
ノカンゾウが咲き始めた。
緑と橙の彩が眩い。
その脇で、
昔のコーヒー牛乳みたいな濁流が暴れる。

アースカラーの宝庫だな。
マグネタイトグレーのような道路に、

雨水が溜まるので側道を川のように水が流れる。

これには困っていて、
道路改良の計画が建った。

この部分にカッターを入れ、
国道から流れ込む水をバイパスし川に落とす。

長雨の影響で土が緩み、
雑草除去だけは楽になった。
わずかな梅雨の合間に、

望桜荘の前庭の草取りを進めた。
ネジリバナだけは残す。

増やそうと思っても増えない不思議な草花だ。
ベリールージュとシルキーホワイトの、
コーディネートが良い。

名を知らぬキノコが庭ににょきにょき生えてきた。
見るからに毒々しいが、

こちらは美味そうだ。
並行してアルシオーネベースの花壇から、
雑草を取り除いた。
二手に分かれ進めたので、
見事な効率で進んだ。

両側から二人で攻めると、
取り切れなかった部分が明確に残る。

雑草が生えないような土では困るが、
あっという間に生存競争で勝負が決まるので、

油断できない場所なのだ。
生存競争と言えば、
遂にS4から標準ダンパー装着車が消え、
STI SPORTに一本化された。

長谷川さんにご契約戴いた2.0GTが遂に完成した。
マグネタイトグレーが良く似合う。

シックな仕上がりだから女性ドライバーに良く似合う。
納車おめでとうございます。
雨の工房には、
熱い鼓動が響いていた。

眼光鋭いS206をはじめ、

その時代を代表する名車がずらりと並ぶ。
S206にパールホワイトを塗るのはやむを得なかったが、
奥に見えるVAB迄パールにする必要はなかった。
モーターショーや日々のブログ発信で、
何度も白をソリッドにしようと訴えたのに、
アメリカ向けしか作らせない。
BRZにも欲しかったが、
売り切る自信がないのか躊躇した。
その事を忘れないで欲しい。
デスクに紙袋が置かれていた。

安城市から橋本さん親子が来訪され、
ステキなお土産を頂いた。

ありがとうございます。

親子でWRXに乗り、
ステキなカーライフを送られている。
お父さんの愛機はファイナルエディションだ。
当選おめでとうございました。

今朝、
こちらのお菓子を美味しく戴き、

目覚めの良い一日が始まった。
昨晩も強く降ったが、
ようやく雨も落ち着いた。

休日前に草取りした前庭が瑞々しい。
すぐ脇に物騒な看板が立っているが、
住宅開発は目白押しだ。

正直なところ、
この長雨には肝を冷やす毎日だった。

護岸されているが溢れたら怖い。

かなり水は引いたが、
ここ数年見た事がない色をしていた。
翌桧も剪定したおかげで、
強風に倒れることもなく、
落ち葉で周辺を汚すこともなかった。

すっかり天気が良くなったので、
完成したR2のテストを開始した。
この当時のデザインに、
独特なフィロソフィーがある理由は、
海外の血をかなり強く取り入れたからだ。
凄く良い人でセンスも良かったが、
徐々に日本から離れていき、
最後は静かに消えてしまった。
その人はアンドレアス ザパティナスさん。
1957年にギリシャのアテネで生まれた。
ピニンファリーナ
フィアット
BMWのデザイン部門で活躍した。
1998年にアルファロメオのチーフデザイナーに就任し、
2002年からスバルのチーフデザイナーに就任した。

その真っただ中に生まれたR2は、
ボディカラーやデザインは負荷物ではなく性能そのものだと、
強く意識づける仕上がりだった。
色を重視する姿勢は素晴らしい。
それ以来、
一皮剥けずに硬直化しているが、
ライン改善に大きな資本を投入する今がチャンスだ。

ヘッドライトのデザインだけでなく、
リヤコンビネーションランプも素晴らしい。
欧州の血が入るとこれほど違う。
逆に米国では大雑把な部分で、
こんなディティールより、
むしろ数値化された解り易さを求められる。
クルマ作りの難しい所だ。
ただし、
色だけは譲れない。
実はR2がデビューした時、
プロジェクトチームが提案したボディカラーは、
経営陣から何の抵抗もなく全て生産化が認められた。
その数何と11色。
しかもその全てに具体的な意味合いがあった。
さてその内訳は、
レディッシュモーヴオパール
赤いマスカット「甲斐路」
ライトパープルオパール
バイオレット&アラザン
ピスタチオグリーンオパール
そのまんまピスタチオ

今見ると良い色なんだよ。
そして人気だった、
アストラルブルーオパール
ブルーチーズ
シルキーホワイトパール
辣韭のピクルス
プリズムブルーメタリック
ジェリービーンズ
ベリーレッドメタリック
苺&ラズベリー
クリームイエローパール
レモン
ピュアホワイト
カリフラワー
オプシディアンブラックパール
ブラックオリーブオイル漬け
シャイニーシルバーメタリック
白妙菊&アラザン

えへへへ、
全ての色が在庫記録で揃ったぜ。
それくらい大好きなクルマなんだ。
手塩にかけた辣韭のピクルス、

最高のクルマになったよ。
面白いね。
全て食材に由来する色ばかりだ。
クルマの色は性能と変わらぬ大切な要素だ。

このパールホワイトのほかに、
ピュアホワイトも選択肢に加えることが許された、
当時の開発環境は恵まれていた。
今はどうなのか。
その詳しい内容は知り得ぬ。
だが文句はある。
ピュアなソリッドホワイト、
つまりセラミックホワイトを、
吊るし(カタログ)のクルマに採用しない。
そう決めたなら、
とことんやりつくし、
ニューモデルで改めるべきだ。
STIの責任で、
コンプリートカーに塗るという大英断を横目に、
掌を裏返すようでは、
また再びユトリ・ユトリと揶揄されるだろう。
売れるのなら何でもありでは、
ブランドは永久に磨かれない。
ブランドとは歯を食いしばり、
守ることは守り韻を大切にすることから始まる。
STIがコンプリートカー専用に定め、
多くの人が価値を認めた色なんだ。
格下のクルマに簡単に塗ることは、
格下のクルマの色を格上のクルマに簡単に塗ること以上に、
実に「タチ」が悪い行いだ。
ブランドの意味がダッチロールする理由は、
誰もが利己的で自分さえよければよいと考えるからだろう。
それをスバルの開発が手間取るせいにすり替えてはいけない。
色だけでなく、
最近は最も足元に近いディーラーまで、
STIのブランドに後足で砂をかける行為を選ぶ。
今時馬力だけを追い求める、
幼稚園の学芸会のクルマ作りは、
サードパーティに任せればよい。
数値だけを追い求め、
真に育てるべき「STI」ブランドを軽んじる姿勢は、
国内のマーケティングが都合よくSTIを使いまわし、
たまたまヒットすると都合よく我田引水する、
卑しい行為が引き出した所作だろう。
こうした風潮に歯止めを掛けず、
面白おかしく吹聴するメディアの姿勢も、
オムニバスなら許されるが、
専門誌には許されない。
豪雨で緩んだ土壌のように、
スバルの置かれた土壌もグチャグチャに緩んでいる。
褌を締め直す時が来た。
スバリストならば浮足立たず、
スバルやSTIが目指すブランドが何か、
今一度よく振り返ろう。