%E3%81%AF%E8%81%9E%E3%81%84%E3%81%A6%E6%AC%B2%E3%81%97%E3%81%84/
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b-faction at 2018-09-13 17:40
森高さん、こんにちは。国沢さんが言わなくても以前からXVは戦闘機向きだと言ってますよ。残念ですがSUBARUにはラリーをやる部署がありません。昨年のL1ラリーにXVで参戦すると計画したのですが、間際になってもロールバー一本さえ作れないと言われ断念しました。国沢さんはサブロクを今更ラリーに使ったり、変な勘違いをするヒョウロンカだと思います。彼の影響力は昔ほど無い気がするのであのようなブログを書くのでしょうね。的外れだと思います。
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b-faction at 2018-09-13 17:43
森高さん、仕切り直して戴いたのでもう一つ。SUBARUは中期計画で立てた指標に添って企業活動します。今の計画は前社長の立てた道筋なので、中村さんが立てるまでにはもう少し時間が掛かります。吉永さんにWRCの価値は理解できません。今後本気で願うファンが多いとグローバルで実感すると加えるでしょうが、あまりにも分母が少ない現況では選択肢に入らないですね。アメリカにはSTIを日本の3倍受け入れる市場があります。そのおかげでWRXが生き残っているのです。冷静に見ればWRCの選択は薄いでしょうね。ただし中村さんは幅広い見識を持っているので、これまでの様に全く耳を貸さない経営はしないと思います。それに耳を貸さなかったので随分懲りたみたいだし。SUBARUはかなり変わると思うので期待して下さい。
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1212morisan at 2018-09-13 18:59
ご返答有難うございます。興味深いお話が聞けて嬉しいです。WRCに青いワークスが復活する事をずっと願って居りますが、難しそうですね。でも期待したいです。
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b-faction at 2018-09-13 19:19
中村さんは競馬が好きだから理解してくれると思いますよ。
by b-faction
| 2018-09-11 22:00
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Comments(8)