続々と電動パーキングブレーキのアクチェーターが届く。
中には「またリコールか」と思う人も居るだろう。
そんな風に考えず、
「自分のクルマを良くしてもらえる」
そう考えると随分気持ちが変わるはずだ。
今回の作業はEPBの交換だ。
リヤブレーキを外してパーキングブレーキのリモートケーブルを抜き取る。
ご覧の様にスバルのリヤブレーキには、
ドラム式のパーキングブレーキが内蔵されている。
これをダイレクトに機械式で操作するのではなく、
電気的に遠隔操作し、
バネ下重量を増やさず便利にしたシステムだ。
最新型は指を指した部分にモーターがあり、
ダイレクトドライブでブレーキを掛ける。
ドラムブレーキの廃止とバーターして、
軽量化と高性能化を図った。
リフトアップしアクチェーターを外しにかかった。
アンダーカバーを外すと、
ユニット本体が現れる。
取り外して周辺を点検し、
新しいモノを取り付ける前に、
丸まって届いた新品の様子を点検して、
カバー等の狂いがあれば修正する。
ドイツの製品だが壊れる時には壊れる。
人間の足腰にある靱帯も、
こんなに簡単に取り換えられると良いのだが・・・と、
スルスル変わる様子を見て思った。
新品を取り付けたらセットアップして完了だ。
長距離テストに使う前に、
タイヤをコンチネンタルに交換した。
MC5も充分な能力を持つ。
まだまだ現役のタイヤだ。
これで長距離走行も安心だ。
久しぶりにアウトバックと旅に出た。
しっかり整備を施しオイルを全て交換した。
交換履歴の無かったリニアトロニックオイルも交換すると、
走るほどにまろやかさを増した。
往路は全てオートマチックモードで走り、
時折全車速追従走行モードを併用した。
時速100キロでも低回転を維持するので、
燃費も伸びた。
ただし、
低速域における、
微妙なスロットルワークに対して、
繊細な加速をするとは言い難い。
軽くアクセルを踏んでも、
グワっとスロットルが開くアメリカンな設定だ。
こういう味が好きな所は、
アメリカ人が少し幼稚な所かもしれない。
水平対向エンジンの、
短所を補うのには、
とても解り易い設定だが少し雑だな。
それはさておき、
やっぱり自然吸気の2.5リットルエンジンは、
とってもスポーティだ。
これは長い距離を走らせないと解らない事実だ。
いつまでも走っていたくなる、
スバル伝統の味がするね。
帰りのドライブは、
少し走り方を変えてみよう。
また違う側面を確かめるつもりだ。
J-waveを聴きながら目的地に着いた。
飛ばした割に燃費が伸びた。
これはe-BOXERを試した時と、
あまり大差が無い結果だ。
市街地でゴー&ストップを繰り返すと、
モーターアシストは驚くほどの効果を出す。
その代わり質量は増えるので、
高速道路ではあまり恩恵が無いのだろう。
単純な構造の大柄なアウトバックが、
なかなか面白い結果を残した。
予定よりかなり早く東京に着いた。
おかげさまでリコールを粛々と進めながら、
10月も気持ち良くスタートする事が出来た。
だが相変わらず血圧が上がるような、
やってはいけない事をやる奴がいる。
ブチ切れそうになったが、
すぐに気を引き締めた。
いかんいかん、
そういう心では老害と言われる。
これを良い方向に向けなければ。
怒りかけたのは、
こんな骸骨の様になった状態なのに、
トラックだとすぐ荷台にモノを積む。
望桜荘のサンバーも、
本館に展示中はよくこういう目にあった。
軽トラの宿命と言えば宿命だが、
手っ取り早く置けるところに置いた、
後先を考えない行為だ。
頭を切り替えた。
キャビンは随分前に鈑金依頼をしたが、
ひょっとすると10年くらい経つ。
そこでこの風景を見せて修復を前に進めようと考えた。
まず鈑金担当に現状を見せ、
忙しい中で無理なのは理解するが、
最低でも飾れる状態に整えてもらうよう催促した。
「無理だ」と言ったが、
動かそうと思っている訳ではないので、
飾る事さえできればよい。
そう頼んだ。
職人気質なので「うん」と言うと、
駒が回り始める。
「うん」と言わせるモチベーションを、
この光景を見てジワリと蘇らせた。
結局「うん」と言ってくれたので、
近い将来展示できるだろう。
そんな事があったせいか
ヨガの前に血圧を測ると、
とんでもない数値だった。
終わってもいつものように下がらない。
こりゃ血圧計が壊れているに違いない。
体重は変らず64.8kgだ。
娘から「歩き方がおかしい」と指摘された。
ヨガで稼働領域が広がったけれど、
昔痛めた右足の靱帯は元に戻らない。
筋がグギグギ動く様子は異様だが、
何か解決策がある訳でもない。
EPBの様に外して交換できれば良いのだが、
人体にはそんな適応性は無い。
ヨガの翌朝から右足の膝から股関節に掛けて、
軽い痛みが続いた。
無理したつもりはないが、
いつも組めない脚が組めて嬉しかったので、
そこに負担がかかったのだろう。
翌日、
念のためプールに行って平泳ぎで1000m泳いだ。
ジムをさぼるとロクなことが無い。
せっかく良い習慣になったので続けることが大切だ。
泳ぎ始めると右足の痛い所が、
グリグリ元に戻る実感があった。
500mを超えると、
ほとんど痛みを感じなくなった。
タイムも良いじゃないか。
あと5秒で一年前の状態に戻れる。
体重も、
あと少しで65kgを切れそうだ。
どっちが早く蘇るか。
こいつは面白い競争になった。