中津スバル山菜園の、
タラの木を何気なく下から見た時、
ギャギャギャと大きな声を出して鳥が飛び出した。
こっちは気が付いてないのに、
奴は目が合ったと勘違いしたようだ。
馬鹿だな。
ヒヨドリって。
巣を作っていることがバレちゃった。
とは言え、
馬鹿の一言で片づけられない巣の様子だ。
一部はビニールひもじゃないの。
文明の利器を上手く使って、
幾何学的な巣を作っている。
人間と共存しながら、
外敵から身を守り、
その図体からは連想できない小さな巣で、
繁殖活動してるのだ。
奴がブルーベリーの味を覚えたので、
鳥防止の網を張った。
決して意地悪したいわけじゃない。
好きな鳥だからね。
それにしても、
カラスやトンビの襲撃を避けるよう、
うまい具合に巣を作るもんだなぁ。
長い間かけて進化した結果だ。
生き物は強い。
七福の日に、
ステキなプレゼントを頂いた。
鮎菓子の試作品かな。
納車式に使うお菓子を買いに行き、
2本プレゼントされたそうだ。
七福らしく良い味だが、
何かが一つ足りない。
持った時のどっしり感に欠ける。
単純に大きさではなく、
水分の含有量だろう。
そこにも幾何学の存在がある。
食べて感じたことは、
求肥のねっとり感に対して、
包んでいるカステラが相対的にパサつく。
このバランスは難しい。
子供のころから、
いまいち中津川の鮎菓子を好きになれないのは、
どの店にも共通する、
こうした特徴からだった。
その先入観を一変させたのが、
岐阜の香梅が作った鮎太郎だ。
五月の連休後、
完全閉店間際に棚橋さんから頂いた。
棚橋さんが自信をもって、
これは美味いと言うだけのことはある。
袋から出すと
大きさも、
中津川の常識と少し違った。
持つとステイブルな印象だ。
一口食べた途端に、
ステレオタイプがぶっ飛んだ。
求肥の量とその絶妙な水分量、
カステラの質の高さと香りの良さ。
餅とカステラの甘さのバランスも凄い。
この大将、
新聞の取材で「七福にでも教えてやろうかな」と書いていたので、
もう教わったのかと思ったが・・・。
そう簡単にはいかないよね。
いくら安藤社長が努力家でも、
たとえ教わったとしても、
実践するのとは訳が違う。
作るための機械も違うだろうし、
イングリーディアントの調達ルートも異なるだろう。
ただ教わった通り作ったのでは、
菓子職人として納得できないだろうし、
日々の仕事の合間に出来る事と出来ない事がある。
でも、
香梅の大将が「七福」と名を出した以上、
相当な期待をかけていることも事実だ。
現社長のお父さんは、
七福の初代として独立する前に、
中津川の東西の老舗の一つ、
川上屋で修行した。
そして最も美味い味を実現したと、
同業者も認める存在だ。
地域に根付いた菓子屋として、
皆の期待を背負っている。
これからの鮎菓子が楽しみだ。
鮎太郎の写真を探していて、
塩川河床工事の画像を見つけた。
まだ寒い2月26日の記録だ。
パワーショベルで器用に自然石を並べていた。
この時に感じたことは、
「おそらく幾何学的に何かの裏付けを持つ」と言う事だった。
そうじゃなかったのね。
この予算ではここまでで、
壊れたらまた予算が下りるから都合が良い。
「災害さえ起きなきゃね」
というレベルだろう。
まあ、
あの鉄製の砂防堰堤とは、
幾何学的根拠が全く異なるのかもしれない。
この後の修復がどう進むのか楽しみだ。
壊れても良い所と、
絶対に壊れてはいけないところのバランスが凄いね。
さて、
このクルマも壊れない。
一目惚れして連れ帰ったのは、
もうかなり前の事になる。
ミセス大鶴の手に委ね、
徹底的に清掃を進めた。
時間をいくらかけても良いので、
納得できる仕事をしてもらった。
彼女はその期待に応え、
どんどんWRXを蘇らせた。
元々大事に乗られていたのだが、
徐々に掃除が疎かになるのは、
どのクルマ好きにも共通することだ。
まあ、
オーナーが他のクルマに目移りすると、
愛情が行き届かなることもある。
そんな可哀そうな状態から、
徐々に徐々に回復させていった。
ミセス大鶴の腕の成せる業だ。
細部は歯ブラシで仕上げ、
丁寧に染み込んだ汚れを基から浮き出させる。
元はオーナーもこの拘りの限定車に、
大きな愛情を注いだはずだ。
だから、一旦蘇り始めると、あれよあれよという間にステキなクルマに変わっていく。このプロセスを作り上げるのが、
一番遣り甲斐ある仕事なのさ。
走行距離だけ見ると驚くはずだ。
でもブレーキは確実に聞くし、
消耗した部分も沢山あるけど、
タイヤなどは状態が良かった。
滅茶苦茶な使い方じゃないはずだ。
とりあえず検査を終え、
エンジンを完全に整備した。
その上で、
中間検査も兼ねて元気よく走らせた。
今日の動画だ。
楽しんで欲しい。
何しろサウンドが心地よい。
過激なチューニングより、
素直な特性のターボパワーは、
上手い運転を覚えるのには、
まさに雑妙な相棒と言える。
ブレーキシステムも軽くて高性能な赤キャリで、
実に幾何学的な高性能さを醸し出す。
鍛造ホイールにピレリタイヤもニクイ。
リヤも対向ピストンで、
キャリパーのヤレも少ない。
この後の仕事は、
ブレーキシステムの完全なオーバーホールと、
へたったブッシュの交換だ。
ミセス大鶴の技が光るコックピットだ。
限定装備も美しく整った。
STIのチタン製シフトノブや、
アルミペタルが美しい。
ステキな演出のメーターは、
キーONで針だけ光りピュンとスイープし、
ワンアクションおいてから、
パっとすべての照明とランプが点灯する。
綺麗に整ったエンジンルームは、
このあともう一度細部まで磨く予定だ。
250馬力でも充分速い。
リヤシートも十分実用可能で、
セダンらしさがステキだ。
トランクスルーを持ち、
長尺物も詰める。
まず肘掛けとして活用できて、
もうワンアクション与えると、
面白い動き方をしてトランクとつながる。
幾何学的によく考えられた仕組みだ。
インプレッサWRXは、
やっぱり響きが良いね。