下呂に向かう前に、コーヒータイムを楽しんだ。お正月に富士河口湖町の宮下さんに戴いた、チーズケーキをシェアした。
どんな味か楽しみだった。
早速インスタントのスターバックスを用意して、
カップにお湯を注いだ。
スタバの強い味が心地良く合いそうだ。
実にクリーミーで香り高い。
口の中で濃密に溶ける。
この味から思い出した。
もう3年になるのか。
陸斗が来て一年半なので、
そこから折り返すと面白い。
あの頃は中性脂肪が1000もあったんだ。
すっかり忘れていたけど、
クルマの味は忘れなかった。
このクルマの味が恋しくて、
最後のチャンスに仕入れた。
あっという間に黒とクールグレーカーキが売れたので、
仕様は違うが同じテンロクのパールホワイトも手に入れた。
けれど、
やはり何といっても、
ピュアレッドのベースグレードが魅力的だ。
また乗りたいクルマの一つなので、
調達しておいて良かった。
三年前を振り返ったのには訳がある。
石の上にも三年と言われるように、
物事が好転する区切りとなる。
けれど、
それよりももっと長いスパンで、
物事を俯瞰する必要が生じている。
この二日間で奇妙な気付きがあった。
水曜日のお昼、
うなぎ屋で奇妙なものを目にした。
ホンモノのお札に加え、
古ぼけた新聞がテーブルの中に仕込まれていた。
大艦巨砲主義に異を唱え、
中島知久平が海軍を退役した20年後に当たる。
これは母の生まれた年でもある。
ここから世界大戦に向かってゆく。
不気味な「今日から無条約時代」
「建艦防止の折衝」の見出しが並ぶ。
戦勝国として調子づいていた。
そして、
その8年後、
大変な罰が当たった。
戦争に勝ち、
戦勝国として栄華を誇る。
その頃の名残を残す高級旅館だ。
素材も良く味付けも魅力的だ。
どの料理も美味しく、
健康にも配慮されている。
デザートが非常に良い。
こうした伝統は、
一朝一夕では構築できないが、
その半面であの時代独特のギュッと捩じれたテンションを感じる。
この旅館は下呂温泉の再興に大きな力を発揮した。
それがどの規模の凄さなのか、
ここに来てよく解った。
そして、
稼いだ金をどう使うのか、
当時の産業界のパワーバランスが歴史的産物を残した。
ダンスホール的なユニークな造り。
螺旋階段も面白い。
そこに家族風呂が連なる。
それぞれ趣が違っている。
この空間に何かのオーラを感じた。
歴史は積み重なる。
夕方ちょっと来て、
翌朝そそくさと帰る場所では無かった。
キチンと時間を作り、
逗留することでカラダが癒され、
また世のために働く様、
充電する場所なのだ。
敬意を払っていくべきなのに、
ちょっと横着したと反省している。
今の時代のテンションも、
極めて大きな世界的価値観の変化だから、
敬意を払って大きな目で見ないと罰が当たるだろう。
日本は戦争に突入するよう罠にはめられた。
それがこの二日間で良く解った。
罠にはめられて、
列強の思惑通りになった。
そして最後に火事場泥棒に入ったのが、
あのロシアだ。
1945年に日ソ中立条約を破ったソ連による、
満洲地域の占領と悲惨な残留孤児の発生や、
シベリヤ抑留の悲劇を忘れてはならない。
まだまだ何が起こるか分からない。
気を引き締めよう。