オートサロンの会場で、前から5番目の位置で並んでいたら、すぐ前の若者が隣に並ぶ友達に、「ここどこだろう」と振り向いて声を掛けた。
丁度パンフレットが配布された直後だった。
その友達が答えあぐねていたので、「ここだよ」指を差して教えてあげた。
何が縁になるか分からない。
隣の男性に、「どこからいらしたの」と聞くと、「岐阜県です」という。
「え!岐阜県のどこなの」
「恵那です」
「この業界の人なの」
「そうです」
「失礼だけどどちら様?僕は中津スバルだけど」
「イエローです」
なんと!1kmしか離れていない。
「同じ中津川じゃないの」
二人ともイエローハット中津川店の社員さんだった。
声を掛けなきゃそれまでだった。
こんな偶然があるから、
人生における「縁」は面白いよね。
初日のサイレントタイムが終わるころ、
北にある展示館へと脚を向けた。
気が付くと、
会場への入口に長蛇の列ができていた。
特別公開の時間になったのだ。
こちらの棟ではいつもドッと人が押し寄せる場所がある。

今回もごった返していた。
密もへったくれも無い。
異様な鼓動が野望と共に湧き上がっている。
男の出す精神波で周りの空間がユラユラと撓むほどだ。

人垣の向こうに精神波の集中する獲物が居た。

皆それぞれが手に持つガジェットで獲物を狙う。
妖気を感じるほどだ。

おお!
素足じゃないか。
獲物をスキャンしていくガジェットもあれば、

ずっとロックオンしたままのガジェットもある。
なんともクールな光景じゃないか。
どの素肌も輝いている。
ココロから感心しつつ、
その場を後にした。
これこそがオートサロンの醍醐味。
小綺麗なスタイルで商品を持ち込むと、
場違いに映るのはこういう事だ。
少し歩むと更に強い妖気を感じた。

このホームセンター感覚が堪らない。

生活感もあるがホームレス感を匂わせる、
とても野望に満ちた住処だ。

「辛抱」がキーワードだろう。
それを漂わせることで自らを鼓舞するのだ。

これも妖気を漂わせる、
素晴しい男の住処だ。
眩暈がしそうになった。
フラフラと歩むと、
遠くの方にオアシスが見えた。
引き寄せられるように進むと、
それは砂漠のオアシスでは無くクルマのボディだった。

はっと我に返った。
そこにはスバルの兄ちゃんや姉ちゃんが居た。
なぜここにいるのかと聞くと、
アウトドア棟を担当する別動隊として活躍してるらしい。
しかし、
ここは実に緩い。
ゆっくりしたリズムで仕事をこなす。
この時間になっても、
パフォーマンスは殆ど発揮できていなかった。
狙いは土日と割り切る、
ユトリのある対応だった。
だからこそ、
ユトリも必要なんだ。
ここで目が覚めた。

これこそがオフショアブルーじゃないか。
じゃあ、
さっき見た「あれ」は何だったんだろう。
こちらの照明だと、
泉大津の研修で見た、
リアルなボディカラーだ。
ここではクロストレックの新色だけが展示されていた。
なぜSTIブースのLEVORG STI Sport#は、
クールグレーカーキの様に見えたのだろうか???
オートサロンの照明は、
実に危険極まりなく、
色の再現性が非常に悪い。
灯具の問題だろう。
明るさ優先で鮮映性は二の次なのだ。
だから、
インプレッサも変だったんだ。
初めて見たサンプレイズ・パールは、
どう見ても美しい色には思えず、
日本人には絶対受けない色だと感じた。
過去に同様のオレンジがあった。
河童もといカッパオレンジだ。
銅をテーマにしたアースカラーだが、
とてもお金を払って買いたいとは思わなかった。
まあ、
そんな事もあり、
インプレッサについて突っ込みが厳しかったが、
決していじめたわけじゃない。
だけどね、
途中で心配そうに現れた親分から、
ポンとタオルが投げ込まれた。
「代田さん、シートの事でいじめないでくださいね」
現れたのは毛塚PGMだ。
実に愛あるフォローじゃないか。

