卓越

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新しいポーズがキマっている。

L1ラリーに向けて、
コンビネーションも抜群だ。

妻の特訓に同行した理由は、
久し振りにBRZの底力を味わうためだ。
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これはビッグマイナーチェンジ前に購入した、
BRZの「R」グレードだ。

それにバレンティの灯火器類を装着し、
全体的な装いを新たにした。

Rは軽くて性能が良く、
マイナー後の新型と比べても、
それほど大した違いが無い。
改めて惚れ直した。
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軽くてレスポンスが鋭い。
とても気持ち良く走る。

路面にへばりついたような、
4つのタイヤが大地を掴む感覚が格別だ。

まるで浅田真央が銀盤で舞うように、
高速道路をスイスイと駆け抜ける。

ワインディングも楽しい。

このまま突っ走りたいところだったが、
高速道路を降りる直前、
妻の駆るGC8に先導役を譲った。

会場へのルートが解らないので、
妻に従って走った。

快音を轟かせ、
キビキビ走っていく。
その後姿に惚れ惚れした。
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改めて心の中で声を掛けた。

本当に偶然流れ着いた怪物だが、
「よく来てくれたな」と労った。

真っ青な空の下を、
妻の手綱に身を任せながら、
嬉しそうに走っている。

その様子に、
思わず顔がほころんだ。

このGC8は、
STIパーツカタログに掲載された、
「RA」そのものだ。
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STIはGC8のデビューに際し、
本気で競技用パーツの開発を始めた。

そのテスト車で各種パーツを開発し、
その後はグループAのラリーマシンを開発する、
テストベッドとして活躍した。
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更にWRCの招致を兼ね、
群馬で開催されたターマックラリーの露払いも演じた。

まさに「縁」を感じるクルマとの出会いだ。
良く簡単に「縁があったら」と、
クルマとの関係を軽々しく口にする。

正直な気持ちを言うと、
「そんな簡単な理屈じゃない」と本音が湧き上がる。

やっぱり出会いを引き寄せるには、
相当な執念が必要になる。

そんな環境下だと、
クルマの出自を証明する人物も、
度重なって表れるものだ。

その一人が手島彰さんだ。

彼は当時55Nと呼ばれた、
開発中のWRXをデザインした。

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白いラリーカーを見るなり、
「試作車のフロントグリルが着いている」と叫んだ。
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実に奇遇な再開だった。
カタログ撮影用の車体デカールも、
彼の手でクルマに装着された。

しかも、
その図柄をデザインした人も、
良く知る人物だ。
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市販化されなかったが、
BRZのシューティングブレークは、
その人の作品だ。

この時初めて顔を合わせた。

今もSUBARUデザイン部で活躍し、
ダイナミック×ソリッドを具現化する、
デザイナーの河内敦さんだ。

手島さんも念願の22Bオーナーとなり、
毎年中津スバルまで脚を運んでくれるようになった。
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肌に触れたクルマを、
手島さんは決して忘れなかった。
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皆さん、
ありがとう。

また来年お目に掛かりましょう。
その時はお楽しみに。
野望の塊をお見せするつもりだ。

GC8のボディ開発に、
絶対欠かせない会社がある。

SUBARUの主要構成パーツを、
数多く生産する超優良企業だ。

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東亜工業の存在が無ければ、
現在のSUBARUが誇る、
安全ボディも生まれなかった。

またそれ以前に、
高剛性で超軽量な、
GC8のボディも生まれなかった。

ここに示す構造体は、
BRZの骨格だ。
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東亜工業の技術が、
BRZの骨格を支えている。

この生産技術は、
元々中島飛行機と深い関わりがある。

この会社の創始者は、
戦闘機「隼」の機体も叩き出していた。

それほど傑出した鈑金職人が、
現在の飯塚社長の祖父に当たる。

終戦を迎えると、
中島飛行機は富士重工となって、
今度はクルマの生産を始めた。

その時から東亜工業は、
自動車部品の製造メーカーとして根を張った。

サブロクのボディパーツを、
東亜工業が叩き出しで作り始めたのだ。
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東亜工業の資料館には、
その部品が今も大切に展示されている。

航空機技術を応用し、
軽量化を極めたサブロクは、
サプライヤーと呼ばれる協力企業にって成り立った。
その技術の延長線上に、
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BRZのセンターピラーがあるのだ。
水平対向6気筒エンジンを、
STIの力でBRZに載せましょう。

