初めてこの姿を見たのは、海外に出ている時だった。
どでかい等身大のポスターボードを見て、「何じゃ?こりゃ??」と思った。
全く知らないキャラだったし、名前がイージー過ぎて笑えた。
映画を見たのは飛行機の中だった。
一発で惚れちゃったね。
特にこのマーク3が好きだな。あんまり詳しく無いけど、一番カッコいいと感じるカラーだ。
ドバドバとパワードスーツが現れる時もあり、そのシーンも痛快で面白かった。
今では虜になった。リアルなフィギュアが欲しくてたまらない。
スープラを始めて見た時、
アイアンマンを連想した。
要するに「解り易い」のだ。
アイアンマンもストーリー仕立てが解り易い。
その上、
パワードスーツがカッコイイ。
あのデザインと、
マツダのように輝くレッドが、
映画そのものを支えるほど素敵だ。

2017年の東京モーターショーに、
Z4のスタディモデルが展示された。
何にもパッションを感じなかった。

隣のM5はアジアンプレミアで、
凄いスペックに心が躍った。
まさか、
その翌年にドイツで乗る事になろうとは、
夢にも思わなかったけどね。
開発担当者から、
ドライビングレクチャーを受けたのも、
この時からの定めかもしれない。
それに比べ、
Z4は余りにも印象が薄かった。
これがTOYOTAとアライアンスしたクルマか。
SUBARUとBMWを置き換え、
どんな開発をしたのか、
その方が興味深いので、
TOYOTA仕様を見る事の方が楽しみだった。

でも、
これじゃあな。
TOYOTA苦労してるな。
そんな印象を持った。
デビューしたスープラを、
多田PGM(スバル流表現)が仕上げたと聞き、
俄然興味は深まった。
彼はクルマ好きじゃないので、
冷徹に優先順位を決め、
かなり刺さるクルマを創れる。
要するに昆虫のような複眼を持つオトコだ。
SUBARUにもそんな男がいた。
先代のインプレッサをまとめた竹内PGMだ。
彼はスバルを代表するヒットメーカーだ。
絶対に当たると思って、
秘かに期待していた通り、
スープラは凄く面白いクルマになっていた。

顔と言いフォルムと言い、
2リッターエンジン搭載車は、
そのまま86/BRZの受け皿になる。
しかも6気筒搭載車は、
BRZに水平対向6気筒を搭載せよと、
まさに望んだとおりのクルマじゃないか。
水平対向エンジンじゃないけどね。
BMWのシルキー6なら互角かも。
スープラのスタイルが余りにも良くて、
SUBARUの放った机上の空論が、
本当にみすぼらしくさえ思えた。
これでBRZの存在価値は相当下がった。
恐らくトヨタも、
最初にBMWと組んだ時、
彼等の理論に着いていけなかったはずだ。
そういう時に、
理論ではなく要領の良い人間が必要だ。
相当苦労したに違いない。
BRZで得た経験も、
かなり役に立ったであろう。
何しろ臭うんだ。
BMWとSUBARUの生い立ちは似ている。
SUBARUに頼んでも出来なくて、
イライラしてた事を、
全てBMWにぶつけた感じだな。
お見事だ。
しかもGRブランドの使い方が秀逸!
再三スバルに対してSTIを各上に持ち上げ、
彼等のプライドを尊重したクルマ創りを、
やらせて欲しいと懇願し続けてきた。
それが「技術枯渇」の影響をもろに受け、
ノタノタしているうちに、
さっさとSTIのクルマ造り、
如いては一歩先を行くブランド創りまで、
TOYOTAにパクられてしまった。
SUBARUは「やれる」のに「やらなくて」、
ステキなフィアンセをBMWに寝取られたね。
今後のSUBARUは、
TOYOTAとのアライアンスを、
相当根本から見直さねばならぬだろう。
なぜかって?
その理由は簡単だ。
中津スバルでスープラを売りたいほど、
このクルマに惚れちゃった。
スープラにアイアンマン仕様が欲しいね。

キモオタブルーより、
ソウルレッドが似合うだろう。
マツダに仁義を切って、
TOYOTAに土下座して、
SUBARU仕様のSVXを売らせてもらうしかない。
私意て言うならば、
いよいよSUBARUが、
TOYOTAの軍門に下る日が、
一歩迫ったのかもしれない。
6気筒化できないBRZにイライラしていたが、
スープラを見てまさに「溜飲」が下がった。
これは売れるぞ。
昨年東京スカイツリーに行った。
SUBARUの全国大会に招かれ、
そのオプションツアーで訪れたのだが、
子供のようにはしゃいでしまった。
アイアンマンがいたからさ。
これもスープラの予感だったのかな。

買って帰ると言ったら、
妻にいい加減にしなさいとたしなめられた。
「スープラ買うぞ」と言ったら、
どんな顔をするかな。

終わり