人気ブログランキング | 話題のタグを見る

R2を丁寧に紐解く

4~5年前の写真が出てきた。

R2を丁寧に紐解く_f0076731_16541085.jpg
ミニカーと言えども馬鹿に出来ないのは、
重機や特殊車両で好きだから衝動買いする。

といっても、
たま~~に買い求めるだけだけどね。

ミニカーの横にあるのは、
中津スバルの敷地内から出土した土器の破片だ。

これに加え化石や珍しい石など、
拾っては並べて眺める。

そんなひと時が大好きだ。

時々本物の土器が出る理由は、
以前にも書いたけれど、
弥生から室町に掛けての遺跡があるからだ。

冒頭にある土器の破片は、
須恵器と呼ばれる。

このような小物は、
気をつけないとすぐ紛失する。

飾る場所があれば良いけれど、
意外にそう言う場所は無い。

ミニカーも一緒で、
ちょっと油断すると紛失する。

R2を丁寧に紐解く_f0076731_16541716.jpg
このモールもどこかで買った。
和名はジェットモグラタンクだ。

行方不明というよりも、
置き場所をうっかり忘れていた。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_16542229.jpg
欲しかったサンダーバードが揃った機会に、
まとめて飾ることにした。

R2を丁寧に紐解く_f0076731_16542741.jpg
重要な本などを置くための飾り棚も、
ミニカーの住処の一つだ。

サンダーバードを並べたら、
レガシイがはじき出された。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_16543371.jpg
あれこれ思案していたら、
地雷処理の重機が出てきた。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_16544133.jpg
直感で買った重機の一つだ。

先日手に入れて掃除した仲間に加え、
R2を丁寧に紐解く_f0076731_16544689.jpg
4つともインプレッサハウスへ移動する。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_16545166.jpg
あちらには中原さんに修復して戴いた仲間が沢山並ぶ。

松井さんもお泊りになるし、
一杯飲みながら楽しもう。

いろいろ想像しながら、
並べ直してみようと思っている。

所だ愛と二代目の丸目もはじき出されたが、
R2を丁寧に紐解く_f0076731_16550095.jpg
デスクサイドの本棚に置いた。
この方が想像力を掻き立てられ、
次の仕事づくりに役立つ。

バス三両も色使いが気に入って購入した。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17015199.jpg
どれも程度が良いのでインプレッサハウスに直行だ。

特に決まったルールは無く、
衝動買いすることが多いけど、
見たり触れたりすると意外なほど心が落ち着く。

今回の仕入れは大当たりだった。

R2を丁寧に紐解く_f0076731_19493097.jpg
そのミニカー達が、
3月26日に整った。

ミセス大鶴の手でスチーム除菌が終わり、
全て綺麗に蘇った。

その日は大切な日だった。

妻の誕生日でもあるし、
もう一つ面白い仕事を始めた日でもある。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_16550859.jpg
この可愛らしいクルマの鮮度向上に着手した。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_16551698.jpg
DOHCエンジンを搭載するので、
タコメーターが格好良い。

メーターそのものも透過照明だ。

トパーズイエローは魅力的だね。

このリフレッシュも、
今日でほぼ完了した。

クルマの状態は元々かなり良かった。

初期型の最も可愛らしいR2だ。
顔も良いが色も大好きで、
R2を丁寧に紐解く_f0076731_16552732.jpg
室内も上質な仕上げで、
特にボーイング747´400のコクピットのような、
色使いのインパネが好きだ。

ブラック内装だからかな。
お客様には魅力的に映らないらしい。
それとも、
5速マニュアルのせいかな。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_16553892.jpg
このクルマは、
お気に入りのミニカーみたいで、
そばに置いておくだけでウキウキする。

