肥後さんから戴いたブラットが好きで、
二十代から三十代の初めまで、
喉から手が出る程欲しくてたまらなかった。

が、
ある時から一線を引いた。
アメリカに行ってわかった。
たとえ入手できたとしても、
複雑な履歴のクルマが多かった。
まず「清廉」極まる個体など、
これまでも見たことが無い。
唯一の例外が、
ビジターセンターにあるが、
例外中の例外だろう。
やはり「グレーゾーン」ギリギリに放り投げたタマは、
終生その痕跡がカラダから消えないな。
そう解ったので、
一切関わることを止めた。
でもこうして、
例えミニカーであっても、
手の中に入ると、
あの頃の気持ちが蘇える。
嬉しいなぁ。
肥後さん、
ありがとうございました。
このクルマにはたくさんのカラクリがある。
とてもユニークで面白かったが、
国内仕様に反映されたことは一度もない。
「グレー」が「黒」になるからだ。
これはどう見てもピックアップトラックだが、
乗用車として売らねばならぬ苦しさがあった。
このクルマには、
これから使えるアイディアが山ほどある。
発想力が大切だ。
どんな商品でもアイディアを徹底的に絞り出すと、
商品力が高まりヒットする。
ところでグレーゾーンと言えば、
静岡県知事の盛んに息巻いた水資源問題がある。
本当に水の枯渇なのか、
あるいはハーバード流交渉術なのか、
それは歴史が真実を刻むだろう。
そもそも静岡空港の下を新幹線が通っていることも奇妙だ。
たくさん新幹線の駅を持つ静岡県が、
何故それほどまでに空港が欲しいのか。
見れば見る程グレーだが、
その方がJR東海も都合が良いかもしれない。
リニア中央新幹線構想も、
このような事態になったら、
本気で「凍結」した方が良いね。
理由1.東海道新幹線がパンクするほど、
今後国民が東京に一極集中するだろうか。
そうなると乗車率の下がった新幹線が稼げなくなる。
JR東海はかなりの金を注ぎ込んだが、
これからは中央新幹線に注ぎ込む原資が枯渇する。
理由2.静岡空港も俯瞰すると北海道四国九州や、
離島などに比べ必然性に欠ける。
更に二酸化炭素が悪いと言うなら、
航空機がジャンジャン飛ぶ時代も来ないわけだ。
そこに駅作れと言われても、
JR東海は平気な顔して蹴れば良い。
なぜなら今後しばらく東海道新幹線のままで、
在来線にはなれないから、
JR東海もそう簡単に駅を増やすわけにいかない。
理由3.静岡県が工事の許可を出さない事を逆手に取り、
その上で後は凍結してしまう。
国家事業にでもなったら、
無駄な税金をジャブジャブ注ぐことになるから、
そのような真似を今から止めさせる。
勿論これまで契約したところは、
キチンと責任持って進める。
契約を破棄せよと言う事では無く、
あくまでもこの事業を凍結することだ。
どうかな。
このように揉めれば揉めるほど、
リニア中央新幹線凍結の大義名分が、
JR東海の手に増えるわけだ。
実はこのあたりの工事も、
最近それほど盛んではない。
ウイルスで世界が根本から変わろうとしている。
スバルがWRCを卒業した直前も、
止める方法が見つからなくて困っていた。
リーマンショックが、
そんな事を言ってられない環境をもたらした。
JR東海の立場になって良く考えると、
あの時のスバルが、
WRCを放り投げた時の臭いが漂う。

静岡の篠さんから素敵な贈り物が届いた。

ヘルメットが入っていた。

懐かしいサインでいっぱいだ。
今日これが届いたのも、
何かの縁なのだろう。
それでいいんじゃないかな。
無理にリニアを進めなくても。
スバルはラリーを止めたが、
その後どうなったかというと、
とても良い会社に蛻変した.
またラリーをやれる日が来たら、
また再び挑戦すればよい。
再びJRが国鉄化されたら、
そのツケはまたしてもすべて国民に回る。
あんな茶番な会社を、
まともな国民なら二度と見たくないはずだ。
東京に9か月も行っていないが、
全く困らなくなってしまった。
リニアモーターカーは大好きで、
早く開通して欲しいと願っていたが、
このような環境下で、
元に戻らない世界を目指しちゃだめだ。
一旦リニア中央新幹線の開発を止めよう。

