
これは腹持ちが良い。
そして単純だけど敏感な味が良い。
そばがきを食べた人は多いだろう。
でも、
「うきふ」は少ないのじゃないかな。

それに加え、
この店はきっぷが良い。
最近の蕎麦屋は、
さも上品に美味い蕎麦を作ったように見せるが、
価格の割に量が少なく物足りない。
680円でこれくらいあると、
ガツンと来て嬉しい。
この郷土料理も、
そば粉を練って湯がくのだけど、
その後の処理が見た通り特徴的だ。
トロリと掛かってるのは「えごま」のタレだ。
甘くて美味しい。
ちょっと五平餅に似た風味も感じる。

つい先日御嶽海も来たそうで、
記念写真が飾ってあった。
大勢の弟弟子を引き連れて、
物凄い枚数のそばを食べて行ったそうだ。
御嶽海って義理堅いよね。
相撲道を邁進している。
御嶽海に御嶽屋と、
両者の名前は相性も良い。
御嶽海の向かって左側が、
中津川にある「あお木」の女将さん、
あの方のお姉さんだ。
だから開田直系のあお木は、
そばが美味くてきっぷが良いんだ。
いくら腹持ちが良いと言っても、
うきふだけでは口が淋しい。
なので、
ちょっとオーバーカロリーだけど、
おろしそばを食べた。

山菜が美味しい。
これで980円なのでお値打ちだ。
是非食べてみてはいかがだろう。
内視鏡手術を終え、
退院してから今日で丸二ヶ月となった。
多くの皆さんにご心配をかけ、
また、
いろんなお心遣いを戴き、
本当にありがとうございました。
今年は節目の年だと意識して臨み、
その結果とても有意義なことを数多く経験した。
ベトナムに行ってブランドを見つめ直し、
新しい中津スバルの将来像が少し見えた。
その後で、
ちょっと頑張りすぎて脱腸になったが、
開いた所がこの場所で救われた。
数年前に友人の二宮さんを失った。
体の一部が裂けたことに変わりはないが、
即死してしまう事と、
工程を組んで治療に専念できる事は、
正に天地の差となった。
心の中に生きている事には変わり無い。
なので、
「もし生きていたら何て言うのかな」と、
影の相談相手にしている。
今年も思うように活動できるが、
それを支える大きな出来事があった。

このクルマで緑地獄を、
ドイツ人と共に寺走った事だ。
発売したての600馬力は、
とても面白いクルマだった。
しかも、
M5の開発担当者から、
直々にレクチャーを受けた。
この時に、
生半可な体力維持では持たないと思った。
「うっかりするとニュルの藻屑になる」
これまでも真剣に取り組んだが、
あの最新型は、
そのレベルを軽く超えていた。
何しろ内臓全体が痛むほどの、
強烈な「G」を浴びた。
だから前向きな手術を思い立った。
後ろ向きの治療ではなく、
前向きの予防整備だ。
身体は大変だったが、
気持的にはクランクのオイルシール交換程度に捉えた。
世界中を飛び回れる体を、
ずっと維持するための決断だ。
結果は大成功だ。
昨年の体験が無ければ、
一皮剥くのに、
多分もっと時間がかかっただろう。
今年のレクチャーが全て終わってから、
愛機にもう一度会いに行った。

1台ジャッキアップされていた。
なにか車両に問題があったのだろう。
スタッフが丁寧にメンテナンスしていた。
これだけのクルマを終了後に点検清掃するのは、
いつも大変だなと思う。

このグリーンヘルで全開走行するクルマは、
フツーに販売されているMシリーズそのものだ。
特に改造やチューニングなど一切されていない。
要するに素の状態で十分オールドコースを攻められる、
超熟なクルマに仕上がっている訳だ。
ここで走り込むとクルマの全てが解る。
何だか少し濡れているようだ。

なるほど。
流石ドイツ人の合理性は凄い。

巨大なスチームクリーナを持ち込んで、
水ではなく低圧スチームで洗っている。

愛機の前に来た。
ありがとね。
さようなら。

汗をかいた顔のままだ。
早くスチームで洗ってもらってね。
もう会う事はないだろうけど、
思いっきり惚れたよ。
M2の身体能力もM5同様に高い。
接地性の良さが際立つ。
軽いから操るのも楽しい。
物凄く多くの機能を持つので、
800キロ乗ったくらいでは覚えきれない。
そして正確にセットすると、
クルマの特性が驚くほど変わる。
ここは見習うべき美点だ。
クルマを扱うキャリアを、
もう一枚積み重ねた気がする。
イベント様に用意したGRBは、
ちょっと人を驚かせる目論見で作り上げた。

タイヤとダンパーとホイールに、
飛びっきりのお金を掛けた過走行車だ。
しかも、
飛びっきりお金をかけても、
その額は常識的範囲だから小気味よい。
SUBARUは本当に良いクルマを作るな。

日が暮れて対向車の来ない山道を全開で駆け下りた。
何て気持ちが良いんだ。
6速マニュアルを操れる喜びは、
本当に何物にも代えがたい。

SUBARUの手順を踏んで、
車両性能をセレクトする。
このほかにもVDCのコントロールスイッチがある。
その辺りのレイアウトや、
配置の演出はとても野暮だけど、
機能そのものはかなりイケてる。

こんな設定が一番楽しい。
シャープを使うとちょっとピーキーなので、
このシチュエーションならデフォルトで、
センターデフをオープンにするのが好みだ。
急に激しい雨が降る。

雷雨に近い状態だが、
オートモードに入れない。
VDCが生きてるから心配はないのだ。

それよりも丁寧なアクセルワークで加速し、
ワンステアリングアングルでターンする。
そして絶妙なブレーキで荷重をコントロールし、
クルマを舞うように走らせる。

緑地獄のウエットに較べたら、
この程度の雨など屁でもない。
クルマの基幹性能でも走りに差は出るが、
もっと大事なのは、
1にタイヤだ。
2に接地性の良い足回りだ。
タイヤを付けるホイールも大切で、
軽量で高剛性なほど走りが冴える。
BBSの鍛造ホイールは、
バネ下重量を軽くするので路面に対する追従性を高める。

雨が上がっても路面は所々ヘビーウエットだ。
コンチネンタルのPC6は、
こんな時に最高の相棒だ。
何の躊躇いも無くスロットルを踏み込める。
このBRGは、
何故だかガスコントロールが絶妙に良く、
右足の母指球に僅かな力を掛けるだけで、
推進力がモリモリ湧き上がる。
そして溢れ出る動力性能を、

B&Bサスペンションが見事にいなしながら、
ペットリと貼り付いたように路面に伝える。
そこが本当に気持ち良い。
タイヤとダンパー、
それに正確な整備がどれほどクルマとヒトに優しいのか、
それを知るのも大切だな。
それぞれのカーライフを思いっきり楽しもう。
この夏は躍動的だ。
表へ飛び出そうぜ!