スバルであってSUBARUではない
2020年 10月 22日
逸品をお裾分けにあずかった。
名前を聞き漏らしてしまったが、
クリタケと仰った様な気がした。
今年はキノコが豊作と聞いた。
でも、
入手する機会が無くてまだ食べていなかった。
もう季節が終わるかと、
諦めかけたところに嬉しいプレゼントを戴いた。
軽く下ごしらえまでされていて、
本当にありがたい。
実は良い天然のキノコほど、
下処理には手がかかる。
すき焼きの段取りを進めた。
ここで赤西さんに戴いた、
「灘の生一本」を封切った。
ごくんと飲める美味い酒で、
味わいよく豪快だ。
肉屋の兄さんにお願いし、
100グラム600円の切り落とし肉を、
580円におまけしてもらった。
400グラムほど購入し、
すき焼きを楽しんだ。
濃い味の酒と肉汁の旨味が、
かなり高いレベルで調和し、
そこにキノコの味と歯ごたえが、
まるでシンバルのように響いた。
大満足の晩酌だった。
赤西さん、
熊谷さん、
ありがとうございました。
おかげで一気に溜まった疲れが吹っ飛んだ。
早起きして再びWRXに跨り、
本日の出張先へと鞭を入れた。
仕事は順調に進んだが、
訪問先にあったクルマのステッカーが目に焼き付いた。
見ていると気持ちが悪くなる。
三色組み合わせたどの色も、
クルマに塗ってはふさわしくない色合いだ。
だから面妖に映るのだろう。
これほど奇天烈な組み合わせを見たことが無い。
余程のセンスの持ち主が考えたのだろう。
何の意味か皆目見当がつかないけど、
こうして目に残るだけでも効果はある。
会社に急用ができたので、
予定を切り上げてクルマに乗った。
相変わらずマナーの悪いクルマが多く、
追い越し車線を意味なくふさぐケースが多かった。
前方を走る黒いクルマも、
恐らくイライラしてたのだろう。
内抜きをしたり、
かなり利己的な走りで、
マナーの悪さでは五十歩百歩だった。
グワッとアクセルを踏んだ。
その瞬間に、
「随分無茶な事をするな」と感じた。
中央車線の車列に全く隙間の無い事を承知で、
思いっきり加速したのだ。
とっさに危ないと察知し、
遥か手前で減速して中央車線に合流すると、
その黒いクルマは矢のように突っ走りながら、
強引に中央車線に入り込んだ。
その先で第三車線の工事をしていて、
短い区間が通れなくなっていたのだ。
計算してるとは思えぬ、
とても無謀な走りに感じた。
当のドライバーも「危ない」と肝を冷やしたらしい。
その先からアクセルが踏めなくなり、
後ろから徐々に追いついた。
すると第二車線に入り道を譲ってくれた。
なので追い越しながら、
ルームミラー越しにドライバーを見ると、
ドラポジの取り方が無茶苦茶だった。
ドライブスキルを持ってるつもりで、
持ってないヒトが多い。
それが日本の実情だ。
日本でしか通用しない、
我流の走らせ方をして、
パワーはあるけど、
運動性能には疑問が残るクルマを転がしている。
そのほかにも問題がある。
この道路のように三つ車線があり、
交通環境が良い高速道路が増えた。
それにもかかわらず、
一番左の車線がガラガラで、
追い越し車線が詰まることが多い。
トラックやバスのドライバーに、
著しく運転思想の良くない人が目立った。
大型車はムキになって追い越さなくても、
等速走行した方がエネルギー効率も良いはずだ。
最近バスが苦境に立ち、
大変気の毒だとは思うが、
バスが与えていた交通の妨げも、
見過ごせないレベルに悪化していた。
それがこの頃良く解る。
意味なく追い越し車線をふさぐのは、
絶対にやめて欲しい。
RA-Rの良さが改めてカラダに沁みた。
快音を奏でスムーズに走り、
以前のような尖がり感は減少した。
高速道路を走りながら、
以前平川さんから聞いた、
もう一つのセッティングを思い出した。
ウインターシーズンを前に、
