
秋の高原には美しい風景が溢れていた。
青空とのコントラストが素晴らしい。
でも、気にかかることもある。
茶色っぽい。
完全に黄葉や紅葉に至らずに、
枯葉が舞ってる気がするね。
春の梅に続き、
アキグミでも結実ゼロが起きた。
昨年は重さで枝が垂れ下がるほどだった。
結局、
寒さが何度もぶり返した春の様子や、
暑さが厳しく長く続いた夏の様子から見て、
植物が結実するエネルギーを持ち越したのかもしれない。
確かに植物には意思があった。

クルマも動物並みの意思を持つ。
そう感じた時が何度かあった。
紅葉の中でWRXのカラダを撫でてやると、
嬉しそうに震えたね。
なぜかって。
エンジンを褒めたからだ。
顔つきも良いし、

スタイルもピリッとした男性系で、
歴代のWRXの中で最もイケメンだ。
そして発動機は、
すこぶる素直で気持ちが良い。
会社を乗り出してから80kmほどで、
余りの気持ち良さに我が目を疑った。
コイツの心臓は、
ほとんどバランスドエンジンの領域に近い。
エンジンを作る場所が昔と違うからだろう。
単なる量産エンジンと思えない、
緻密なフィーリングを持っている。
普通の国道を走り、
高速道路を遵奉速度で走行するうちは、
全く不満が無かった。
角の取れた乗心地、
大人のイメージの遮音性、
立派な大人のクルマに完成したと思った。
いつものブルーピングラウンドに、
WRXを向けるうちに、
評価が少し変わってきた。
自分で運転してるのに、
乗り物酔いを感じるからだ。
それは一気に不満となったが、
僅か2000km弱しかそうこうしていない新車だ。
車体やシャシーが未だ馴染んでないので、
若干クルマの動きが落ち着きない。
本当ならば、
発売した直後から「シットリ」していてほしいけど、
強靭なクルマ作りとバーターしてるから、
最初のうちは仕方がないね。

ブレンボのモノブロックキャリパーは、
年度改良で緑色に塗られた。
この色調とマグネタイトグレーは相性が良いはずだ。
コロコロとキャリパーの色を塗り分けているが、
明確なフィロソフィーを持たせないと、
デザインの統一性を損ないかねない。
これだと決めたら、
軸足をきちんとしないとね。

ブレーキローターは前後ともドリルドで、
制動力やタッチ、
それに踏力と制動力のリニアな関係など、
仕上がりは申し分ない。
ただし、
ダンパーの剛性感はあっても動きが唐突だ。
吸収しきれない不測の動きが、
不陸が増えると頻繁に顔を出す。
へたくそなチューニングだ。
何はともあれ、
機関性能に問題がある訳じゃない。
クルマが馴染む40000kmぐらいになったら、
サスペンションをオーバーホールすればよい。
高原の空気は本当に気持ちよかった。

左右のドアを開けて空気を取り込みながら、
しばしの間目を閉じた。
ハラハラとカラマツの枯れ葉が舞い込む。
香ばしくて甘い、
この高原独特の香りに包まれながら、
ぐっすり眠ってしまった。

オッといけない。
まだ先がある。
快音を響かせながら山を下りた。

なじみのお店でそばを喰った。
老練な手打ちの味は、
探せそうで探せない。
女性の打つそばには、
独特の優しさがある。
ふわりとした食感が、
どことも違う趣を持つ。
この味を見つけたのは、
本当にラッキーだった。
伝えられると良いのだが、
その辺りは解らない。
あと何年味わえるのだろう。

汁を付けるのがもったいない。
上手い蕎麦だ。
高速道路に乗る前に、
トリップメーターを確認したら、

なんとなんと!
偶然にもジャスト200kmを指していた。
時間は午後6時を回っていた。

ここでトリップメーターをリセットして、
東京に向かうまでのデータ取りに備えた。
時速100km以下で流せば、
きわめて快適に走ることができる。
でも、
それは拷問に近い我慢を強いられるね。

途中で肌寒さを感じたので、
外の気温を見て驚いた。
長野県は山の空気が流れ落ち、
所々で厳しい寒さを感じる。
もう秋も終わりか・・・・。
グッと気温が上昇した。
御茶ノ水まで、
予想以上に早く着いた。

