温故知新とR2
2019年 02月 01日
ただならぬ気配が漂う。
凄く美しい瓶だ。
ゴールデンパインの味か。
色々なつまみを用意して味を合わせる。
封を切ると、
口に含んで分かった。
〆のチーズラーメンにさえ、
クルマで数分の場所に、
東農地方で一二位を争う名店がある。
流石に一月も終わりで平日の午前中となると、
サッと四品ほど包んでもらい、
こじっかりしている。
目的地の周辺はとても狭く、
目的地に着き敷地の中にクルマを置いた。
林さんのお宅を出て、
元々林さんはここに住んでいたのだが、
昔のまんまだ。
勿体ないね。
ここが祖父の生まれた家だ。 この木戸を開けて、
左は諏訪を経由して高崎へ、
近江の国を経て京へと続く。
慌ててクルマに戻り、
幸いなことに路面には雪が積もっていない。
前方が詰まった。
マツダのデザインは、
テープを切って中身を出した。
蔵元は農口尚彦研究所と書いてある。
見るだけでワクワクした。
ポンとガスが抜けた。
生ではないが熟成しているのか。
或いは半殺しなのか。
火入れした味とは思えない。
呑み心地が良く、
何にでも合う。
好きな甘さだな。
嫌味が無く舌に円やかで、
旨味のある甘さだ。
純米無濾過の生原酒と変わらない味ながら、
あれほどデリケートに扱う必要もない。
幅広く流通が可能で、
しかも超一級の香りと味だ。
沼澤さん、
ありがとうございました。
この酒は程良く溶け込む。
カレースープにインスタント麺を放り込み、
鍋でぐつぐつ煮ながらチーズを振りかけた。
こいつはうまかった。
世の中には、
まだまだ知らない旨い酒がある。
丹精込めて熟成させたレガシィを、
とてもお気に召して戴いた。
次は是非中津川にお出かけください。
しっかり呑んでぐっすり休んだ。
その翌日、
急ぎの用事で川上屋に寄った。
東農地方で一二位を争う名店がある。
とても便利で有難い事だ。
美味い菓子を作る七福さんも、
川上屋で修行され独立された。
中津川の誇る和菓子屋だ。
客の姿は全く無かった。
待つ時間がもったいないので好都合だった。
車に飛び乗り先を急いだ。
気持ち良く走る。
足回りは良く動きフラットライドな印象だ。
それでいて操舵応答性も確かで、
最近の軽自動車から消え去った、
良い意味で硬派な味付けだ。
軽自動車だと都合が良い。
実に端正なリヤフォルムだ。
古い町並みにもキュッと溶け揉む愛らしい姿。
訪問先は林文二さんのお宅だ。
現在お住いの御家は、
元々畑だった所に建っている。
建てられたのは昭和47年頃らしい。
林さんは島崎藤村の初恋の人と言われる、
とある女性の末裔だ。
その女性は馬籠で生まれ、
この妻籠に嫁いだ。
表通りに抜けると、
一気にタイムスリップが始まる。
重要文化財に住むわけにもいかず、
裏の畑に家を作った。
景観条例のモデルケースとして有名な場所だ。
それは簡単な道のりではなく、
大勢の人の努力の上に成り立った。
妻籠を保存し、
或いは修復させ価値を高めるために財団を作り、
その理事長を長きにわたって務められた。
残す事の蓋然性と、
そのための道筋を知りたくて、
仕事のついでにお邪魔した。
何しろスバリストなので。
残さねばならぬものに、
苗木城址がある。
そのまま維持修復するのなら良いが、
どうしても観光地化すると俗性が高まる。
この近辺に同じようなモノは多く要らない。
だからそのまま残すのに必要な知恵をもらおうと訪れた。
久し振りに本家が見たくなり、
宿場町の枡形に足を伸ばした。
冬の寒い時期こそ、
木曽路は本当の姿を見せるのだが、
それを楽しむヒトは驚くほど少ない。
そんな事もあり、
人気の宿場町でもこの時期は閑散としている。
300年くらい経つのだろう。
家から出ると、
そして江戸へと続く。
右を見ると、
桝形を出て西へ向かう。
江戸時代が容易に想像できる。
クルマや自転車は無く、
馬か籠の時代だ。
久し振りに「いこまや」の前まで歩くと、
急に雪が激しくなった。
こりゃいかん。
サマータイヤのままだ。
中津川へ向かった。
国道に出ても、
雪は激しくなる一方だ。
登坂車線でフィールダーを追い越した。
軽とは思えぬ上質な走りだ。
遅いトラックに道を阻まれた。
前に居るのはマツダか。
ロードスターなどを見ると、
ちょっと逝き過ぎてテールランプも安全性では見劣る。
けれど、
やるじゃないか。
フォレスターの場合、
デザインまで出来たが、、
それをプロダクトとして具現化できなかった。
灯火器の重要性をスバルより遥かに理解していて、
作り込みで遥かに先を走っている。
R1やR2、
それに4代目レガシィワゴンの灯火器で、
かなり先を走ったけどね。
最近はわざとだと思うけど、
やり切れて無い感を残すよね。
R2と過ごした66kmは愉快だった。
やっぱりお金をかけたクルマは違うね。
古きを訪ねて新しきを知ると言う。
いう事は簡単だ。
古きを訪ねることなどいくらでもできる。
問題は「何を知る」かという事なのだ。
単なる懐古主義で言ってるわけじゃない。
軽でありながら、
このロードフォールディングと操舵応答性は、
スバルの美徳の結晶だと言える。
SGPで素地は整ったが、
それだけで満足せず車種ごとに煮込むことが大切だ。
更に良いクルマ作りを期待しよう。
by b-faction
| 2019-02-01 22:00
|
Comments(0)