その野望は叶わなかった。
代わりにB4に水平対向エンジンを載せようと、
STIは開発を進めた。

BRZは200馬力で、
おおよそ21kg・mの最大トルクを想定し、
BRZの性能を極限まで引き出す設計だ。

従って軽量化のために様々な性能を、
ギリギリまで詰めて作ってある。

それが素敵な走りを生むのだが、
何かが崩れると全てのバランスも狂う羽目になる。

6気筒を載せて、
馬力やトルクを上昇させる「のりしろ」は無い。

初期のタイプがインチアップしただけで、
とてもつまらないクルマになった理由は、
そう言う事だったのだ。

その代わりRAは素晴らしかった。

なぜあんなに最初のRAが良かったのか、
未だに不思議な思いでいっぱいだ。

その後イエローエディションの誕生で、
エンジントルクと馬力が僅かだが高められた。

その結果、
動力性能と乗り心地が向上した。
これはスバルらしい改善の美学だ。

久し振りにその前のRに乗ったが、
(とはいってもこのRも板厚が高められた)
新型車と全く見劣りする事の無い性能を誇っていた。

その後も改良が続き、
STI SPORTの誕生に際して、
又しても板厚の変更があり大径タイヤを履かせる事も可能になった。

これは大きな変更を伴い、
要するに時間とお金も掛かっている。

最新のSTI SPORTに乗る機会があった。

残念だが何も卓越性を感じない。
確かにタイヤグリップは良くなり、
乗り心地も良いので、
接地性能が高く長く乗ると明快な差になる。

10km程度の試乗なので、
あまり大きなことは言えないが、
本当はGTではなく軽量なRAを活かすべきだな。
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と言うのも、
飯塚社長がRAレーシングを購入し、
それに載せてもらう機会を得たからだ。

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慣らしの真っ最中で、
あまり高回転を使わなかったが、
これこそSTIの触るべきBRZだと思った。

すっごく面白いんだ。

流石、
飯塚社長だ。

良いセンスだなぁ。


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ここから更にSTIが、
バランスを考えて、
エンジン性能に磨きをかける。

そして、
ロールバーをスバルらしく取り付ける。
スーパーGTに参戦してるのに、
tSやSTIスポーツと、
贅肉だらけのクルマを創り続けてきた。

今度は最初から二人乗りで出して欲しい。

今はSpec-C並みの、
RAーRacingを持つじゃないか。

ボディをTOYOTAに頼まず、
更にエンジンを磨けば、
BRZ STI RA-Rが作れる。

別にレースに出る気はない。
そんな人なら欲しいはずだ。

シムスも持っている。
なので、
開発途上のRA Racingに乗らせてもらった。
レーシーな雰囲気が、
とっても「良いなあ」と思った。

サーキットを走る。
けれども、
レースに参戦するわけではない。
そんなユーザーが居るはずだ。

こじゃれた別体メーターや、
スイッチを使い、
室内をスパルタンに演出して、
面白いクルマを創ろう。

ジムカーナの会場で、
スーパーチャージャーを積んだ、
凄い凄いBRZに出会った。
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詳しく見なかったが、
オーナーの執念を感じる素晴らしいクルマだった。
出力も凄いのだろう。

でもその朝会場に到着し、
真っ先に目が留まったのはTOYOTA86だった。
何て言う色かな。
ソリッドのグレーだった。

3年前にニュルで見た、
アウディとそっくりな色だ。
で、
それをその時、
本当に欲しいと思った。
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SUBARUにチャールサイトイエローがあるから、
TOYOTAにも公平な専用色が必要だ。

もしイエローを持ってなかったら、
嫉妬の嵐に狂いそう。(笑)

クルマの立ち姿もジェントルで、
オーナーに思わず声を掛けた。

特別に塗ったのですか。
そう聞いたら、
これは最初からこの色で、
既に販売は終わったと言う。

良い色ですね、
本気でそういうと、
嬉しそうに微笑まれた。

何も触っていないノーマルです。
そう言われたが、
速いのなんの・・・・・
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腕も良いしクルマも良い。
グレーのBRZより速いクルマは、
他に一台しかなかった。
これでBRZが如何に針の先端に立つような、
物凄く繊細なバランスで成り立つ事が、
理解して戴けただろう。

それではトップは何か。
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勿論GDBだ。
そしてspec-Cのtype「RA-R」だった。