東京が暮らしやすい訳だよね。
気温差で10℃もある。
けれど、
あの高原の空気は無いよな。
でも、
旨いものはこっちに集まる。
情報の集積も半端ではない。

だから300km走るくらい、
何ともないんだよね。
昨日の述べ走行距離は500kmを超えた。
だから、
普段は見えない本質が見える。
都会で使うだけなら、
サーキットなどで遊ぶだけなら、
このクルマに問題は何もない。
その先に、
これからの課題が見えた。

路地裏に良い店がある。
それが江戸の特徴だな。

マスター、
お腹が空いた。
一人前半ください。
あいよ!
美味しかった。
目覚めも良かった。
山手線で東京駅に着くと、
スターウオーズに染まってた。

楽しみだな。
もう一つ、
東京オリンピックの話題も増えている。

こりゃすごい。
盛り上がるんだろうな。

東京は来るたびに姿を変え、
計り知れないポテンシャルを見せる。

渕上君、
いつもありがとう。
以前ならノートパソコンを持ち込む人など、
他には誰もいなかった。
それがアイパッド使用徹底となり、
ついにはそれも限界になって、
とうとうパソコンの使用が義務付けられた。

タコ足配線状態だが、
利便性は高まった。
でもある意味、
ペーパーレス化は事務局の手抜きなのだ。
が、
働き方改革が旗印なので、
こういう姿になるのだろう。
そこで、

今日から久し振りにパソコンを持ち込んだ。
正面装備を全面刷新し、
高性能なグラフィックボード、
ソリッドステートドライブの外付け媒体、
デジカメの接続など、
モバイル環境を強化した。
プロジェクターに接続もしやすく、
音声も充分だ。
楽しくなってきた。
あっと言う間にお昼になり、
お弁当を戴いた。
相変わらずよく吟味されている。
とても素敵な、
バランスドランチだ。
さあ、
食べるか。
ワクワクしながら蓋を開けた。
きちっと丁寧に詰められた、
量産品のお弁当だ。
どんなものにも言えるけど、
量産無しでは価格的なメリットが生まれない。
コンビニ弁当ではあまりにも味が画一的だ。
バランスドエンジンって、
何のことかと不思議に思う人も多いはずだ。
手作りだと勘違いする人もいる。
決してそうではない。
でも手は掛かる。
まずこの弁当のように、
仕分けをきちんと行い、
ピストンやコンロッドなど、
エンジンの主要パーツの質量を揃える。

部品には最小公差と言われる、
品質的に認められたわずかな誤差がある。
その微小な誤差を計測し、
同じ重さの部品を組み合わせる。
そして最も重いクランクシャフトを、
手作業で削り回転バランスを整える。
それを量産ラインに組み込んで、
自動化率の高い高精度なエンジンを作る。
昨年の今頃、
大いに話題になったRA-Rには、
100万円の差額でバランスドエンジンが与えられた。
Sシリーズと同じ、
ある部分ではそれ以上の吸排気系を与え、
骨格も含めた軽量化を施した最後の戦うマシンだ。
今回は、
エンジンだけ同じようにバランスド化され、
後はほぼカタログモデルと同様にした結果、
魅力的なエクステリアとインテリアを持ちながら、
僅か30万円アップの価格増加に収めた。
これがスバルファンの大きな支持を得たので、
今朝の段階で、
何と10000件を超える申し込みが殺到している。。
ここまで数が伸びると、
多くの人が投機目的で見てるのかなと・・・、も思う。
だが、
長い間スポーツエンジンの横綱格を務めた、
名作エンジンの最後を飾るに相応しい扱いかな。
バランスドエンジンと弁当では、
その説明にかけ離れてる・・・・、
かとも思うが、
女性の腹には落ちやすいと思わないか。
奥さんに上手に話してごらん。
まだ迷ってるスバリストが居て、
それが奥方の反対だったりするのなら、
この説明を参考に、
もう一度説得してごらん。
素の状態でも、
あんなに良いエンジンになってるからね。
一度味わう事をお勧めしたい。
思い切って申し込んでみよう。
チャンスは誰にも公平だ。
ぜひ後悔の無いように頑張ってね。
さて、
東京でしっかり働いた。
今日はヨガに出なきゃ。
それと、
マツコの夜の街を徘徊するを観なきゃならない。
スバルコーナーがどのように紹介されるのか、
きっと中村社長も見てる事だろう。
楽しみだ。
それじゃあ皆さん、
また明日。