
満を持した。
皆さんから美味しいお酒を戴き、
いつも本当にありがとうございます。
天満さんから戴いた「こころめ」を、
冷蔵庫の中でじっくり熟成し好機を窺った。
「味を見てませんから」と天満さんは謙遜されたが、
一升瓶の裏書には相当な自信が滲む。
生半可な気持ちでは呑めない酒だ。

封を切ってグラスに注ぎゴクリと呑んだ。
旨い。
これは絶妙な止め具合で、
原酒のきつさが無い上、
舌の上に軽く乗る感じの良い風味だ。
ベンチマークが必要だ。
これも美味い酒で昔から愛飲している(笑)

酒とSUBARUの味には共通するところがある。
心眼に比べ、
全体的にこちらの方が重い味だ。
なので、

和食でも、
この日の献立には心眼の方が良く合う。
看板に偽りのない、
とても美味しいお酒でした。
天満さん、
ありがとうございました。
時々酒蔵の主でさえ、
どうも間違った事を言う。
純米無濾過の生原酒を、
冷蔵庫で長年熟成貯蔵させると、
酵母が苦しがって悶え死に味が劣化するんだって。
決してそんな事は無い。
適切な温度管理さえすれば、
どんどん味が深くなり堪らなく美味しい。
実験したので間違いない。
クルマも、
時にはとんでもない熟成感を持つモノが現れる。

酒に重要なのが温度管理だとすると、
クルマには何が重要なのか。
それは、
やっぱりオーナーの人柄だろう。
このインプレッサWRXはSTIの5DOORだ。
ボディカラーはダークグレィ。
この色はこのボディに良く似合う。

入庫したばかりの19年式だ。
このクルマのシリアルナンバーは、
三代目が誕生したばかりの頃だ。
それも関係するのか、
このクルマに驚異的な強靭性を感じた。
この血がRA-Rにも確実に流れている。
それを想うだけで、
ゾクゾクしてきた。
もちろん6速マニュアルだ。
それとSTI専用の、
高出力型ツインスクロールターボ等長等爆エンジンを組み合わせた。
308馬力と、
430ニュートンのパワーを、
路面に叩き付けるように走る。

エンジンルームも全く走行距離を感じさせないほど綺麗だ。
前後トルク配分をマニュアル操作できる、
電子制御4WDシステム「DCCD」を搭載。
リフトアップして床下確認したが、

こちらも極めて綺麗だった。
まるで走行距離を感じさせない。
エンジンオイルも定期的に交換していたので、
快調そのものだ。
高速テストの前に銀ラベルを飲ませた。
抜いたオイルは真っ黒けだった。
やはり高性能エンジンには、
エンジンオイルの適切な管理が不可欠だ。
前後のタイヤを外して締め直し、

高速道路でオンロード性能を徹底的に確認した。
やはりどこから見ても驚異的なスポーツ4WDだ。
このクルマの走行距離は、
148,392kmと比較的多いが最近では珍しくない。

オドメーターからトリップメーターに切り替えると、
最近の走行距離が4200kmぐらいだと解った。

これが便利だ。
区間燃費が記録として残る。

10.8km/Lと出た。
前オーナーの乗り方は丁寧だね。
走り出してもっと驚いた。

ダンパーもまだ元気だし、
車体骨格にもやれた様子が見られない。
中津スバルのB&Bダンパーを装着すると、
更に熟成感が増し操舵応答性が高まるはずだ。
装着したくなった。

出来の良い酒を飲むと嬉しくなるように、
出来の良いクルマを操ると嬉しくなる。
今日になって、
この出来の良いクルマも、
いよいよ最終工程を迎えた。

昨夜ボディの下地作りが着々と進み、
ボディとガラスを徹底的に磨いた。
かなり大気が汚れた地域で使われたようで、

ガラスにもレインスポットが沢山できている。
可能な限り取り除き、

コーティングまで完了させた。
いよいよ完成だ。
こちらの美味しいクルマも修理が進んだ。

遂にフレームの再生が完了し、
ワイヤーハーネスの修理が始まった。

エンジンも並行してオーバーホールし、
ゴールデンウイークが終わるころまでには、
おおよその形が整う事になりそうだ。
みーんなおんなじ血が流れているんだ。
見てるだけでもゾクゾクするのに、
触れたり動かしたりすると悶絶しそうになる。
マリオのセリフを借りちゃったよ。
ずーっと難易度の高い仕事が続くが、
社員みんなが元気いっぱいなので頼もしい。
昨夜も元気よく泳げて、
体重は横ばいだったが足腰は軽快。
今日も朝から快調に一日過ごせた。
明日も忙しくなる。
大安だからね。
さあ、家に帰って晩酌だ。
明日もよろしくお願いします。