このようなクルマを、
大好きだと言うお客様も多い。

スロープにズラリと並べると、
とっても店先が華やぐ。

このR2も初代のR-2も、
中津スバルに欠かせない、
永遠のマスコットだな。

これは平成17年のR2だ。

駆動方式は4WDで、
グレードは「R」。

凄く珍しい個体だと思う。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17024904.jpg
まずエンジンを調整し、
タイヤのエアチェックを終え、
高速テストに出ようとした。

車検整備も終わり、
綺麗に清掃されてる。

でも、
そんな無茶なことは止めた。

まず、
中津川リンクを軽く一周し、
10kmほど走って体調を探った。

4WDはどうしても重量と、
走行抵抗という二つのハンディを持つので、
エンジンの状態がモロに走りへ跳ね返る。

走ってみたら、
やはり何となく重いし、
足回りの動きもぎこちない。

もう一度サスペンションを調整し、
テスターでジオメトリーは確認した。

熟練の整備士が適切に手を掛けると、
人間でいえば「整体」を受けたような、
極めて明確な効果が上がる。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17025885.jpg
また同時にヘッドライトを外して、
老化した樹脂部分を削ぎ落した。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17030725.jpg
良く乾かしてから、
保護皮膜を塗り直し、
綺麗に磨くと、
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17031229.jpg
元のハンサムに顔に戻った。

エンジンにも時間を掛けた。

プラグ交換など、
消耗品は勿論のこと、
バルブクリアランスまで調整を終えた。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17031815.jpg
エンジンオイルは勿論、
ギヤオイルやデフオイルも交換した。

5速マニュアルの4WDは、
スポーティな直列4気筒DOHC16バルブエンジンを積み、
本来ならば54馬力を発揮するはずだ。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17032473.jpg
そしてエンジンオイルに、
面白いモノを加えた。

本来の力を引き出すための、
まさに栄養ドリンクを飲ませた。

過走行車オイル用に作った、
特別な添加剤だ。

当社の多走行車専用オイルは、
グループⅢと言われる、
VHVI油をベースに良質なFM材(粘度指数向上ポリマー)を調合している。

それに加えエンジン燃焼時における、
FM材と融和性が高い二硫化モリブデンをブレンドした。
油膜を強化し油圧を高め、
金属表面に滑り易さも出す絶妙な配合を得ている。

このボトルの中に、
その専用エッセンスだけが詰まっている。
それを最後に与えた。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17032863.jpg

こうして十分な整備が行き届き、
高速道路を思いっきり走る準備が整った。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17033517.jpg
ちょっと青く澄んだ瞳になり、
目元がスッキリした。

R2自慢の新環状力骨構造ボディは、
レガシィ譲りで小型車並みの安全性を誇る。

さらにABSを装備して、
デュアルSRSも組み合わせているので、
軽自動車の中でも安全性はピカイチだ!
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17034146.jpg
こうして十分な整備が行き届いたので、
トリップメーターをリセットし、
高速道路を思いっきり走った。

R2を丁寧に紐解く_f0076731_17034753.jpg
ランプウエイを気持ち良く駆け上る。

ツインカムの可変バルブタイミングシステムをエンジンは、
軽々と7000回転まで吹き上がる。
5速あるギヤを伸びやかに使って、
思いっきり加速する。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17035245.jpg
ここでサスの動きに劇的な変化を感じた。

工房から乗り出した瞬間に、
サスのストロークに変化を感じたが、
高速になればなるほど気持ち良さが違う。

サスのジオメトリー見直しは、
R2にとって抜群の効果をもたらした。

この4輪独立サスペンションは、
小型車と変わらない走行安定性と、
しっかりと乗員を包み込む豊かな乗り心地を兼ね備える。

R2本来の実力を発揮させたら、
とても9万キロを超えたクルマに思えなくなった。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17035956.jpg
一羽のスズメが猛禽類に捕食されていた。

待望のクラウンを得て、
彼等も元気いっぱいでやる気十分だ。

ルーズな運転をするドライバーや、
追い越し車線を譲らない非常識な連中を、
どんどん捕食して快適な道路環境に整えて欲しい。

期待している。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17040785.jpg
中間地点でクルマの状態を点検した。
随分変わった。