GDBの底力を感じたね。

STIの出すRA-Rが間も無く届く。
突然のデビューだが、
久し振りに基本に還った気がした。

なので迷わず2台買った。

勝田さんの息子が、
大きく才能を開花させ海の向こうで実績を上げた。

これから先が楽しみだ。

片や東の横綱も健在だ。

Toshi Araiは、
FIAのチャンピオン獲得者だ。

安倍総理が、
佐藤琢磨に国民栄誉賞を与えた度量は凄い。

けれども彼は、
FIAのチャンピンではない。

日本人唯一の名誉ある男を、
SUBARUもSTIも、
うまく活かしているとは言えない。

彼の冠を使って地方のディーラーが、
特別仕様車を作った。

出力もトルクも公表されていないので、
詳しい事は解らない。

アンテナの高いお客様から、
大宮が問い合わせを受け、
その存在を初めて知った。

横綱が関わる以上、
中途半端なクルマではないだろう。
しかし惜しいなぁ。
SUBARUは何やってるんだ。
そんな中途半端なモノに、
世界チャンプを使っちゃいけない。

馬力も大切だが、
現在のクルマはそれだけでは駄目だ。

馬力よりもトルクが必要とされる。

BMWのM5が凄いのも、
馬力よりも凄いトルクを持つところが大きい。

市販品のターボで出力を上げ、
トルクも大きく向上するのかな。

車体やエンジン、
それにミッションの中までは、
メーカーそのものが関わらないと変えられない。

だから「380」名を付けた意味が、
どういうことなのか知らないけれど、
ほとんど期待していない。

むしろ、
それがSシリーズの足枷でもあるからだ。

例えば最近最も味の良かったS206は、
320馬力を6400回転で発生させ、
44kg・mのトルクを、
3200回転から4400回転の広範囲で生む。

最新のRA-RはS208のエンジンと同じように、
329馬力を7200回転で発生させ、
44kgのトルクを、
3200回転から更に高回転の4800回転で生む。

つまりエンジンがより高回転型になり、
確かに見た目は高性能化される。

これもすごく大事なことだが、
仕事率は高まるものの、
それまでの性能に対して卓越感は少ない。

トルクの数値が同じだと、
他には軽量化するしか対抗策が無い。

RA-Rに期待した理由は、
S207、208と立て続けに1.5トンを超えた。

それに対してRA-Rは、
1470kgだったS206に対して、
1480kgと10kg差まで詰めている。

後は脚の出来だけが気がかりだ。

S206はしなやかに、
極端なヒステリシスを中和して走る。

それを知ってから、
S207の経験が霞んでしまった。

NBRを走るクルマにとって、
ヒステリシスは禁物だ。

ある人物の運転する、
これの助手席で実感した。
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休暇になるとニュルブルクリンク訪れ、
そこを走るためだけに購入したクルマだ。
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魅惑的なエキゾーストノート。
硬い脚のはずなのに、
サスストロークは十分で乗り心地が良い。

スパルタンな作りなのに、
室内に雑音が無い。

だが、
エンジン以上に、
サスペンションが物凄いポテンシャルを持っている。

このサスフィーリングをSTIが作れないなら、
また彼等を子ども扱いしてしまうだろうな。

衝突安全の「平川」として、
業界全体に名の知れた社長だ。

その車体設計を骨の髄まで知る男が、
ほぼ道楽で作ったクルマだ。
悪いはずがないだろう。

卓越した性能を持つRAは、
本当に久しぶりの誕生だ。

手ぐすね引いて待っている。
期待しようじゃないか。

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Commented by AMO at 2018-11-20 08:51 x
お早う御座います。そして御無沙汰しております。
GDB、やはり格好良いですね。その奥に前の前に乗っていた車がちらりと見えましたが、
もう戻りたいという感情は無かったです。
この三連休に岐阜に家族旅行となりまして、24日の土曜に貴社にてVAGのオイルを換えたい
と思うのですが宜しいでしょうか? 
南あわじ市 天羽
Commented by b-faction at 2018-11-20 16:29
天羽さん、こんにちは。大歓迎です。お待ちしております。
Commented by 神戸の中塚 at 2018-11-21 14:32 x
社長こんにちは。86のソリッドグレーはいい色ですよね。クールグレーカーキと似て非なる色味で独特のオーラを感じます。

11/26の午前中にまた見学させて頂きたいと思っております。よろしくお願いします。
Commented by b-faction at 2018-11-21 15:24
神戸の中塚さん、こんにちは。ぜひお出掛け下さい。お待ちしてます。
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by b-faction | 2018-11-19 21:59 | Trackback | Comments(4)

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