
結局二日間で走った距離は900km近くになった。
その距離を感じさせないクルマだ。
新しいWRXは本当にイイね。

ただ、
残念なことにマニュアルシフトが無く、
これまでに築いた競技の世界には戻れない。

昨日の夕方、
出張から帰ると、
テスト車両が用意されていた。
早速ステアリングを握り、
会社の駐車場に車を止めて、
つくづくと「いいなあ」とため息をついた。

ワイドレンジのマニュアルトランスミッションは、
WRXなどに用いられるショートストロークのクロスミッションとは、
考え方が基本的に異なる。
けれども、
両手両足を駆使して操る感覚は、
クルマ好きにとって何物にも代えがたい魅力がある。
正にスポーツそのものだし、
楽器を奏でる行為にも似ているのだ。
だから魅力的なのだが、
多くの日本人にとって、
そのレベルまでクルマを引き上げる文化性は、
非常にに乏しいと言わざるを得ない。
その結果、
冷たい雨が降り始めたのだ。
別にSUBARUが悪いわけでは無く、
日本人自らが、
独自の文化性を背景に、
そうした傾向を持つのだ。

冷たい雨はココロまで冷やす。
コヴィッド19によるウイルス禍に苛まれる前の、
2018年11月にタイムスリップしよう。
あの頃は池ヶ谷さんの22Bが復活し、
当社の長年の夢だった、
20B製造プロジェクトにも目途がついて、
迫るL1ラリーに向けて準備を進めていた。

そんな時に、
勝田さんの主催するジムカーナに参加して、
ドライバーとコドラのスキルアップも図っていた。

勝田さんのサイドシートに座らせて頂き、
あのドーナッツを体験しながら、
なんだかんだ言っても「WRXはやっぱり凄い」と納得した。

その勝田さんもSUBARUを降りた。
そしてスバルのラリーを背負ってきたトシ・アライも、
遂にスバルを降りて他のラリーカーに乗らねばならぬ現実を迎えた。
SUBARUから冷たい雨が降り続ける。
明日からの中津川における応援プロジェクトも、
「スバルとしては一切かかわらない」と言われた。
この調子ではL1ラリーも、
今年は冷たい雨の中を参加することになるかもしれない。
援助と言っても、
その場の人的応援や、
宣伝や運営のための僅かな事なのだが、
一線を画すというのが岐阜スバルを通して、
SUBARUから返った答えだった。
援助を期待して参加するわけでは無いが、
一体感を感じられない所に一抹の寂しさがある。
けれども、
もっと素敵な人たちから、
様々な応援を受けてるので勇気百倍だ。
皆さん、
ありがとうございます。
明日から来月のL1迄、
やれることを一生懸命やる!
その決意に変わりはない。
それに、
当社で20Bを作れることは、
これまでの関係性を重視して得た信頼関係だ。
その信用を、
SUBARUから与えられたと受け止めている。
これからもSUBARUやSTIとの信頼関係を損なわぬよう、
一心同体のつもりで実直な活動を続ける。
とは言え、
そうはいかない人たちも多いはずだ。
あのアライモータースポーツが、
シトロエンで参加する他に手段が無かった。
同じ冷たい雨の中で、
このラリーを迎えたのだろう。
その結果は辛いものだった。
スタートから僅か500mでクラッシュと聞いて、
初めてスバルがインプレッサを投入した、
RALLYフィンランドを思い出した。
無冠の帝王と言われたマルク・アレンを手に入れたスバルは、
プロドライブと共にレガシィの潜在性を引き出し、
満を持してインプレッサを実践投入した。
ところが、
期待のアレンはスタート直後に自滅した。
あの時は冷たい雨など降っていなかったけれど、
「ベテラン」という理念はこの世界には無いと心に刻んだ。
SUBARUの黄金期を知る人間にとって、
今回のクラッシュリタイヤは、
残念だけど色々な意味で節目なのかもしれない。
そのような事からも、
4年前に取った動画を改めて引っ張り出した。
実は撮影した時に、
写り込んではいけないはずのIDコードが映り込んだので、
お蔵入りになっていた動画だ。
それが最近のウインドウズが便利になり、
標準装備の編集機能が容易に使えるようになった。
それで問題のコードが映る部分を切り取れたので、
この機会に紹介しよう。
明日からこのクルマと、
RALLY・JAPANが北海道で開催された時のレプリカ、
それに今年のL1ラリー参戦車の装い新たな姿を披露する。
もう一台は、
L1ラリーの予備車両を展示する。
近年のマニュアルターボ車絶滅化を政府が誘導することによる、
車両枯渇が進む中、
当社の保有する車両に触れて、
是非喉の渇きを潤して欲しい。
平塚市から小澤さんが来訪された。

カウンターにずっしりと重い紙袋が届けられ、

中を開けたら二つの包みが現れた。

一つはステキなお酒だ。
秋の夜長にジックリ味わわせて頂きます。

小澤さん、
ありがとうございます。

もう一つの箱の中には、
初めて見るお菓子が入っていた。

これが女性に好評で、

美味しいと評判になった。

焼かないどら焼きは、
とても優しい味がする。
とても美味しくいただきました。
ありがとうございます。

大きな箱を猫が持ってきたので、
中身を見て驚いた。

丁寧に梱包された贈り物が入っている。
さいたま市の市川さんから、
近況を綴ったお手紙と共に、
ステキな旅行の写真が添えられている。

愛機B4で京都の丹後半島を旅されたという。
その時に見つけた、
良い酒蔵のお酒を送って戴いた。

この名に覚えがある。
ステキな赤い色のお酒を造る、
女性が杜氏の酒蔵では無かったか。
古代米の美しさを引き出した、
香しい酒の味をしっかりと体が覚えている。

そこの無濾過の生とは恐れ入った。
市川さん、
ありがとうございます。
珍しいペーストと共に、
楽しませて頂きます。
手紙の最後には、
RALLY頑張って!とメッセージがあった。
今年も頑張ります。
4年前の動画に比べ、
現在の容貌がかなり変化したのは明らかだ。
昨年どころか、
春先の動画と比べても、
最近は明らかに脂気が抜けている。
中には心配される方もいるようだが、
至って健康なのでご安心頂きたい。
明るくなり始めると同時に活動する癖が付き、
一日三度カラダを動かすことで余計な脂が抜けている。
勿論、
強烈に力を付けたシェパードの引きに負けぬよう、
良質な動物性たんぱく質を常に取り、
バランスのよい食事を心がける。
脳みそも可能な限り冴える様、
適切に甘いものも味わう。
その結果が、
フィジカルな行動に現れ、
その効能でスピリチュアルな面も研ぎ澄まされる。
さあ、
みんなで秋を満喫しようじゃないか。
それでは、
明日もお楽しみに。