そちらを試すのも面白いかもしれない。
こんな跳び抜けたクルマを残して、
平川さんはSTIの社長を平岡さんに譲った。
やはり素晴らしいな。
これを超えるクルマを作れと言う、
彼は指標を残したのだから。
STIに求めるのは、
このような「気概」だ。
忘れないで欲しい。
そしてスバルに乗るヒトも、
「もう無理だ」なんて思わずに、
高性能車を家畜のように扱い、
毎日ステキなカーライフを過ごそうじゃないか。
その「基本思想」を今こそ見直そう。
基本姿勢は気づいた時に見直せるが、
基本思想はなかなか見直せない。
そう感じさせたのが「あの映像」だ。
深夜二時になると狙った場所を徘徊し、
他人の財産を狙う「基本思想」は、
恐らく永遠に見直せないのかもしれない。
猫を追うより皿を引けを実践し、
気の通わない悪い場所を減らす努力も続ける。
けなげなカメラを修理した。
この機会に点検して更に違う場所に移設した。
死角を減らす努力が、
「皿を引く」行為に繋がる。
いつも掃除を心がける。
クルマ屋がクルマを置く以上は、
それがどんな姿であれ、
全て血が通った商品だ。
それを社員全員の心に刻むことが大切だ。
世の中は「密」を嫌うが、
社会的な生き物である以上、
「密」を避けたら滅んでしまう。
蟻のように社会的な生き物は、
全て同じ遺伝子で支配され、
次々とコピーが生まれる。
だから教育は不要だ。
その代わり絶える時は一気に消える。
昔のクルマは単純だ。
ドラムブレーキが貼り付いてしまうと、
タイヤを引きずって動かなくなる。
その兆候にはまった。
皆が困っていたので、
「吉村君、荷台に乗ろう」と誘って、
二人で150キロ近い重量で、
二台の上からタイヤを上限に揺さぶった。
すると簡単に動いた。
その間に、
クルマの下を綺麗に掃除して、
不純物をバケツに集める。
こうした異物が放置されると、
そこには悪い気が沈殿し、
犯罪的要素を呼び込む。
こうした状況を克服するのに、
リアルな社会生活でしか、
決してヒトは生き残れない。
もうすぐ冬が来る。
ヒトは知らず知らずのうちに、
キリギリスになってしまっていた。
やはり早めに成仏させる方が良い。
専門業者に託すのも仕事の一つだ。
モノを粗末にしてはいけない。
まだ完全に役割を終えていない。
命の息吹を感じるので、
いつの間にか、
アルファベットの気取った名前になってしまった。
けれども忘れはしない。
日本のスバルはスバルであり、
SUBARUではない。
それを思い出させてくれた看板は、
もはや文化遺産に近い。
先日22Bオーナーミーティングの後、
児玉さんと飲みに行った時、
そこでとても熱い男に会った。
ふとそれを思い出し、
彼に会いに行くと、
彼のお父さんとも意気投合した。
中津川に根を張る看板職人だから、
ここは彼らの技量にすがることとした。
宜しくお願い致します。
心の中で手を合わせた。
誇らしく飾れる日が来ることを目指す。
もう一つの歴史が静かに幕を閉じた。
二代目の誕生にはまだ少し時間が必要だ。
何事もスムーズに進むより、
困難な道を歩む方が長く続く。
敬意を表してオーダーしたのは、
「箱なのに中身はレーシングカー」
それを作るのが得意だったのに、
SUBARUはそこから手を引いてしまった。
けれどもトヨタの血が入ったので、
ここだけは簡単に手が引けなかった。
それを逆手に取り、
最後の最後に漸く手に入れた。
とてもマグネタイトグレーとマッチする。
「何処に入ればいいの」
BRZが玄関先で佇む。
今日からここが君の住処さ。
ここで堂々と過ごしてくれ。
沢山の皆様のお越しを、
心よりお待ちしております。
by b-faction
| 2020-10-22 22:00
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