
淡路島の天羽さんに戴いた、
徳島ラーメンはうまい。
特に弁当が無くて時間もない時、
カップラーメンよりも体によさげで重宝している。

冷蔵庫に使い残しの玉子が2個、
焼きそば作った時のもやしの残りが半袋、
これは少々鮮度が落ちて傷みかけていた。
煮ちまえば関係ないと、
容器の底に敷き込んでしまった。
それだけだと具が足りない。
息子にコンビニに行くかと聞いたら、
「行くよ」というので、
コールスロー用のカット野菜を買ってきてもらった。

三分間レンジにかけ、
先にもやしから食う。
暫くするとインスタント麺が程よく馴染み、
激ウマになるし腹持ちが良い。
スープが飛ぶので、
9月のめくり取ったカレンダーを、
テーブルクロス代わりに敷いた。
美味しかった。
インスタントラーメンはカラダに良くないと言われる。
でも食べ方によっては中途半端なコンビニ弁当より、
カラダにずっと良い気がする。
野菜などの具さえバランスよく入れられれば、
カラダを慈しむことができるはずだ。
100円のカット野菜を加えるだけで、
食感も腹持ちもまるで変わるし、
得たカロリーを効率よくエネルギーに発揮できる。
あっという間に終わった上半期だった。
おかげさまでお客様に支えられながら、
なんとか苦しい時を乗り越えてきた。
みんな大変なんだけど、
こういう時こそ地に足を付けて働こうじゃないか。

工房は溜った作業の追い込みで活気に満ちていた。
オイルの販売が伸びている。
やはり純正で鮮度の高いオイルは、
クルマにとって心地よい栄養となるからだ。
普通のクルマには10W30のスタンダードオイルで十分機能するが、
BRZなどの水平対向エンジンには5W30が推奨される。
他にもスバル専用に開発された、
レ・プレイヤードゼロは、
入れた直後から使用感に差が出るので、
多くのファンを引き付けている。
そんな中でオイルサーバーの使い方を見直した。
30年経つと劣化が進む。
3つのコックの内、
一つが機能しなくなったが、
ペール缶での仕入れも多くなったので、
そのまま放置していた。
オイルサーバーごと交換すると、
相当な出費になるが、
コックの更新で得切り抜けられないか模索した。
その結果コックだけでも交換が可能とわかり、
他の二つも含めすべて新品に交換した。

プロ用の機材にはいぶし銀の魅力がある。
改めてコックの美しさに惚れた。

機能的で硬質的で美しい。
ある意味でとてもセクシーだ。
オイル交換をこまめにすると、
クルマには本当に良い効果が出る。

スバル純正オイルをドラム缶で仕入れ、
ポンプで汲み出す様子は、
まるでクルマに生ビールを飲ませるようで気持ちが良い。
新着車がどんどん入り、

商品化のための予防整備が進む。
シルバーの外装整備が進む向こう側で、
インプレッサSPORTがリフトアップされている。
これはかなり上質な中古車だ。
平成25年の4WDでにリッターエンジンを積む。
クリスタルブラック・シリカの2.0i-SはEyeSightも持つ。

プリクラッシュブレーキと車線逸脱警報を持つので、
購入補助金も出るはずだ。
パドルシフトを持つリニアトロニックが魅力だが、
そちらのオイル交換履歴が無い。
純正ナビ地デジ&リヤカメラ
17インチアルミホイール
運転席パワーシート
キーレスアクセス&プッシュスタートシステム
カラー液晶マルチファンクションディスプレィ
アルミペダル等々装備は万全だが予防整備の経験が無い。

商品化の前に高速テストをしたいので、
車検整備並みの徹底点検を施した。
リニアトロニックのオイルパンを外す前に、
ドレンコックを抜いてサンプリングすると、

お世辞にも良いオイルとは言えない。
オイルが抜けたのを見計らい、
オイルパンを外して中のオイルを重力で滴らせる。

この作業は効果的で、
時間を掛ければ不純物がかなり落ちる。

滴り落ちると、
こんな紋様が出来上がる。
次の汚れが先の汚れを弾き飛ばして、
その上に居座るからだ。
オイルパンの裏側は真っ黒けだ。

何処でも出来る作業ではないので、
環境も含め慎重に整備士を選んで欲しい。
整備ではなく慈しむ心から意識しないと、
クルマの喜ぶ作業をしてあげることはできない。
そういう心は環境から生まれる。
面倒で苦しい事を、
それが正しいと納得し、
根気よく執念で続けて初めて宿る。
慈しむ。
大好きな言葉だ。

オイルパンの磁石一つにも、
慈しむ心を持つことが大切だ。
スラッジがベットリ絡みついている。

これが中に入ったままじゃ、
せっかくの高性能なCVTが活きない。

キチンとリフトアップして、
必要な機材を適切に並べ、
工程を考えて進めないと、
良い効果は期待できない。
その結果がまずこのように表れ、

オイルストレーナーを丁寧に磨いた。

この後ケースの清掃を終えたら、
オイルパンを装着しCVTFチェンジャーを用いて、
作動油を圧送交換する。
ブレーキをそのあと整備し、
高速走行の準備が整う。
出来栄えを期待して欲しい。
その隣で杉本君が加藤さんにお譲りしたフォレスターの整備を進めている。

このクルマは入庫時にトルコンオイルを交換したが、
在庫期間が長いので再度オイルを抜き替え、
高速テストで性能確認後にお渡しする。

純正のATFはレオーネにATが追加された時から、
SUBARUとコンビを組んだサプライヤーの製品だ。
こういうものは純正を選ぶのが一番良い。
効果はてきめんで、
この後日が暮れてから全力疾走し、
余りの気持ち良さに売るのを止め欲しくなったほどだった。

後ろにあるシルバーのインプレッサも、
慈しむ心で仕上げが続く。

工房の奥に移動され、
Eyeマニュキュアの準備が始まった。
隣のWRXのように、
澄んだ瞳に生まれ変わる。
主を待つWRXは、
この後丁寧に体中を磨かれて納車式に臨む。
軽くて丈夫いポリカーボネートは、
戦闘機の操縦席にあるキャノピーに使われるほど強靭だ。

ただし使い方により若干の差はあるが、
徐々に劣化すると黄色味を帯びる。

それを綺麗に取り除き、
新たな加工を加えるのがEyeマニキュアだ。
クルマに付けた状態で、
上から擦る程度の施工では、
その時は綺麗でも、
全く長持ちしない。
こうして慈しみの心をもってクルマに触れると、
必ず穏やかな表情になるところが面白い。
さあ、
明日も良い仕事を続けよう。
おやすみなさい。