操舵応答性も良く、
NVHも改善した。

高速からヒルクライム、
そして長い下り坂と、
あらゆる環境を全力で走り帰還した。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17041395.jpg
こうして性能は十分確認できたので、
下回りやエンジンルームも綺麗に洗った。

まだあちこちに塩が粉末で舞っていた。


R2を丁寧に紐解く_f0076731_17042168.jpg
そしてボディを綺麗に洗って、
表面に付着した見えない異物まで落とした。
いわゆる鉄粉除去という、
ポリマーコートの前に行う儀式だ。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17194365.jpg
社員全員でドアの内側まで徹底的に磨くと、
これくらいチッカチカになる。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17194808.jpg
マッドガードの取付ボルトが錆びていた。
それもみすぼらしいので交換した。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17042783.jpg
さあ、
これで準備万端だ。

ゴールデンウイークに、
可愛いクルマで遊びまわるのも楽しいぞ。

トパーズイエローのR2は,
飛びっ切りお洒落な相棒になるはずだ。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17184612.jpg
R2のデビューに合わせて、
R-2もレストアし、
その直前にサブロクを黄色く塗った。

インスピレーションだったね。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17190072.jpg
デビューしたR2もクリームイエローだった。

何しろ横にある色見本が示すように、
全部で11色のカラーバリエーションだった。

竹中社長は太っ腹だったよね。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17190630.jpg
この色が好きで、
当時米国でデビューしたバハとお揃いで飾った。

けれど富士重工は少し戦略を誤った。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17185525.jpg
レディッシュモーブと呼ぶ赤系統の色をメインに置き、
イメージキャラクターを渋い個性的な女性にした。

ド外れだった。

この時、
少し竹中社長に意見を述べた。

色もキャラも違うってね。

少し経つと、
良い感じのCMが出来た。

黄色をメインに観月アリサが登場し、
R1のデビューと共に、
クリームイエローからより耐光性の高いトパーズイエローになった。

赤系統も刷新され、
明度の高いベリールージュに変更された。

R2はスペインにあるフォーレが原形をデザインした。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17191777.jpg
見事な造形で色も良かった。
これがさらに磨きこまれ、
この素晴らしいデザインが完成した。

モーターショーで発表された時、
前を通ったゴーンは凍てついたように立ち止まったと聞く。

スズキの鈴木社長も驚愕したらしい。
「うちでなぜこのクルマが作れないんだ!」と、
近くにいたスズキの社員に呟いたと聞いた。

このプロトタイプを知っているので、
ピスタチオグリーンにも惹かれる。
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17193083.jpg
このクルマの後は、
R2を丁寧に紐解く_f0076731_17193760.jpg
このクルマを蘇らせる。

お楽しみに。

Commented by gekilion at 2019-04-04 23:16
私もトパーズイエロー、大好きです。確かB型だけの設定でしたよね?毎朝、この色のカスタムとすれ違うのですが、「甘くて美味しそうだなー」と見入ってしまいます(笑)
福岡県 堺
Commented by b-faction at 2019-04-05 15:31
堺さん、こんにちは。意外に耐光性も高く鮮やかですからトパーズイエローがあるだけで回りが華やぎます。好きな色です。
Commented by mkthanshin at 2019-04-12 19:37
代田社長、こんばんは。
御社の磨かれたR2、美しいですね!
ヘッドライトって、あんなに綺麗になるものなんですね。

先日トパーズイエローのR2を街で見かけました。
家のアストラルブルーオパールと並んでいる光景は外から見たら美しかったでしょうね。野上。
Commented by b-faction at 2019-04-13 00:58
野上さん、こんばんは。樹脂劣化は避けて通れませんが、出来ることをやり続けます。
名前
URL
削除用パスワード
by b-faction | 2019-04-04 22:00 | Comments(4)

毎日の活動やスバルについてご紹介します


by b-faction