昨日の動画に、
突然の振りにもかかわらず、
真摯に対応していただき、
本当にありがとうございました。
紹介しよう。
SUBARU技術本部、
内装設計部の松田哲也さんだ。
直接伝えることも時には大切だ。
フィルターが掛からなくなるからね。
これからのスバルに期待しよう。
そして、
あの男も現れた。

何かの後遺症でもあったかの如く、
どうも様子が変じゃないか。
そわそわしている。
腹を壊した釣り堀の魚みたいだ。
釣り針の餌をちょんちょん突っつくだけで、
サッと話題を次に逸らす。
ヤバそうな車の前に来ると、

触りを振るだけで深入りしない。
変な奴だな、
と思っていたら、
ボンネット開けた途端に食い入るように見てる。

初めて開発された、
ドロータワーバーの存在を目の当たりにして、
何かに火が付いたようだった。

STIの篠田部長も交え、
新たな構造に対して技術的なポイントを探った。
ドロースティフナーのような構造を、
フレキシブルタワーバーに与えた野心作だ。
これこそ、
STIがSTIだとする最も重要な要素。
まずクルマを作り、
その実証を元に優れた製品をFANに届ける。

そして奇妙な色のインプレッサに向かった。
どう見ても奇妙な色だが、
レヴォーグを見ての通り、
これは相当化けさせられている。
だから、
冷静に見ないといけない。
これはインプレッサだけの新色だ。
と言う事は、
前回の様に、
XVだけに新色が用意された、
「歪な製品群」では無くなった。
それにしても、
このオレンジこそ、
クロトレに必要なはずだが、
なぜこのようなカラー展開になるのだろうか。
あ!
アメリカでは、
さっき見た鮮やかなオアシスブルーがインプレッサのシンボルだ。
と言う事は、
このオレンジをクロトレ用に展開するのだろう。
正に「たすき掛け」の理論か!
米国ではクロストレックは、
クルマとして既に日常だ。
そこにオレンジも定着している。
日本ではXVをクロストレックと名前替えして、
新型車に巻き直そうと企んだ。
だから、
ステレオタイプを拭うために、
敢えてクロトレからオレンジを抜いた。
そして、
インプレッサに与える事で、
今まで以上に新鮮さを醸し出そうとしたんだろう。
ナイス!
凄いユトリだ。

マリオよ。
新型クロストレック&インプレッサのカラー戦略は、
従来とはかなり異なる。
思っていた以上に巧妙だ。
インプレッサビームスエディションに端を発したオレンジ戦略は、
先々代XVの導入時に与えられたタンジェリンオレンジ、
先代XVのサンシャインオレンジと続いた。
フルモデルチェンジ毎にイメージカラーをオレンジに置き、
グローバルでも常に認知されてきた。
スバルはそのオレンジを、
マイナーチェンジで一度かならず外し、
中途半端な色に入れ替えた。
その上で、
必ず次のフルモデルチェンジで新たなオレンジを開発する。
従って今回も同じ戦略で臨んだはずだが、
国内だけ韻を外す「たすき掛け」で目を眩ませた。
このユトリ戦略をキチンと見定めないと、
掌の上で転がされてしまうぞ。
広報資料には、
サンブレイズ・パールと記されている。
だが明らかにオレンジ色だ。
サンブレイズとは何か。
それは次のブログで掘り下げよう。
本来ならばクロトレに塗られるべく誕生したボディカラーだ。
ところが、
今回はその韻を敢えて外し、
SPORTの名が消えたインプレッサを、
国内で際立たせるためのアイテムとした。
インプレッサには、
この後どんな色が塗られるのだろうか。
とりあえずオレンジは決まった。
インプレッサにはガソリンエンジン仕様が残るのだろうか。
もし残ればFFインプレッサにサンブレイズオレンジを着せて、
このショーモデルと同じ仕様にしてみたい。
そう考えると、
このサンプレイズオレンジは魅力的だ。
今度こそ滑らかに、
FFインプレッサSTI SPORTと名乗ることも可能になった。
そうなれば、
入門編のSTIとして自信もって紹介できる。

マリオよ、
TーREX誕生にも協力して欲しい。
久しぶりに軽いFFがスバルに加わったんだ。
970kgしかないんだぞ。
コイツを昔の様に走らせるのも、
物凄く楽しいはずだ。
スバルの血を濃くしてね。
それでは、
また明日。