媚びてない蕎麦とSVXの味わい
2019年 11月 20日
「手打ちそば」を誇張したところが全く無い。
それでいて、
中津川で食う「あお木の蕎麦」と、
違った角度で壮絶に美味い。
あそこまで体力を使わず、
全くレシピが違うのだが、
独創性の部分で引けを取らない。
「奇跡の蕎麦」を食べるために、
SVXを誘って秋のワインディングを目指した。
女性の打つ蕎麦は、
逞しさと儚さが同居する、
何とも不思議な旨味を持つ。
美味しさは、
汁を付けたら伝わらない。
これを全部素のままで食べた。
汁はまるで家庭料理だ。
特に返しを工夫するでもなく、
普通に出汁を取り醤油を使って作った味だ。
即ち田舎の作法で作られた、
家庭の手打ちそばがそのまま出てくる。
まさに文化の継承だ。
子が無理に真似しなくても、
知らず知らず身に着く家庭の味だ。
そんな蕎麦は、
本当に、
もうどこにも残っていない。
特別な蕎麦前が出た。
ちょっとバニラ風味を感じた、
最高の逸品だ。
これを苦手に思うひとを、
とても気の毒だと思う。
通称「へぼ」と言って、
土の中に巣を作る独特な蜂だ。
巣ごと掘り出して、
中身を取り出し成虫以外はすべて煮込む。
幼虫や蛹や生えたての柔らかい成虫、
それらをまとめて煮込むから、
とても濃くて美味しい味が出る。
最高の御馳走さ。
たんぱく源の少ない田舎で、
思いもよらず美味しいものを見つけた時、
古代の人たちはさぞかし喜んだろう。
地域の人間以外には、
そっと隠して無くならないように守ったのかもしれない。
たぐい稀な料理だ。
本当に美味しいよ。
これも美味しいんだ。
by b-faction
| 2019-11-20 22:00
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