阿部さんから戴いた、
自分で飲むためのお酒も、
アイディアに満ち溢れていた。
その心意気をしっかりと受け止めまた。
ありがとうございました。
大吟醸の原酒を、
思う存分活かした清酒だ。

なるほどね。
なかなかキモの座った酒屋さんだ。
良いお酒をたくさん集めてるのだろう。
自分の飲みたい酒を人に勧める。
自分の乗りたいクルマを人に勧めるので、
その辺りの気持ちが何となく解る。

〆張鶴の美味しさは、
口に含んだ時鼻に抜ける香しさだ。
美味しくいただきました。

阿部さん、
ありがとうございました。
美味しさは色々で、
伝統的な美味さもあれば、
最新技術を巧みに使い、
伝統の上に革新を極めた旨さもある。
前言撤回し、
新型フォレスターに試乗した。
このフォレスターにステキな美味さを感じたね。
新開発のエンジンを、
いきなりあのレベルまで磨いた陰には、
相当長い努力があっての事だろう。
水平対向エンジンだけを磨き続けた、
まさに執念の結晶なのだ。
それを一緒に感じて欲しい。
この動画を撮影した後、
中津スバルならではの展開になった。
テストの準備が整ったのだ。
走行距離が短いので、
点検してエンジンオイルにEFAを注入し、
内部をフラッシングした。

距離が短ければいいと言うものではないので、
汚れたオイルを抜き、
モチュールのマルチパワーを入れた。
モチュールJAPANがリリースした、
最新のマルチグレードオイルだ。
使用感はかなり良く、
お値段も安いのでスバリストには嬉しいはずだ。

元々フォレスターのコアはターボエンジンだ。
このターボらしさが今に続くところが、
スバリストを引き離さない理由なのだ。

用意は整った。
すぐ高速道路に滑り込む。
最初は何となく身が「縮こまった」感じがしたけど、
トンネル出る頃には元気がモリモリ出てきて、
下りのワインディングでは恍惚感を感じた。

風切る異音は煩いし、
室内も狭くて今に比べたら窮屈だけど、
とにかく戦闘能力が半端ではない。
最新型より600回転ほど余計に回るだけだが、
トップエンドまで回して220馬力を引き出すと、
四輪ストラットが柔軟にうねり、
とてつもないコーナリング性能を見せる。

あっという間のテストだった。
約80kmを走り切り、
このクルマの初期性能を完全に蘇らせた。
粗削りで、
まるで戦うためのクルマのような、
まさに野獣の姿を垣間見せる。
新型フォレスターSportは、
そういう所が全く無い。
なので、
訳知り顔のスバリストには、
きっと理解できない部分もあるだろう。
まさに濃い原酒ではなく、
阿部さんに戴いた〆張鶴の清酒の味だ。
大吟醸を使うが、
適度にバランスを整えリーズナブルだ。
あの酒はプレミアムな雰囲気が半端ではない。
新型フォレスターもそれと同じなんだ。
価格は200万円台とサービスプライスだが、
恐らくそれは日本人に対してだけだろう。
どう考えても、
完全に一皮むけている。
このプレミアムでスポーティな総合性能は、
世界的に見ても群を抜いてバリューだ。
世界を相手にしたら、
もっと高く売る方が良い。
二代目フォレスターの戦闘力を受け継ぎながら、
豪胆ではなく繊細でプレミアムな仕上がりだ。
それでいて、
獰猛な側面を持つ。
まず1万キロは走らないと、
新型フォレスターの良さが解らないはずだ。
豪胆なクルマなら、まだいくらでもあるから、
こちらや、
こちらを選べばよい。
でもね、
繊細でプレミアムな味を、
このクルマの系譜の上で感じるって、
それはどういうことかわかるかな。
落胆しないのではなく、
「良いなぁ」としみじみ思える事さ。
今度のフォレスターはターボが買いだ。
迷わず買って欲しい。
野山を駆け抜けると真実が解る。
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